小野寺史宜のレビュー一覧
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よかった。
主人公が家族や仕事について悩みながら日常を過ごし、その中で色んなことを受け止めていくお話。
妹の事故の後遺症のこと、その事故を起こした友人とのこと、事故をきっかけに不仲になった両親のこと、うまくいかない職場の人間関係のこと…、最初は重たいなと感じていたが、読み進めていくほどにほんのり温かく、色んなことが案外悪くないかもなと思える。
著者の文章は、登場人物の存在の良し悪しをジャッジせずあるがままを受け入れている感じがして、読みやすいし心地が良い。
登場人物みんな、完璧じゃない、人間らしい感じがある。
世界観が良い一冊。
☆4.0 -
Posted by ブクログ
小野寺さんの新作。読めるだけで嬉しい。
マッチングアプリで付き合い出した二人がさらっと、別れてしまう姿に驚いた。いまマッチングアプリで結婚する人が増えているから、この延長で離婚も多くて、貧困率がさらに増えるのではと心配になった。知人に話すとうちの子もマッチングアプリで結婚したと。息子からはきっかけに過ぎないから、直接出会ってもマッチングアプリでも離婚する人は離婚するでしょうと言われ、いろいろ考えさせられた。
201の佐野さんと101の新川さんのこれからの展開が気になる。
小野寺さんの作品には川や地名がよく出てくるが、いつもさらっと読んでいる。今度は地図を片手に読んで見ようと思う。狭いよう -
Posted by ブクログ
4つの連作短編。郵便屋さんの平本秋宏が配達先の住人達との心暖まる交流を描いたもの。悪い人が出てこないので安心して読める。
どの登場人物も郵便屋さんと接することで、心の悩みを解決させて行く。最初の章では不登校となった女子中学生。連日、郵便屋を待って話して行くことで学校に復帰して行く。次の章では他の人が配達して大クレームとなり、クレーマーに転じた相手が最後は改心する。嫌われ者の先輩が出戻りで異動して来て、先輩とぶつかるものの結果として先輩の良い点を見つけて懐に飛び込んでゆく。小学校の先生との交流も、懐かしさを呼び起こす。
もう一つの軸は、有名俳優である兄と同じく有名女優との交際と郵便屋さんの交流。 -
Posted by ブクログ
東京モノレール。浜松町から羽田空港を結ぶ軌道系交通機関だ。全長 18 km弱の路線距離ながら、人々にとっては重要な足になっている。
そんな東京モノレールで働く人たちにスポットを当てた連作短編お仕事小説。
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勤めている会社にドラマロケの話が来た。
まずはメールで、会社の問い合わせフォームに来ていた。発信者はさるテレビ局のプロデューサーで、相談内容はモノレール絡みのドラマを制作する予定だが、作品には何らかの形でモノレールを絡めたいと考えているので、ぜひ協力してもらえないかというものだった。
とりあえず直接会って話を聞いて欲しいというので、総務案件として猪股部長