小野寺史宜のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ小野寺作品、手に取るのに少し間が空いたので、カメオで登場する過去作の味のある人たちが見つけられなかった!
あとでも一回探してみよう(笑)。
箇条書きのようにサクサク進んでゆく解散後のバンドメンバーそれぞれのその後、まぁ、収まるところに収まりゃしないだろうと言う予感は…。
で、各々が新たな希望の縁を掴むまでのお話。
皆んなこのまま幸せになれれば良いな、と思いつつも彼らの年齢を考えると、まだまだ人生折り返してもいないし、これからふた山三山はありそうで、だけどそんな時も『うたう』を道連れに楽しく過ごして欲しいし、私も過ごしたいと思った。
首都高の万年渋滞ポイント、箱崎の少し手前に
『うたって -
Posted by ブクログ
[こんな人におすすめ]
*イライラして相手に突っかかってしまいがちな人
自分と価値観が違う登場人物が出てきても、頭ごなしに否定することなく「そんな人もいるかもなあ」と何となく思えてくる不思議な本です。
この本を読み終わる頃には少しだけ、ほんの少しだけ優しい人間になりたくなるかもしれません。
[こんな人は次の機会に]
*淡々とした小説ばかり読んで食傷気味の人
何も起こってないようで何かが起こっているような日常系の小説を読みすぎた人、小野寺さんの小説を毎月読んでる人は目先を変えて他のジャンルを読むことをおすすめします。ハードボイルド系とか。 -
Posted by ブクログ
大学時代、軽音サークルでバンド活動に情熱を傾けた4人。だが卒業後にメンバーを待っていたものは……。
VGBD を務めたそれぞれのリスタートを描いた青春連作短編集。
物語の視点人物は各章ごとに4人のメンバーが務める群像劇のスタイルだが、ヴォーカルの絹枝のみ第1章及び最終章の2章を受け持つ。
◇
6人の女の人が扇形に並んで歌っているのを、私は壁際に置かれたパイプ椅子に座って見ている。
ここは杉並区民センターの音楽室で、楽譜を手に歌の練習に励んでいる6人は区民合唱サークルのメンバーだ。
サークル名は「コーロ・チェーロ」。練習日は月3回。水曜2回と日曜1回で2時間ず -
Posted by ブクログ
小野寺さんの作品は、本当に何を読んでもホッとする。
本作に登場する片岡泉ちゃんは、他作品「みつばの泉ちゃん 」を先に読んでいたので会えたのも嬉しいし、同じシーンを別視点から読めたのも面白かった。
人気タレントの兄がいる郵便配達員の秋宏。
兄とは違って目立たない地味な郵便局員としての日常が描かれているんですが、配達先での小さな出会いや変化、密かに楽しんでいるジンクスなどに和みました。
町の住人とののんびりした交流がとてもいい。
個人的に共感ポイントが沢山でした。
ゆる~い気持ち、肩の力を抜いて読めて、リラックス出来るシリーズ。
そして何気ない日常が味わい深いものになる。
主人公・秋宏の朴訥と -
Posted by ブクログ
この小説を読み終わった後、別の本のフレーズを思い出しました。
”「幸福は、状況の編集能力・解釈能力によって構成されるもの」と考えているの。”
(by 愛は毒か 毒が愛か)
まさにコレ、なのです!
この小説に出てくるストーリーは、普通の人のほんのちょっとした日常生活なのです。
(ほんのちょっととしたのは、普段の生活に毛が生えたくらいの出来事だからです)
日記に書くか書かないか、判断に迷うくらいのレベルと言えば伝わりやすいかなぁ。
が、しかし。
読んでみると、どれもこれも特別感があるんですよね~。
この特別感って何だろうと考えた時に、思い出したのが先のフレーズです。
大したことのない日常も編