小野寺史宜のレビュー一覧

  • 片見里荒川コネクション

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    寝坊で卒論を出しそこね、内定を取り消され、彼女まで失った田渕海平。
    オレオレ詐欺の片棒を担がされそうになった中林継男。
    とある理由で東京で出会った二人は年の差五十三歳で、共通点は片見里出身ということだけ。

    東京で一人暮らしの友人を気にかける75歳独身の継男がいい人すぎて、何だかしみじみと心に沁みてくる。
    一方の22歳海平も、継男に出会ったことによって人生が少しずつ変わり始める。

    小野寺さんの描くお話は、淡々としているように見えるけれど奥が深くて、老いも若きも関係なく、生きてるっていいなぁと思わせてくれる。
    人との出会い、特に家族や同級生たちとの再会を通して地元愛を感じる、前向きで温かい作品

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    2024年01月06日
  • ひりつく夜の音(新潮文庫)

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    多少、名の知れたクラリネット演奏家だったが、46才になり仕事が無くなってきた。男やもめの侘しい生活が延々と書かれて行く。節約のために豆腐が入っているパッケージの汁を飲み、週1回のモーニングを食べにファミレスに通う。スーパーでも安い物だけ購入。それでいて、クラリネットを上手く吹けるようにという気力も無く、淡々と日常を過ごすだけ。このような記述が続き、読む気を削いで行く。
    そんな中、昔付き合っていた女性の息子が突然現れる。ギタリストの息子を切っ掛けに音楽の道が再度開く。高校時代に親しかった女性との交流も復活して、後半からは希望を感じさせる展開となって行く。
    前半のあの停滞感は何だったのだろう。最後

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    2023年12月24日
  • ライフ

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    27歳、独身、フリーターのお話。小野寺さんの作品の登場人物は、優しくて、真っ直ぐで、心が凪ぐ。みんな何かしら抱えながら、それぞれの関係性のなかで、わかりあえたり、離れたりしながら、今日も生きている。

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    2023年11月04日
  • 天使と悪魔のシネマ

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    小野寺作品には光と影、陰と陽、善意と悪意の両極が別々に作品となるけど、この作品はその両極をタオとして一体化した作品だ。一貫性にかけるところもあったが、面白く読めた。

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    2023年11月01日
  • タクジョ!

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    女性タクシードライバーのお話。夏子の真っ直ぐさに心洗われる気持ちに。人をやさしく、丁寧に描いたこういうお話、とても好き。

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    2023年10月21日
  • 銀座に住むのはまだ早い

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    ネタバレ

     小野寺さんの小説と地続きの街歩きエッセイ。文体は、まったく違和感ないくらいに一緒。
     彼の小説の愛読者なら、クスクス笑える。
     そうでない人は、果たして?

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    2023年10月17日
  • 天使と悪魔のシネマ

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    思ってもみなかった内容だったので、予想外に楽しめました。
    現実的妄想??という感じ。伝わりにくいですかね笑
    誰しも一度は天使とか悪魔とか運命とか考えた事があるかもしれませんが、それを実際に当たり前にあるみたいに書いてあって、短編集で読みやすく面白いなと思いました。

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    2023年10月12日
  • ホケツ!

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    大地は伯母と2人暮らし。
    みつば高校の三年生で、サッカー部では補欠。
    大地の母は、大地が中一の時にがんで亡くなっていて、母の姉である絹子伯母さんが大地を引き取って育ててくれている。

    学校と家を往復するだけの日々。
    伯母さんはキャリアウーマンのしっかり者で、いつだって大地の味方だし、決して強豪チームではないけれど、監督をはじめ、サッカー部の部員たちと女子マネージャーとのふれあいも、読んでいてとても好感が持てます。

    物語が淡々と進んでいくのだけれど、不思議と続きが気になります。
    高校三年生という貴重な時間の中で、部活も進路も淡い恋心も、大地の心の揺れが痛いほどわかります。
    主人公の描き方がさり

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    2023年10月08日
  • それ自体が奇跡

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    仕事をしながら本気で好きな事を頑張る事の大切さと大変さを感じました。
    夫婦の別れの危機はありましたが最終的にお互いに自分がやりたい事をやる決意が固まっていたので前向きになれる終わり方で良かったです。

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    2023年10月07日
  • みつばの郵便屋さん 先生が待つ手紙

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    みつばの郵便屋さん、第二弾。
    みつば局の郵便屋さんのお話。私もみつば1区の人々と知り合いになったような気になってくる。
    第一弾でカレシと別れた片岡泉さんに新しくカレシができたり、今井さんのところに娘と孫が引っ越してきたり、セトッチに彼女ができたり。
    本当にどこかの町の日常を切り取ったような、それでいて心が温まる物語。まだまだ続きがあるようなので、楽しみに読んでみたい。

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    2023年10月04日
  • みつばの郵便屋さん 二代目も配達中

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    ネタバレ

    郵便屋さんを通して様々な登場人物が出てきて、
    その人との関わりを通して考えさせられること、
    また郵便局の同僚にも新たな登場人物が出て来ている中、
    アキヒロの成長を感じつつ、心温まる話であることは変わりなく感じている。

    それにしても谷さんと郷美さんが付き合うことになるとは驚き!

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    2023年09月23日
  • いえ

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    あぁ、やっぱ好きやな。
    文章のリズムから、
    人物の描写、
    考えてること、話してること、
    何でもないような、
    それでいて大事なこと。
    小野寺史宜の生み出す雰囲気、
    やっぱ好きやな。
    集めようかな。
    いやどうしよかな。

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    2025年12月06日
  • みつばの郵便屋さん

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    1.感想 
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    小野寺さんのファンなんですが、みつばの郵便屋さんシリーズが高評価なので手にしました。
    淡々と描かれる日常は、小野寺さんらしい作風に感じました。

    とてもあたたかみのあるお話で、ちょっと息抜きにという気持ちで手にしたこの本は正解でした(^-^)

    全8話の連作短編集の形で、その中には重たい話もあって、なかなかによかったです。
    登場人物たちは各々で道を切り開いていこうと進んでいて、カッコいい登場人物が多かったです。

    主人公のセリフ
    「世の中に、ぼくのかなわない人は多い。」
    ほんと、私も常に感じてます。
    せっかくの人生、そんなと

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    2023年09月17日
  • みつばの郵便屋さん そして明日も地球はまわる

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    ついに終わってしまい残念です。
    続編があることを期待します。
    特に美郷さんのドレスの件がどうなったか気になります。

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    2023年09月15日
  • ひりつく夜の音(新潮文庫)

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    ゆったりしたジャズを聴いているみたいにストーリーもゆったりと進む。節約の食生活がこと細かに語られ、やけにリアル。一方、演奏している時に気持ちが昇り詰めていく描写もリアル。どちらも一人の人の中にあるリアルで共感できました。
    全体の雰囲気が心地よく、居心地のいいライブハウス(行ったことないけど)で、たゆたっている感覚で読みました。

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    2023年09月14日
  • 天使と悪魔のシネマ

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    短編集
    容赦ない運命と温もりが同居する物語
    前半は素敵な話 書き下ろしの後半3作は前半を使った辻褄合わせで駄作

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    2023年09月13日
  • みつばの郵便屋さん

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    みつば地区を回る郵便配達員平本秋宏
    日々丁寧に実直に仕事を全うしている
    その中で起こったささいなトラブル
    例えば誤配、見つけてしまった落とし物、脅迫状など
    それらに真摯に向き合う正直さと優しさにホッとする

    ちなみに秋宏には顔がそっくりで人気タレントである年子の兄がいる
    芸能人の弟だというのに性格はとっても地味で実直な秋宏
    そんなところも好感度が高い

    シリーズ化しているようなので次も読んでみようと思う

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    2023年09月03日
  • 太郎とさくら

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    異父姉弟を軸に、姉の実父との共同生活、ちょっと訳あり家族のほんわかハートフルな物語、さすが小野寺さん。と暖かな気持ちで寝入った翌日から考えこんでいる。

    「昭和の標準家庭」から外れた人達に、小野寺さんの視点はいつも優しい。と思う。離婚、再婚、母子家庭、未婚の母。令和の現代じゃ珍しくもないのに、どうかすると可哀想、苦労してそう、みたいなネガティブなレッテルを貼ってしまいそうな自分に、「あなたと彼らの何が違うっていうの?」と押し付けがましくなく、ほらね、と示してくれるのが小野寺さんだと思って安心して読んでた。けど、自分は清水のおばあちゃんだ、と気がついてしまった。分け隔てないつもりで、なのにぽろっ

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    2023年08月31日
  • みつばの郵便屋さん 先生が待つ手紙

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    ネタバレ

    今回も読んでいて心温まる内容の小説であった。

    同じ職場の谷さんとの人間関係について、
    谷さんの言動や行いといった側面だけで判断すると嫌な印象しか残らない人だが、
    生い立ちを聞いてしまうと致し方無く納得できる部分もある。
    人は人の数だけ人生がある。各々育ってきた環境も異なる。
    周りとの人間関係においても、見た目や言動そのものだけで判断せず、その言葉を発した本質や根本を理解していく必要があると感じた。

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    2023年08月19日
  • みつばの郵便屋さん 二代目も配達中

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    さらりと読めるこのシリーズ、
    3作目のこちらは、とっても良かった。

    大学二年生で、楽しそうな仕事につきたいという荻野くん。配達のバイトを始めるが…
    まぁ今どきの学生さんと言った感じ。

    そして、タワマン最上階に住むおばあちゃんの鎌田めいさん。ポストに入らないカレンダーを届けに行こうとすると「本当に郵便屋さん?」「わたしをだまそうとしてない?」と、警戒中。

    荻野くんも、鎌田さんも、息子や親と重ねてイメージしてしまって、かなり感情移入した。

    シリーズの中で、今のところ一番好きかも。
    今後も、のんびりと読み進めていきたいと思います

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    2023年08月16日