櫻井祐子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
組織の壊滅的失敗を防ぐたった一つの方法は
・壊滅的失敗の前に必ず現れる何かしらのサインに気が付き、アクションをとる(とれる)こと
である。
そりゃそうだ。と思うかもしれないが、現実は難しい。
何かしたら前兆を発見して、
・この報告したらプロジェクトが遅延してしまうかもしれない。
・いつもとちょっと違うだけで全体はうまく動いているから報告するほどのものでもないな。
・これを報告すると上司から叱責されるかもしれない。
はたまた報告したいけれど忙しくてそんな時間がないよとか。
・そもそもどこに報告したらよいのか。などなど。
現在、システムが複雑化・高度化され全体が見極めにくくなっており、かつその -
-
-
Posted by ブクログ
ベースとなる主張は、「直感」や「主義主張」ではなく、データなどの事実に基づいて考えるべきというもの。こうしたバイアスにより、本来の問いに行き着けてないというのが著者の主張である。
そうした観点から事例を取り上げて、自らの主張をサポートさせている。
特に、考えるべき問題がちゃんと設定されずに、課題が解決していないことを指摘している。
目次に著者の主張がほぼ要約されており、そこから本の中身が大体わかる。
特に目を引いたのは、ザッポスの人事採用方法である。本来考えるべき機会費用を人事に反映されているが、一般的な基準や考え方の企業ではまねできないように思う。
全体的には読みやすく、参考になる点も多々あ -
-
Posted by ブクログ
アメリカにおいて「富裕層にお金が集中する構造」は、昨今のIT革命等だけではなく、数十年前の政策決定によっても決定されていた。
世の中の大きな流れ、動きは、後から見れば、相当前の決定によって決まっているように感じる。
大きな流れに巻き込まれてしまってからでは、もう対処のしようもない状況となっていることが多いのではないか。
そういったことを考えていたところに、この本の導入部の、著者が巨万の富を得たことに関する考察を読み、納得するところが結構あった。
しかし、この本の主題である、「保証所得」という制度については、なんだかあんまりピンとこなかった。
あんまりお金が貯まると、社会を変えることに興味 -
-
-
-
-
Posted by ブクログ
過去のトラウマから抜け出せない人、もしくはこれから起こるであろう心の傷の対処の仕方を学びたい人には必読書です。
そうでない人も、読めば一瞬でも優しくなれる本です。
またこの本を、経済的に恵まれた家族のある喪失物語として読んではいけません。
どんなにリッチであろうが、心の傷は万人に平等だからです。
もちろん、周りの環境や交友関係の違いから、彼女の体験が万人向けではないことは確かですが、それを考慮してもなお、他人には隠しておきたいようなプライベートな話をせざるを得ないにもかかわらずこうした本を書いた彼女の勇気と頭の良さに敬意を表します。
そして今もなお、こうした悲しみに打ちひしがれている -