小野寺史宜のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
色々な夫婦を描いた連作短編集。
4組の夫婦が登場するが、本当に夫婦はさまざま。
お互いの考え方や、お互いへの向き合い方、変化していくところ。譲るところ、譲れないところ。
でも、だからこそ面白い。
私は特に佐原夫妻が気になった。
結婚三十年。出版社で人事部長をしていても、家では普通の父であり夫。
娘の婚約者に対する意見が妻と食い違い、娘は家を出ていき、妻とは距離感が生まれる。
これはまさにチョベリバだ。
要所要所で、鋭角に切り込む小倉琴恵さんも、キレキレの作家さんキャラが立ってて面白かった。
それにしても不倫再会要請って。笑
返事が電話というその理由も潔い。
特に既婚の方には、自分と比べな -
Posted by ブクログ
「ひと」は読んだけれど「まち」は未読、今作は第3弾のようだ。順番を認識していなかっただけだが、そちらはまたいずれ。
妹に元通りにはならない怪我を負わせた親友である妹の彼を受け入れられない傑。事故により父母の仲は険悪となり、家族の繋がりも危うくなる。
傑はもどかしくなるほどの聖人君子ではない。「ひと」の聖輔の素直な好青年ぶりには違和感を感じてしまっていたが、傑は普通の人だ。親友を許せず、パートの女性陣とのトラブルに憤る。決心して一気に謝罪に出向き、きちんと区切りをつける。格好良いし、良かったと思える(偉そうに言っているが私はこんな風にはできない) 8か月の物語の中で、傑は確実に成長している。
-
Posted by ブクログ
ネタバレ子ども食堂に訪れる、子ども、その親、オーナー、ボランティア、近所の人、ボランティアの家族、そして主催者の視点の短編集。みんな、それぞれに事情を抱えているけど、深刻になりすぎず、心情も深く描き過ぎずで、読みやすかった。
もっと、ごはんに焦点が当たるのかなと思ったけど、思っていたほどでもなくて、それよりも私が印象的だったのが、「名字」。子ども食堂を利用する子どもたちが、ひとり親家庭で、名字が変わった、という説明が何箇所も出てくる。シングルで子どもを育てる母親の話の中にも、自分も子ども時代、母親が何度も離婚して、そのたびに名字が変わったという話が出てくる。それも、〇〇から△△に変わって、そのあと…と