あらすじ
結婚を控えた地下鉄の運転士、酔って駅のホームに立つDV男、仕事を辞め恋人も失った無職の若者……狙いをつけた人間の行動に絶妙なタイミングで介入し、運命の調整をはかる天使と悪魔。関りがないように見えていた登場人物たちを背後で接近させ、より合わせ、人間たちが気づいていないもうひとつのドラマを浮かび上がらせていく――。怖いのにちょっと笑ってしまう運命の舞台裏、天使と悪魔がつむぐ「ふつうの人たち」の物語。
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Posted by ブクログ
予想できない生と死には、天使か悪魔が関わっている。本当かもしれないし、フィクションかもしれないが、この本を読むと、そう信じてもいいと思えてしまう。
切なくて、ちょっと怖くて、ちょっとぽかぽかするステキな短編集。
ぼくも行き着く先は、たった1人の映画館だったらいいなぁ。
Posted by ブクログ
「ひと」を読んで、味のある人物を描く方だなぁ、と思ってました。そしたらまたまた、こちらの本も、短編なのに、惹かれる人物ばかりですぐに物語に引き込まれました。
すごくよかったです。
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伊坂さんの作品に似ていますね。
前後の短編が どのように関連するか。
考えながら読むと
意外と 大変でした。
もう一度 読んで見ると
良いのでしょうが。
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こういう雰囲気すごく好き。
寝る前に少しずつ読むのにぴったり。
運命の裏事情、、悪魔と天使のお話なので、切なくもなったりふふっと笑えたり、終わって欲しくないって思えるほどタイプだった。
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生や死を扱いながら、どこかコミカルでシュールな雰囲気に引き込まれました。
天使と悪魔が出てくるだけでなく、話が少し繋がっている感じが良かったです。
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10編からなるホラーファンタジー。
* * * * *
人の生死を司る天使と悪魔が狂言回しとして登場します。
不必要にやり過ぎる悪魔の殺人規模を調整するのも天使の仕事とやらで、人間を介して勝負を繰り広げるという設定がおもしろい。
全10話とも人の生死を描いているのに悲惨さや深刻さはさほど感じない。小野寺文宜さんらしく軽妙かつマイルドな作風でよみやすかったと思います。
伊坂幸太郎作品に似ていますが、もっとほっこり感がありました。個人的には『夜の側に立つ』よりも好もしく思いました。小野寺さんならではのこのテイスト、大変気に入りました。
Posted by ブクログ
とっても良かった。
短編集ならではのちょっとした繋がりがあったり、幸せな物語が続いたと思ったのに、次のページでは…のような緩急があり楽しめた。全体的にサラッとしてる。
生と死を理想やフィクションに絡めて謳う本なので好き嫌いは別れると思う。
最後の悪魔と天使が次々に立ち替わる展開は、理解した瞬間気持ちが昂った。人間を利用した、少し人間くさい意地の張り合い。私が1番好きなキャラクター像。
Posted by ブクログ
結婚を控えた地下鉄の運転士、酔って駅のホームに立つDV男、仕事を辞め恋人も失った無職の若者……狙いをつけた人間の行動に絶妙なタイミングで介入し、運命の調整をはかる天使と悪魔。関りがないように見えていた登場人物たちを背後で接近させ、より合わせ、人間たちが気づいていないもうひとつのドラマを浮かび上がらせていく――。怖いのにちょっと笑ってしまう運命の舞台裏、天使と悪魔がつむぐ「ふつうの人たち」の物語。天使と悪魔が織りなす10篇の短編集。ホロッときたりドキっとしたり忙しいけれど、どの話も面白くて一気読みでした。
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小野寺作品には光と影、陰と陽、善意と悪意の両極が別々に作品となるけど、この作品はその両極をタオとして一体化した作品だ。一貫性にかけるところもあったが、面白く読めた。
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思ってもみなかった内容だったので、予想外に楽しめました。
現実的妄想??という感じ。伝わりにくいですかね笑
誰しも一度は天使とか悪魔とか運命とか考えた事があるかもしれませんが、それを実際に当たり前にあるみたいに書いてあって、短編集で読みやすく面白いなと思いました。
Posted by ブクログ
天使と悪魔が活躍する10篇収録のファンタジー短編集。
ファンタジーと言ってもリアルな日常が土台になっているので難なく物語に入り込む事が出来る。
小野寺さんの優しさ溢れる白作品、少しダークな黒作品、どちらも魅力的だけど本作も短い短編の中に様々なドラマが詰まっていて面白かった。
死がテーマになっているだけに暗くなりそうだが、柔らかな文体でそれを感じさせない。
悪魔の容赦なさだけではなく、時にユーモアを交えながら、切なさ、温もりまで感じられる。
悪魔に狙われないような日常を過ごさねば。
喪失感の中に希望を感じる再生の物語。
Posted by ブクログ
今お気に入りの小野寺さん。4冊目。 悪魔なのか天使なのかはてまた幽霊なのか霊なのか。結局、その悪魔と天使によって手によって"死んでしまった"人のブラックユーモアな短編。『LOOKER』と『おれ、降臨』が気になった作品。
Posted by ブクログ
どんなストーリーか分からないまま読んでる。
分からないから予測がつかず面白い!
読み始めは結構いい感じー!っと思ってたが途中ちょっと中弛みというか、まあまあな感じだった。
やっぱり最初と2番目の話が好き!
・レイトショーのケイト・ショウ ★★★★★
何これ、むっちゃいいやん!
どんな話か全く分かなかったので、いきなり良くてビックリ!
まず、ストーリーが面白くすぐに引き込まれた。
そして主人公、さっき死んだなんて。
ラストのオチも残念だからこそ良かった!!
やっぱりケイト・ショウは素敵な女優さんやと思った。
・天使と一宮定男 ★★★★
これも良い!悪魔みたいな天使良し!
もし自分があとちょっとで死ぬって言われたらすげー取り乱しそうなのに一宮定男はあんまり取り乱さずすごいなーと思いながら読んでた。
一宮定男が死ぬことで、結果的に娘を助ける事になる。やっぱり天使は天使や!
・悪魔と園田深 ★★★
園田深がさっぱりとした性格でなんか良かった。
音楽に対する静かに、やけど熱い想いが感じられるのが素敵。
何かに夢中になれるのっていいよなーと思った。
・カフェ霧島 ★★★
コーヒーが飲みたくなった。
特に朝からカフェ霧島のような落ち着いた個人店の珈琲屋さんに行きたい!
・ほよん ★★
まあまあ。気づいたら死んでて幽霊のような魂になった主人公が成仏するまでの話。
今カノじゃなくて元カノの方が想っててくれた話。
・LOOKER ★★
うーん、これもまあまあ。
いとことの禁断の恋なんかなー?
・おれ、降臨 ★★★★
ちょっと感動!
幾真がいい人で良かった。
真尋と真白を想う気持ちに感動!
・宇宙人来訪 ★★★
まあまあ面白くちょっと笑えた。
人生生きてたら宇宙人に侵略して欲しいって時あるよな〜
・中津巧の余生 ★★★★
1個前の話の当時人物が出てきたと思ったら全ての話の集大成だった。
今までの話は天使vs悪魔の話だった。
Posted by ブクログ
死を扱った短編集なのに、妙にさわやかというか明るいというか、もちろんしんどい話もあるんだけど、ついつい読み進めてしまう面白さがあった。昔なんかの本で、助けられた子どもがその事実に耐えられなくなって結局自殺してしまったって話を読んだので、この本で「純粋な小学生が不純なバカ中学生へと成長を遂げた」ところを助けた本人が見て「良かった」と思えたとこが一番印象的。
Posted by ブクログ
昔と大きく異なり、生と死が軽くなっている・・感じを強烈に受けた読後。
明治大正昭和(むろん江戸期、それ以前も)生と死を分かつ三途の川があり、西方浄土に魂が。
盆はその魂が戻ってきて・・それを迎える準備をすることで魂を安らがせる~なんてぶっとびそうなショートショート。
伊坂さんのそれとはかなり温度差もあり異なっているので、まぁ、軽く読める分、1600円を高いとみるか安いとみるか・・だろう。
作家が腕を振るえるのは「悪魔が鎌をふるう時」と思って、天使がその分インパクト弱い。
筆者の「良い人だらけの、小春日和」的作品ですかを食った経験からすると、感想をかけるだけ、受けるものはあった。
Posted by ブクログ
生と死にまつわるお話を集めた短編集、というところでしょうか。天使や悪魔も出てきたり、全体はダークな話が多い中、ホロっとさせられる展開もあり楽しめました。
ただ全体的にあっさりしていて物足りなさも感じてしまいました。
Posted by ブクログ
人の生と死に関わる天使と悪魔の物語。10編の短編から成る。短い中にもホロっとさせられたり、クスリとさせられたり、其々単独ではありながら何編かは繋がりがあったりするのも面白い。
Posted by ブクログ
面白かった!いつ死がくるかわからない。だからこそ、自分のしたいこともして、自分の大事な人も大切にして日々過ごそうとしみじみ思った。
最初の章がちょっと読みにくかったかな。
Posted by ブクログ
うーん。なんと評価したらいいのか、わからない。
短編集だけど、全体はゆるく繋がっている。
面白いのもあれば、イマイチなのもあった。
ラストがなぁ、なんとも言えない。難しい。
Posted by ブクログ
天神、悪魔、幽霊、人間が不思議に絡み合う物語。 不慮の死という重く暗くなりがちな題材なのにどこかふわふわとしているのはそういう描き方をしているからなんだろうな。 おかげで自分だったらどうするだろうと考えながらも死の暗さに引きずられることなく穏やかな読書になった。
Posted by ブクログ
短編集で最後の書き下ろしで総括といった作品。
さらりと読めて面白いし、これまでに『まち』『ひと』『いえ』を読ませていただいたが、こんな感じのストーリーも書けるのかと、上からみたいになってしまうが感心しました。一作一作短い作品ではあるけれども、情景が目に浮かんで、時にうるっときてしまったりと、次へ次へと止まらなくなるくらい、読み進めるのが楽しかったです。
Posted by ブクログ
10編の短編集。
とある事で死ぬ者と助かる者。
人間を死なせるために他の人間を巻き込む悪魔。
それを調整したりして防ぐ天使。
人間の命をゲームみたいにしないでほしい…。
他にも亡くなった人が会いに来たり、死んだ自分が会いに行ったりする話も。
ボールのようで、ふわふわ動いてほよんと人にはじかれる霊の様子を想像したらとても可愛らしい。
ラストの天使と悪魔の攻防戦。
中津巧と大井潔武との命をかけた戦い。
もちろん天使が勝ったはず!
中津巧の決心は強いから。
『わたし』の悪魔と『おれ』の天使。
一人称がイメージと反対なのに最後に気づく。
Posted by ブクログ
映画館に入る前と
映画館を出たあとでは
何かが変わっている
だから映画は好き
(冒頭のことばより)
*
人生には良いことも悪いこともあり、それを天使と悪魔の仕業と考えることもできます。
本書は生と死にスポットライトをあてた10編の物語がみられる映画館、という設定です。
装丁も凝っていて、扉がそれぞれレイトショーで映画を観ている風のイラストになっています。
(ただ、p.147の扉は、観客の人がこちらを振り返るイラストになっており、一瞬、自分が見られているかも…とドキッとします)
読み終えると真っ黒でノイジーなページが続き、まるでエンドロールのようでした。
*
今回のおすすめ『おれ、降臨』
Posted by ブクログ
「今宵守宮くんと」「宇宙人来訪」が面白かった。非現実的なお話だけど、静かにクスッと笑えるお話。短編だけど、少しずつ繋がっているので、読み返しながら読み進めた。不思議な感覚を味わえた。
Posted by ブクログ
ほよよん
魂というともっとオドロオドロしいイメージだけどふわふわっとゆるい感じがほんわかとした。
でも、天使があんた本当に天使?な感想。
ファンタジーなんだろうね。
Posted by ブクログ
末の娘が熱を出したので病院に連れて行きました
発熱外来?病院の駐車場で待っていてドライブスルー検査と言うんでしょうか車に乗った状態で検査です
最初に抗原検査をして陰性でしたが念の為PCR検査もしてもらってこちらも陰性
「良かったですねー」
え?あれ?
いや多分風邪だろうけど
寝てれば治るだろうけど
風邪の方の診察は?
『検査はあくまでコロナ』でしよ?
さて『天使と悪魔のシネマ』です
うーん、うーん、うーん
悪くはなかった
悪くはなかったんだけど…
自分はこんな小野寺史宜さんを必要としていない
新しい一面との評価もあるのでしょうが
難しいねなかなか
文章の感じはやっぱり良かったです