小野寺史宜のレビュー一覧
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ネタバレパートナーの死をきっかけに子供食堂を開く話。
さまざまな家庭事情を抱えてやってくる親子、運営の厳しさなど少し胸の痛い部分があったが、いい方向へ向かっていく終わり方でほっとした。
来る子がみんないい子で良かった。少し個性的なお母さんも気を許してくれて良かった。
最後のおじいさんの話は切なかった。孫でなく勘違いだったけど子供食堂を通じて活力が漲っていた。
そしてこの食堂を開いたもう一つのきっかけ、公園で一人ご飯を食べていた小学生の男の子が立派に育ち、食堂を利用していた子のお兄さんだったとは!
伏線も回収され、穏やかな余韻が残りました。 -
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ネタバレ【あらすじ】
三上傑は江戸川区平井、荒川沿いの一軒家に、両親と妹(若緒)と暮らしている。友人の城山大河と若緒は付き合っていたが、大河の運転する車の事故で若緒の足に怪我をさせてしまい、ほどなくして2人は分かれることになる。不自由な足を持った若緒の就職活動に心配する兄、傑。両親の関係も兄弟の関係も友人との関係も若緒の怪我で変化していく。同作家の小説「ライフ」と舞台が同じため、喫茶店「羽鳥」、井川幹太、一人暮らしをしている郡君、劇団東京フルボッコの劇団員坪内幾乃、「ひと」に出てくる砂町銀座商店街の田野倉コロッケなども話に出てくる。
傑も働いているスーパーのパート、泉田と話すことでわだかまりを修復した -
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栄純と美鶴の真っ直ぐさが家族に伝わり衣麻と雄大が素直に育ったのがわかる。けどあまりに良い子になり過ぎかと。男手一つで苦労しているのはわかるがそのあたりが少し出来過ぎに感じてしまった。
周りを取り巻く人達も感じ悪いのも居ないので気持ち良く読めた。
飛べ、衣麻。
生まれた時から本気で言いたかったこと。洒落でなく愛情をもって名付けたからこそだったんだろう。子供の事の将来を考えずに馬鹿なキラキラネームをつける親たちとは違うんだ。
雄大の名前にも何か意味があるのを期待して続きを待ちたい。やっぱり少しボリュームが少なく感じてしまったので。
終わりに美鶴のエピソードが来たのは良かったが、やはり寂しく悲し -
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ネタバレ【あらすじ】
井川幹太は平井駅から徒歩15分、築30年の荒川沿いに立つアパート「筧ハイツ」に8年半住んでいる。上の階に住むがさつくん=戸田愛斗とその家族(妻=藍奈、子供=朱奈と風斗)、大家さん夫婦、ライターの中条延興、劇団員の坪内幾乃、高校生で棋道部の郡唯樹、喫茶店「羽鳥」、母親と再婚相手の家族、コンビニバイト仲間の大下七子、結婚式の代理出席者のバイトで再会した元同級生の萩森澄穂。日常で出会う隣人達との暖かい交流の中で、幹太は自分のやりたいこと(=パン作り)を見つけ出していく。
【感想】
中条さんの死の詳細は分からないけれど、実際にありそうな日常の一部、のような平穏?な日々を描いた作品。大き