朝井まかてのレビュー一覧
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直木賞受賞の朝井まかてさんの小説で、朝井さんの祖母だったかが沖縄出身で、この本の舞台が長崎の出島でということで、沖縄出身長崎在住の身としてはぜひともよまなければと思い購入。
するするーっと楽しく読めました。自分に自信がなかった主人公が、シーボルト先生と奥方と使用人と過ごすうちに自分のしごとに誇りと自信を持っていく、ほのぼの話…かと思いきや、シーボルト事件を絡めながら後半は関係者の意識のズレなども描写して日本と欧米の感覚の違いなどもアクセントとして出てきました。
後ろの解説の言葉を借りれば「その特色を一言でいえば、前述のごとく"軽妙"。そこに、独自のツイスト、ひねりが加わって -
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ネタバレそうか、お伊勢参りを題材にしたら、時代物のロードノベルがかけるんや。と、まずは目から鱗。こういう格好の題材の小説に巡り合ってこない俺って、選択眼がまだまだやなぁ。
女性同士の「ゆとりっぷ」小説に江戸時代という設定は違和感があると思う。現代を舞台にした方が、ドタバタする自由度も、登場人物たちが抱えるうっ憤も、もっとこなれて扱いやすいように思うのだが。
なんだか、薄っぺらいコメディ度合いが、いくよくるよ師匠を主人公にして作った30年前の新喜劇的な味わいだと思った。かといって時代設定をイマにしても、日曜夕方にやってる低予算バラエティみたいになるだろうし…。なんの予定もなく流れてしまった週末を惜し -
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ネタバレ2015/12/9
これもおもしろかった。
にわかにまかてさんブーム。
お以乃の恋は成就してもよかったんだけど。
江戸に帰れる人で。
あっちこっちでたくましく稼ぐ3人が好きだ。
ごろちゃんに「逃げろっ」と言われて「やなこったっ」って返すとこも好き。
『すかたん』のときも思ったけど妙に映像化を考えてしまうお話だなー
お蝶が石原さとみってのは私の中で決まったけど後はどうしましょう。
お以乃が難しい。
お志花は松下奈緒にしよう。
お以乃…ガッキーが好きだからもうガッキーで。よし。
ちなみに『すかたん』は東出昌大と井上真央ちゃんと決めました。
映画化してくれんかな。 -
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時代が移り行く時に、夫婦と義妹との小さな料理屋から始まった物語が、いくつもの危機を乗り越え時代を象徴するホテルへと成り上がっていく。
ひょんなことから夫婦になった「ゆき」と「丈吉」。
頑固者の丈吉に口出しをせず、でもしっかりと手綱を握り誰よりも理解し、支え続けるゆき。
じっと耐えるだけではなく、時にはガス抜きをして
朗らかに生きていく姿は、昨今の「男女平等」とは程遠いけれど、幸せに見えた。
時代が時代なだけに、幾つもの別れや悲しみがあるにも関わらず、出来事を点と点で結ぶ浅井まかてさんの作風は、その間に流れる気持ちを想像させてくれて豊かな気持ちになった。
美味しそうな料理も数多く登場してお腹が -
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朝井まかてお得意の人情噺、いや夫婦善哉話。幕末の長崎から始まり、維新後の大阪の街の様子が描かれる。登場人物には五代友厚、陸奥宗光、後藤象二郎、岩崎弥太郎など所謂維新の功労者とやらばかり。坂本龍馬や西郷隆盛、大久保利通、薩長土肥の「偉人」たちの名前は出てくるがほとんどストーリーには絡まない。考えようによってはホテルやレストランを日本でほとんど初めて経営した料理人草野丈吉の伝記でもあるが、前に読んだ『ボタニカ』ほど強烈なキャラクターではない。戊辰戦争や西南の役も名詞として登場するだけ。反薩長土肥のワタクシとしては二本松の元藩士に共感してしまった。明治の開国後、不平等条約の改正に全力で取り組む政治家
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Xの投稿で知り、民藝に前々から興味があったのと装丁に惹かれて読んだ。
当時の生活の様子や民藝運動に関わる人物達がいきいきと描かれている。柳宗悦だけでなく、妻・兼子にも焦点を当てられているのが良かった。兼子については何も知らなかったが一番興味を惹かれた。自由な宗悦と暮らすのもなかなか大変そうだし、歌手として柳家の家計を支えて、幼い子を残して海外留学するという葛藤があり、逞しい。朝ドラになりそう。
この物語はとにかくご飯が凄く美味しそうで、そのご飯が民藝の器に盛られた様子を想像してお腹空いてしまった。
読み終えて日本民藝館にまた行ってみようと思った。
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工業の近代化に伴う大量生産によって、手仕事やその文化自体に陰が差し始めた大正後期〜昭和初期と、AIを使えば大量生成が可能となった現代はとても似て見える。民藝運動と柳宗悦、河井寛次郎、濱田庄司ら三人をいま描く意味はそのあたりにあると思います。
出力された創作物全般に対して個人的なことを言えば、私はずっと薄っすら忌避感を持っている。止めろと激烈に怒鳴りつけるほどではない、見ていると何となく居心地が悪くなるそんなレベルのを。労働性(繰り返しの中で得られる技術)や伝統性(先人たちの積み上げによる庇護)、他力性(風土や伝統といった不可視の力による支え)といった民藝品が持つ特性を生成物は殆ど有していないか -
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吉川英治文学賞
エンタメ系小説最高峰の吉川英治文学賞を受賞したということで読む。
度重なる放蕩により、大坂の骨董商から追い出されたどら蔵(どらぞう)こと寅蔵が江戸でさまざまな人に出会い、骨董修行をする話。
なのだが、骨董の世界は、騙し騙されるのが日常のようで、何が正解かはわからない。
一両というと大変な大金なのだが、今でいうオークションで簡単に何十両もつり上がってしまう。
そこには贋作や修復品も混ざっており、真面目に商売を大きくしていくという王道のなにわの商売物ではない。
チャラい上方者の主人公もなんだか好きになれなかった(だからこそ、どら蔵なんだけど)。
ここ最近読んだ小説(宮本輝の -
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柳宗悦の家で女中として働くサチの見た、柳家の暮らし、宗悦と彼の友人である河井寛次郎、濱田庄司との交流、民藝運動の歩みが描かれる。日常生活の中の道具に美を見出し、その美しさを世に伝えようとした彼らの活動。そのために気に入った道具を好きに買うのだが、そのためには勿論資金が必要。稼ぐためには働かないと公言する宗悦を、妻である兼子が歌って稼いで支えている。兼子さんはパワフルで潔く、濃やかな気遣いのできるとても魅力的な女性である。
兼子さん含め、作る料理がとても美味しそう。そしてとても贅沢である。旬の食材、当時一般的だったとは思えない肉や乳製品。洋食のメニューも豊富で、ご相伴にあずかりたいと何度も思った