小野寺史宜のレビュー一覧
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やはり小野寺さんの作品は好きだ。
何作目か分からないほど読んだ小野寺作品。
毎回のごとく、主人公はぱっとしない男性。華やかさはなく、自分の決めたルーティンで粛々と生活を送ってはいるものの、このままではまずいと感じている。
そしてとにかく歩く。歩きながらひたすら考える。これまでとこれからの人生のことや、自分が行き詰まっていることについて考えるシーンが多い。
これらはほとんどの作品に共通していて、それが分かっているのに私は小野寺作品を見つけたら手に取ってしまう。なぜなら、会話が多くて読みやすいため、どんな場面での読書にも合うから、そして読みながらだんだんと前向きになれるからだ。
大人になってから -
Posted by ブクログ
5章からなる短編集。サッカーのコーチを引き受けた独身男性が主人公の話から始まる。知らず知らずのうちにある子供の母親が好きになってしまい、父兄の間で噂になりクビになる。彼の勤める店に来てクレームをつけた女性がいる。この女性が次の物語の主人公。
その女性はわがままで、彼氏が愛想尽かし振られてしまう。腹が立って、むかしパパ活していた中年男性に連絡をする。この男性が次の話の主人公…
というように章ごとに関わりあった人たちへと主役が移っていくのが、お芝居のようでなかなか面白かった。人生ってどこに焦点をあわせて見るかで全く異なるものだ。
一人一人の人生はすべてパラレルに動き、時々重なったり、ニアミスした -
Posted by ブクログ
ほっこり。なんだか、心が温かくなった。
とある町にオープンした「クロード子ども食堂」。
そこには、様々な事情をもった人達が集う憩いの場。それはお客だけではなく、働いている人たちも同じ。死に別れた旦那や離婚寸前までに関係が壊れかけた家族。でもほ悲壮感の中、この「クロード子ども食堂」にいると、少しづつ救われていく感じがする。氷が溶ける様に。
なんだか、映画「かもめ食堂」を観ているようなほんわかな雰囲気だった。
現在、夜中の1時半。5月なのに風が冷たく、車の音も少ない心地よい静けさ。こんなに幸せに気分はいつぶりだろう?たまには、こんな静かな夜の読書も悪くない、いや、環境も相まって最高な読書体験だ -
Posted by ブクログ
再読。小野寺さんの作品はやっぱり好きだ。
読んでいると、さわやかな風と太陽を浴びながら見晴らしのいい河原を歩いているような気持ちになる。最近読んだ「いえ」と同様に、主人公が川の近くに住んでいるから、余計にそういう気持ちになるのかも。
今回は特にうだつの上がらない主人公だった。基本的に優しいし周りの人を大事にはするが、人生を割とだらだら過ごしていて、きっと身近にいたらイライラしてしまう人。
しかし彼がすごいのは、どんな人とも馴染めてしまうところ。初対面でもまるで長年の友だちのように、年上や年下でも気軽な仲の同年代のように、緊張せずするすると話している。
人見知りの私からするとその個性は特殊能 -
Posted by ブクログ
小野寺さんのたいていの作品は
読んでいると、
“一人の女の子に片想いした二人の男の子がその子を巡って勝手に決闘する”ような幼稚な男臭さのようなものを感じるんだけど、
今回も多分にその雰囲気があった。
作風としてそう書いているのか、認知がそちらに偏っているのか、毎回考えながら読むけれど、少しメタ的に否定するような表現もあって結論は出ないまま。
自分自身は別にパートナーが異性と旅行に行ってもあまり気にならないし、それが少数派な気はしているし、とはいえ仮にDNA検査の話をされた日には、先輩だろうが領域に踏み込んできすぎなので、とても腹が立つと思う。