【感想・ネタバレ】今夜のレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

タクシードライバーの女性が出てきて、もしや「タクジョ」の彼女かと思ったら、別の女性だった。仮に同じ月を見ても、皆に違った人生があるんだなとしみじみ思った。今の私は三連休の最後の晩にビールを飲みながら、のどかにこれを書いている。幸せだ…。
小野寺さんの小説は登場人物がかぶる時があって面白い。川のシリーズの皆よりは、シリアス調の感じだったように思う。
タクジョの彼女の編を読み、やっばり嘘つくと後で苦しむのよねと思った。

警察官の最初の上司の刈谷さんの言葉が良かった。
「誰だって間違いを犯すことはあるよ。大事なの 
、その後どうするかだ。やるべきことをやるしかない。やり続けるしかない。ちゃんとやってればどうにかなる。見てる人間はちゃんと見てるから」

誰かが誰かの言葉で励みとなる。頑張る人に幸あれ!

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2023年09月18日

Posted by ブクログ

やはり、小野寺史宜さん、面白い!!!
人間模様が細かく書いてあるんだけど、サクサクと読める具合が凄く良い。
小野寺さんの作品を読むと、色々な職業の事が知れるからすごく面白いし、今までと違う目線で考えたりすることが出来る。
それと、話が繋がっているので、『次、どうなるんだろ〜!!!』という、ワクワク感もある。

タクシーの話はタクジョと繋がってる?笑笑

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2023年08月28日

Posted by ブクログ

配偶者に手を出したらダメだよ。お巡りさん。
でも、何だかんだと積み上がって、、

わかる。

でも、その結果、もっと悪い方にしか転がっていかないんだよね。それが人生かな。

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2021年02月10日

Posted by ブクログ

小野寺さんのこういう作風も嫌いではない。特別な主人公ではない岐路に立つ男女4人の迷いが夜の闇に現れる。試合に負けたボクサー、借金を背負った女性タクシードライバーに続き、仕事も夫婦関係もうまくいかない警察官と妻の高校国語教師ら。まるで彼らは私たちの日々の暮らしを代弁してくれているようだ。夜が来て、深夜の闇に紛れ、善と悪の狭間に身を置き、悩みすれ違う。自身に年齢が近かったせか、最後に登場した警官の夫婦間に交わされる会話は身につまされた。夫は交番勤務の坪田澄哉で、転勤先の上司とうまくいかずに、早番の日は家に帰らず梯子酒で憂さを晴らしていた。妻の荒木奈苗は、結婚後も勤務先の高校で独身時代から名乗っていた姓を変えずに、教師を全うしようとする真面目な女性。戸籍上は籍を入れているのに。もうしばらく待ってごらんなさい、時が経てば変わるのにと忠告したくなるのはおせっかいかしら。
それぞれの夜を過ごし、それぞれに迎えた朝を描いてある。短編は苦手だがこういった連作短編集だったら、思いを途切れさせずに読める。
人は夜を生み、夜に倦み、夜を積み、夜に摘む。
眠れない夜が続くのはとても辛い。眠れない頭は次々と妄想をこしらえ、深みに嵌まってしまいがち。夜を迎えるのが怖くなり、睡眠導入剤で早く眠りの世界に誘われ救われたいと思う時もある。

『夜とは日の入りから日の出までの間。大事なのは太陽だ。人は太陽の動きを意識して暮らす。対して、月を意識することはあまりない。夜空に月が浮かぶのを見て、出てるなと思う程度。月が午前八時にも午後一時にも出ることを知らない人もいる』
と、冒頭の一文を読み直した。
一応は理解できる。でも、月は太陽の光を反射して輝いているために、太陽と比べて淡い明るさしかない。たとえ満月でも、闇を照らしても奥深い心の中までは届かない。やはり朝がしらじらと明け太陽が昇り世界が見え始めて、あれは妄想だったのだと救われる。そんな時もある。

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2023年07月04日

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「ひと」「まち」などといったほのぼのした話とは違い、今作は焦燥、殺伐、混乱、自戒といった言葉が似合う作品。
人間誰しもが持つ「内面の弱さ」に向き合う必要性を感じられる。

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2023年01月24日

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「ひと」を読んで好きになって、立て続けに同作家の作品を読んでいる。「ひと」ほどの爽やかさはなくて、人の弱い部分が書かれている。邪悪さではない。誰にでもある弱さ。それが、また次の不幸を招く悪循環。どうしようもなくだるい感じ。このまま救われないんじゃないか、と少し不安になった。でも、希望があった。やっぱりこの作家さん、好きだ。

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2023年01月22日

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小野寺作品初挑戦。
何の情報もなく読み進めましたところ連作短篇集、4人の人生が交錯していく人情味あふれるストーリーでした。

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2022年06月25日

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踏み外すのは一瞬。
その縁をギリギリで揺れる四人。
それぞれ、一生懸命、真面目に、地道に生きているのに危うくてドキドキした。
そして必ず誰かに認められてるというか、守られてる?
人は一人じゃない。

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2022年06月21日

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小野寺作品はいつも無垢で白い。ほのぼのと白い。この作品は黒い。どうしようもない暗さを背景にしている。夜だ。でも、やっぱり闇を闇のままで終わらせないところに小野寺作品らしさがある。

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2022年04月24日

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 都会(東京)の片隅で暮らす普通の人々の不穏さを描く群像劇。

      * * * * *

 なかなか思い通りにはいかない人生。そんな人生を不器用かつ精一杯生きている人たち。
 ただ時々、夜の闇に紛れるようにして、よくない方に足を踏み入れそうになることがあります。
 それはある意味仕方ない。人間はそんなに強くはないからです。

 大切なのは、その後の行動をどうするかということ。そんなことを考えさせてくれる作品でした。

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2021年07月25日

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笠間玄吾と友成晴人にたかられる直井蓮児の話を皮切りに物語が展開する.ボクサーの蓮児、タクシー運転手の立野優菜、巡査長の坪田澄哉と妻で教師の荒木奈苗等々多くの登場人物がそれぞれの夜を語っていくが、優菜のタクシーの仕事での乗客とのやり取りが楽しめた.俳優さんとの出会いはあまりないとは思うが、それに遭遇できるのは良いなと感じた.奈苗と済哉を支えてくれる人の存在は、ギスギスした社会の中でほっとするものだ.

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2021年06月09日

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こんなダークな小野寺さん初めて。

斬新といえば斬新だがちょっと驚いた。

じわじわ嫌な展開になっていくのが
嫌いではないうえ大好きな小野寺さん
間違いなかった。

ラストはこれまた
ほっとさせられ読後感も良し。

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2021年04月17日

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人はちょっとしたことで道を踏み外すし、ちょっとしたきっかけで踏みとどまることもできる。隣り合った人それぞれにストーリーがあってみんな色々なんだと妙に達観してしまった。辛いときは自分ひとりが陥っているかのように感じてしまうけれど実はそんなに変わらないものなのかもしれない。屈折した生き方のようでいて人はひとりではないんだということを問いかける作品なのかな。地道に生きることも時には大切なことなのだろう。

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2021年04月09日

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神秘の夜、すべては夜と月の為せること。一方で、お日様の明るさで目覚める幸せ。都会の人達は、シャッター閉めて寝てるが、体内時計大丈夫なのかしら?どこかしらに価値を見つけてあげる事が大事。

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2021年03月03日

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小野寺さんの作品は文章がどれも読みやすくて 好きです。今作は それぞれが 夜のような闇を抱えてて この先この人達はどうなる?と思ってたら 朝が来て良かった。

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2021年02月16日

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夜に潜む衝動に翻弄される人達の短編4作。

・直井蓮児の夜
・立野優菜の夜
・坪田澄哉の夜
・荒木奈苗の夜
・荒木奈苗の朝
・坪田澄哉の朝
・立野優菜の朝
・直井蓮児の朝

東京を舞台に交錯する4人の登場人物。
芽が出ないボクサー、女性タクシー運転手、警察官、その妻で高校の国語教師。
夜の闇に紛れて忍び寄る悪意で、間違いや魔が差してしまう。

毎日がハッピーなわけがなく、そんな夜を超えて行きながら、人は生きていく。


マイナスな人生観の物語かなと思ったけど、最後は生きる希望が少し湧いてくる、そんな物語。

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2021年02月07日

Posted by ブクログ

小野寺さん5冊目だが、今までの本と違い、暗い内容で読むペースが一気に落ちて、何冊も時代小説を間に読んでしまった。本の帯に「その夜、四人の男女は、闇に侵された」とあった。四人を別々に主人公とした短編だが、個々に何らかの関連を持つ。
人気のある対戦相手を倒して頂点を感じたボクサー、そのボクサーの支払いを間違えて多く受け取った女性タクシー運転手、そのタクシーで大酒を飲んで帰宅した警察官、その警察官に自宅で殴られた教師の妻。酔った警察官に殴られても抵抗せず重傷を負ったボクサー。
暗い、暗すぎる。夜の闇に飲み込まれたようで苦しい。最後の数ページでやっとの夜明け。微かな光明を見る。
今までの作者の主人公像は逆境でも淡々とした素直なイメージだったが、違ったようだ。

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2023年06月12日

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中盤ダークな方向に話が進んでいき、この感じで終わらないで欲しいなと思いましたが、締めくくりは相変わらずのほんわりで良かったです。
直井蓮児の先の展開が気になります。

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2023年06月02日

Posted by ブクログ

それぞれの登場人物が、すこしの縁で繋がっている。
全てが解決したわけではないが、これから少しずつなにかが変わっていきそうだな、という終わりだった

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2023年04月13日

Posted by ブクログ

プロボクサー・直井蓮児、タクシードライバー・立野優菜、警察官・坪田澄哉、高校教師・荒木奈苗、4人の人物をリンクさせながら、其々の視点で順に描いた連作短編集。

小野寺作品にいつも感じる優しい雰囲気は影を潜め、人が普段隠している負の感情が随所に散りばめられていて重苦しい。

ついどの職種よりも正しさを求めてしまう警察官や教師という職業だが、坪田や奈苗の心の声に耳を傾ける内に気分は沈み、当り前だけれど、どんな人にも計算高さや損得勘定はあるのだなと実感する。

其々の苛立ちの感情がリアル。

人が心の奥底に隠す闇に迫った作品。

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2023年02月16日

Posted by ブクログ

ほぼほぼ群像劇という印象ですがこれもそうです。袖振り合うも他生の縁という町でのちょっとしたすれ違いで、つながる人と人の縁。本人たちが意識しない所でちょっとずつすれ違う心のボタンの掛け違い。他人から見えない心の小さな染み、ほころび。それが招く大きなほころび。
新しい切り口では全くないけれど、ドキッとしてひきこまれる瞬間も有り、興味深く読みました。月というものから始まったけれど、それを生かせているかは疑問・・・。

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2022年11月11日

Posted by ブクログ

読み始め、なかなか気持ちが入り込んでいなかったから読みにくかったけど、読むすすめるうち面白くなってきた(笑)

それぞれの人生も関わっていて深いなぁ。
どんな人生を過ごすか?これもまた自分の考え次第だなぁ。

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2022年09月08日

Posted by ブクログ

ある日の夜、4人の人生が交差する。
それぞれにとってこれからの人生の起点になる夜。
良い方に転んだ人生、ちょっと違う方向に転んだ人生、兎に角、これからどう生きるかだろう。
夜だからこそ、他のことに惑わされること無く考えられるのかも。
東京という大都会だからこその話かな、と思った。

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2022年07月29日

Posted by ブクログ

なんかつながってる。
知らないうちに誰かとこんな風につながっているのかもしれない、と考えるとワクワクする。

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2021年10月15日

Posted by ブクログ

90善人がちょっとダークなエリアに入っていく感じがよく出ている。ちょっと失敗もあるけど、再生できるんだろうなあ、と期待はできる連作でした。

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2021年07月08日

Posted by ブクログ

自分の中にある昏さが顔を出し、それに呑まれてしまいそうになる、そんな夜を描いた作品。

窓から忍び込んできて自分を唆す夜、実態のない、印象としての暗さの元となる夜の粒子、といった、夜に関する印象的な描写がたくさん出てきました。

私自身はにとっての「夜」は、多くの人が1日の仕事を終えて、ゆったりと時間が流れているような、割とポジティブなイメージだったのですが、こういう夜の捉え方もあるんだなぁと。

また、小野寺さんの作品は、『ひと』のような優しくて実直な主人公のイメージが強かったのですが、今作の主人公たちの中には結構わかりやすくダメなやつもいて、話の展開も暗い部分が多くて驚きました。

4人の主人公たちの夜が交錯し、最後にはそれぞれの朝が描かれる、というような割と凝った構成になっていて、最初と最後の一文もおしゃれな感じで好きなのですが、色々な方向に広がった展開が最後にまとまりきってはいないような…。
構成が凝っている分、もっと最後に「おおー!」ってなるような何かがあるんじゃないかと期待しすぎてしまったかな、と思います…。

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2021年06月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

善と悪の垣根は結構低い。そんな境目に立った四人の男女が、踏みとどまったり、踏み外した道を修正したりして、それぞれの朝を迎える。現実にはそううまくはいかないよな、と思うが、戻れるなら戻るほうがいい。

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2021年05月13日

Posted by ブクログ

03月-14。3.0点。
登場人物4人の、「夜」を描く連作短編。
この作者には珍しく「いい人」が少ない。
ボクサー、タクシードライバー、警官、教師の4名。
悩みながらの日常を描いたのかな。
ラストは良かった。

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2021年03月12日

Posted by ブクログ

なんか人生が上手く行かなくて、モヤモヤした気持ちを抱える人達。
明るい青空の下ではなく、夜を動く。
そんな人生だけど前に進む道はある。
そんな事を感じた4話
登場人物が少しずつ重なっていてちょっと面白い。

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2021年03月07日

Posted by ブクログ

それぞれに深い夜、まとわりつく夜や決断の夜…惑う夜…確かに夜、 人は動く。
淡々と進むストーリー、それぞれが絡まって居て、その中に見覚えのある誰かが居そうな。
でも、そこまで盛り上がりがなく、淡々としたまま終わってしまった。もう少し期待していた。
他の本は面白いのかな…。

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2021年01月12日

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