小野寺史宜のレビュー一覧

  • ホケツ!

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    若い人向けの青春もの、かなと想像して読み始めたのですが、結構充実の内容でした。さすが憲剛推薦図書です!

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    2021年12月24日
  • 家族のシナリオ

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    悪く言えば覇気のない、良く言えばずっと穏やかな著者の作品の定番男子、想哉。
    著者の作品は、実はかなりヘビーな内容であることが多いのですが、主人公の性格のせいか、まったりと優しい気持ちで向き合うことが出来ることが多く、かなり好みです。
    ヒッチコック映画、実は見た事がなく、今回この期に1度見てみたいと思いました。
    今回も再読。
    短いセンテンスの文体が読みやすく、休日に良い読書時間を持つことが出来ました。

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    2021年12月08日
  • 家族のシナリオ

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    ドラマティックに書こうと思えば
    いくらでも書けそうなエピソードなのに
    小野寺さんにかかると
    なんともいえない「ありのまま」感がでる。

    もう、大好きとしか言いようがない。

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    2021年09月04日
  • ひりつく夜の音(新潮文庫)

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    ネタバレ

    小野寺さんが描く中年が主人公の作品を始めて読んだ。
    でもほかの作品の青年と同じように、内側に熱を秘めた静かに自分と周りを観察している人物で心地よい。きちんと自分の手の届く範囲を見て、自分の生活を「生きて」いる感じがして、不思議と安心する。

    さて本作。
    ジャズマンでクラリネット奏者の下田保幸のところへ警察からの連絡。身元引受を依頼してきたのは25年前の元彼女の息子・音矢だった。そこから始まる保幸と音矢の生活。繋いでいるのは音楽。


    自分が一番大切にしているもの(=音楽)がはっきりしていて、それ以外(収入の低さ、不安定さなど)の不安は淡々と受け入れて生きる。食はシンプル、ファミレス朝食海賊は週に一度の贅沢。

    その淡々とした生活と、ディキシーランド・ジャズへの強い熱い想いの対比がいい。
    大切なものを大切にすることってかっこいいと思わせてくれる。

    ――――

    ディキシーランド・ジャズというジャンルを初めて知った。
    調べてみたら聴いてみたことはあったが、ディキシーと認識していなかった。
    せっかくなので本作で紹介されている曲を流しながら読んでみた。これがよかった。
    読み始め最初の数ページは30代の青年を想像し、その後、内容から40代だと認識を修正したが、曲を流し始めたら理屈抜きにその年代を生きてきた中年のおじさま像がはっきりと浮かんできた。

    ノリがよく、明るく、でも懐かしいディキシーランド・ジャズ。ここから離れられないおじさまたち、新たに魅せられる若者たち。ジャズバー「ジャンブル」に流れる空気が少し想像できた。

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    2021年08月31日
  • みつばの郵便屋さん 階下の君は

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    安定の郵便配達お仕事小説。誤配への対応とか空き家への対応が丁寧。配送業者に対しライバル会社と言わず同業者と言える人柄が素敵。

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    2021年08月15日
  • 夜の側に立つ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    面白かったが読後の後味があまりよくなかった。

    主人公に殺意があったのか。。

    凄く考えさせられる物語だった。

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    2021年08月09日
  • それ自体が奇跡

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    サッカーをずっとやり続けたい貢、サッカーになどまるで興味のない妻綾、田口夫妻の話。貢君、カッコいいんだろうな。で、綾ちゃんもお客様と映画に行くなんて、素敵な女性なんだろうな。いろいろあってもいいんだけど、悪い結末にならないでと思ってしまえるカップルだった。

    わたしも好きにするから。何を好きにするのか。聞こえないふりをした。こわかったから。訊いたら、綾は答えなければいけなくなる。何を好きにして、何を好きにしないのか、決めなければいけなくなる。言葉は侮れない。口にしてしまったせいで、後戻りが出来なくなる。その通りに動かざるを得なくなる。

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    2021年07月30日
  • 今夜

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     都会(東京)の片隅で暮らす普通の人々の不穏さを描く群像劇。

          * * * * *

     なかなか思い通りにはいかない人生。そんな人生を不器用かつ精一杯生きている人たち。
     ただ時々、夜の闇に紛れるようにして、よくない方に足を踏み入れそうになることがあります。
     それはある意味仕方ない。人間はそんなに強くはないからです。

     大切なのは、その後の行動をどうするかということ。そんなことを考えさせてくれる作品でした。

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    2021年07月25日
  • ひりつく夜の音(新潮文庫)

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    46歳の下田はプロのクラリネット奏者。現在は音楽教室の講師のみで節約生活をしている。過去にあったものと、今にあるもの。失ったのか、見ようとしなくなったのか。そういうものが色々な出会いからまた動き始める。ジャズの演奏シーンは楽しくて本当に聴こえてくるような感覚。ジャズは全然聴いたことないのに。過去には確かにあった情熱のようなものが46歳になった今どうなるのか。やり直しはきくのか。新たに始めるには遅くはないのか。日常のなかで感じるたくさんの思いがあって誰にでも当てはまるものがあるような作品。

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    2021年06月17日
  • それ自体が奇跡

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    スポーツ(サッカー)小説、お仕事(デパート)小説としても相応に読み応えアリだと思う。

    夫と妻で、サッカーの見方の描写が異なっている(専門家目線とド素人目線)書き分けが面白い。

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    2021年06月11日
  • 今夜

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    笠間玄吾と友成晴人にたかられる直井蓮児の話を皮切りに物語が展開する.ボクサーの蓮児、タクシー運転手の立野優菜、巡査長の坪田澄哉と妻で教師の荒木奈苗等々多くの登場人物がそれぞれの夜を語っていくが、優菜のタクシーの仕事での乗客とのやり取りが楽しめた.俳優さんとの出会いはあまりないとは思うが、それに遭遇できるのは良いなと感じた.奈苗と済哉を支えてくれる人の存在は、ギスギスした社会の中でほっとするものだ.

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    2021年06月09日
  • みつばの郵便屋さん 階下の君は

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    ついにアノ作品の主人公のアノ作家さんも登場(どっちの作品が先だ?)。
    ちゃんとエピソードも一致している。
    ↑確認してみた。
    「みつば」いいトコロだなぁ。

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    2021年05月04日
  • みつばの郵便屋さん 幸せの公園

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    (良い意味での)何も起こらない具合が、なんとも心地よい。
    周囲の人々の入れ替わりや増減もスムーズ(?)で違和感なく読める。

    絶対的安定の安心安全感。

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    2021年04月26日
  • みつばの郵便屋さん 先生が待つ手紙

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    優れたお仕事系小説であり、「何も起こらない系」小説(?)の良作でもある。

    舞台やキャラクターの多くが作品の垣根を超えて登場していて、つながりを探していくのが面白いかも。

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    2021年04月19日
  • みつばの郵便屋さん 二代目も配達中

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    終始(良い意味で)何も起こらなさ具合が良い。

    登場する関係者がジワジワと増えていくが、過去の登場人物も含め親切にさりげなく思い出させてくれる。

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    2021年04月18日
  • 今夜

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    こんなダークな小野寺さん初めて。

    斬新といえば斬新だがちょっと驚いた。

    じわじわ嫌な展開になっていくのが
    嫌いではないうえ大好きな小野寺さん
    間違いなかった。

    ラストはこれまた
    ほっとさせられ読後感も良し。

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    2021年04月17日
  • 今夜

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    人はちょっとしたことで道を踏み外すし、ちょっとしたきっかけで踏みとどまることもできる。隣り合った人それぞれにストーリーがあってみんな色々なんだと妙に達観してしまった。辛いときは自分ひとりが陥っているかのように感じてしまうけれど実はそんなに変わらないものなのかもしれない。屈折した生き方のようでいて人はひとりではないんだということを問いかける作品なのかな。地道に生きることも時には大切なことなのだろう。

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    2021年04月09日
  • 太郎とさくら

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    ネタバレ

    小野寺さんの書く主人公は、無理をしていない、現実にいそう、そんな感じが好きです。考えていることが理想的すぎない、自然な感じ。スッと入っていけます。

    家族はどこまでいっても家族で、切り離すことができない。それは、いい意味でも悪い意味でも。「家族だからこうしなければならない」ということは実はない。でも、そう簡単にはいかない。所詮は他人、程よい距離を見つけなくてはいけないことに気づけないこともあるでしょう。

    さくらの聡明さ、太郎の鈍感さと優しさ、さくらの旦那さんの懐の深さ、さくらと太郎の父の思いやり。泣いてしまいました。

    太郎と彼女の価値観のズレが少しずつ生じていく(というか、浮き彫りになる)様がリアルでした。太郎、間違えてるよ、と教えてあげたい。でも、現実では気づかないうちに少しずつズレていくものですよね。

    「太郎」という名前なら、太郎と呼びたくなるのはよく分かります。山太郎、丸太郎、バカ太郎、思春期太郎。あと一つぐらいあったような。チャーハンがおふくろの味とか、そういう日常のちょっとしたことをとらえるのが好きです。
    「さくら」は名産の桜えびから来ているのかな?

    ラスト、二人でもう少し歩きたい、と行き先をコンビニからスーパーに変えるところ、お姉ちゃんから姉ちゃんへと変化するところ。また一つ家族の距離感が変わって好きな場面です。

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    2020年12月29日
  • みつばの郵便屋さん 二代目も配達中

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    ネタバレ

    2020/11/23
    郵便屋さんシリーズ。
    平和だなぁ。ホッとするなぁ。
    秋宏の誠実な姿勢が気持ちいいよね。
    カレンダーのおばあちゃんの話が特に印象深い。
    息子さんのように騙されないように身構えてるタイプだもんな。
    なんや色々カチコチ。
    この小説でちょっとほぐれたかしら。

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    2020年11月26日
  • みつばの郵便屋さん 先生が待つ手紙

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    ネタバレ

    2020/8/24
    一日で読めてしまった。
    まあそれは、おもしろいからでもあるんだけど。
    平和な時間がゆったり流れる中、ついに嫌な人登場かと。
    谷さん。
    同姓のいい人が知り合いにいたからそこもちょっと引っかかってみたり。
    パワハラ気質の谷さん。
    ダメなんや、苦手なんや、こういう意味なく攻撃的な人。怖気が走るんや。いや、意味はあるのか。周りが敵に思える環境で育ってきたという。
    でもそんなんこっちには関係ないやん。
    そうやってツンケンするから悪循環やねん。知らんがな。
    ってシャットアウトする。私なら。
    でも秋宏は上手に敵じゃないアピールをするんよ。
    なんて偉い。魂のレベルが高い。
    結果、谷さんもそこまで悪い人じゃないやん。って終われる。
    あ待って、もう一人おったな、嫌な人。
    元カノの子や。
    そっちは打算的で自己中心的なタイプや。
    どうなるのかなぁ、彼女。どうかなるのかな?
    続き楽しみ。

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    2020年08月24日