小野寺史宜のレビュー一覧
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小野寺さんの作品は、本当に何を読んでもホッとする。
本作に登場する片岡泉ちゃんは、他作品「みつばの泉ちゃん 」を先に読んでいたので会えたのも嬉しいし、同じシーンを別視点から読めたのも面白かった。
人気タレントの兄がいる郵便配達員の秋宏。
兄とは違って目立たない地味な郵便局員としての日常が描かれているんですが、配達先での小さな出会いや変化、密かに楽しんでいるジンクスなどに和みました。
町の住人とののんびりした交流がとてもいい。
個人的に共感ポイントが沢山でした。
ゆる~い気持ち、肩の力を抜いて読めて、リラックス出来るシリーズ。
そして何気ない日常が味わい深いものになる。
主人公・秋宏の朴訥と -
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この小説を読み終わった後、別の本のフレーズを思い出しました。
”「幸福は、状況の編集能力・解釈能力によって構成されるもの」と考えているの。”
(by 愛は毒か 毒が愛か)
まさにコレ、なのです!
この小説に出てくるストーリーは、普通の人のほんのちょっとした日常生活なのです。
(ほんのちょっととしたのは、普段の生活に毛が生えたくらいの出来事だからです)
日記に書くか書かないか、判断に迷うくらいのレベルと言えば伝わりやすいかなぁ。
が、しかし。
読んでみると、どれもこれも特別感があるんですよね~。
この特別感って何だろうと考えた時に、思い出したのが先のフレーズです。
大したことのない日常も編 -
Posted by ブクログ
小野寺さん8冊目。
自動車の運転教習所教官の仕事小説かと思ったが、離婚して妻と一緒にいた高校生の娘の妊娠騒動がメイン。10年以上会えなかった娘に親バカが炸裂。元妻に同行を頼まれ、相手の親や高校に同行し、言わなくて良いこともつい言ってしまう。纏わりついたと勘違いして、娘の友達を捕まえたり、娘の妊娠させた相手を恫喝したりということも。
それでいて教官としては交通法規を厳守し、生徒に誠実に対処する。ギャップがありすぎなような気がする。
小説に多数出て来る古いロックの曲が、聴けば分かるかも知れないが、タイトルだけでは思い出せない。主人公の心象風景を強く表しているのだろうが、浮かばず残念。 -
Posted by ブクログ
映画館に入る前と
映画館を出たあとでは
何かが変わっている
だから映画は好き
(冒頭のことばより)
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人生には良いことも悪いこともあり、それを天使と悪魔の仕業と考えることもできます。
本書は生と死にスポットライトをあてた10編の物語がみられる映画館、という設定です。
装丁も凝っていて、扉がそれぞれレイトショーで映画を観ている風のイラストになっています。
(ただ、p.147の扉は、観客の人がこちらを振り返るイラストになっており、一瞬、自分が見られているかも…とドキッとします)
読み終えると真っ黒でノイジーなページが続き、まるでエンドロールのようでした。
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今回のおすすめ『おれ、降臨』
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Posted by ブクログ
作者名で読んでいるが、今回の作品は主人公側に多分に問題が多く、内容も暗く辛い場面が続くが、淡々として書かれているので何とか読み終えられた。
結婚して4年目なのに奥さんが交通事故で亡くなってしまう。毎晩、ビールを飲みながら残された携帯のパスワードを打つ毎日。どんどん酒量が増え、止瀉剤も飲むほどで仕事にも影響が出始める。
解除された奥さんの携帯に残された不倫の形跡。
奥さんの秘密が次々と明かされて行くが、その原因の一つに主人公の問題も。主人公の高校時代の恋愛観、奥さんが流産してから関係など。
重い、重すぎる。多少の未来への明るさが仄みえて、何とか締めて貰った。