小野寺史宜のレビュー一覧

  • とにもかくにもごはん

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    夫、隆大さんに先立たれた波子さんは「クロード子ども食堂」の主宰者だ。隆大さんが亡くなる直前に話していた意思を、持ち前のガッツで実現してしまう波子さん、素敵な女性であり素敵な航大君の母親だ。登場人物みんながそれぞれ何やら厄介ごとを抱えているが、波子さんにかかればスッキリしちゃう。たくさんの人に読んで欲しいお話し。

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    2025年07月30日
  • ひと

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    小野寺史宜さんのお話は、モノローグが細かくて面白い。共感したり笑ったり。

    聖輔は私の息子と同い年なので比べてしまった。
    しっかりしてるなぁ…あんな事があったからかもだけど、なかったとしてもしっかりしてる。

    良い人がいっぱい出てくるお話って薄っぺらくなりがち(?)だけど、この本はそんなことは全くなかった。
    自分も、こういう良い人でありたいな、と思わせてくれる作品でした。

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    2025年07月25日
  • ライフ

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    偶然読んだけど、知らない人の生活を覗き見してるみたいな不思議な本だった。
    ダラダラと他愛ない会話が続いて、面倒になる時もあったけど、ただのフリーターがこんなにもいろんな人とつながって充実した生活を送る話は珍しいと思う。
    ちょっとみんな自分のことを喋りすぎな気もするけど、それだけ現実世界では自分の話をしまっておくものなのかなとも思う。
    地名が多くて、関東の人ならあーあそこか!ってなるところがいっぱいあった。

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    2025年07月18日
  • 奇跡集

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    同じ電車に乗ってる人達それぞれの物語!
    同じ場面がそれぞれの視点からかかれてて面白かったし、自分が気づいてないだけでこんな奇跡が溢れてるのかーって思ったらドキドキした!!1人1人の物語終わったらなんかあったかい気持ちになる本!
    自分の今までの小さな選択が実は奇跡を起こしてて今の自分があるならまぁいっか!まー今までの選択って大正解か!って思った!でもしばらくしてからその選択してなくても大好きな人だったりバンドはなんとか見つけ出して出会ってるのかなーとも思ったり!!

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    2025年07月17日
  • タッグ

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    居酒屋を営む元プロレスラーの家族の物語。
    父、娘、息子、妻と、それぞれの視点で描かれる。
    最終章は繰り返し読んで、切なくも温かい気持ちになった。

    デビュー前の作品に加筆修正した『レジデンス』の事件から数年後の話の今回の書下ろし。
    居酒屋での会話の中にレジデンスの事件関係者の名前が出てきて、彼らのその後が知れる。
    2冊読み終えたらすっきりする、面白い試み。

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    2025年07月13日
  • 天使と悪魔のシネマ

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    予想できない生と死には、天使か悪魔が関わっている。本当かもしれないし、フィクションかもしれないが、この本を読むと、そう信じてもいいと思えてしまう。
    切なくて、ちょっと怖くて、ちょっとぽかぽかするステキな短編集。
    ぼくも行き着く先は、たった1人の映画館だったらいいなぁ。

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    2025年07月07日
  • 日比野豆腐店

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    豆腐屋の店主が亡くなり、残された豆腐屋を守りたい妻、(妻の負担にならないように)閉めても良いと考えている祖母、豆腐屋を継ぐか迷って息子、それぞれの視点から描いた作品.*・゚ .゚・*.その豆腐屋には、家族の様子を暖かく見守る猫もいて……ホンワカする作品( *´ `)

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    2025年07月06日
  • ディア・オールド・ニュータウン

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    この作品もとてもいい。書き出しの一文からつかまれた。もうそばを食べたくてたまらなくなった。

    蕎麦屋を親亡き後、再開した息子のお話。小野寺さんの作品らしく素朴でいい人ばかりで、会話も楽しく心が温まる。小説家の横尾成吾さんや鷲見翔平さんも出てきて、にんまり。小野寺さんの別の小説の人物が出てくるので楽しい。

    パティシエを目指していた小枝の技術を活かして蕎麦屋でスイーツを出そう、まずは出前で試そうとそのアイデアがいい。こういうお蕎麦屋さんが近くにあったらいいなぁ。最後に小枝への恋心もほのかにみえてよかった。小野寺さんの小説が読めて幸せだ!

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    2025年07月05日
  • モノ

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    ネタバレ

    今回もとても面白かったです。
    東京モノレールという会社で働く4人の物語!
    それぞれの仕事や人生において、東京モノレールが絡んでくる。
    私は地方に住んでいるので、「東京モノレール」という名前や天王洲アイル駅など、多少聞いたことがある程度、です(笑)

    すごいところに着目した小説でした!
    小倉さんが「ドラマ」にしたお話も面白かったし、本人役で出てるのがいいですね。

    久々に小野寺さんの著書読んで、また他の作品も読みたくなりました!

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    2025年07月04日
  • ディア・オールド・ニュータウン

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    今回も「蜜葉市みつば」が舞台。埋立地として生まれた街も、古くなっていく。でも人が居続けるかぎり、続く日々。タイトルも秀逸。

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    2025年07月02日
  • いえ

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    ネタバレ

    わたしは、主人公の三上くんは、最初は周りの人のちょっと不快に聞こえた言葉に対して突っかかってしまったりして、あまり好印象を持てませんでした。

    しかし、終盤でそれが一気に変わりました。

    パートさんに向かって「こいつが邪魔なんだ」「こいつはいらっしゃいませもねえんだ」と言いがかりをつけてくるお客さんに対し、「こいつとおっしゃるのはやめていただけますか?わたしどもの大切な従業員ですので」という発言は、すごくカッコ良くて、先に進む前に何度もその場面を読み返していました。

    そして、以前自分が突っかかってしまった相手に連絡を取り、謝罪をする。これもなかなかできない事です。
    わたし自身もささいな言葉で

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    2025年06月25日
  • 日比野豆腐店

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    コロナが人や生活を変えてしまったのは、どの作品にも描かれている。確かにツライ日々だった。町のお豆腐やさんってほとんど無くなったけど、美味しいんだろうなー。お豆腐が食べたい。

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    2025年06月16日
  • ひと

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    急に両親を亡くした少年が
    様々な「ひと」と関わりながら
    ひとりの「ひと」として成長していく物語。
    天涯孤独になっても「独り」ではない。
    「ひと」に苦しめられて
    「ひと」ぬ救われて
    私たちも今を生きている。
    何度読んでも大好きな物語。

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    2025年06月16日
  • とにもかくにもごはん

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    初めての小野寺史宜さん。

    そもそも子ども食堂なんて、自分が小学生だったころからあったのか…記憶にないのだからなかった(と思う)。
    そんな気持ちもありつつ、子ども食堂に興味があり手にしてみました。

    波子が亡くなった夫・隆大が公園で出会ったパンが夕食の男の子がきっかけで立ち上げた『クロード子ども食堂』。
    波子や食べに来る子どもたちや親など、さまざまな事情や思いを抱える人間模様が描かれてる。

    どんな事情があっても、どんな出来事があっても、ご飯のパワーで元気になれる、ご飯ってまさに生きるためのエネルギー。
    それは子どもたちだけじゃない、大人だって同じ(大人も食べにいけるんだって、この小説で知りま

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    2025年06月15日
  • みつばの泉ちゃん

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    タイトルから勝手に子供向けの作品と思い、手をつけなかったが、何気に読んでみたら、とても面白かった。表紙の子供時代の泉ちゃん、大人の泉ちゃん、作中のイラストも良かった。

    泉ちゃんは素直で自然体でとてもいい。郵便物の誤配で郵便屋さんを責め立てるのにはひいたが、彼氏の井田歌男さんへのアパートに行くのがめんどくさいのは、それほど好きではなかったのではと思った。現にかわいい三つ下のいとこの家には理由をつけて行くのだから、そこを言う歌男さんの言い分もわかるが残念ながら言い過ぎだった。縁がなかったのでしょう。

    両親の仲が悪く、二年ほどおばあちゃんに預けられていた泉の「親の仲がいいのは最高。それ以上の最高

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    2025年06月14日
  • まち

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    筧ハイツじゃん!て嬉しくなる。知った人が出てくるしw
    この人の、こーゆー善良な人の善良な日々の描写が好き

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    2025年06月10日
  • タッグ

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    読んだあと、とても清々しいというか。
    元レスラーの戸部と妻の美鶴の出会い〜結婚に至るまでを最後に持ってくるところが、なるほどだった。
    長男の就活、長女のお笑いコンビ結成への道…どれもありふれているようだけど、うなずけるところがある。

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    2025年06月08日
  • まち

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    ひとりの青年の日々を綴った話しだけど
    何だか気になってどんどん先を読みたくなってしまった
    首都高通ったらあの辺に瞬一がいるんだなんて
    思ってしまいそうだ

    守りたい人がいるってことは人を強くするんですね
    守りたいものに出会い気づけた事が嬉しかった
    いい本に出会えました

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    2025年06月07日
  • みつばの郵便屋さん 奇蹟がめぐる町

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    今度、郵便配達の方にあったら、コーヒーあげた方がいいかしら。でも、気持ち悪く思われるかな。
    何も配達していないけど、外でコーヒー飲みたくなった。

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    2025年06月07日
  • 君に光射す

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    いい本でした。
    児童の母親から頼まれたことが断われずに、小学校の教師を辞める事態となった主人公。
    他人と関わりを持つからこんなことになる…と、昼の世界から逃げ込むようにして選んだ仕事は夜勤の警備員。しかしそこでも置き引きを常習とする少女を救おうとしてしまう。
    誰かを助けることって、愚かなことなのか…自問自答する。

    主人公の心の動きが痛いほど伝わってくる。小野寺史宜さんの小説の主人公は、何だか自分に似ているところがあり、感情移入するなあ。

    教師を辞めざるおえなかった二十代後半の過去と、警備員になった30代の現在が交互に章立てとなった構成。

    人のために行動することでいろいろ損したり、裏目裏目

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    2025年05月26日