小野寺史宜のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
館山市で一人暮らしをする78歳の父と、
東京で働く40歳の息子のお話。
ごくありふれた家庭のお話だが、妻に先立たれた父と独身の息子。男2人の独特な距離感と不器用さが、とてもリアルに描かれている。
老いは誰しも平等にやってくる。
けれど、親の老いを感じることは、子にとってはショックであり、認めたくないと思ってしまう。
東京と違い、ゆっくりと流れる館山の空気感で、徐々に父を受け入れていこうとする主人公がよかった。
親も一人の人間だからいい時もそうでない時もある。
子も成長するにつれ、親への見方や接し方が変わる。
そういう意味で、歳を重ねるのも悪くないなぁと最近思えるようになった。
それにし -
Posted by ブクログ
ネタバレお豆腐屋さんのお豆腐、食べたい〜!と思わされる作品。
友人の祖母が個人商店の豆腐屋さんだったけど、数年前に閉店したと聞いたし、本当に豆腐屋さんは減っているんだろうなと感じます。
日々野豆腐店のこれからを、まだまだ見守っていたいなと思わされました。
おばあちゃんの初さんのエピソードでは、おじいちゃんとの思い出を振り返るシーンが多く、自分の老後を想像して泣きそうになりました。
女性の方が長生きするから、自分も残される側になる可能性高いよなーと。
また、悲しみと喜びはまったく別のこと。悲しみで喜びが帳消しになったりはしないのだ。と言う言葉が印象的でした。
息子がコロナで突然亡くなり、「絶望の淵に -
Posted by ブクログ
広告代理店に勤務していた西沢智太は、コピーライターになりたかったが、思うような仕事も出来ずに辞めて、浅草花やしきでアトラクションスタッフとして働いている。
同じバイト仲間には、パン作りが得意な理亜、劇団で役者をしている鈴衣、小説家を目指している玉木がいてみんなそれぞれに夢を持っている。
西沢は、これからもここでバイトを続けるのか、それとも正社員になるのか…好きな浅草で言問橋から隅田川を見ながら結論を出す。
住んでいる場所に愛着を感じ、亡くなった祖父からかるたを作るという楽しみを教えてもらった智太。
バイトしながらもそこでは来場者には丁寧であり、真面目である。
みんなの夢を応援しつつ、わ -
Posted by ブクログ
ネタバレタクシーの女性運転手は珍しい。深掘りされてない職種に希少な女性という視点から日常を描いた作品。波乱な展開、大どんでん返しなんてない。ありふれた日常に焦点を当てて書いてた。日常に溢れる数多の選択肢の中から選んでいって生きてる感覚をなぜか理解できないはずの主人公目線になって感じられる。そこにはリアリティもある。主人公の行動や考えに着目する。男性のお客さんからもらった名刺を捨てずに置いていたり、彼氏ができてからの異性との行動、仕事を辞めるかの葛藤。誰しもが経験したことのある感情を織り交ぜているから話に没入してしまう。好きなセリフが二つあった。「硬ーい父とやわらかーい母。その組み合わせは悪くないように
-
Posted by ブクログ
ネタバレ小野寺さんの本は
毎回、性格良い人ばかりで
いいなぁと思うのが
定番になりつつあったけど…
ちょっと今回は富生に
なんだかなぁ?と思う場面があり
読んだ後のスッキリ感がいまいち
何が腹たつって、梓美さんに
何も言わずに行動したこと
別れる時も、なんだそりゃって感じ
お父さんが大事ななも心配なのも
よーく分かる
でもさ、8年付き合ってる人に
なんの相談もしないって?
頭おかしくね?
そりゃ、月一で来る時に
合鍵つかうなとか、こばんだりとか
ちょっと嫌味な発言したりもするわ
つか、館山まで別れ話しに
わざわざ梓美が行かな何も出来んの?
マジでこういう男、嫌い
お父さんに優しくても
8年 -
Posted by ブクログ
読んでいて共感できる部分も多かったが、富生に対してイライラする部分も多くあった。
8年付き合った梓美に甘えて、結局将来の話ができていないのは、女性には酷な話だと思う。梓美も、結論を出すのが怖くて先送りにしていたのだとは思うけれど。
(少し自分の話をすると、自分は結婚して実家を出ているが、家族仲がとてもよい。一方で、両親の年齢を感じたり、心配に思ったりすることに対して、具体的に何かをサポートできている、というわけではない…)
としたときに、富生が父親のもとで、自分の目が届くところで一緒に生活をし、父親を助けられているというのが、羨ましく感じてしまったのかも。
温かい話というよりは、目を逸