小野寺史宜のレビュー一覧

  • ひりつく夜の音(新潮文庫)

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    46歳の下田はプロのクラリネット奏者。現在は音楽教室の講師のみで節約生活をしている。過去にあったものと、今にあるもの。失ったのか、見ようとしなくなったのか。そういうものが色々な出会いからまた動き始める。ジャズの演奏シーンは楽しくて本当に聴こえてくるような感覚。ジャズは全然聴いたことないのに。過去には確かにあった情熱のようなものが46歳になった今どうなるのか。やり直しはきくのか。新たに始めるには遅くはないのか。日常のなかで感じるたくさんの思いがあって誰にでも当てはまるものがあるような作品。

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    2021年06月17日
  • それ自体が奇跡

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    スポーツ(サッカー)小説、お仕事(デパート)小説としても相応に読み応えアリだと思う。

    夫と妻で、サッカーの見方の描写が異なっている(専門家目線とド素人目線)書き分けが面白い。

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    2021年06月11日
  • 今夜

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    笠間玄吾と友成晴人にたかられる直井蓮児の話を皮切りに物語が展開する.ボクサーの蓮児、タクシー運転手の立野優菜、巡査長の坪田澄哉と妻で教師の荒木奈苗等々多くの登場人物がそれぞれの夜を語っていくが、優菜のタクシーの仕事での乗客とのやり取りが楽しめた.俳優さんとの出会いはあまりないとは思うが、それに遭遇できるのは良いなと感じた.奈苗と済哉を支えてくれる人の存在は、ギスギスした社会の中でほっとするものだ.

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    2021年06月09日
  • みつばの郵便屋さん 階下の君は

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    ついにアノ作品の主人公のアノ作家さんも登場(どっちの作品が先だ?)。
    ちゃんとエピソードも一致している。
    ↑確認してみた。
    「みつば」いいトコロだなぁ。

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    2021年05月04日
  • みつばの郵便屋さん 幸せの公園

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    (良い意味での)何も起こらない具合が、なんとも心地よい。
    周囲の人々の入れ替わりや増減もスムーズ(?)で違和感なく読める。

    絶対的安定の安心安全感。

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    2021年04月26日
  • みつばの郵便屋さん 先生が待つ手紙

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    優れたお仕事系小説であり、「何も起こらない系」小説(?)の良作でもある。

    舞台やキャラクターの多くが作品の垣根を超えて登場していて、つながりを探していくのが面白いかも。

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    2021年04月19日
  • みつばの郵便屋さん 二代目も配達中

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    終始(良い意味で)何も起こらなさ具合が良い。

    登場する関係者がジワジワと増えていくが、過去の登場人物も含め親切にさりげなく思い出させてくれる。

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    2021年04月18日
  • 今夜

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    こんなダークな小野寺さん初めて。

    斬新といえば斬新だがちょっと驚いた。

    じわじわ嫌な展開になっていくのが
    嫌いではないうえ大好きな小野寺さん
    間違いなかった。

    ラストはこれまた
    ほっとさせられ読後感も良し。

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    2021年04月17日
  • 今夜

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    人はちょっとしたことで道を踏み外すし、ちょっとしたきっかけで踏みとどまることもできる。隣り合った人それぞれにストーリーがあってみんな色々なんだと妙に達観してしまった。辛いときは自分ひとりが陥っているかのように感じてしまうけれど実はそんなに変わらないものなのかもしれない。屈折した生き方のようでいて人はひとりではないんだということを問いかける作品なのかな。地道に生きることも時には大切なことなのだろう。

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    2021年04月09日
  • 今夜

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    神秘の夜、すべては夜と月の為せること。一方で、お日様の明るさで目覚める幸せ。都会の人達は、シャッター閉めて寝てるが、体内時計大丈夫なのかしら?どこかしらに価値を見つけてあげる事が大事。

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    2021年03月03日
  • 今夜

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    小野寺さんの作品は文章がどれも読みやすくて 好きです。今作は それぞれが 夜のような闇を抱えてて この先この人達はどうなる?と思ってたら 朝が来て良かった。

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    2021年02月16日
  • 近いはずの人

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    人は自分が知った話や、出来事で架空の物語や人を作ることができる。それは、良いことでも悪いことでもできてしまう。
    例えば奥さんと毎日一緒にいて年を重ねると、彼女の全てを知ったように錯覚する。こんな人だからこんなことはしないだろう。ここまでなら傷つかないだろうとか。
    その架空のイメージは、年を重ねることで大きな溝を生み出し、知らない間に知らないことが増えている。
    原因は自分の都合のいいように解釈をし、架空の物語を作り出すからだ。

    この本はそういった人間って完璧ではないんだと言うメッセージを送っているのかと感じた。

    表紙の絵やタイトルの意味が読み始めと読み終わった後ではおおきく異なる。

    非常に

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    2021年02月08日
  • 太郎とさくら

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    ネタバレ

    小野寺さんの書く主人公は、無理をしていない、現実にいそう、そんな感じが好きです。考えていることが理想的すぎない、自然な感じ。スッと入っていけます。

    家族はどこまでいっても家族で、切り離すことができない。それは、いい意味でも悪い意味でも。「家族だからこうしなければならない」ということは実はない。でも、そう簡単にはいかない。所詮は他人、程よい距離を見つけなくてはいけないことに気づけないこともあるでしょう。

    さくらの聡明さ、太郎の鈍感さと優しさ、さくらの旦那さんの懐の深さ、さくらと太郎の父の思いやり。泣いてしまいました。

    太郎と彼女の価値観のズレが少しずつ生じていく(というか、浮き彫りになる)

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    2020年12月29日
  • みつばの郵便屋さん 二代目も配達中

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    ネタバレ

    2020/11/23
    郵便屋さんシリーズ。
    平和だなぁ。ホッとするなぁ。
    秋宏の誠実な姿勢が気持ちいいよね。
    カレンダーのおばあちゃんの話が特に印象深い。
    息子さんのように騙されないように身構えてるタイプだもんな。
    なんや色々カチコチ。
    この小説でちょっとほぐれたかしら。

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    2020年11月26日
  • みつばの郵便屋さん 先生が待つ手紙

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    ネタバレ

    2020/8/24
    一日で読めてしまった。
    まあそれは、おもしろいからでもあるんだけど。
    平和な時間がゆったり流れる中、ついに嫌な人登場かと。
    谷さん。
    同姓のいい人が知り合いにいたからそこもちょっと引っかかってみたり。
    パワハラ気質の谷さん。
    ダメなんや、苦手なんや、こういう意味なく攻撃的な人。怖気が走るんや。いや、意味はあるのか。周りが敵に思える環境で育ってきたという。
    でもそんなんこっちには関係ないやん。
    そうやってツンケンするから悪循環やねん。知らんがな。
    ってシャットアウトする。私なら。
    でも秋宏は上手に敵じゃないアピールをするんよ。
    なんて偉い。魂のレベルが高い。
    結果、谷さんもそ

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    2020年08月24日
  • それ自体が奇跡

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    大きな事件は起こらないけど、適切な距離感を保ちながらお互いを最後には認め合う、そんな夫婦の姿を見ることができます。

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    2020年08月24日
  • ナオタの星

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    自分が思っている以上に欲しいものは手に入らない。けど、実は手に入れているものは必ずある。自分が気づいていないだけで。
    失うものもあるけど、得られるものもきっとあると思わせてくれる日常のかすかな希望を感じられる一冊。

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    2020年08月07日
  • ひりつく夜の音(新潮文庫)

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    小野寺さんのこの感じが良いなぁ~。
    何も大きな出来事はないけれど、日々流れていく時間がいいなあと思う。
    最初から、それは息子でしょうと思う人物が登場するが、それを突き詰めるわけでもなく、お互いの世界を大事に接していく。昔の同級生の女性しかり。
    このあいまいな流れの中に人としての温かさを感じ、読後感が心地よい。

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    2020年07月26日
  • その愛の程度

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    男性作家さんであまり読んだことのない、登場人物の心情が繊細に描かれている文章。

    守彦と妻の成恵、後輩、シングルマザーの女性その子供とのやりとり。後輩の小池くんがなんとも憎めない。結婚した後も小池くんは守彦に相談してきそうだ。
    他の著書も読んでみたい

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    2020年06月28日
  • ひりつく夜の音(新潮文庫)

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    ちょうど46歳なので読んでみた。正直、46歳としての共感はなかった。ただ、このひとはおっさんの話を書いても良い人たちのお話になるのだなぁ、と思った。

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    2020年05月02日