小野寺史宜のレビュー一覧
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小野寺さん17冊目だが、あっさりした作風なのか、どれも面白いのだが印象が薄い感じ。
神保町にある一流出版社の景談社に勤める社員を中心とした4組の夫婦と独身の女流作家の物語。神保町に実在する講談社を知っているだけに、出版社の内側を描いているような気がしてくる。
どこの家庭、夫婦にでもあるような出来事を登場人物達で共有し、トラブルがあっても皆で昇華しあっている。人事部長の佐原氏は娘の結婚相手を拒否することで、妻と娘と断絶が生まれる。それを解消してくれたのが、部下や後輩、作家のいろいろな家庭状況を知ること。新婚早々で奥さんが転勤となった夫婦には驚く。ブラック企業にも思ったが、最善の解決が図れて安心し -
Posted by ブクログ
今回も最高でした!
やっぱり小野寺さんの文章が個人的に1番好きなだな〜。
圧倒的なヒーローは登場しないし、劇的な展開もないし、探したらすぐ会えそうな人たちばかりなのになぜか引き込まれる。
今回は母を亡くし、祖父母に育ててもらった僕が東京で教師になり、ある出来事をきっかけに辞めるお話。教師時代とその後の警備員時代。章ごとに入れ替わる物語が終わりに向かうにつれ、少しずつ噛み合っていきました。
身近にあるようなお話の中に光と影、善と悪、主観と客観のような壮大なテーマの対比のようなものが盛り込まれており、文章以上に考えさせられてしまいました。自分が善いと思ってした行動が世間的には悪だ -
Posted by ブクログ
人に作ってもらった温かいご飯の味は、きっとあなたの心に優しさを思い出させる。疲れた時に読むと効く。お粥の様な、香り高いお茶を飲む様な、そんな気分にさせてくれる作品でした。
夫の事故死をきっかけに、近所にある閉店された喫茶店、「クロード」を改装し「クロード子ども食堂」を開いた松井波子、月2回、17時から20時までの3時間の営業。未成年は無料、大人は300円。メニューは毎度変わる定食とデザートのみ。
様々な事情や過去をもった老若男女が今夜も食堂にやってくる。
派手な事件や怒涛の展開はありませんが、誰しもが経験する別れ、後悔、寂しさ、不安。それに美味しいご飯を持って寄り添い、考えるきっかけをく -
Posted by ブクログ
馴染みのある地がモデルであり、そこに小野寺先生の優しいタッチが重なり合って、とても心地よい優しい物語だった。
日比野豆腐店を切り盛りする日比野初は、夫勇吉をがんで亡くし、その後息子の清道とともにがんばってきたものの彼もコロナで突然この世を去ってしまう。そんな豆腐店に遺された初と清道の妻咲子、そして息子令哉の物語が淡々と柔らかい日常が展開されていく本作。初が豆腐屋を切り盛りしながら咲子や令哉を見守ったり、咲子がお店だけでなく様々なところに豆腐を卸せるように努力したり、令哉が高校生ながらに自分の気持ちに迷いながらも豆腐屋の将来を考えたり…そんな一生懸命生きている人々を亡き清道と同じように上から覗