小野寺史宜のレビュー一覧
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人は自分が知った話や、出来事で架空の物語や人を作ることができる。それは、良いことでも悪いことでもできてしまう。
例えば奥さんと毎日一緒にいて年を重ねると、彼女の全てを知ったように錯覚する。こんな人だからこんなことはしないだろう。ここまでなら傷つかないだろうとか。
その架空のイメージは、年を重ねることで大きな溝を生み出し、知らない間に知らないことが増えている。
原因は自分の都合のいいように解釈をし、架空の物語を作り出すからだ。
この本はそういった人間って完璧ではないんだと言うメッセージを送っているのかと感じた。
表紙の絵やタイトルの意味が読み始めと読み終わった後ではおおきく異なる。
非常に -
Posted by ブクログ
ネタバレ小野寺さんの書く主人公は、無理をしていない、現実にいそう、そんな感じが好きです。考えていることが理想的すぎない、自然な感じ。スッと入っていけます。
家族はどこまでいっても家族で、切り離すことができない。それは、いい意味でも悪い意味でも。「家族だからこうしなければならない」ということは実はない。でも、そう簡単にはいかない。所詮は他人、程よい距離を見つけなくてはいけないことに気づけないこともあるでしょう。
さくらの聡明さ、太郎の鈍感さと優しさ、さくらの旦那さんの懐の深さ、さくらと太郎の父の思いやり。泣いてしまいました。
太郎と彼女の価値観のズレが少しずつ生じていく(というか、浮き彫りになる) -
Posted by ブクログ
ネタバレ2020/8/24
一日で読めてしまった。
まあそれは、おもしろいからでもあるんだけど。
平和な時間がゆったり流れる中、ついに嫌な人登場かと。
谷さん。
同姓のいい人が知り合いにいたからそこもちょっと引っかかってみたり。
パワハラ気質の谷さん。
ダメなんや、苦手なんや、こういう意味なく攻撃的な人。怖気が走るんや。いや、意味はあるのか。周りが敵に思える環境で育ってきたという。
でもそんなんこっちには関係ないやん。
そうやってツンケンするから悪循環やねん。知らんがな。
ってシャットアウトする。私なら。
でも秋宏は上手に敵じゃないアピールをするんよ。
なんて偉い。魂のレベルが高い。
結果、谷さんもそ