小野寺史宜のレビュー一覧
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みんみんさんの本棚から
小野寺史宜さんの作品は6作品め
東京で暮らしている富生は母が亡くなった後、一人暮らしをしている78歳の父の言動が心配になり帰省します
80歳近くになり離れて暮らしていると、病気、怪我、日頃の生活のことなど心配になることも多いですよね
富生が戸惑いながらも父に寄り添う姿には頭が下がります
淡々とした日常の中で、老いていく父と息子の関係が見事に描かれています
親子の関係、環境は人それぞれです
親が老いてきたときこそ大切にしたい関係
私の場合は、病院嫌いだった父が体調不良で受診し、そのまま自宅には帰れませんでした
「親孝行したい時に親はなし」
本当にそのとおりでした
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ネタバレ読んでいて、自分を犠牲にしても、人のために動いてしまう主人公に、苦しい気持ちになっていた。
だから、最後の果子から「光射す」言葉(「たすけるばかりじゃなくて、たすけられてもいいんだと思う」)に、救われた気がした。主人公自身が、これから光の方へ進んで行ける気がしたから。
そして、その後に果子さんが重ねた台詞が好き。「その役を私がやるのもありかなって」。キュンですよ。かっこいいです。「それは、どういう意味?」じゃないよ、と思ってしまった。
児相に通告に行ったときの女性タクシー運転手さんって、高間夏子さんですよね!絶対そう。陰から光へ、一歩踏み出す主人公を、「わかりました、と言い、すぐに車を出」し -
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とてもリアルな会話や描写が続き、知らない人の日常をこっそり側で見ている感覚に落ち入ります。創作にありがちなドラマチックな出来事はない。影もなく日向もない。淡々としたお話。
主人公の介護への知識のなさ(40代ならこんなものだけど)にいらいらしてしまう、介護どっぷり世代の私でした。そして、恋は若いうちにしようよ!好きな人と結婚しなよ!といらいらしながら読みました。この作者は今の若い人のことがきっと私よりよくわかっているのでしょう。幸せは人それぞれですが、今の日本人はほんとにこんなに寂しさに慣れていて良いのでしょうか。そういう意味では若い人たちのことを考えられてよかったです。 -
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『タクジョ!』また出たんだなー。
主人公の高間夏子は日々成長しているのね。
それにしてもタクシードライバーって話し上手じゃないといけないのね。
いや、聞き上手?
下手なこと言って機嫌を悪くされても狭い車内で
気まずいしね。
タクシーって、私は何回も乗ったことないからか、
『あ、あの時タクシー乗ったなー。』
という感じで思い出します。
これが電車やマイカーだと日常的すぎて思い出すことはない。
私にとっては特別な時のタクシーなのです。
本書でも色んな人生の一瞬に関わっていくお話が並んでいました。
でも、皆明るさを持っての話だったので読後感が良かったです。 -
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奇蹟を綴る作家、小野寺史宜さんが、みつばの郵便屋さん経由で、私に奇蹟を届けてくれました〜♪☆
前日まで読んでいた「本日も教官なり」(角川文庫)の主人公、益子豊士さんが、読み始めた「みつばの郵便屋さん 幸せの公園」(ポプラ社)に、秘密めかして?出てきたのでした〜♪
し・か・も、郵便屋さんの平本秋宏さんと、「ソーアン」で知り合って、一緒にお酒飲むとか、ファン的に最高♪
そんなこととは知らず、次は4巻目だからと手に取っただけだったので、私は奇蹟と呼ぶことにした。
ちなみに、小野寺さんは、奇跡ではなく、奇蹟という漢字を使うことが多いと思って、敢えてそうしたんだけど、「奇跡集」(集英社文庫)は違うんだ -
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同じ電車車両内に居合わせた乗客達の偶然から起こる題名の如くの奇跡の数々。
でも奇跡というかまあ偶然の出来事だ。それをラッキーと思える当人達の感性が奇跡というだけか。
それでも自分に当てはめても奇跡と思うかな。
第4話 赤沢道香の奇跡 今日を放つ
一番印象に残る。一つの正義と勇気。中々後一歩が踏み出せない気持ちが分かる。赤の他人の人生なんて干渉すべきでないかもしれないけど、理不尽な不幸からは助けられる。
日常に不意に起こる恐怖と言ってもいい冤罪、後からきた震えと心からのありがとう。普段からほんの少しの勇気は持っていたいものだ。道香を選んだ志郎が感じた様に誇ってもらえる人間でありたい。
横尾 -
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ネタバレ「ひと」との連作なだけあって、今作もじんわりと心を暖めてくれる物語。何か大きい出来事が起こるでもなく、日常の中での出来事や人との関わりによって、主人公・瞬一の人生が少し好転する話。
人との出会いは人を形成する。前作に続いて、著者からのそんなメッセージを感じた。
過去は現在にとって遠いものではなく、現在を侵食し現在をかたちづくるもの。過去にあったものも、人も、無くなってもそこにあったことに変わりはない。自分が体験したことに、変わりはない。——「人が亡くなっても、人は生まれる。じいちゃんが亡くなっても、多聞の子は生まれる。そんなふうにして、人は入れ替わっていく。村は変わらないが、人は変わっていく -
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ネタバレ「神様が見ている」じゃなくて、「人が見ている」。この作品に合うのは、きっとそのニュアンスだと思う。
「両親を亡くした幼い子どもの成長物語」は世に多いけれど、本作は少し違う。20歳の主人公は父を亡くし、さらに3年後、今度は母を突然失う。しかも同時ではなく、別々に、突然に訪れる。この設定って、ありそうで意外とないと思った。
父を失い、続いて母も急逝する。親戚づきあいも頼れる大人もいない。突然のことだから蓄えもなく、数年後・数十年後のために通っていた大学を、明日の生活のために辞めることになる。それでも東京に残り、考えたこともなかった料理人の道に進む。
物語の途中で描かれる母の突然死と、それに対 -
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『ぼくは刑事です』
松川律という三十一歳の刑事の日々を、淡々と綴った物語。そう、まさに淡々と・・・
そして、小野寺さんらしく、実直で真面目な主人公の目線がリアルに描かれている。
記憶の断片のあるあるシーンや、
掴みどころのない会話シーンなど、
フワフワ柔らかいのに、すーっと心に沁みてくる小野寺マジックに、今回も見事にハマってしまった。笑
刑事という職業を、正直なところあまり身近に感じたことがなかったので、新鮮に感じた。
意外とこんな風に「普通」な刑事さんが多いのかもしれない。
けれど、就職や結婚のタイミングで身辺調査をされることや、恋人とのデート、知人の結婚式にも、急な呼び出しなどで制約