小野寺史宜のレビュー一覧

  • みつばの泉ちゃん

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    穏やかな世界観がよかった。

    「泉ちゃん」と出会った人たちが、彼女の小学生時代から大人になるまでの各時期を語る短編。

    淡々と進む物語で少し物足りなさもあったけれど、登場人物たちの飾らなくて罪のない会話劇に癒された。

    息抜きしたい時によい一冊。
    ☆3.0

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    2025年06月30日
  • 夫妻集

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    「ふうふ」ではなく「ふさいしゅう」です。
    主体者ではなく他者なのです。
    様々な夫婦がいてそれがされぞれ素晴らしい関係だとでも言いましょうか、素敵なのです。

    作者お得意の登場人物が循環します。
    少しの関わりで繋がっていきます。
    日常のほんの少しの変化、でも当事者にとっては大きな出来事が夫婦の中で起きます。
    そしてなんとなく夫婦の間で解決していく。
    そんな非日常が起きます。

    小倉先生の断章がスパイスを加えます。
    このオムニバスの中、小倉先生だけが独身なのにはちゃんとわけがあるのです。

    独特の理屈っぽい言い回しの中に
    相変わらず練り込まれたプロットを感じます。

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    2025年06月30日
  • モノ

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    この作家さんらしい、温かい視点で描かれた東京モノレールに勤める四人の物語。
    そう言えば空港行くのにリムジンバスを利用することが増えて、モノレールしばらく乗ってないな、たまにはふらっと行ってみるかと思った。

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    2025年06月29日
  • 今日も町の隅で

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     10代から40代のそれぞれの登場人物が挫折を乗り越えて立ち上がっていく姿を描いた短編集。
     めちゃくちゃドラマチックという訳ではないが、淡々としている中にも情熱やひたむきさが素直に伝わってきた。
     「冬の女子部長」「君を待つ」での親子愛に心を打たれた。

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    2025年06月27日
  • モノ

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    たまに、展示会イベントでビッグサイトに
    行く際にのるモノレール、なんとも言えない  特別感があり、楽しいです
    そんなモノレールの社員さんに関する  
    仕事ぶりをイメージできて楽しかったです
    色々な駅も降りてみたいと思いました

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    2025年06月20日
  • ディア・オールド・ニュータウン

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    蕎麦屋の亭主(独身)、店のお客さんとの会話がほのぼのする、よくこんなに会話が続くものだと思う、立派な営業努力。その努力で自分に関わる人を少しだけ幸せにしている。

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    2025年06月18日
  • モノ

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    浜松町と羽田空港を結ぶ東京モノレールを舞台に、するするストレスなく読める良い本。電車の整備って真夜中にやってくれているのだよね、大変なお仕事。この夏も息子の見送りで羽田だ!学校のプログラムでオーストラリア。でっかくなって帰ってこい!

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    2025年06月17日
  • ディア・オールド・ニュータウン

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    小野寺さんらしいと思う一冊。他の口コミに読んだ後おそばが食べたくなるとあったが、同感。
    小野寺さんの文章って特徴的で、良い意味で普通の人が喋っているというか、短い語りで物語が進む。
    すごく悪い人が出てこないのと、たくんさんの人が出てくる。人は多くて覚えきれなかったりする。
    和太くんとの絡みと、荒瀬おばあちゃんとの絡みが印象に残った。
    終わり方はあまり印象に残らなかった。

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    2025年06月14日
  • いえ

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    前半、ちょっと退屈だなぁ、テンポ悪いなぁと思って、脱絡しかけたけど。最後まで読めてよかった。傑が、いい子なの。完璧じゃなくて、時々、毒をはくけど、それが人間らしくていい。彼女も押し付けがましくない優しさがいい。煮詰まって、実家に帰って、普通に帰っきた母も、それを迎える父も良い。

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    2025年06月14日
  • ディア・オールド・ニュータウン

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    ニュータウンが抱える光と影、そしてそこに暮らす人々の人生が、リアルに、そして温かく描かれており、読み終えた後には、じんわりと心に温かいものが残りました。
    「ひと」「まち」シリーズに出てくる描写もあり、同じ世界線であるが故に、なぜそのシリーズにしなかったのかとちょっと思うところも。

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    2025年06月14日
  • 君に光射す

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    小野寺さんの独特のテンポが心地いい物語でした。小学校教師をしていた圭斗は誠実であるがゆえ教師を辞めることになった。その後、警備員で夜勤もする。人には光があり陰もある。幸せになってほしい。

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    2025年06月13日
  • いえ

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    2025.5.28
    主人公の妹と主人公の親友がつきあい、ドライブ中親友の運転の不注意で助手席に座っていた妹が怪我をして左足を引きずって歩くようになった。
    妹が心配な気持ちと親友への複雑な気持ちが混ざりつつ段々折り合いをつけて前向きになっていた。
    こんな大事に思ってくれるお兄ちゃんいいなあ。

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    2025年06月11日
  • ひと

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    一番思ったことは、しっくりこない。
    言葉が多すぎるのか、同じ言葉が何度も繰り返されることがすごく気になった。
    両親が他界し、大学を中退し働く。「ただのバイト」みたいな表現とか、彼女とかベースとかに費やしている場合じゃない、みたいな表現とか終始でてきて成長もほとんどなく、しつこい。
    郵便屋さんシリーズは好きだったはずなんだけど。
    これが2位とは...と思ってしまう。
    いい人間もでてくるけど印象が薄く、悪い人間の方が印象がそもそも強くなりやすいのもあるけど、なるのでいいな、と思う登場人物もいない。
    剣が一番よくない。そこを読んでもらうためにも家に置いておいてもいいが...

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    2025年06月09日
  • いえ

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    主人公は上手くいかないことが多い三上傑。前作からの絡みでおかずの田野倉やハイツも登場で嬉しい。人と人との間には言葉が必要だとしみじみ感じた。

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    2025年06月07日
  • 日比野豆腐店

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    思わず近くの豆腐店を検索してしまった。
    徒歩圏内には見つからなくて残念。

    そういえばコロナでいろいろあったんだったな、
    と既に過去みたいな気分になってしまっていた。
    いろいろあっても日々は続く。
    いろいろあっても。
    まあ、だいじょうぶだろう。

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    2025年06月06日
  • ライフ

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    ネタバレ

    起承転結とかなく1人の男の人の話が続くお話だと思った。最初は代理出席として誰かの名前を名乗っていた主人公が、後に自分の名前で結婚式に出た。代理出席もしなくなって、自分を名乗る主人公の姿をみて「自分」というもとを持てるようになってきた気がした。段々近所の人との付き合いが増えていくけど最後にはほとんどの人が引っ越してしまって虚しさが残るけど、関わりを通して変わってきた考えとか人間性とか、そういうのを糧にしてここからまたライフ人生を頑張るんだろうなって思った。

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    2025年06月03日
  • 夫妻集

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    四夫婦の在り方というか、夫婦の関係性を描いた短編集。
    夫婦として一緒に生きていくのは結構大変な事。
    夫婦と言えども其々は一個人。
    こうでなきゃの固定観念を捨てれば楽になる。
    そうしようよ!の四話だったかな。

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    2025年06月03日
  • モノ

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    東京モノレールで働く人たちに焦点を当てた小説。ドキュメント24Hを連想させ、読みながらちょっと親近感。
    羽田空港へのアクセスが多様になり、選択肢の一つになってからほぼ利用機会が無くなったけど、空港へ向かう時の旅立つ前の非日常感と電車とは違う車窓の特別感が好き。

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    2025年06月02日
  • 奇跡集

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    タイトル通り、同じ電車の同じ車両に、たまたま乗り合わせた見知らぬ男女たちが織りなす奇跡を書いた7つの短編。しかし奇跡とも言い難い話もあったかなあ。それぞれがそれぞれの短編の主役。
    最初の話では『僕』は電車内で腹が痛くなり、我慢ができずにしゃがみ込んでしまう。たまたま隣にいた女性も体調が悪くなりしゃがみ込む。
    この光景がいずれの話にも登場する。読書していたOLの話にも、事件の容疑者を尾行している刑事の話にも、カップ麺の商品開発のサラリーマンにも…

    ちょうどこの小説を比較的混んでいる埼京線の中で座って読んだ。
    電車の中で誰かが何かをするような大きなトピックは無かったものの、僕の隣に座っていたOL

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    2025年05月29日
  • ひと

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    柏木聖輔
    二十歳で両親と死に別れひとりぼっちになる。
    なんとか前を向くことが出来た聖輔は“ひと”との些細な出来事で救われていく。
    人間っていいな、世の中捨てたもんじゃないと思わせてくれる本。実直に生きるって大事。
    青葉の元カレ高瀬の“高位にいる善人ゆえの鈍感さ”、、、実直な主人公と対照的で、悪気がないから燃焼できないもやもやが残る。こんな人が近くにいたら遠くに行くしかない。

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    2025年05月24日