小野寺史宜のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
安定の小野寺さん。
短編集で、サッと読めて、読後感も爽やか。
みんな何かしらの挫折や壁に当たっているからこそ、共感しやすいし、その壁を前に主人公たちがどう乗り越えていくかを追いかけたくなります。
以下、好きな短編とフレーズ。たまに感想。
◼️逆にタワー
p54東京タワーに上れたら楽しかったろうけど。わたし、上から見下ろすより、こうやって下から見上げる方が好き。そのほうが、何か、やってやろうって気になる。
「していい我慢」という言葉。しっくりきた。
◼️冬の女子部長
p68やってもできないならしかたない。でもできるのにやらないのはダメだ。いざとなればやる。そういうつもりでいるのかもしれな -
Posted by ブクログ
小野寺さんの登録10冊目。初期の頃の感動が薄れてきているかも知れない。この本も読み始めて何度も挫折して2ケ月ぐらい掛かってしまった。
高三の主人公の宮島大地は中学からサッカーをやっているがホケツのまま。離婚した母と暮らして居たが、母親が病死したので伯母に引き取られているが、母にも伯母にもレギュラーと嘘を付いている。毎日の食事の用意も聞かれても答えられないし、実の父親に会うのも明解に答えられない。志望大学も何となく国立大学に勝手に変更してしまう。この優柔不断さや、ホケツに甘んじていることが読んでいて辛くなって来る。サッカー部では下からは慕われているようだが、同級生には後輩に舐められている事を何度