小野寺史宜のレビュー一覧
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配偶者が突然の事故でいなくなる…残されたスマホ。あなたは中を見ますか?…
物語の主人公は妻を事故(乗っていたタクシーが谷底に落ちた)で亡くした33歳の夫。妻のスマホの中をみようと暗証番号の4桁の数字を一つずつ調べている…やがてパスワードが判明し、妻がやり取りしていたメールには…見知らぬ誰かとの旅行の待ち合わせのことが。これは浮気なのか…だんだんと謎が解けてくる。事件だったのか?ミステリーの要素があるかと思いきや…
タイトルの『近いはずの人』…配偶者は本来なら『近い人』だろう。それに『はず』がつくのは、本当なら一番近いのに何故か遠い存在にも思えるということかな。
真実を知った夫のとった行動と -
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群馬で歩荷をしていたじいちゃんに育てられた瞬一。彼の東京での暮らしが描かれていました。
文中に「川はどうだった?」「流れてた」と言う表現がありました。その言葉と同じ感じがした小説でした。当たり前のことが大切で、人を思いやることなんだと言われている感じがしました。
瞬一が体格に劣らず、心持ちがしっかりしていたのは、きっとじいちゃんのおかげだと思いました。頼れる人に助けてもらって、東京での生活を始めた彼が、徐々に助けられる人になっていく様子が伺えました。きつい仕事をきっちりこなし、育ててくれたじいちゃんの影響は大きかったと思いました。
アパートの人達、バイト先や郷里の同級生、誰にも分け隔てな -
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焼き鳥屋を営む元プロレスラーの家族小説。各章、父→娘→兄→母の目を通してそれぞれ「家族」としての成長を描いてます。「飛べ!衣麻」等、話に入り込めば目頭を刺激するセリフが所々に散りばめられてます。
父の章の序盤、全日本プロレスの世界オープンタッグ選手権の最終戦、ザファンクスvsブッチャー&シークの一戦に触れてました。私が初めて心震わせた試合です。
その一戦で主人公はプロレスラーになり、私はプロレスファンになりました。
まさかの小野寺作品でその一戦を思い出させてもらえるとは思ってもみませんでした。
今作は書き下ろしとありますが、いつの作品なのでしょうか?
最近の小野寺作品は好きだった頃の -
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ネタバレ2025/2/8
同じ町なんだな。
コロッケ屋さん覚えてる。
アパートのその人も知ってる。パン屋になった人。
緩やかに続いてて私もその町にいるよう。
今回はウィンウォーンがなかったな。
誰も訪問しなかった。
ちょっと重めのスタートがいつもと違う?と思ったけどいつも読後が爽やかやから忘れてるだけで重めもあったね。
今回もそんな感じ。
うーんでもやっぱ重めか。
主人公が悩んでる時間が多かったからそんな印象。
よっしゃ!私も頑張ろう!タイプではなく、そうやんなーこんなもんやんなーこれくらいでいいよなーみたいな優しく肯定してくれる感じでまあこれはこれで。 -
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50歳目前にして長編小説をボツにされた作家の横尾成吾と、新しく編集担当になった30歳の井草菜種。
これは3月から4月までの1年間の出来事を、2人の視点から交互に描かれた物語です。
横尾と菜種は作家と編集者という立場で接点はあるものの、そこにはそれぞれの生活と、たどってきた別の道のりがあって、決して順風満帆な人生とは言えないまでも、お互い敵を作らないいい人で、とても好感が持てます。
停滞気味だった2人の生活にもしだいに加速がかかり、最後に明かされた仕掛けには驚いてしまいました。
ふだん気にしていなかった本製作の裏側の世界を垣間見ることができて、読書がまた楽しくなりそうです。 -
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片岡泉。天真爛漫で裏表がない。自己評価は高くないけれど、他人から押しつけられるのもイヤ。そんなマイペースな泉と、泉との交流で不思議と元気をもらった人たちの成長を描くヒューマンドラマ。
『みつばの郵便屋さん』シリーズスピンオフ作品。
◇
東京都あきる野市。東秋留駅近くの住宅街にアカシヤはある。樹木のアカシヤではなくて「明石家」。うちの名字が明石なのでアカシヤという店名になった。
この田舎町のアカシヤという小さなコンビニが私のアルバイト先だ。つまり私は実家の商売を手伝っていることになる。
時給は 700円。安いけど仕方ない。駅の向こう側にスーパーがあるため、お客さんが