朝井まかてのレビュー一覧

  • ボタニカ

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    「らんまん」の主人公の話とは知らずに、ドラマもほぼ見ていなかったけど、猶さんもスエさんも大変。朝ドラは女性が主人公というイメージがあり、今回は男性?と、思ったが、いやいや主人公は猶さんであり、スエさんだ!

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    2024年05月12日
  • 銀の猫

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    読んだのは単行本の方なんですが…文庫版の表紙かわいいな(^^)
    江戸時代に介抱人として女中奉公をする、お咲が主人公の物語。現代風に言えば、派遣で勤める介護ヘルパーさんってとこでしょうか。介護する人とされる人、その家族を描いていて、現代にもじゅうぶん通じるお話。介抱人という呼称が実際あったかどうかは知りませんが、女中奉公という名で今でいう介護を担った人がいたかもというのはリアリティがあるなと思いました。「五十過ぎまで生き延びればたいていは長生きで」というのも、然もありなん、て感じです。お咲にはぜひしあわせになってもらいたいなぁ…

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    2024年05月10日
  • ちゃんちゃら

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    浮浪児だった「ちゃら」が、庭師植辰の親方・辰蔵に拾われ、腕の良い職人に成長しつつあったところへ問題が起こる。植辰の職人仲間・福助と玄林、男所帯の植辰を仕切る辰蔵の一人娘・お百合達が立ち向かう。人情味あふれる文章ながら、どうなってしまうんだろうとドキドキハラハラし、途中からは一気読みで、最後は一件落着で泣けました。

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    2024年05月06日
  • 秘密の花園

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    功なり名遂げても、家族は思うようにいかず。「眩」ほどの感動はなかったが、まるで、その時代に傍に寄り添って暮らしていたかのよう。「史実を考証する。その空隙を縫うようにして虚の想いが閃いて羽ばたく」「史実の種を見出し文章を耕して種を蒔き大いなる虚を育てる。それが稗史小説たるものの執筆作法であり、読む面白さであり、作そのものの真だ」「民の心に根付き、揺さぶり、時にその樹影でやすらがせ、時にその梢にまで登って遥けき世界を見せる」朝井さんの心意気、受けとりました。「読書をせねば、心がひもじい」画狂老人に文狂老人。次は?期待。

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    2024年05月06日
  • 最悪の将軍

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    ネタバレ

    読む前から読者の読む気を削がすほどの悪評芬々の犬公方綱吉は子のない兄である4代将軍の後を継いで5代将軍となった。

    綱吉は優れた政治を行ったにも関わらず、犬公方などと不名誉な名で歴史に残っている。生類憐れみの令というものが、権力者への恐れと忖度故に歪んだものとなったのか、そこのところもよくわからない。後世より「最悪」と「断罪」される将軍綱吉の光と影を見せてくれる。

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    2024年04月27日
  • 白光

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    選んだ読みたい本が、思わぬところでシンクロしていたという興奮をくれた「白光」。ロシア正教のイコン画家・山下りんの生涯を描きます。

    自分の心が求めるものに人生を捧げる覚悟を持ち、そのためならばまず行動という人間の山下りん。彼女の心にたぎる熱意が走りすぎて、多くの軋轢を生み出してしまう。そのことに気づくのは、失ってしまってから。

    熱意があればこそ、りんを支えてくれる存在や手助けしてくれる存在もあるのですが、大きすぎる故に持て余されてしまうことも事実。安易ではあるけども、時代が違えば、彼女と周囲の人間の関係性も違ったものになっていたはず。
    互いに尊敬し、互いの長所短所を慮り、終生の友人となれたは

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    2024年04月26日
  • 阿蘭陀西鶴

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    西鶴の娘おあいが主役。
    盲目のおあいだが、家のことは一通りこなせる。
    近所への買い物もできる。

    同時に、談林派の俳諧師でのちに戯作者になる父西鶴の越し方も描かれる。
    元禄のころ。
    好色一代男などのヒット作を生み出した西鶴と、その周辺のあれこれが勉強になる。

    西鶴の妻、つまりおあいの母は早くに亡くなる。おあいの弟たちは他家へ養子に出されるが、おあいは西鶴の手元に残された。
    父の気持ちがわからないまま、父と娘の日常生活があり、おあいは父の身の回りの面倒を見る。付き合いの広い父の客のために料理をする。
    なかなか大変な生活。

    読みどころは、目の見えないおあいの感覚で作られる家庭料理の匂いと味の表

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    2024年04月25日
  • 秘密の花園

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    戯作者曲亭馬琴の一代記。

    馬琴と先駆者山東京伝までは執筆料のみで生活する戯作者がいなかったとは知らなかった。

    武家である滝沢家の三男として生まれた馬琴は、一度は家督を継ぎ仕官するが長続きせず、放浪生活を送ったのち、京伝、蔦屋重三郎と出会い戯作の生業を開始する。

    次兄や実子に先立たれるなど家族運に恵まれなかった馬琴は、家族を守り滝沢家の家名を守るために全力を尽くし、家相が悪いと言われれば引越し、孫に御家人株が買えるとなれば家財をも処分する。

    父や兄が出仕先から冷遇されたことや、士分や古典へのこだわりは八犬伝などの創作の原点となっているようにみえる。

    癇気の女房、病弱な長男を抱え、版元な

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    2024年04月24日
  • 秘密の花園

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    昔NHKの人形劇がただただ恐ろしかった里見八犬伝、これほど版元に恵まれなかったとは知らなかった
    武士のプライド、貧しさ、病弱すぎる家族…様々抱えつつ
    馬琴が血の滲む思いで書き上げた作品
    北斎が庭の柘榴を欲しがった際の
    「欲しいならやるが、もいだ数は報告しろ」
    「なんで報告がいる」
    「帳面につけておる」
    「あんた、暇なのか」
    「忙しい」
    のやり取りがおかしくて少し切ない

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    2024年04月17日
  • 秘密の花園

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    様々な歴史上の人物は、
    どこか破綻していて、
    だからこそ人には成し遂げられないことを
    成し遂げられたのかと胸が熱くなった。

    だけど、馬琴はしんどいー。
    本人もしんどいけど、周りもしんどい。
    何か胸が熱くならん。

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    2024年04月07日
  • 白光

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    面白かったんだけど、ずーっと重い、苦しい話だった。あまり好きになれない主人公だったな。

    「道を知るというは、重荷を背負うことにございます」

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    2024年03月26日
  • 落花狼藉

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    江戸中に散っていた傾城の場をひとつに集めた「吉原」
    大火事や幕府からの移転命令にもまけず
    しぶとく生き残ってゆく吉原の姿を
    ひとりの女将の目線で描いた作品

    吉原って最初から浅草にあったわけじゃないんだ・・・

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    2024年03月14日
  • 朝星夜星

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    長かったけど・・・楽しめたかな。
    朝井さんの作品は6冊くらいしか読んだことないので、
    これを機に、未読の作品を読んでみようかな。
    読もうと思っていて、読まないままの本が結構ある。
    敬遠の原因は、本の厚さかも。
    ただ、こういう書き方というか進め方は、
    時間がかかるけど、読み手のストレスは少ない。
    安心の筆力。朝ドラになりそう。

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    2024年03月13日
  • 秘密の花園

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    バーネットではありません。なんか、ぽくないタイトルですが「南総里見八犬伝」で有名な曲亭馬琴の一生を描いた歴史小説です。
    最近のまかてさんは、歴史上の人物を虚飾することなく史実に沿って描こうとしているようです。いわばリアリズム。この作品もそうで、武家の二男として生まれた馬琴は悪人では無いものの吝嗇で教条的、作品に対しては偏執的で版元や摺師を辟易させる。奥さんの百も強烈で、癇性で周りに毒のある言葉を吐き続ける一方で、幼児には我が子でなくても気を遣う。病弱な息子の宗伯は父に対しては従順だが、母や妻女には母譲りの癇性を発揮する。そんな崩壊寸前の家庭の中、馬琴は膨大な量の小説を描き続ける一方で、何度も滑

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    2024年02月24日
  • 朝星夜星

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    実在の日本初の洋食店を開いた料理人をモデルに、料理人の奥さん視点で書かれた物語。
    幕末や明治の歴史上の人物も多数登場し、新しい時代や国のために熱く生きる様子も感じられ、とても面白かった。
    大阪の中之島に明治にそんなレストランやホテルがあったのかと、今の中之島の様子から想像しながら読むのも楽しい。

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    2024年02月24日
  • 秘密の花園

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    ネタバレ

    馬琴についての小説を読むのは、確かこれが初めてではない。だが、これほどドキュメンタリーに近いものは読んだ事がなかった。
    滝沢興邦という名をもつ、武士の次男であった馬琴は、幼い頃から、武士の立場ゆえの、苦しみが絶えない人生を送ってきた。書に親しみ、俳号をもち、読み本作家として押しも押されぬ立場となっても、武士の誇りを捨て切れなかった馬琴。滝沢家の武士の矜持を現代の自分が思い計ることはできないが、馬琴にしてみれば当然、子も孫も、男子は武士として育てねばならなかったし、子女は武士に相応しいところへ嫁さねばならなかった。そのために、筆耕で稼いだ金が費やされた。

    その生き方は、師である東山京伝と対比さ

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    2024年02月22日
  • 類

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    舞姫のエリスとは結ばれなかったが、子供達にドイツ風の名前をつけた森鴎外。於菟(おと)、茉莉(まり)、杏奴(あんぬ)、類(るい)。偉大なる父鴎外亡き後の森家の様子が、不肖の薬子を自覚する類の目を通して描かれる。。類と茉莉、杏奴との葛藤の中で小説とは何かについて考えさせられる。

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    2024年01月31日
  • 藪医 ふらここ堂

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    朝井まかてさんの著作は安心して読んでいられる。
    この著作の主人公、三哲と娘おゆんを中心にお話は進んでいくけれど、亀婆さんのキャラクターが何とも言えなくよい。
    終盤、おゆんの悩み事をぶらんこに乗りながら解いていく亀婆さんの姿は美しくもある。
    結末は嬉しいハッピーエンド。

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    2024年01月29日
  • 最悪の将軍

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    五代将軍綱吉と言えば、生類憐みの令で、評判が良くないのは広く知られているところ。
    その時代と、綱吉の真意は?
    新たな角度から描いた作品です。

    五代ともなれば世は穏やかで繁栄しているというイメージがありましたが。
    当初はそういう空気でもなく、過渡期だったのかもしれない。
    将軍になるとは思わずに育った綱吉は勉学好きで、理想主義者。
    戦国時代の荒々しさが残る世の中を憂い、命の大切さを説こうとしていた。
    動物愛護の精神まで先取りした先駆者だったのではないかという。
    そんな彼を理解していたのが正室の信子。公家の出で教養はあるが、大らかで形式ばってはいない女性。

    生類憐みの令は、跡継ぎに恵まれない綱吉

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    2024年01月20日
  • 福袋

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    久々に昨年末本屋さんに行って、お正月に読もうと思って買った「福袋」。
    朝井まかてさんは贔屓の作家なので、タイトルだけで...
    庶民の暮らしは切ないね、笑いのなかにも哀しさが溢れてる。

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    2024年01月13日