小野寺史宜のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ昔と大きく異なり、生と死が軽くなっている・・感じを強烈に受けた読後。
明治大正昭和(むろん江戸期、それ以前も)生と死を分かつ三途の川があり、西方浄土に魂が。
盆はその魂が戻ってきて・・それを迎える準備をすることで魂を安らがせる~なんてぶっとびそうなショートショート。
伊坂さんのそれとはかなり温度差もあり異なっているので、まぁ、軽く読める分、1600円を高いとみるか安いとみるか・・だろう。
作家が腕を振るえるのは「悪魔が鎌をふるう時」と思って、天使がその分インパクト弱い。
筆者の「良い人だらけの、小春日和」的作品ですかを食った経験からすると、感想をかけるだけ、受けるものはあった。 -
Posted by ブクログ
いつも楽しみにしている小野寺小説の最新作。
正直、投げそうになる。
最後まで読めば、それなりに良い作品だったのだけれど・・・
そこに至るまでかなり飛ばし読み。
ーー富生40歳、帰省すると父に認知症の気配が・・・
(そういえば作中で「認知症」の語は使っていなかったかも)
翌月には、テレワークに切り替え、東京を引き払って実家へ戻る。
母亡き家で、父との二人暮らしが始まる。
決して折り合いの良くなかった父だが・・・
富生は父と初めて向き合うことになる。
・・・だから「あなたが僕の父」というタイトルになるわけ。
小野寺小説らしく会話体がエンエン、続く。
たぶん歴代でもトップクラスにエンエンと。
そ -
Posted by ブクログ
東京と千葉の境にある、駅徒歩二十分のアパート、ベルジュ江戸川の四室に住む人たちの日常。201号室の女は、マッチングアプリで二度彼氏が出来、二度、失敗する。夫婦仲がうまくいかず、中学生の娘にも疎まれている102号室の男は、会社でも嫌われていて遠方への異動を言い渡される。202号室の女は、学生時代の友人が五年前に自殺していたことを知り、101号室の男は、年度末で退職したものの、次に進めず夏の終わりを迎える。出くわしたら挨拶はするが、ほとんど顔も見ず行き過ぎるだけの関係。最後の話で一堂に会する。が、特に何も起こらない。
ホームセンターだったり、飲食店だったり、食品メーカーだったり、ごくごく普通の会