小野寺史宜のレビュー一覧

  • とにもかくにもごはん

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    子ども食堂の開店から閉店までの1日を様々な人の視点から物語が進んでいきます。
    登場人物はそれぞれ何か抱えていて、それを綺麗事なしで話してくれます。
    前向きになれる一文が多いです。

    親の仲が悪かったり、離婚したりすると、子どもはこんな事考えているのか、と他人事ではないなと思いながら読ませてもらいました。

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    2025年12月28日
  • 奇跡集

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    同じ電車に乗り合わせた人が、どこかで緩くつながっている、それは運命的でも決定的でもないな繋がりだが、都会では視界に多くの人が入り、その一人一人に人生や考えがあり、今どんな体調なのかとか、気持ちなのかと考えてみるとこの小説になる。
    そして、ほんのちょっとしたすれ違いや出会いが、その人の何かを変えてしまうことがあると。
    都会ではなかなか他人に声をかけるとか、しにくそうだが、関わることで物語が生まれる。
    「奇跡」はそうして人と関わることで生まれる。他人同士の繋がりを重視して構成するのではなく、それぞれの人生の中でふとした瞬間を捉えているのが、絶妙な描き方だと思った。

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    2025年12月27日
  • 奇跡集

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    朝の満員電車の同じ車両に乗り合わせた人たちに、偶然の出来事が連鎖して奇跡が起こる。
    通勤通学、その他諸々の事情を抱えた7人の男女の群像劇。
    動く快速電車、次の停車駅まで15分間という狭い車両の中でのちょっとした事件や、少しハラハラする場面もあって、スリルも味わえて面白かったです。
    絶体絶命のピンチから救われたり、他人の勇気ある行動を目の当たりにして改心したり、たまたま出会った人たちが知らないうちに影響しあって、物事は必ずといっていいほど良い方向に向かっていく。
    世の中にはこんなにたくさんの奇跡が溢れているなんて驚きです。
    どのお話も最後は優しさに満ちた終わり方で、作者さんの温かい人柄を感じます

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    2025年12月23日
  • みつばの郵便屋さん 先生が待つ手紙

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     「みつばの郵便屋さん」シリーズ第2弾。
     今回は、秋宏の郵便局員としての誠実さがよく伝わってくる作品だった。
     お客様だけでなく、上司や先輩、後輩にもいつも穏やかな対応は私も見習いたい。
     芸能人の兄、春行や両親とのちょっと切ない家族模様もあり、秋宏の人となりにほっこりした。

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    2025年12月21日
  • 近いはずの人

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    ⭐️近いはずの人
     これはブラックな小野寺ワールドだ。いつものほっこりした感じは無い。だが、ラストに希望を感じさせるのは、やはり小野寺さん。嫌な感じの絵美も栄人も、終盤にはさほど嫌な人物だとは思えなくなる。こんな小野寺ワールドもありだな。題名と表紙が秀逸だ!

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    2025年12月21日
  • タクジョ!

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    新卒で大手タクシー会社に就職した夏子は「タクジョ」であり、卓球となるとアドレナリンが出まくる「卓女」だ。
    小野寺さんの小説は、登場人物みんなが優しくて、自称役者の強盗モドキでさえ憎めない。
    さあ、続編を読もう。

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    2025年12月21日
  • うたう

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    表紙を繰ると、うた・う【歌う/謡う/唄う/謳う】と辞書的な感じで書いてあるのが心くすぐる。
    そして、それぞれの「うたう」の意味に合ったストーリーが連なった作品でもある。
    最終章、内から湧き上がってくるものがあった。
    歌いたくなる。
    どなたかが小野寺さん調として、台詞ではなく、内面の語りが多いことを書いていましたが、本作はほぼ内面の語り。私はそれがまた好きなのです。

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    2025年12月20日
  • タクジョ!

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    audible⭐︎
    女性の新卒タクシードライバー!
    私は田舎に住んでいるが、何回か女性のタクシードライバーをみた事がある。タクシーに乗るなら乗ってみたいなーっと思った!穏やかなお話だった。

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    2025年12月12日
  • あなたが僕の父

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    とてもリアルな会話や描写が続き、知らない人の日常をこっそり側で見ている感覚に落ち入ります。創作にありがちなドラマチックな出来事はない。影もなく日向もない。淡々としたお話。
    主人公の介護への知識のなさ(40代ならこんなものだけど)にいらいらしてしまう、介護どっぷり世代の私でした。そして、恋は若いうちにしようよ!好きな人と結婚しなよ!といらいらしながら読みました。この作者は今の若い人のことがきっと私よりよくわかっているのでしょう。幸せは人それぞれですが、今の日本人はほんとにこんなに寂しさに慣れていて良いのでしょうか。そういう意味では若い人たちのことを考えられてよかったです。

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    2025年12月11日
  • タクジョ! あしたのみち

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    『タクジョ!』また出たんだなー。
    主人公の高間夏子は日々成長しているのね。
    それにしてもタクシードライバーって話し上手じゃないといけないのね。
    いや、聞き上手?
    下手なこと言って機嫌を悪くされても狭い車内で
    気まずいしね。

    タクシーって、私は何回も乗ったことないからか、
    『あ、あの時タクシー乗ったなー。』
    という感じで思い出します。
    これが電車やマイカーだと日常的すぎて思い出すことはない。
    私にとっては特別な時のタクシーなのです。
    本書でも色んな人生の一瞬に関わっていくお話が並んでいました。
    でも、皆明るさを持っての話だったので読後感が良かったです。

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    2025年12月10日
  • タクジョ! あしたのみち

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    シリーズ最新作。進展はないけれど登場人物たちの連作短編という感じ。他にも様々な人間模様。タクシー車内においての仕事への誇りや、家族の中での愛情。

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    2025年12月08日
  • あなたが僕の父

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    ネタバレ

    認知症になりつつある父親のために故郷に戻って一緒に暮らし、毎日の生活の中で、父との関係も取り戻していく。そして、自分も父と同じところがあるということに気づいて、そこに喜びが感じられるところ、読んでいて心が温かくなった。

    ここには何も書かれていないが、きっとこの数年後には、梓美との関係もまた変わるのではないかと思わせられるような気がした。

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    2025年12月06日
  • みつばの郵便屋さん 奇蹟がめぐる町

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    奇蹟を綴る作家、小野寺史宜さんが、みつばの郵便屋さん経由で、私に奇蹟を届けてくれました〜♪☆

    前日まで読んでいた「本日も教官なり」(角川文庫)の主人公、益子豊士さんが、読み始めた「みつばの郵便屋さん 幸せの公園」(ポプラ社)に、秘密めかして?出てきたのでした〜♪
    し・か・も、郵便屋さんの平本秋宏さんと、「ソーアン」で知り合って、一緒にお酒飲むとか、ファン的に最高♪
    そんなこととは知らず、次は4巻目だからと手に取っただけだったので、私は奇蹟と呼ぶことにした。
    ちなみに、小野寺さんは、奇跡ではなく、奇蹟という漢字を使うことが多いと思って、敢えてそうしたんだけど、「奇跡集」(集英社文庫)は違うんだ

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    2025年12月04日
  • その愛の程度

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    自分なりに愛しているのに伝わっていないとか、他の人と比べると愛は少ないとか、愛情表現が苦手なタイプの人は共感できるものがあるかもしれない。
    まさに私はそのタイプなので、読んでいてもどかしさと共感が入り混じる複雑な気持ちになった。
    愛の言葉も大事だけど、最後はどれくらい行動できるかで、愛が伝わるのだと思う。
    愛の程度は本当に人それぞれだと思った。
    伝わる人に伝わればそれでいい気もするし、それだけでは足りない気もするし。愛って難しいなぁ。

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    2025年12月03日
  • 奇跡集

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    同じ電車車両内に居合わせた乗客達の偶然から起こる題名の如くの奇跡の数々。
    でも奇跡というかまあ偶然の出来事だ。それをラッキーと思える当人達の感性が奇跡というだけか。
    それでも自分に当てはめても奇跡と思うかな。

    第4話 赤沢道香の奇跡 今日を放つ

    一番印象に残る。一つの正義と勇気。中々後一歩が踏み出せない気持ちが分かる。赤の他人の人生なんて干渉すべきでないかもしれないけど、理不尽な不幸からは助けられる。
    日常に不意に起こる恐怖と言ってもいい冤罪、後からきた震えと心からのありがとう。普段からほんの少しの勇気は持っていたいものだ。道香を選んだ志郎が感じた様に誇ってもらえる人間でありたい。

    横尾

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    2025年12月02日
  • まち

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    ネタバレ

    「ひと」との連作なだけあって、今作もじんわりと心を暖めてくれる物語。何か大きい出来事が起こるでもなく、日常の中での出来事や人との関わりによって、主人公・瞬一の人生が少し好転する話。
    人との出会いは人を形成する。前作に続いて、著者からのそんなメッセージを感じた。

    過去は現在にとって遠いものではなく、現在を侵食し現在をかたちづくるもの。過去にあったものも、人も、無くなってもそこにあったことに変わりはない。自分が体験したことに、変わりはない。
    ——「人が亡くなっても、人は生まれる。じいちゃんが亡くなっても、多聞の子は生まれる。そんなふうにして、人は入れ替わっていく。村は変わらないが、人は変わってい

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    2025年12月06日
  • ひと

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    ネタバレ

    「神様が見ている」じゃなくて、「人が見ている」。この作品に合うのは、きっとそのニュアンスだと思う。

    「両親を亡くした幼い子どもの成長物語」は世に多いけれど、本作は少し違う。20歳の主人公は父を亡くし、さらに3年後、今度は母を突然失う。しかも同時ではなく、別々に、突然に訪れる。この設定って、ありそうで意外とないと思った。

    父を失い、続いて母も急逝する。親戚づきあいも頼れる大人もいない。突然のことだから蓄えもなく、数年後・数十年後のために通っていた大学を、明日の生活のために辞めることになる。それでも東京に残り、考えたこともなかった料理人の道に進む。

    物語の途中で描かれる母の突然死と、それに対

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    2025年11月30日
  • ぼくは刑事です

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    このタイトルからこの展開、なかなか想像つかない展開でした。もちろん、刑事だって人間。同期だっているだろうし、彼女や元カノだっているでしょう!
    途中まで少し物足りなかった感が少しあったけど、後半、急展開。自分の弱さを知るタイミングかぁ。

    刑事ものミステリーに慣れてる方に、ぜひ読んでもらいたい。視点が変わりそう!

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    2025年11月30日
  • ぼくは刑事です

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    『ぼくは刑事です』
    松川律という三十一歳の刑事の日々を、淡々と綴った物語。そう、まさに淡々と・・・
    そして、小野寺さんらしく、実直で真面目な主人公の目線がリアルに描かれている。

    記憶の断片のあるあるシーンや、
    掴みどころのない会話シーンなど、
    フワフワ柔らかいのに、すーっと心に沁みてくる小野寺マジックに、今回も見事にハマってしまった。笑

    刑事という職業を、正直なところあまり身近に感じたことがなかったので、新鮮に感じた。
    意外とこんな風に「普通」な刑事さんが多いのかもしれない。

    けれど、就職や結婚のタイミングで身辺調査をされることや、恋人とのデート、知人の結婚式にも、急な呼び出しなどで制約

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    2025年11月29日
  • 日比野豆腐店

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    会話の応酬が多くてテレビドラマを見ているみたいだった。そこがすごくいい。
    寅さんのドラマが…って時々出てくるんだけど、ほんとに事件やらそういった大きなことは出てこないホームドラマ。もちろんそこに至るまでにとんでもなく大きな事が起こってるんだけど、そこらへんを乗り越えての一家を描いていて、自分でもよく分からないけど最後の一文が泣けた。

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    2025年11月29日