小野寺史宜のレビュー一覧
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今回も筧ハイツの住人。井川幹太。大学から9年も住んでいる。コンビニバイトの27歳。パンの営業として就職したが辞め、その次も辞め、コンビニ。結婚式の代理出席のバイトもたまにやっている。そのバイトで高校時代の同級生萩森澄穂と再会。たまに飲みに行く仲になる。幹太の悩みは上の部屋の住人がうるさいこと。生活音がうるさい。ワンルームなのに時々子どもが2人来る。でも気付いたら仲良くなっていた。
語り口は淡々としている。余計な装飾はない文章。幹太視点で頭の中を晒している感じ。まさに日々の生活と心情を描いている。Lifeを描いているという感じ。出てくる人に悪い人がいない。小野寺さんの作品はいつも安定のよさがある。驚きとかハラハラはないけど、しっかり地に足つけていい人で生きていこうと思えるよさがある。 -
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ネタバレ「まち」とか「ひと」とかと同じようなタイトル
「モノ」だから「物」かと思ったら
モノレールの「モノ」
モノレールなんかーい!と
ツッコミ入れたくなった
でも確かに表紙がモノレールの絵やんな
東京モノレールで働く4人の話
田舎者の私は、東京モノレールに縁がなく
具体的には、脳内映像化出来ず残念
東京が近くやったら今すぐにでも
乗りに行くのになぁぁ
あとがきにあるように
東京モノレールでかなり取材したようで
話の中に説明が多かったわ〜
私の想像力では理解できにくいとこもあり
ちょっと読むのが疲れるとこもあったかも
でも相変わらずの良い人しか
出てこない設定は、かなり良き!
「タクジョ」の夏子さんも出てきて
嬉しかった
最後の「東京モノライフ」が良い
小説読んでドラマ化したら?とよく思うけど、
まさかの小説の中身がドラマ化なんてね〜
『全てにおいていやな人間なんて
そんなにいないと思う』ってのが
まさに小野寺さんの小説に
嫌な登場人物がいない理由なんかもなぁ
橋の向こうの人から手を振られたら
振ってしまうシーンとか
すごくわかるし、ほっこりするよね
おまけも良かった!
結局、小野寺さんの本は毎回
読んだ後、私も頑張ろうと思えるから
ありがたいわ -
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『まち』から続いている人物、場所。
かつて自分も住んでいたかのような懐かしさを憶えた 笑
江藤くんとじぃちゃんの関係を思い出し、また涙してしまった
やっぱり江藤くんは良い。
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『前向き』についての語り
╍嫌なことがあっても前向きに╍
いつか前向きになればいい
それ前提でいればいいと思う
しかし あっという間に誰かがやってきて「後ろ向き」のレッテルをぺたんと貼っていく
「前向き義務違反」のキップを勝手に切っていく
前向きでないことが罪であるかのように
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賛同!!
何かあれば少しの猶予も与えず「前向きに考えよ」って言う人苦手だ、嫌悪感すらおぼえる
ゆっくり向き合わせてくれ!って思う
物語自体は可もなく不可もなく
お兄ちゃんの成長記録的な 笑
でも 気付かされる文章は結構多かった
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配偶者が突然の事故でいなくなる…残されたスマホ。あなたは中を見ますか?…
物語の主人公は妻を事故(乗っていたタクシーが谷底に落ちた)で亡くした33歳の夫。妻のスマホの中をみようと暗証番号の4桁の数字を一つずつ調べている…やがてパスワードが判明し、妻がやり取りしていたメールには…見知らぬ誰かとの旅行の待ち合わせのことが。これは浮気なのか…だんだんと謎が解けてくる。事件だったのか?ミステリーの要素があるかと思いきや…
タイトルの『近いはずの人』…配偶者は本来なら『近い人』だろう。それに『はず』がつくのは、本当なら一番近いのに何故か遠い存在にも思えるということかな。
真実を知った夫のとった行動とは…なかなか深い内容でした。
物語とは離れてしまうが、以前クレジットカードの利用やお支払いに関する苦情を承る仕事をしていた際に、ご夫婦それぞれから申し出を承ることが結構あった。
例えば『カードの明細書は自宅に送らないで』『明細書にはなんて明記されるのか?買ったものがわからないようにできますか?』等々。
夫婦といえども、すべての相手の情報を知っているわけではなく、むしろそのほうがいい場合も多い。
私は100%相手のことを理解してます!というのは、別な人間である以上無理なことであり、綺麗事?なのかもしれない。
夫婦の形はいろいろで、まさに『近いはずの人』なのかもしれないね。
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焼き鳥屋を営む元プロレスラーの家族小説。各章、父→娘→兄→母の目を通してそれぞれ「家族」としての成長を描いてます。「飛べ!衣麻」等、話に入り込めば目頭を刺激するセリフが所々に散りばめられてます。
父の章の序盤、全日本プロレスの世界オープンタッグ選手権の最終戦、ザファンクスvsブッチャー&シークの一戦に触れてました。私が初めて心震わせた試合です。
その一戦で主人公はプロレスラーになり、私はプロレスファンになりました。
まさかの小野寺作品でその一戦を思い出させてもらえるとは思ってもみませんでした。
今作は書き下ろしとありますが、いつの作品なのでしょうか?
最近の小野寺作品は好きだった頃のクオリティが戻って来た様です。次回作も楽しみです。 -
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50歳目前にして長編小説をボツにされた作家の横尾成吾と、新しく編集担当になった30歳の井草菜種。
これは3月から4月までの1年間の出来事を、2人の視点から交互に描かれた物語です。
横尾と菜種は作家と編集者という立場で接点はあるものの、そこにはそれぞれの生活と、たどってきた別の道のりがあって、決して順風満帆な人生とは言えないまでも、お互い敵を作らないいい人で、とても好感が持てます。
停滞気味だった2人の生活にもしだいに加速がかかり、最後に明かされた仕掛けには驚いてしまいました。
ふだん気にしていなかった本製作の裏側の世界を垣間見ることができて、読書がまた楽しくなりそうです。