星新一のレビュー一覧

  • 天国からの道

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    ネタバレ

    この本の前に読んだ本が割と体力を使う本だったので休憩のように手に取った一冊。
    没後の作品集「気まぐれスターダスト」を再編集し、デビュー前の処女作や文庫未収録のものも集めた一冊。なんてことは全く知らず、星新一の本という理由だけで手に取ったがそういう背景を知って読むことができて面白かった。特に処女作「狐のためいき」は、切なさも感じたがどこか自分も普段感じている、他人に対して何か違うなあと感じていても言えないもどかしい感覚を覚えた。また、この作品はあまり星新一らしくないようにも感じられ、その『らしさ』という点では、「悪夢」「Q聖人来る」「収穫」のあたりがすごく『らしさ』を感じられたと思う。いずれにしてもどの作品を読んでもハズレはなく、星新一の著書の読みやすさ・皮肉めいた面白さ、何冊読んでも飽きないなあと改めて感じた。

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    2016年12月13日
  • ごたごた気流

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    ショート・ショートにしては長め、短編にしては短めの微妙な長さ。
    日常の不思議、のような作品が多め。
    インパクトは強くないが、味わい深い。

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    2016年12月03日
  • 夜のかくれんぼ

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    大人向け「夜」の星新一さん。浮気や犯罪やらに絡むものが多くて、またいつになく社会風刺色が強いように思われた。でも、安定の語り口のためくつろぎながら読むことができる。人生が切り替わるスイッチ「背中の音」、PC対ヒトの「勝負」がお気に入り。ヒトラーの宣伝をしてしまったゲッベルス一家の心中を描く「一家心中」と、今の我々の幸せが過去のどんな歴史の上に成り立ってるのかを描く「幸運の公式」(ちょっとベルセルクっぽい)が出てきたときには驚きもあった。

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    2016年11月06日
  • 天国からの道

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    星さんのこの内容。本当、未来を予言したような内容が今更ながらすごい。

    ファンタジーのようでファンタジーとも言い切れないショート短編集。読みやすく、また、予言が当たっているようなそんな肌寒さすら感じさせてくれます。

    あとがきに、中学生や小学生なんかもちょっと背伸びして読む大人の文庫。ライトノベルから初の大人小説への背伸びにぴったりの一冊。と、あったが、確かになるほどなと思う。下ネタもかなりあるからなんとも言えないが、まぁ、その頃には大方いろんな想像はついてるだろうし、このくらいはよしと。

    やたらいろんな人とセックスをする惑星の話にはなかなか感慨深いものがあるが、確かにそういう考え方もある。と視野を広くもつにはいいよね。いや、良くはないけど、それはその常識の中の1つという、ありとあらゆる世間があることを知る。という意味でも、本当、ショートなのに深い星さんの一冊。毎回考えさせられます。

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    2016年06月28日
  • 凶夢など 30

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    『星新一とわたし』

    好きな作家は誰だと聞かれたら、たくさん名前が挙がるのだけど、一番影響を受けた作家は誰だと聞かれたら、星新一をあげるだろう。

    星新一という名前がまず愛おしい。そしてかれが作り上げる世界は少ない言葉で圧倒的な存在感リアリティをそこに表す。かれは未来を視る能力があったのではないだろうかと確信してしまうほど、点を放射状に展開することができた。

    今はもうその才を持った人はいない。わたしはしらない。いつまでもいつまでも彼の作品のそばで生きていきたい
    わたしの未来はいつも星新一の物語の中にあります。

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    2016年05月28日
  • つぎはぎプラネット

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     ヤナーチェクの評論において、ミラン・クンデラが、「作者のあとに残された一切のものを掻き集めるという情熱の形で表れる」「忠実さ」について、批判しているのを思い出す。例えば、《棍棒体操のための音楽》のような重要でないものを「ヤナーチェク・ピアノ曲全集」に収録する「忠実さ」である。
     クンデラはひとりの創作者として、創作者ヤナーチェクに同情している。しかし私は愚かな享受者である。ヤナーチェクの作曲したものなら、《棍棒体操のための音楽》でもありがたがって聴く。面白くないけれども。

     そして神様には忠実にならざるを得まい。相手は「ショートショートの神様」だ。ということでできたのが『よせあつめプラネット』、もとい、『つぎはぎプラネット』、単行本未収録作全集に近いもの、である。改作されて複数ヴァージョンあるものをすべて収録まではされていないから「近いもの」である。
     星新一のご息女とここに解説を書いている高井信らが、「あとに残された一切のものを掻き集める」作業をしたわけだが、その成り行きについて書かれた解説が苦労を偲ばせてなかなか面白い。まさに「情熱」。
     冒頭に収められているのは「SF川柳・都々逸 101句」。星新一はこういうナンセンスが好きだったらしいが、当時の世相を反映していて、解説なしではわけのわからないものもある。作品が古びないように、時事的なことは書かないようにして作品を作っていたという星新一にとって、こういうのを収録されるのは不本意だと思うが、それをまた冒頭に持ってくるあたりに、編者たちの確信犯的自覚を読み取ることもできるだろう。どのみちいくら「神様」でも死んでいたら文句は言えないのだ。クンデラはまさにそのままならなさを怒っているのだが。

     あとの作品は発表年代順に並べられている。1957年の同人誌『宇宙塵』収録作から始まるので、習作といえなくもないのだが、未熟な作品というわけでもない。アマノジャクなクイズが流行る話を新聞社への投書のみで描いた「ミラー・ボール」は、かなり長く、後の作風とはいささか異なるものの、アマノジャクにこだわるあたり、いかにも星新一らしくて面白かった。
     しかし、である、その後、少年誌への寄稿作品が結構な数、続く。これはちょっとなあ……
     そのうちエフ博士とかエヌ氏とかが出てきて、「二○○○年の優雅なお正月」。ボタンひとつで朝食が出てくるというのは冷凍食品のチン、テレビのチャンネルの数が50ほどもあって、だが、あまりおもしろいのはやってなかったとはなんたる慧眼。映画は4ミリフィルムになっていて、安く借りられる、欲しい商品があればテレビについているダイヤルで商品番号を回せばいい……、35年前の予測は結構実現されている。
     1965年のソニーのPR誌に掲載された「ビデオコーダ−がいっぱい」。これも「YouTubeと監視カメラがいっぱい」にかえたらだいたい予測どおりだ。いやいやSF作家の仕事は未来予測ではないなどと、かつてさかんにいわれたものだが。

     少年誌の収録作のほか、だいたい1970年初頭くらいまでの企業のPR誌用の「明るい未来」的な作品が多く、残念ながら全体的には《棍棒体操》といわざるを得ない。星新一未経験者は『ボッコちゃん』とか『エヌ氏の遊園地』とかから読むべきである。

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    2016年02月11日
  • 宇宙の声

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    星先生のジュブナイル作品。どちらかというと中編です。
    表題「宇宙の声」と「まぼろしの星」の2作に分かれます。
    ただ、私にはちょっと合わなかったです。
    絵はかわいいのですが、小中高生向きかな。
    やはりトショートの方が好きです。

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    2015年10月19日
  • 気まぐれ指数

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    ショートショートで有名な作家で知らない人はまず無い。
    私が中3時点でもこの人の作品は無数に読んだ。
    当時古本屋で見つけた時のふれこみが(オビにかいてあったような)作者初めての長編とウタッてた。
    今で言うラノベに分類されるタッチ。ストーリーは偶然出会った男と女がふとしたことで巻き込まれるドタバタラブコメって感じだった。
    ショートショートの達人だけあって読み落とすところが無いくらいムダの無い文章の配列。
    当時、読後これって日本人の作家でなくサラッとクールな外人の作家のタッチ。大好きなヘンリースレッサーとかぶった。出品が20年遅かったら映画かビデオでもヒットしたと思ったが調べたらテレビ化はされてた。しかも植木等主演。番組も覚えてるが(おれの番だ)この作品を原作にした際の放送は残念ながら覚えてない。
    今だったら阿部ひろしと米倉涼子でキマリ・・・かな?

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    2015年10月14日
  • ちぐはぐな部品

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    ネタバレ

     
    表紙可愛くてつい・・

    タイトルどおり時代とか場所とかちぐはぐ
    恋がいっぱいと凍った時間がすき
    またゆっくり読もう

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    2015年09月13日
  • どこかの事件

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    今頃星新一?

     記憶がないのか新鮮に読めたのはうれしい。ショートショートの作品群は。とても懐かしい。

     第二の星新一は出てきていないのは、今読んでもいつ読んでも新鮮だからなんだろうな。

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    2015年08月30日
  • なりそこない王子

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    ネタバレ

    ドキッとするタイプの話は少なかったけど、なるほどなーと思うものもいくつかあった。
    個人的に好きなのは「収容」かな。

    作者のあとがきも楽しめた。

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    2015年08月26日
  • 竹取物語

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    個人的古典シリーズ第1弾(続編未定)。源氏物語とか色々挑戦したことがあったけど、これは一番わかりやすくて、スラスラと読めた!

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    2015年07月22日
  • にぎやかな部屋

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    ネタバレ

    星新一作品唯一の“レーゼドラマ(戯曲風小説)”。
    マンションの一室。住んでいるのは高利貸しの亭主と占い師の夫人、そして一人娘。
    そこに金目当ての妙な男たちがやって来て、大騒動が持ち上がる。
    さらに、死後に人間にとりついてその出来事を皮肉に見守る霊魂たちもからんで……。
    詐欺師、強盗、霊魂たち――人間界と別次元が交錯する、軽妙なコメディー。

    霊魂の存在システムがシニカルで星新一さんの作品らしく面白かった。

    霊魂になると無限の時を過ごさなければならない。
    だからベテランの霊魂は暇つぶしのために変った人間にとりつきたいと願う。
    戦争や伝染病などでとりつく人間がいなくなると、霊魂は“消滅”を選択することができる。
    しかし今は人間の数が増え続けているので霊魂は当分消滅できないことに悲観している。
    新人の霊魂が尋ねる。
    「消滅後も霊魂みたいな世界ってあるんですかね?」
    「悪い冗談はよしてくれ。それこそ無限地獄じゃないか。」


    少子高齢化で人口減少傾向の末来は霊魂にとっては救いなのですな。。。

    場面転換で演者が観客に語り掛けたりと、とても昭和らしい戯曲廻し。
    これくらいベタで親切な展開も 今また ありかも。

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    2015年06月30日
  • 盗賊会社

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    相変わらずの作風。
    宇宙関連、人類の発達を揶揄した内容。
    面白い。

    ストーリー
    わたしは盗賊株式会社の社員。社員はほぼ百人。泥棒そのものが営業なのだ。企画部で活発な議論がたたかわされ、社長の決定に基づいて次の計画が実行された…。表題作ほか17話。

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    2015年05月28日
  • さまざまな迷路

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    やっぱり星新一は天才なのかもしれない。そう思わずにはいられなくなった。短いものでは2ページほどでオチがつく。しかも読者の想像の斜め上をいくオチが。こんな短い枚数の中で世界観をギュッと凝縮し、ひとつのはなしとして成立させるのは並大抵の技術ではできないだろう。星新一のショートショートには教訓がたくさん含まれている。長編小説を読むのに疲れたら箸休め的な感じで気楽に読めるのが良い。2012/544

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    2015年04月16日
  • どんぐり民話館

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    星新一の作品を読んだ人それぞれに印象に残る何かがあって、読んだ人がそれを他の人に語るとき、それぞれ違った民話館になるという解釈もありかなと思った。

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    2015年03月31日
  • 明治の人物誌

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    個人的感情に基づいているからなのか、複数人についての偉人伝はどれも濃厚で、なおかつ作者の父にまつわる内容だけに各章で重なる部分が見受けられたこともあり、正直読むのに時間はかかった。
    ただ、当然というべきか、作者の父にまつわるという点において一冊を通じた物語として成立しており、前後で繋がりを感じられる部分もあったのはよかった。

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    2015年03月29日
  • おせっかいな神々

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    読んでいる途中。現段階で印象に残っている話は「マスコット」。金貨を買ってキーホルダーにして常に持ち歩きたいレベルで好きな話。

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    2014年11月18日
  • つぎはぎプラネット

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    全集発刊後に発掘された作品集。PR誌等に掲載された1960年~1980年くらいの作品が多い。どこかで読んだことがあるような既視感のあるものもあった。テープという形状からディスクへ,カードへのイメージはつなかったのだろうな。これから50年後,記録媒体はカードではなく人体へのチップ埋め込みで触れるだけでいいとかになるのかも。これくらいなら今でもできそうだけど。

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    2014年10月31日
  • 夜明けあと

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    維新から明治天皇崩御までを、時系列に新聞記事を抜き出し、コメントつける形。
    読み始めはとまどったが、だんだん引き込まれる、世相が浮き上がってくる感じが面白い。

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    2014年10月10日