小野寺史宜のレビュー一覧
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ネタバレ「ふつうの人たち」が気付かない運命の岐路に現れる天使と悪魔。
絶妙なタイミングで介入し、人間の生死を調整する…。
「自分がどう死んだかを知らない人は思った以上に多い。」作中のこの一文は、今まで考えたことがなかった死者側の視点で胸をつかれました。
予期せぬ事件や事故で突然死すると、残された人は死因が分かっても本人は知ることが出来ないのか…。
その辺り死後のシステム(?)は不明ですが、確かに自分がどう死んだか知りたい気持ちはわかる気がします。
トラックに轢かれそうになった男の子を助けて亡くなった父親が、生前の営業経験を活かして天から地に降ろして欲しいと説得するシーンがシュールですきでした。
よ -
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傑の妹の若緒は、恋人の大河の運転している車に乗っていて交通事故にあい、後遺症で片足をひきづるようになった。大河は傑の友達。自分の友達でなければ、若緒と大河が付き合うこともなく、妹が交通事故に遭うこともなかったのではないかと、悶々とする傑。事故をきっかけに、傑の家族もぎくしゃくし始める。仕事でもパートの人とぶつかり、さらに悶々とする傑。この物語は3月から10月までの8ヶ月間のできごとで、月毎に8つの章に漢字一文字の名前が付けられている。前半は傑が思い悩む様子が延々と描かれていて歯痒かったが、後半になり、自分なりの答えが出た様子に安堵した。三部作の前作「 ひと」「まち」の登場人物との接点もありよか
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Posted by ブクログ
タクジョ!シリーズ第2弾。
前作は主人公・高間夏子が入社1年目の話だったが、本作では入社4年目に。
夏子は就活生たちに仕事について話したり後輩に目をかけたり。明らかに落ち着き、芯がしっかりしてきている。成長ぶりがすごい。新卒22歳のまだ子どもっぽい感じから自立した社会人へと変貌していく感じは、身に覚えもあってとてもリアルに感じた。
前作と違い、本作はさまざまな登場人物たちの目線で語られる連作短編のようになっていて、夏子の話をたくさん読みたかったので少し残念。けれどタクシードライバーという仕事をあらゆる視点から見ることができて楽しさもあった。
前作と同じく、タクシーに乗ってもほぼ運転手さんと話 -
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やっぱり小野寺さんの物語が好き。文章が好き。
この他にはないホッコリ感は定期的に欲しくなります!
「おれが育った町。離れて、戻った町。離れる前よりは根づけたような気がする」育った町を出て、戻ってきた鳴樹。町も変わるが、人も変わる。一軒のそば屋がつなぐ、いままでとこれから。
いやー、この特典感ズルいですね…。これまでの『ひと』や『ホケツ』などの小野寺史宜作品の人物や建物が登場。あの時の!これは!とひとりで思い出にふけりながら読んでしまいました。しかも『食っちゃ寝て書いて』のヨコオセイゴまで出てくるとは笑
さらに、ただ三葉を描くのではなく、お仕事小説として、恋愛小説としても成立。多ジ -
Posted by ブクログ
刑事のプライベート。
松川くんが爽やかでいい人すぎ。それで見た目もこの表紙の感じだったらもうイケメンすぎる。
話は単調でだいぶ地味。
松川くん以外の人の紹介エピソードはいちいち要るかな?とちょっと疑問。
後半はそんな展開にならなくても、と呆気に取られてしまった。
恋は盲目で、周りに何を言われても関係がなくなってしまうことを、松川くんが不倫をしている同僚に注意をすることで、自分のことも客観的に考えるとこは、うまいと思った。
事件がない時もプライベートの制限が大変だなというのはわかったし、そっちを扱う小説は珍しい。でも、事件で仕事スイッチオンのキレのある松川くんを読む方がおもしろそう。