小野寺史宜のレビュー一覧
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日比野豆腐店を舞台とした親子3代の物語が飾らずに静かに語られます。途中、悲しいことや嬉しいことも起こりますが、語り口は不思議なほど穏やか。たとえば家族の死なんかがポンっと置かれた感じで、それだけにじんわりと感情が伝わってきます。読み終わると日比野家の人々をグッと近しく感じ、木綿豆腐を買いに行きたくなります。
舞台となる日比野豆腐店は葛飾区の堀切菖蒲園の近く。菖蒲園も何度も登場します。今年の菖蒲まつりは5月25日かららしい。ついでにご近所を散歩したら本当に日比野豆腐店が見つかるかも。そんな日常感あふれる、普通の人々の生活を切り取ったような作品でした。
ちなみに、長いスパンのお話なので、登場人 -
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亡くなった夫との思い出がきっかけで松井波子が開いた「クロード子ども食堂」は、ごく普通の住宅地にあって、月二回のペースでメニューは一種類。
この物語は主催者の波子さんをとりまく人たちのそれぞれのおもいが詰まった群像劇です。
大学生ボランティアスタッフも、母子家庭の男の子も、両親が離婚してしまった女の子も、ホステスとして働くシングルマザーも、近所に住むお年寄りも、みんな何かしらの事情を抱えているけれど、ひとつひとつのお話がとても奥が深くて温かい気持ちになれます。
波子さんの、お客さんやスタッフさんへの気配りや心遣いが行き届いていて素晴らしいです。
子ども食堂の存在は知っていたけれど、それを実行 -
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女性ドライバーだけでなく、若手男性(イケメン)のショートストーリーなんかも絡めた複数視点の作品。軽快なテンポも相まって読みやすいです。
実はわたしも小6の作文に「タクシードライバーになりたいです」なんてヘタクソな絵まで付けたので、様々なお客さんを乗せて街中を走り、距離とお金の計算をして早朝帰社したら洗車、なんていう日常的なお仕事サイクル自体を純粋に楽しめました。
女性ドライバーがまだまだ少ないという現状。あるいは来年小6になる私の息子がタクシーやりたいと言ったら一体どんな顔になるだろうか。
その戸惑いの背後にタクシー業は挫折した人間の受け皿、という固定観念があることも再認識させられました。