小野寺史宜のレビュー一覧
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ぼくは刑事です
著:小野寺 史宜
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**〈 書籍の内容 〉**
松川律は三十一歳の刑事で、シングルマザーの竹本澄音とつきあっている。澄音の五歳の娘・海音との距離も縮まり結婚を真剣に考えたところで、澄音から自分の父親には前科があると告げられて――。ラーメン店を経営する姉一家との交流や同期刑事とのやりとりなどを小気味よく織り交ぜながら、若き刑事の二年の月日を描く。スカイツリーの見える東京・下町で繰り広げられる心温まる人生の物語。
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**〈 感想 〉**
小野寺さんの作品は『まち』や『タクジョ!』も印象に残っていますが、本作も同じく私の心に深く響きました。最大の魅力は、日常のリア -
Posted by ブクログ
同作者の小説「いえ」で劇中作として少し出てきた作品。
レギュラーではない、補欠のサッカー部員が主人公という点が気になって購入しました。
物語は2か月半と短いものの、色々な出来事がぎゅっと濃縮されています。部員の一人一人にフォーカスしすぎず、あくまで主人公の視点で描かれた物語。
そこから主人公の人となりが浮かび上がってきます。
本人の自己評価の低さから頼りなげに見えた彼が、実は他の人ではできないことをやっていたということが見えてきます。
ラスト、最後の試合のシーンではそれまでの日々が全て「よかった」と肯定できるような鮮やかな締めでした。
単なる青春ものではない、人と人のつながりを描いた作品だ -
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警察官の2年間の日常を擬似体験でき、心が温かくなる小説。
警察官の足枷が周りに与える影響など、深く考えたことがなかったです。
だからこそ、新鮮な気持ちでこの小説と向き合える事ができました。
2年間の各季節の流れなど、しっかり人としての成長や思考の変化などがあり。
心地よく読むことができました。
後半の流れも想像とは違っていたのも楽しめました。
人によっての考え方や状況などいろいろな発見があるのもいい小説です。
小野寺文宜さんの小説は、日常を視点にしているので物語がすっと入ってきて好きだと実感しました。他の作品にも多く触れたくなりました。 -
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心温まる優しい家族の物語でした☺️
元プロレス界のスター 戸部栄純は10年前の奥さんの急逝を境に、プロレスラーを引退し二人の子供を育てるため居酒屋を始めます。
奥さんをとても大切にしていた戸部栄純さん居酒屋も本当は奥さんと二人で営む約束でした。
残された子供たちも少しずつ前を向いて歩き出し、いつしか親離れの時期を迎えます。
父、娘、息子、母の生きる・生きてきた道をそれぞれの視点から物語は進みます( ᵕᴗᵕ )
深い悲しみから支え合って生きてきた戸部家。でもみんな温かくて愛のある家族なんです☺️
物語の展開が予想を超えて、一気に最後まで読んでしまいました!
とても面白かったです! -
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ヒット作を出したことが無い作家と、ヒット作を出したことがない編集者が主人公のお話。
食っちゃ寝て「書く」主人公が、作家の横尾成吾。
作中の横尾は売れない作家とは言うものの、何冊も本を出した息の長い作家。
キャリアの割に自分に自信はなく自虐的。
でも書く、ひたすら書く、書き続ける。
ひたむきに「書く」ことに向き合っている。
代わって、食っちゃ寝て「読む」のが編集者の井草菜種。
こちらもやっぱり自分に自信がなく、やはり自虐的である。
でもそこは編集者。
読む、とにかく読み込む。
ひたむきに「読む」ことに向き合う。
どちらも仕事だからと言われればそれまでだが、
本気で向き合う姿に熱いものを感じた -
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ネタバレ会話ってこうやってするのか…という勉強になるな
仕事以外の雑談が苦手なので…
かわいいな〜〜
こんなのあり得ることじゃないって分かってるけどでも可愛くていいな〜こんなのあったらいいな〜
「レトルトでもさ、ママが温めれば、おいしくない?」
分かる〜〜〜
「人は他人には一般論を言う。」
だよねえ?やっぱりそう思ってたよ
自分が他人になんか言うたびいいこと言おうとするたび恥ずかしさがあっていいこと言おうとしてる感を隠そうとしてたけど、やっぱ他人には一般論を言えるって定説だよね?
なんだろなんだろ、この本すごーく好き
なんだあ?この人
どこにでもあるようで、ありふれているようで、この人にしか書