小野寺史宜のレビュー一覧

  • したう

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    株式会社こだまを舞台に、さまざまな意味の「したう」をテーマにしたお話。

    うん、やはり好きです。
    小野寺さんの作品したっています(笑)

    日常生活などでささくれていた気持ちが、読み進めていくと癒されていく感じが本当にしたってしまいます(笑)

    本作は荒川のある平井のストーリーではなく、架空の町みつばのお話でしたが、モデルとかあるのかな。

    以下、作品内の好きなシーンとセリフ。

    ◾︎離れがたく思う
    p131優一郎「選んだって感じでもないみたい。最初に抱いたのが小鉄だったんだって。それも縁てことで、小鉄。あとの3匹は抱かなかったらしいよ。情が移っちゃうからって。それこそ選んだみたいになっちゃうからって」
    絵凛「へぇ。お父さん、いいね。何か、偉い。カッコいい。」
    →ここものすごく小野寺さんの小説らしくて良いなって思う。選ばないことの優しさって素敵だな。そういうのを縁って感じられるのって粋だな。と思います。

    ◾︎恋しく思う
    p223(草野球を断るつもりでいた高桑くんの気持ち)これは自分でも意外。気持ちが、何というか、上向きになってるのを感じる。前向きとはまたちがう。上向きだ。
    何故か。
    自分でもわからない、とごまかしたいところだが、わかる。美弓さんとご飯を食べに行けたから、だ。それだけ。ちょっと恥ずかしいが、本当にそれだけ。
    →わかる(笑)恋愛ってそういうちょっとしたことでも、人の日常を上向きにさせてしまう。

    p292(この店は美味しいとか、この店はそうでもないとかの話はするかもと言った美弓さんの言葉)あ、でも、このお店はそうでもない、は言わないかな。それはやっぱり悪口になっちゃうし。自分でしてて、たぶん、いやな気持ちにもなっちゃうので。
    別にいう必要はないですもんね。あのお店はおいしいからそこに行こう、だけでいいわけですし。
    →すごくよくわかります。実際私の周りにも、あれは嫌だ、これは嫌だという人がいて、その人と一緒にいると息が詰まる思いをします。
    人が不快になるようなことは言わずに、一緒にいて過ごしやすいなって思われるような言動をしたいものです。

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    2026年09月14日
  • 片見里足立アフェクション

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    片見里シリーズ、落ち着く。
    初めて読んだ片見里シリーズが、海平の話だったのだけれど、その後なまぐさの話に戻って、全編読んでます。
    ちょこっと出てくる、磨子さんと継男さんのやりとりが何かいいなぁ。

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    2026年09月13日
  • 片見里足立アフェクション

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    ネタバレ

    小野寺さんの作品、今までもたくさん読んできて、ここ数年はちょっと飽き気味だったんだけど、今作おもしろい!いつも通りの小野寺さん節で、会話口調で語る物語が面白い。今回は姉弟の話。と東京と田舎と恋愛と。お姉さんが分かりやすくだめ男にひっかかり…いつもの小野寺さんだと、女性はがんばってて直向きで、ザ主人公なんだけど、今作の主人公はちょっとがさつというか、いわゆる干物女というか…で味がある。まるで益田ミリさんの僕のお姉さんみたいな感じだった。

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    2026年09月12日
  • あなたが僕の父

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    ネタバレ

    高齢の親とどう過ごすかという問題。

    主人公と同じように、同世代の親を持つ自分としては、いつまでも何事もなく過ごしてほしい、「まだ大丈夫」と思って、つい親の衰えを見ないふりをしてしまう。この作品を読んで、改めてそんな自分に気づかされた。

    その問題に思い切って動いた主人公と比べて、「さあ、自分ならどうするだろう」と考えさせられた。

    長年付き合っていた彼女と別れることになったことについても、どうしたら良かったのか、自分だったらどう動くのか、もっといい方法はなかったのかと考えてしまう。けれど、いい方法を探そうとすればするほど、結局は親の衰えを見ないふりをすることになってしまいそうで、簡単には答えが出ない。

    それでも、自分の気持ちに素直に動いた主人公は素敵で、少年時代にはうまく折り合いをつけられなかった父親のことを、年齢を重ねた今、大切にできるようになったところがとても良かった。

    親の老いと向き合うこと、家族との関係、そして自分自身のこれからについて、いろいろと考えさせられる作品だった。

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    2026年09月08日
  • 今夜

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    挫折したプロボクサー、借金を抱える女性タクシードライバー、仕事や夫婦関係に悩む警察官、その妻である高校教師。この4人それぞれの話が短編となっている。
    そしてそれぞれ別の悩みを抱えながら、東京の夜の中でこの4人は思わぬ形につながっていき、善と悪の間で心を揺らすことになる。

    夜は闇がどこかしら不気味で、人の心を不安に揺らすものがある。どんなに善人でも、夜には何となく寂しくて孤独感を感じるはずだ。魔が差す時って、やっぱり昼よりも夜のほうが多いだろうな。まさにそんな人間のダークな面がクローズアップされる。しかし誰にでも起こり得ることなんだと思う。

    ハートフルな人を描く小野寺作品としてはやや異色。派手なミステリーではないが、静かな緊張感が続くような感じ。完全にダークすぎず、グレーな人間ドラマが描かれる内容だった。

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    2026年09月08日
  • ミニシアターの六人

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    ミニシアターの映画の中とそれを観ている人々の話し。
    かぶるものや気持ちがあったりで、
    それぞれの物語があって気持ちがあって。
    自分も、観た映画に影響される事は多々ある。
    つい先日観た映画にはとても心を前向きに出来たし
    ホッコリした。
    今回のこの小説は、いつもの小野寺作品で感じるホッコリは無かったが、自分のこれからの仕事に対する気持ちのようなものを考えるキッカケになったかもしれない。

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    2026年09月07日
  • うたう

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    日々の暮らしの中にある小さな幸せや、人とのつながりの温かさが心に残る物語でした。
    登場人物それぞれが悩みながらも、誰かに支えられ、少しずつ前を向いていく姿が愛おしく感じられます。
    何気ない毎日も、見方を変えれば大切な時間なのだと思わせてくれる、優しく心温まる一冊でした。

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    2026年09月07日
  • 日比野豆腐店

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    ほっこりでした、
    お豆腐屋さんのお豆腐、食べたい
    というか、今度行きます

    最後の一文だけちょっと想定外だったけど...!

    猫ちゃんが出てくる本は問答無用で好きなのに、猫ちゃん視点の断章まで!癒されたぁ


    「悲しみと喜びはまったく別のこと。悲しみで喜びが帳消しになったりはしないのだ。」(p.40)
    これ大事だなぁ、と。私どうしても悲しみと喜びを同じ入れ物内の増減で考えがちなんだけど、入れ物自体がまったく別なんだって、意識の中に落とし込めるようになりたいなぁ。


    いつか、『ひと』も読むぞー!

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    2026年09月05日
  • みつばの郵便屋さん

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    面白かったです。
    郵便屋さんの色々な日常。
    最近、一押しの小野寺さんらしい心地よい余韻でした。
    徳を積むとこんな人生が歩めるのでしょうか?
    期待通りの程よい 読後感で。よかったです。

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    2026年09月03日
  • したう

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    居心地のいい株式会社こだま連作短編集。社員49歳女性や社長宅で飼われてる犬、目上の人に惹かれる人、野球部に入る人。

    良かった。小野寺クオリティ。こういう会社に勤められれば人生穏やかに幸せなんだろう。こんな会社は存在するんだろうかね?

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    2026年09月02日
  • まち

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    やっぱり小野寺さんの作品はいいなあ。出てくる人がリアルでいい。そして主人公がほどよくいい人なのがいい。あんまり関係のない人も名前が紹介されているところがいい。表紙のイラストが主人公っぽくていい。荒川沿いに住んでいる設定がいい。どの作品も心をマッサージしてもらっている気持ちになります。

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    2026年09月01日
  • 君に光射す

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    2026/09/01

    淡々とした文章で書いてあり、冷静な主人公のイメージがつきやすく、物語に入り込めた。
    仕事と人間の切り分けは難しく、だがそれでいいのだと受け取った。

    動けば光射す。「動けば」である。動かねば

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    2026年09月01日
  • したう

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    「懐かしく思う」「離れがたく思う」「目上の人に惹かれる」「恋しく思う」──“慕う”という感情を、三人と一匹の視点で描いた連作短編集。

    本作でも小野寺さん特有の柔らかな文体は健在。

    日常では殆ど使わない“慕う”という言葉。
    けれど本作を読みながらなんて美しい表現なんだろうとしみじみ感じ入った。

    登場人物は私達の周りにもいそうなごく普通の人たち。
    その素朴さが物語の世界をより身近に引き寄せてくれる。

    二話の「離れがたく思う」は我が家でも長年柴犬を飼っていたこともあり、柴の小鉄への愛おしさで胸が一杯になった。
    ラストは涙涙。

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    2026年08月29日
  • 片見里足立アフェクション

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    いつものお仕事のお話しではなく 今回は姉弟とその2人に関わるお話。
    全編 会話だけ?と感じる様な内容
    その会話が時に 本当にどうでもいい他愛ない事だったりして 何でこのどうでもいい会話を読まされてる?と言う気分にもなりましたが 普段 自分が友達としてる会話ってこんか意味もない感じなんだろうなと思ったり。
    同郷の友達は子供の頃から知っていて 安心感ありますね でも 同郷じゃなかったらお付き合いも始まらなかった?とか 同郷だから うまくいかなくなった時面倒くさいよ と意地悪に思ったりしてしまいました。
    私自身も弟がいますが 仲が悪い訳ではないけど こんな近い関係でもなくて ちょっと羨ましくもなりました

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    2026年08月28日
  • ぼくは刑事です

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    ネタバレ

    小野寺さんが警察官を主人公にするっていうのが新鮮。やっぱり人間味溢れて魅力的な警察官だった。
    警察官だからって身辺調査、理不尽に感じられるわ。本人に非がないのに、なんで結婚に反対されるのよ。
    ラストはほんわりと終わるかと思いきや、大捕物が待っていた。
    律くんの子育て、心から応援します。
    続編出るといいな。

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    2026年08月28日
  • みつばの郵便屋さん あなたを祝う人

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     みつばの郵便屋さん第7弾。

     秋宏はみつば郵便局8年目に突入。
    8年目でも丁寧な仕事ぶりは相変わらず。

     第1章では、新しい命に焦点を合わせたかわいらしい物語。
     みつばの街に爽やかな風が吹き込まれたようなうきうきした気持ちになれた。
     また、新しいカフェでの新しい出会いや
    谷さんと美郷さんの結婚など、いつもの穏やかな雰囲気に加えておめでたい話が山盛りだった。

     小野寺マジックで、私もこの街に住んでいるような気分にさせられた。

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    2026年08月26日
  • 今夜

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    やはりどのお話しもどこかでは繋がってる事で、
    読み進めるのが楽しかった作品でした。
    でも少し後味が悪いと感じたので★4つ。
    途中で止めておくことが出来ない面白さがいつもあって、
    最近寝不足です。

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    2026年08月25日
  • 片見里足立アフェクション

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    個人的にはこういう小野寺さんの小さなエリアで展開するお話しは好きなのだが、いつまでも同じメンバーで気持ち悪い、っていう同級生もいるよね。でもまあ、エリアにこもっているわけでもなく、他人との繋がりの中で地元の友人の大切さを感じられるっていうのは素敵と思う。

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    2026年08月25日
  • いえ

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    ひと、まちに続いてやはり暖かい。優しい。

    気になったフレーズ
    人間ものの感じ方は変えられない。
    これはちょっといやだなと感じてしまうのは仕方ない。でも感じた後の行動は変えることができる。こうは動くまいと努めることはできる。その意味でのみ人は変われる。ただし、とても難しい。
    それは生きてるあいだずっと自分を律しつづけるということだから。

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    2026年08月23日
  • まち

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    やさしくあたたかい空気。絶対にツラい思いをしてるはずの主人公なのに、まわりを大切にできる。読後、穏やかな気持ちで前を向ける気がしてきました。よかった。
    ありふれた日常をこなす感じで、慣れてしまっている自分がいるような気がした。日々を生きる中で、出会う人や出来事を大切にしたいな、と襟を正す気持ちになれる素敵な本でした。


    読んだ他の作品、「ひと」や「縁」とも緩くつながっていて、それもうれしかったな。

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    2026年08月22日