朝井まかてのレビュー一覧
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ネタバレ大河べらぼうが始まった1月末ごろに読んだ時には、なかなか進まず断念していた本作。
フル視聴後にもう一度手に取るとスルスル読めました。
登場人物の多くが知っている人になり、役者の顔も浮かぶので読みやすくなりました。
今の朝ドラばけばけにも通じるところがありますが、武家というのはしきたりも家督のことも、難しいものだと思いました。子供が無事に成長することも難しい時代にあって、後継がいなくなれば身内の子供を養子にしたり株を買ったり。。
出版社が変わりながらも28年もかけて、視力を失いながら口述も活用して長編小説を完成させたとのこと、里見八犬伝に俄然興味が沸く。いつか読んでみたい作品です。
ちょ -
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朝井まかてさんは初めて読む作家さんだ。きっかけはなんだったろうか。。忘れてしまった。それだけ積んどく期間がながかった。
徳川五代将軍綱吉と御台所の物語。四代将軍家綱が薨去するところから物語が始まる。綱吉が主人公はとても目新しい。時代小説としては、儒学の思想が色濃い。文治政治推進として堀田正俊の抜擢による最初期の政治。その後、親政期を経て側用人牧野、柳沢の時代へ29年の治世が綱吉目線とそれを精神的に支える妻の目線を交錯させるように描いている。
封建制という今と違う社会であるので将軍の考えていることを下層へどう伝えていくか。宮廷政治化する江戸城内の雰囲気も良く分かったが、綱吉個人の考えと老中、奉行 -
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牧野富太郎のお話。
朝ドラがあって話題になってたからずっと読みたくていざ読んでみると、確かに他人の人生としては面白いし熱い情熱みたいなのも伝わるけれど、令和の価値観に固められた私からすると、私生活やお金にだらしないところが受け付けられなかった。
そういう面があるからこそ偉業を成し遂げられたというのも分かるけれど、偉業がなかったらクソ男やん、というのが感想。
今の時代にこの生き方はなんの参考にもならない。
どうしてこの時代にわざわざ牧野富太郎を取り上げて執筆されたのか、今を生きる人にこの本から何を読み取って欲しかったのか分からない。
読み物としてはすごく面白かった。
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日本の植物相(フロラ)を明らかにするためならば、
すべてを投げ打ってでも、家族を後回しにしてでも、
我が道を突き進んできた主人公富太郎。
そんな彼を最後まで支え続けた
妻壽衛さんをはじめとする
数えきれないくらいの支援者たち。
彼らが居なければここまでの業績を
歴史に刻むことはなかったであろうことは、
巻末に紹介されている参考文献を綿密に下調べして
富太郎の足跡を詳細に書き著した
著者朝井さんの筆力によって
十分に伝わってきました。
そこで、心に残ったのはこのフレーズ。
富太郎の言葉
「人生は、誰と出逢うかだ。」
それをあなたが言いますか…という印象(^^;
ただただ参りました。 -
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種苗屋「なずな屋」を営む腕のいい花師、新次と
おりんの若夫婦を中心に、江戸の市井の人々の暮らしを生き生きと描いた物語。
育種に定評があり、その腕を見込まれて新次には
仕事が次々と舞い込んで来る。そんな「なずな屋」に降りかかる災難。以前、修行していた「霧島屋」から嫌がらせを受けるのだが、周囲の助けもあり切り抜けていく。幼なじみの留吉、お袖夫婦、日本橋の上総屋のご隠居の六兵衛、養子の雀、新次とおりん夫婦を取り巻く人たちも魅力的だ。
武士も町人も花を愛で、草木を慈しみ、楽しむ。
そんな植物を愛でる気持ちは、今も昔も変わらない。桜草を寒天を使った植え方、冷ました物の上に植えると長持ちするそうだ(知ら -
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ネタバレ明治36年、小説家三宅花圃が「師の君」中島歌子の手記を発見したのをきっかけに、40年前に歌子(本名・登世)の身に起きた物語が展開されている。
手記は一人称で書かれており、前半は豪商の娘として水戸に嫁いだ経緯と水戸での生活が描かれている。自分が望んだ結婚でありながら、夫は尊王攘夷の志士として家にいないときのほうが多い。「天狗黨之亂」の後は完全に生き別れ、そして死別。なので、恋愛から始まった小説なのだが、物語自体は恋愛感がやや薄い。多くは登世が激動した時代に生き抜いた姿である。
水戸を舞台にしたこの小説は、普段よく聞いた幕末の話と一線を画し、示しているのは敗者の物語。水戸藩の主張した尊王攘夷が