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「ひと」を読んで、味のある人物を描く方だなぁ、と思ってました。そしたらまたまた、こちらの本も、短編なのに、惹かれる人物ばかりですぐに物語に引き込まれました。
すごくよかったです。
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伊坂さんの作品に似ていますね。
前後の短編が どのように関連するか。
考えながら読むと
意外と 大変でした。
もう一度 読んで見ると
良いのでしょうが。
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こういう雰囲気すごく好き。
寝る前に少しずつ読むのにぴったり。
運命の裏事情、、悪魔と天使のお話なので、切なくもなったりふふっと笑えたり、終わって欲しくないって思えるほどタイプだった。
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生や死を扱いながら、どこかコミカルでシュールな雰囲気に引き込まれました。
天使と悪魔が出てくるだけでなく、話が少し繋がっている感じが良かったです。
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まるでコーヒーのような。基本的に苦さはあるけど、使う豆やミルクとお砂糖によって全て違う味になる。人生も全て同じ。(あるあるすぎる例えかな?)
オムニバスとしても、連作長編としても読める。やはり小野寺さん、ハズレがない。
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人の死に介在する天使と悪魔、ホロリとくる人の想いを描いたファンタジーショートショート10編
気がつく間も無く昇天した人の救済、天使と悪魔の密かな攻防、生者の目には映らない世界を垣間見せてくれる作品です
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10編からなるホラーファンタジー。
* * * * *
人の生死を司る天使と悪魔が狂言回しとして登場します。
不必要にやり過ぎる悪魔の殺人規模を調整するのも天使の仕事とやらで、人間を介して勝負を繰り広げるという設定がおもしろい。
全10話とも人の生死を描いているのに悲惨さや深刻さはさほど感じない。小野寺文宜さんらしく軽妙かつマイルドな作風でよみやすかったと思います。
伊坂幸太郎作品に似ていますが、もっとほっこり感がありました。個人的には『夜の側に立つ』よりも好もしく思いました。小野寺さんならではのこのテイスト、大変気に入りました。
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小野寺作品には光と影、陰と陽、善意と悪意の両極が別々に作品となるけど、この作品はその両極をタオとして一体化した作品だ。一貫性にかけるところもあったが、面白く読めた。
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思ってもみなかった内容だったので、予想外に楽しめました。
現実的妄想??という感じ。伝わりにくいですかね笑
誰しも一度は天使とか悪魔とか運命とか考えた事があるかもしれませんが、それを実際に当たり前にあるみたいに書いてあって、短編集で読みやすく面白いなと思いました。
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天使と悪魔が活躍する10篇収録のファンタジー短編集。
ファンタジーと言ってもリアルな日常が土台になっているので難なく物語に入り込む事が出来る。
小野寺さんの優しさ溢れる白作品、少しダークな黒作品、どちらも魅力的だけど本作も短い短編の中に様々なドラマが詰まっていて面白かった。
死がテーマになっているだけに暗くなりそうだが、柔らかな文体でそれを感じさせない。
悪魔の容赦なさだけではなく、時にユーモアを交えながら、切なさ、温もりまで感じられる。
悪魔に狙われないような日常を過ごさねば。
喪失感の中に希望を感じる再生の物語。
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今お気に入りの小野寺さん。4冊目。 悪魔なのか天使なのかはてまた幽霊なのか霊なのか。結局、その悪魔と天使によって手によって"死んでしまった"人のブラックユーモアな短編。『LOOKER』と『おれ、降臨』が気になった作品。
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どんなストーリーか分からないまま読んでる。
分からないから予測がつかず面白い!
読み始めは結構いい感じー!っと思ってたが途中ちょっと中弛みというか、まあまあな感じだった。
やっぱり最初と2番目の話が好き!
・レイトショーのケイト・ショウ ★★★★★
何これ、むっちゃいいやん!
どんな話か全く分かなかったので、いきなり良くてビックリ!
まず、ストーリーが面白くすぐに引き込まれた。
そして主人公、さっき死んだなんて。
ラストのオチも残念だからこそ良かった!!
やっぱりケイト・ショウは素敵な女優さんやと思った。
・天使と一宮定男 ★★★★
これも良い!悪魔みたいな天使良し!
もし自分があとちょっとで死ぬって言われたらすげー取り乱しそうなのに一宮定男はあんまり取り乱さずすごいなーと思いながら読んでた。
一宮定男が死ぬことで、結果的に娘を助ける事になる。やっぱり天使は天使や!
・悪魔と園田深 ★★★
園田深がさっぱりとした性格でなんか良かった。
音楽に対する静かに、やけど熱い想いが感じられるのが素敵。
何かに夢中になれるのっていいよなーと思った。
・カフェ霧島 ★★★
コーヒーが飲みたくなった。
特に朝からカフェ霧島のような落ち着いた個人店の珈琲屋さんに行きたい!
・ほよん ★★
まあまあ。気づいたら死んでて幽霊のような魂になった主人公が成仏するまでの話。
今カノじゃなくて元カノの方が想っててくれた話。
・LOOKER ★★
うーん、これもまあまあ。
いとことの禁断の恋なんかなー?
・おれ、降臨 ★★★★
ちょっと感動!
幾真がいい人で良かった。
真尋と真白を想う気持ちに感動!
・宇宙人来訪 ★★★
まあまあ面白くちょっと笑えた。
人生生きてたら宇宙人に侵略して欲しいって時あるよな〜
・中津巧の余生 ★★★★
1個前の話の当時人物が出てきたと思ったら全ての話の集大成だった。
今までの話は天使vs悪魔の話だった。
Posted by ブクログ
死を扱った短編集なのに、妙にさわやかというか明るいというか、もちろんしんどい話もあるんだけど、ついつい読み進めてしまう面白さがあった。昔なんかの本で、助けられた子どもがその事実に耐えられなくなって結局自殺してしまったって話を読んだので、この本で「純粋な小学生が不純なバカ中学生へと成長を遂げた」ところを助けた本人が見て「良かった」と思えたとこが一番印象的。
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「ただ選ばれるだけ、死に理由はない。その意味でしか、人間は平等ではない。それを人間は不平等と呼ぶ。」天使と悪魔が人の死に関わるファンタジー。
天使は、人を救うわけではない。悪魔も失敗することがある。だから、”死”に理由はないと説く。どうせ死ぬのだから、の答えによって、天使と悪魔が入れ替わる。「死ぬんだから、せめて誰かの為に」が、天使へと繋がる。例え、ほんのわずかな事であったとしても。
自分が「死ぬ運命」は変えられない、らしい。けど、相手(誰か)の死ぬ運命を変えることができる、と話す。だから、この仮説が成り立つ、のかも。ただ、その余裕もなく、悪魔に導かれて、最後の判断無く死ぬ場合は、霊になって残ってしまう事もあるらしい。
誰かの死のお陰で自分が生き残った場合、私たちは、天使を信じるだろうか。
”ヒヤリ”、”ハッと”で、危機を免れた時、私たちは、悪魔の失敗を感じるだろうか。
そんなことを考えながら、最後の『中津弓の余生』のエンディングに圧倒される。
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★君のことを話したい。
【感想】
・死者たちは皆、わりとあっさりしているところがいい。
・そしてちょっとせつない。
・うん、けっこういい本やと思う。
・そこはかとなく星新一の風情も感じます。強いオチがあるわけではないけど淡々とした記述と情緒的な余韻が同居しているあたりで。
・知人に言わせると、まんま伊坂幸太郎じゃんてことらしい。ぼくはほとんど読んでないからわからないけど。
【一行目】
自分を含めてお客が二人、というのは前にもあった。天使や悪魔が出てくる映画を観たときだ。
【内容】
・ひとつひとつは短い物語が十編。いずれも死者とか死者になりそうな人物にまつわるお話。
▼簡単なメモ
【悪魔】人を殺す役目がある。
【一宮定男/いちのみや・さだお】線路にいる人を助けるために駆け寄ろうとしたらいきなり男に持ち上げられていた四十四歳の会社員。
【宇宙人】大井潔武のところに地球征服のため調査に来た。缶ビールを飲み慣れている。なんでも知っている。いまさら調査なんて必要ないんでは? 「宇宙人ジョーンズ」の雰囲気が少しある。
【大井潔武/おおい・きよたけ】宇宙人からアンケートされた。悪魔になれる素質がある。
【小畑恒人】守宮くんと夜のお散歩をした。三十歳。
【入沢光伸クァルテット】ジャズのクァルテット。他に藤木伊智子、勝太、海老原王治朗。トランペット、ピアノ、ベース、ドラムス。以前はテナーサックスの昌樹も入っていてクインテットだった。
【カフェ霜鳥/しもとり】流行ってない店。昌樹の父が始め後を継いだ。苦味の勝るコーヒーを出す。あ、ぼくの好みかも。
【河合英道/かわい・ひでみち】映画を観ている男。三十五歳の地下鉄運転士。
【北山七美/きたやま・ななみ】河合英道の恋人だった。《君のことを話したい。》p.23
【ケイト・ショウ】スクリーンの中から河合英道に語りかけてきた。役名でなく女優の名のようだ。ケイトと名前のついている女優の中では一番下だと自分で言った。《そこにいてくれたのが君でよかったよ》p.27
【三回ルール】たぶん悪魔の世界で、早死にするはずの人間が三回死ななかったらもう早死にしないというルール。
【園田深/そのだ・しん】ホームから線路上に落ちかけた。今は売れていないミュージシャン。才能そのものは高いようだ。
【高根啓一/たかね・けいいち】天の手違いで死んでしまった。
【天使】悪魔を止めることは難しいがやりすぎることがあるので緩和するために動く。
【天使や悪魔が出てくる映画】どの話にもそんな映画のことがちょこっと触れられている。
【中津巧/なかつ・たくみ】飛び降り自殺しようとしていた。最初の話で映画を観ていた河合英道とかかわりがある。天使になれる素質がある。
【美実/みみ】山田絵恋の友人でいまは女子高生。十歳年上のイトコである白鳥永生(しらとり・えいしょう)くんのことが好きみたいだ。彼は高校の先生で音楽をやってる。
【守宮くん】小畑恒人の部屋に来て使命? をまっとうした?
【諸橋知信/もろはし・とものぶ】気がついたら霊になっていた。
【山田絵恋/やまだ・えれん】永遠の十歳。
【霊】ソフトボールよりは大きくてバレーボールよりは小さい。
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オムニバス形式で進んでいくので読みやすい。
時に天使も残酷で、悪魔が手を下さなくとも、悪を超える狂気の人間が存在するというのが、最後のくだりででて、物語が全て繋がっているので、2度読みするとさらに面白い。
死んだ理由、死を選ばされる理由、生かされた理由。「生」への執着。
天使なのに悪魔。悪魔でも悪魔。そんなお話。
【今宵守宮くんと】では意図して悪魔に殺されそうになっていたのに、イモリ(実はヤモリに)助けられる話だが、まさかのヤモリ=家を守ってくれるありがたい存在説。壁を這っているヤモリがいたら、大事にしようと思う笑このヤモリは家ではなく家主を守った訳だが、、。
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日常のすぐ側に天使や悪魔や霊、そして死があるんだよ、と言われた気分になる短編集。
悲壮感はない。
なかなか突飛なことが起きているがそれを上回る日持感のため劇的に感じない、
でもそれがいい。
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最後の話で、ほとんどの話が天使と悪魔が関わっているというので繋がっていて、おおっとなった。
特にお気に入りの話は、『おれ、降臨』。間違って死んでしまった男が、霊になって地上に降りてくる話で、自分が死んだ後も、家族に幸せになって欲しいという男の気持ちに、心がほっこりした。
Posted by ブクログ
10編の短編集。
とある事で死ぬ者と助かる者。
人間を死なせるために他の人間を巻き込む悪魔。
それを調整したりして防ぐ天使。
人間の命をゲームみたいにしないでほしい…。
他にも亡くなった人が会いに来たり、死んだ自分が会いに行ったりする話も。
ボールのようで、ふわふわ動いてほよんと人にはじかれる霊の様子を想像したらとても可愛らしい。
ラストの天使と悪魔の攻防戦。
中津巧と大井潔武との命をかけた戦い。
もちろん天使が勝ったはず!
中津巧の決心は強いから。
『わたし』の悪魔と『おれ』の天使。
一人称がイメージと反対なのに最後に気づく。
Posted by ブクログ
映画館に入る前と
映画館を出たあとでは
何かが変わっている
だから映画は好き
(冒頭のことばより)
*
人生には良いことも悪いこともあり、それを天使と悪魔の仕業と考えることもできます。
本書は生と死にスポットライトをあてた10編の物語がみられる映画館、という設定です。
装丁も凝っていて、扉がそれぞれレイトショーで映画を観ている風のイラストになっています。
(ただ、p.147の扉は、観客の人がこちらを振り返るイラストになっており、一瞬、自分が見られているかも…とドキッとします)
読み終えると真っ黒でノイジーなページが続き、まるでエンドロールのようでした。
*
今回のおすすめ『おれ、降臨』
Posted by ブクログ
「今宵守宮くんと」「宇宙人来訪」が面白かった。非現実的なお話だけど、静かにクスッと笑えるお話。短編だけど、少しずつ繋がっているので、読み返しながら読み進めた。不思議な感覚を味わえた。
Posted by ブクログ
ほよよん
魂というともっとオドロオドロしいイメージだけどふわふわっとゆるい感じがほんわかとした。
でも、天使があんた本当に天使?な感想。
ファンタジーなんだろうね。
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末の娘が熱を出したので病院に連れて行きました
発熱外来?病院の駐車場で待っていてドライブスルー検査と言うんでしょうか車に乗った状態で検査です
最初に抗原検査をして陰性でしたが念の為PCR検査もしてもらってこちらも陰性
「良かったですねー」
え?あれ?
いや多分風邪だろうけど
寝てれば治るだろうけど
風邪の方の診察は?
『検査はあくまでコロナ』でしよ?
さて『天使と悪魔のシネマ』です
うーん、うーん、うーん
悪くはなかった
悪くはなかったんだけど…
自分はこんな小野寺史宜さんを必要としていない
新しい一面との評価もあるのでしょうが
難しいねなかなか
文章の感じはやっぱり良かったです
Posted by ブクログ
自分が死んだ時の状況を知ったり、これから死のうとしている人の状況だつたりとあまり前向きな話ではない。
最終的には出てきた人が繋がっていた。
自分が死んだ時の様子なんて知りたくないけど、死んでからの周りの人の様子はちょっと興味あるなあ。
でも知らないほうがいいかもしれないけどね。
Posted by ブクログ
人間はそれがどんなものかわからないにも関わらず、本能的に『死』を恐れる。
だから、『死』をテーマにした創作物は基本的に哀しみや恐怖に彩られている事が多い。
ただ、
今作はそれらとは趣が異なる。
昔読んだSFのショートショートとかで散見した気がするが、その扱いがとても軽やかなのだ。
決して揺るがない一線はあるのだが、その一線を越えた人達が、もちろん嬉々とはしていないが、かと言って悲嘆にくれてもいない(少しばかりの後悔はある)。
フィクションである。
当然フィクションなので、これを読んで安易に自殺とかは意図されていないだろうが、例えば病などで余命を宣告されたような状況になった時、私はもう一度これを読んでみたいと思う。
それで上手く旅立てるような気がするから。
それにしても、この人の作品は何とも言えない味がある(上手く言えない)。
淡くて、でも温かみも確かに感じられる。
今後も手に取りたい作家さん。