星新一のレビュー一覧

  • ふしぎな夢

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    久しぶりに星新一を読んだような気が。
    確かにこの独特な感じ、何となく素っ気ないようでいて、徐々にその虜になっていくという。
    それにしても教科書に載っているとは驚き、時代は変わっていくなぁ。でも内容・文体等色々考えると、この作家を選択するというのは、以前にも述べた気がしますが、教科書も捨てたもんではないですな。

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    2022年06月18日
  • 妄想銀行

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    星氏の人間に対する冷徹な洞察力には舌を巻く。それを、コミカルで、ユニークで、シニカルなショート・ショートに仕上げて我々を楽しませてくれる。新潮文庫「ボッコちゃん」では、人間がどんどんドツボにはまっていき、科学文明の落とし穴にひょいと落ちていくシニカルな話が多かった印象だが、「妄想銀行」では、「鍵」「古風な愛」「海のハープ」のような、単純な言葉遣いになるが、ハッピーエンドめいたものが多い。

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    2022年05月12日
  • 悪魔のいる天国

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    ネタバレ

    作家について語るには、作家をしてかたらしめるのが一番手っ取り早い
    星さんの作品が、気まぐれ、残酷、ナンセンスがかったユーモア、ちょっと詩的まがい、投げ槍なところから成り立っている

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    2022年04月28日
  • きまぐれ体験紀行

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    ソ連、東南アジア、香港、台湾、韓国の旅行と、約三週間の断食体験について。
    心霊療法、四柱推命など、スピリチュアルなことも。
    団体旅行全盛の時代だったのか、雑誌の企画で同行者(女性40人!)を求めてバンコク旅行へ行くという企画に驚く。時代を感じる。
    バンコク旅行中、一般家庭の燃料について質問するのがいかにも作家。

    二葉亭四迷の墓地はシンガポールにある。

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    2022年04月21日
  • 声の網

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    ネタバレ

    星新一のディストピア小説。電話を端末としたコンピューターネットワークが情報を集積し、人間を支配していく過程を描く。コンピューターによるマーケティング、ビッグデータの収集など、現在のネット社会が予言されていて驚く。
    管理社会、犯罪すらもその内に含めた「永遠の平穏」の実現。

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    2022年04月21日
  • さまざまな迷路

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    ネタバレ

    「そろそろご用意ください。わたしは死神です。お迎えにまいりました」
    こういわれて飛びあがる。ぞっとする感じ。夜中に音もなく不意にあらわれたこいつ。どうやら本物の死神らしい。

    「買収に応じます」の冒頭。相手が死神だと納得するまでの早さがいかにも星新一的。

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    2022年04月21日
  • かぼちゃの馬車

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    ネタバレ

    「ナンバー・クラブ」
    個人の行動を逐一記録する装置(現代のSNSにも通じる)。他人との共通点を示してくれるその装置なしでは、もはや会話も弾まなくなるという話。

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    2022年04月21日
  • ご依頼の件

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    シニカルな話、後味の悪い話が多く、オチのはっきりしない話も多い。80年発行、後期の作風。
    「こころよい相手」がいい。

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    2022年04月21日
  • つぎはぎプラネット

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    10年ぶりくらいに再読。

    未来を描く作品が多かったが、
    70年代に書かれたものが現代実現している
    ことの多いことに驚かされる。

    今で言うYouTubeであったり、
    リモート会議であったり、スマホであったりと、
    それに近いものの話が多々あり、
    著者が未来(現代)に与えた影響も
    少なからずあるだろうと思った。

    さすがですね。

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    2022年04月20日
  • エヌ氏の遊園地

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    久しぶりに読んだショートショート。
    大人になって読んでみると、予想ができるストーリーも多いけど、でもまぁ相変わらず楽しめる。

    子どもが大きくなって文庫本とかに手を出す頃になったら(青いとり文庫とかを卒業する頃になったら)、進めてあげたい気はするよね。自分が親からそうしてもらったように。入り口として入りやすいだろう本よね。(このタイトルが、という意味ではなく、星さんの作品、という意味)

    あとがきを読んで初めて知ったこととしては、星さんのこだわりとして、時代を限定する用語はなるべく入れない、というのが書かれていて、しかも、もし時代遅れになり始めたら手を入れてその部分を改修するんだ、という話をされていて。なるほどな、と思いました。今読んでもさほど違和感ないから。

    とはいえ、いつか子どもに...の長期スパンだと...もう手を入れてくれる作者はいないし、世の中変わり過ぎていて、ムツカシイ面も出てきてしまうのかもなぁ。。



    こういう作品て、他に書いてる作家さんているのかしら。

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    2022年03月30日
  • 妄想銀行

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    久しぶりに、新潮の100冊に残っていた、星新一のショートショート。若かりし頃、当時新潮で文庫化されているものは全部購入し、まだほとんど持ってますね。
    星新一から小松左京へ筒井康隆へと、その世代の流れだった。

    さすがに古いかと思うところはあるが、主人公はエヌ氏かエフ氏。それ程、社会情勢を書き込まれていないので、今でもSFの範疇だと思う。

    中では、「古風な愛」が良い。珍しく人間味のある結末になっている。又、「小さな世界」は、現在のスマホ生活の様。
    1001編の作品を残した作者には、SFの面白さを教えてもらい感謝してます。

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    2022年01月27日
  • これからの出来事

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    星新一さんの作品は初めて。ショートショートなので読みやすいけど、どれも不思議な話で「これは何を意図してるんだ?」と考えてしまうものばかりだった。

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    2022年01月19日
  • 悪魔のいる天国

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    これ本当に書かれてから間もなく60年も経とうとしているんでしょうか。
    会話が面白いです。そして余計な装飾が削ぎ落された透明な語りが好きだなあと思いました。
    確かに人間不信の小説ではありますが、星さんが人間のことを面白がっているのが伝わってきます。冷たさと親しみやすさって矛盾しないんだなあ・・・。
    「脱出口」に似た話をどこかで読んだ気がすると思っていたのですが、ドラえもんでした。同時代性でしょうか。

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    2022年01月17日
  • マイ国家

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    よくよく考えると初めて星新一読んだかも?特別これ!ってのはないけど安定した小話。暇潰しには抜群ですね。

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    2022年01月11日
  • 声の網

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    ディストピアのつもりで書いたのかどうか。既に殆どのことが現実である。昨今のデジタル化は、考えることを奪って行く。どの路線や乗り換えが効率的化とか、相手を思って手紙を書くとか。更にSNSに一喜一憂したり、昔はなかったことに気を病む。度重なるアップデートやその不具合、通信不通などデバイスやシステムに振り回されている。
    あっさりとした筆に静かな恐怖を感じる。そのうち自らの頭で考えることを放棄していることすら、わからなくなるかも。

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    2021年10月31日
  • 悪魔のいる天国

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    面白い、面白いんだけれど、中学生の時に読んだ時ほどのワクワク感はなくなってしまった。自分が大人になってしまったからかな。皮肉ったらしい先入観なんてもたずに作品に向き合えたあの頃に戻りたい。

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    2021年10月31日
  • 天国からの道

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    ネタバレ

    星新一のショートショート集。まだ未収録作品がこんなにもあったなんてびっくりした。

    しかし初期の星氏の切れ味豊かなショートショートはここにはもう、ない。結構読者を突き放した形で終わる話が多く―これは後期星作品の特徴だったが―、ポイッと放り出されてどうしたものかと逡巡することが多かった。

    収録作の中で気に入ったのは表題作の『天国からの道』、『火星航路』、『収穫』、『大宣伝』、『禁断の命令』、『疑惑』あたりか。

    『天国からの道』は天使たちが二手に分かれて天国の会社を作り、死者の誘致合戦が行われ、次第にエスカレートするもの。結末は映画『マトリックス』の世界観を髣髴とさせ、ちょっとゾッとする。

    『火星航路』は火星に調査に行く男女の団体の物語。てっきり火星に行き着くまでのSF冒険ファンタジーかと思いきや、さにあらず、2ヶ月に渡る宇宙船での暮らしぶりを語る辺り、星氏独特の着想が光り、しかもラヴ・ストーリーに着地するのが意外だった。これがベストかな。

    『収穫』、『大宣伝』、『禁断の命令』、『疑惑』は初期星作品を想起させるオチもついて楽しめた作品。

    宇宙を旅する謎の生命体が集める銀色の粒の正体が実は衛星核兵器だったというアイロニーが光る『収穫』。

    社運を賭けて開発した新調味料を世間に広めるべく大宣伝作戦を打って出た結果がユニークな『大宣伝』。

    隣人のロボットを預かった男が「命令をしてはいけない」という約束を破るとどうなるかを描いた『禁断の命令』。

    霊媒を商売にすることになった男が妻の関心を惹くために行った霊媒がある疑惑をもたらすことになる『疑惑』。

    この辺は良質のショートショートだ。

    今回の特徴はいやにドライな性表現が多発すること。『平穏』と『解放の時代』がそれ。
    前者はいきなり親が性教育をし出すし―しかもアブノーマルなものも含めて―、後者は異性・同性・獣の種類を問わず、道行くたびにセックスを交わす世界の話でいささか困惑を禁じえなかった。

    あと冒頭にも述べた読者を突き放す形で物語が閉じるというのは、『つまらぬ現実』や『担当員』などを読むと物語を紡ぎすぎた結果の行く末、物語作家の視点が達観している感があり、仙人の境地にいるかのように思わせられた。

    これをどう理解するかが鍵なのだろうが、やはりまだこの境地までには自分は至っていないようだ。

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    2021年10月05日
  • ブランコのむこうで

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    少年が夢の中を次から次へ旅するお話。1章ごとに世界が変わっていきます。
    不思議の国のアリスのような浮遊感と、キノの旅のシビアさをやさしい文章で包んだ本です。

    夜眠る前に読みたい。

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    2021年09月17日
  • 悪魔のいる天国

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    小学生のころ星新一にすごくハマったのを思い出して、懐かしくなり読んだ。
    ショートショートだから読みやすいし、ブラックユーモアもあるし、安定しておもしろかった。
    宇宙の話が多め。

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    2021年08月20日
  • かぼちゃの馬車

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    ネタバレ

    「交代制」

    体が入れ替わったり、若返ったり(逆に年をとったり)という設定は多々見られますが、こちらのように、自分の中身が2つに分裂し、それが1日交代で現れるというのは、私にとっては初めての設定だったので、非常に新鮮でした。

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    2021年06月16日