小野寺史宜のレビュー一覧
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1.感想
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小野寺さんのファンなんですが、みつばの郵便屋さんシリーズが高評価なので手にしました。
淡々と描かれる日常は、小野寺さんらしい作風に感じました。
とてもあたたかみのあるお話で、ちょっと息抜きにという気持ちで手にしたこの本は正解でした(^-^)
全8話の連作短編集の形で、その中には重たい話もあって、なかなかによかったです。
登場人物たちは各々で道を切り開いていこうと進んでいて、カッコいい登場人物が多かったです。
主人公のセリフ
「世の中に、ぼくのかなわない人は多い。」
ほんと、私も常に感じてます。
せっかくの人生、そんなと -
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異父姉弟を軸に、姉の実父との共同生活、ちょっと訳あり家族のほんわかハートフルな物語、さすが小野寺さん。と暖かな気持ちで寝入った翌日から考えこんでいる。
「昭和の標準家庭」から外れた人達に、小野寺さんの視点はいつも優しい。と思う。離婚、再婚、母子家庭、未婚の母。令和の現代じゃ珍しくもないのに、どうかすると可哀想、苦労してそう、みたいなネガティブなレッテルを貼ってしまいそうな自分に、「あなたと彼らの何が違うっていうの?」と押し付けがましくなく、ほらね、と示してくれるのが小野寺さんだと思って安心して読んでた。けど、自分は清水のおばあちゃんだ、と気がついてしまった。分け隔てないつもりで、なのにぽろっ -
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2019年本屋さん大賞ノミネート&2位
出だしがとてもいいです。 惣菜屋の揚げ物の美味しそうな匂いが伝わる描写。「どうせなら 熱々を食いな」と、熱々のメンチを差し出す優しい 惣菜屋さん。それを受け取る 主人公、 聖輔。そこで人と人が結びついていきます。そして大きな出会いとなっていきます。
でもその直後に読者は聖輔が大きな悲しみを抱えていたことを知り、そこから目が離せなくなります。
聖輔はとてもいい人 。人がいい。人を気遣い 、自分を抑えている。大きな 悲しみがあったにもかかわらず 、人を信じる。それだけに危うい。その危うさが心配になりページを進ませます。
各章のタイトルが「一人の -
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SUUMO連載エッセイ単行本化。
物件検索で23区の町巡り。
前日譚 ノー銀座、ノーライフ
はじめに
第一回 千代田区 神田にたゆたう神保町
第二回 江戸川区 川を感じて住む小岩
第三回 杉並区 静かに元気な西荻窪
第四回 北区 あれこれ不思議な浮間舟渡
第五回 大田区 端でもにぎわう蒲田
第六回 台東区 浅草も香る田原町
第七回 豊島区 隣駅の魅力に満ちた要町
第八回 葛飾区 まどろみ落ちつくお花茶屋
第九回 品川区 町に紛れる大森海岸
第十回 荒川区 都電が愛しい東尾久三丁目
第十一回 中野区 ジャズもそよぐよ中野新橋
第十二回 港区 彩り溢れる三田
第十三回 板橋区 台に住もうよとき