小野寺史宜のレビュー一覧
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こども食堂、物語ではじめて知ったかもしれない。この作品で知ったわけではないけど、身近にはないと思っていたら隣の市には結構あるよう。あまりネットとかでは大々的にはやらないところもあるのかな。
始めるきっかけが悲しい。いきなりの別れからふと残された言葉が行動へ。
思ったら行動にというところ、さすが航大くんにも引き継がれている様など親子なんだなあ。
こういう活動をよく偽善的とか言われるけど、別に構わんやんと思わされる。やってる人も食べにくる人らも幸せな気持ちになるんなら。まさにありがとうは言ったもん勝ち。
子供の心情もよくあらわされている。まさに女の人がやっているのがいい、という鈴彦くんの言葉は自 -
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映画見に行きたくなった。ミニシアター系の。
今までミニシアター系ってスカしていて芸術家気取りのわけわからん主張の物って思い込みがあった。
すいません、偏見でした。
という風に考えを改めさせられる作品だ。
テレビドラマと映画の違いってそんな表現の違いだったんだ。目からウロコ。
はじめはとにかく読みにくい感じで、登場人物が現実の人と劇中映画の人物の感情が突然行ったり来たりするので混乱した。しかし慣れてくると何か癖になってくる。後半になるほどもっと乗ってくる。
連作短編だけどほぼ絡み合うことはない。最後の最後にようやくまとまったときはスッキリした。
監督の不器用さも伝わり気持ち良いまとまりで良か -
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久しぶりに小野寺さんらしい心温まる内容の本だった。
兄が有名タレントで年子の主人公は25歳の郵便配達員。非常に真面目で、交通事故を起こさないよう慎重なバイクの運転で配達する毎日。双子と思われるほど兄に似ているが、職場では内緒にしているものの配達先で指摘されることも度々。
配達区域の事は何でも知っていて家族構成などもしっかり覚えている。食事の提供やお菓子の差し入れも良くあるが、個人情報保護の観点から不安になるほど配達先とは親密。
兄が有名女優と交際していて、二人が良く泊まって行く。女優単独でも泊まって行く。呆れるほど真面目な弟。
各配達先との交流が話しの中心だが、主人公と同様に悪人が登場せず安心 -
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感想
家族の距離感がリアルに描かれているし、徐々に変化する想哉の心情もなんとなく伝わる感じで書かれていることを感じる。
大きな変化はないけど、人はこうやって成長するんだなぁと感じる。
あらすじ
僕こと安井想哉はヒッチコックの映画好きの高一。元女優の母、叔父が父、中一の妹がいる。
ある日、母親の帰りが連日遅く、理由を問うと元マネージャーの谷口が独り身で膵臓癌になり、その人を看取るために世話すると言い出す。
離婚で母親との仲が悪くなっていた妹は、母との対立を深める。
僕は、高校に入って始めたテニス部を3日で辞め、無理矢理誘われた演劇部にしぶしぶ入ることにした。
日々雰囲気が悪くなる家 -
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ネタバレ東京江戸川沿いにある小さなアパート「ベルジュ江戸川」、そこの入居者4人を主人公に据えた連作短編集。
特に大きな出来事は何も起こらない、最後に4人が顔を合わせるくらいのことが最大の出来事。それなのに何故か面白い。登場人物たちの考えていることが、ちょっとずれているというか、一般的を半歩だけ踏み違えているというか、そのずれが良いのだ。
誰しも、一般的とか世間常識からずれているところはあるのかもしれない。多様性とかホワイト社会とか、良くなっているけど窮屈にもなっているような昨今だからこそ、半歩くらいのずれがあって良いように思うし、その半歩を楽しみたいとも思うのだ。 -
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NHK第一の国語辞典サーフィンで、
家族、という言葉を扱った時に、
血のつながった同じ家に住む数人の集まり、
みたいな説明に、MCのタツオさんが、
夫婦ってのは血がつながってないんですよ?
と、突っ込んでいた。
ですよね?
どうかすると家族の最小単位だったりするけど、
血はつながってませんよね?
血がつながってたって全然違うし、
同じ組み合わせから生まれたきょうだいが、
まるで違ってたり、
まして他人同士の夫婦においておや、
だけど一緒に生きていこう、ってなった二人、
みんな違って当たり前、ですよね。
なんてことを考えた様々な夫婦の物語。
しれっと自作ぶっ込んでくる辺りに笑った。
よく知らな -
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『東京モノレールで働く人々の日常の一コマを描いた優しい連作短編』
生活圏でない人にとっては、ただ羽田空港に行くための路線である東京モノレール。だが、当然そこには住んでいる人がいて、働く人がいて、それぞれの物語がある。そんなホッとする日常にスポットを当てた、肩の力を抜いて読める作品。
東京モノレール沿線のローカルな描写が多いので、土地勘のある人ならもっと楽しめただろう。私は土地勘がないので、Googleマップで沿線を歩いてみたくなった。
また普段は知り得ない鉄道会社の裏側が見えるところも良かった。運転士、駅員、整備士、総務といった従業員の誠実な勤務姿勢は読んでいて心地よい。綿密な取材をもと -
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ネタバレバンド「カニザノビー」の4人の物語。
何か劇的な展開がある訳ではないけれども、リアル。
東京の駅名や路線、街の雰囲気が事細かに表現されていて、私は都内に住んだことがないから全くピンと来なかったけど、暮らしたことがある人はありありと情景が浮かんできてより物語を近く感じるんじゃないかな。
話に出てきたビリーホリデイやマウンテンを流しながら読み進めていくのもとてもよかった。
バンド解散後、それぞれの道を歩み出した訳だけれども、絹枝がお母さんの姿を追いかけそれと同じことをやるだけでなく、新しい挑戦に向かっていくラストはとても爽やかだった。