星新一のレビュー一覧
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ヤナーチェクの評論において、ミラン・クンデラが、「作者のあとに残された一切のものを掻き集めるという情熱の形で表れる」「忠実さ」について、批判しているのを思い出す。例えば、《棍棒体操のための音楽》のような重要でないものを「ヤナーチェク・ピアノ曲全集」に収録する「忠実さ」である。
クンデラはひとりの創作者として、創作者ヤナーチェクに同情している。しかし私は愚かな享受者である。ヤナーチェクの作曲したものなら、《棍棒体操のための音楽》でもありがたがって聴く。面白くないけれども。
そして神様には忠実にならざるを得まい。相手は「ショートショートの神様」だ。ということでできたのが『よせあつめプラネッ -
Posted by ブクログ
ショートショートで有名な作家で知らない人はまず無い。
私が中3時点でもこの人の作品は無数に読んだ。
当時古本屋で見つけた時のふれこみが(オビにかいてあったような)作者初めての長編とウタッてた。
今で言うラノベに分類されるタッチ。ストーリーは偶然出会った男と女がふとしたことで巻き込まれるドタバタラブコメって感じだった。
ショートショートの達人だけあって読み落とすところが無いくらいムダの無い文章の配列。
当時、読後これって日本人の作家でなくサラッとクールな外人の作家のタッチ。大好きなヘンリースレッサーとかぶった。出品が20年遅かったら映画かビデオでもヒットしたと思ったが調べたらテレビ化はされてた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ星新一作品唯一の“レーゼドラマ(戯曲風小説)”。
マンションの一室。住んでいるのは高利貸しの亭主と占い師の夫人、そして一人娘。
そこに金目当ての妙な男たちがやって来て、大騒動が持ち上がる。
さらに、死後に人間にとりついてその出来事を皮肉に見守る霊魂たちもからんで……。
詐欺師、強盗、霊魂たち――人間界と別次元が交錯する、軽妙なコメディー。
霊魂の存在システムがシニカルで星新一さんの作品らしく面白かった。
霊魂になると無限の時を過ごさなければならない。
だからベテランの霊魂は暇つぶしのために変った人間にとりつきたいと願う。
戦争や伝染病などでとりつく人間がいなくなると、霊魂は“消滅”を選択す -
Posted by ブクログ
俺が生まれる前の本。
それなのにこの世界観凄いな。
宇宙や未来のことがごく普通に書かれている。
まるで自分が未来に行って見て来たかのように。
あんまり人類への皮肉めいたものはなかったけどことわざやフレーズを一つのストーリーにして書かれているのが多かった気がする。
ストーリー
事故により、脳を残して、全て人工の身体となり、ひっそりと一人で暮らしていたムント氏。訪ねてくるのは週一回の合成血液の配達人だけ。ある日、外の世界に繋がるテレビと電話が通じない。しかたなく外に出ることにしたムント氏。そこは動くものがなにひとつない世界だった。「凍った時間」ほか、29篇。SFからミステリ、時代物まで、星作品中