小野寺史宜のレビュー一覧
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ネタバレ■読んだ動機
この作者さんの他の本を読んで大変良かったので、別の評判良い本を手に取ってみた。
■あらすじ
主人公、井川 幹太が住む筧ハイツ102号室。
新卒で入った会社は合わずに2年で辞めて。次の会社も半年で辞めた。今はコンビニでバイトしている。
上の階202号室のドタドタがうるさいと思うが、文句が言えない。
そうこうしていると、上の回の住人、戸田さんと出会う。
戸田さんは性格は悪くないが、ややガサツな人。
そんな戸田家との交流や、同級生との出会いの中での日々が描かれている。
■感想
今まで「ひと」「まち」「いえ」のシリーズを読んできましたが、この作品でも江戸川区、筧ハイツ、あの河川敷が出 -
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小野寺さんのこういう作風も嫌いではない。特別な主人公ではない岐路に立つ男女4人の迷いが夜の闇に現れる。試合に負けたボクサー、借金を背負った女性タクシードライバーに続き、仕事も夫婦関係もうまくいかない警察官と妻の高校国語教師ら。まるで彼らは私たちの日々の暮らしを代弁してくれているようだ。夜が来て、深夜の闇に紛れ、善と悪の狭間に身を置き、悩みすれ違う。自身に年齢が近かったせか、最後に登場した警官の夫婦間に交わされる会話は身につまされた。夫は交番勤務の坪田澄哉で、転勤先の上司とうまくいかずに、早番の日は家に帰らず梯子酒で憂さを晴らしていた。妻の荒木奈苗は、結婚後も勤務先の高校で独身時代から名乗ってい
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Posted by ブクログ
短編集。
これまでに読んだ「ひと」「まち」の主人公とは違い、情けなさやトゲや引け目を持った登場人物が多い。
「針」の主人公なんかはまさに関わりたくないタイプ。
ちょっと面食らった部分もあるけれど、リズムのある文体と軽妙なユーモアを感じる。
登場人物の視点が変わると同じセリフでも背景が分かってくる部分、こちらのとらえ方も変わってくる。
すごく当たり前だけど、
「人って色々あるよね」と思わされる。
最後の「終」の短い文章で、これまでつながってきた縁が、登場人物を前向きにしてくれるような、そんな読後感を覚えた。
それはもちろん、読んでいるこちらの気持ちも前向きにしてくれるものだと思う。
「つい