小野寺史宜のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
文庫書き下ろし。昨年12月に出た本。最近ハマっている作家さん。
調べたら同じ大学、学部まで一緒で親近感がわいた。
表紙のイラスト…ゴツい男と両側に男の子と女の子がいる。
妻を亡くし2人の子(兄妹)を育てながら居酒屋を経営する元プロレスラーが主人公の家族小説だ。
内容は四章から構成されており、親父視点、息子、娘視点、そして最終章は亡き妻の視点で二人の馴れ初めが語られる。この最終章がステキ(妻が短命だとわかっているから哀しくもある)…ここで涙腺が崩壊した
無骨で大胆な父親を理解し、心配かけまいと自立していこうとする子供たち。シリアスな場面はほとんどなく、物語が優しい…これ絶対シリーズ化されド -
Posted by ブクログ
主人公は傑。傑作の傑で「すぐる」 スーパーの店員として働き始めて3年目。就活中の妹と教師の父と主婦の母。妹は傑の友人、大河と付き合っていたが1年ほど前に大河の運転する車で事故にあい、足を引きずって歩くようになってしまった。あとの家族の1年間の話。大きな出来事は起こらない。傑の心情ベース。淡々と心情。読みやすい。
今までの主人公で1番人間味がある(と言っても基本的にいい人間。登場人物みんないいやつがベース)というか、人間くさいというか、仕事で嫌なことがあってひとりで居酒屋で飲んで、駅のホームで吐いてしまうようなダサいところもあって、それをきちんとダサいと受け止めているのが共感できるし、好感が持て -
購入済み
な、なんか最後すごかったんだが???50代の作家と若き編集者のとある日常、掛け合いを書いただけの小説と思ったら、最後にとんでもない種明かしが😮😮あまりにもしれっと出てくるからびっくりした。これはもう1回読んだらまた違う角度から楽しめるかも??!仕掛けが分かったあとに前の方を見返してみたら「あ~そういうことだったのね~」ってなれて面白かった。
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Posted by ブクログ
【人生、これ1冊。】
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この本を読んだかどうかで
それ以降の人生の見え方とか捉え方が
大きく変わるなと感じた珠玉の1冊。
小野寺史宜さんは『人』という大ヒット作も
生み出していますが、この人をみた方は
『まち』もぜひ読んでみて欲しい。
淡々と、さっぱりとした文章なのに
どこか平熱を感じさせる温度感。
一度読み始めたら、手がとまらず
「主人公をとりまく環境をぜんぶ知りたい」
と没頭させられる内容と構成力。
主人公の人生を追体験できる本になんて
なかなかめぐりあえませんが
本書は冒頭からそれを体験できます。
人は多くの人によって支えられている。
読んでる自分も例外じゃない。
たとえそ