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生類憐みの令によって「犬公方」の悪名が今に語り継がれる五代将軍・徳川綱吉。その真の人間像、将軍夫妻の覚悟と煩悶に迫る。民を「政の本」とし、泰平の世を実現せんと改革を断行。抵抗勢力を一掃、生きとし生けるものの命を尊重せよと天下に号令するも、諸藩の紛争に赤穂浪士の討ち入り、大地震と困難が押し寄せ、そして富士山が噴火――。歴史上の人物を鮮烈に描いた、瞠目の歴史長編小説。
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Posted by ブクログ
歴史物は全然読んで来なかったが朝井さんで読み始めした。歴史物に慣れておらずとも読みやすいです。登場人物の教養が高いため、読み手も知識があればより楽しめると感じました。
読む前から疑心暗鬼で、好きじゃないと思うけど、朝井まかては読まなければという使命感の様な変な感情を持ちながら読み始める。犬公方が主観の本って初めてでは。生類憐みの令は人民の為に出したのが受け取る側の意趣を受け止めていないとか書かれている。一瞬本気になったけど、犬公方は犬公方なんだろうなと、じゃないと...続きを読むあれで罰せられて亡くなった人が浮かばない。悪政だったはず。読んでいてやめたい何度思ったのか自分。最後まで読んだ事が奇跡ですね。朝井まかてさんは何故に犬公方を題材にしたのか、未だにわからない何故でしかない。
タイトル通り、一般には悪評高い将軍綱吉。有名な生類憐れみの令の背後にあった綱吉の真意、綱吉が目指した政治、それらへの新しい解釈を知る事が出来てとても良かった。もちろんこれもまた、一つの綱吉像に過ぎないだろうが、歴史をみるとき、様々な解釈があってこそ、現代に役立てられる視点を得られると思う。
政治を志す人に一読してほしい施政者の難しさが、描写されている一冊。 元禄時代、徳川綱吉、その教科書的なイメージとはかけ離れた、苦悩の連続であった将軍の姿、そして当時の民衆の困難具合が手に取るように伝わる作品。 経済、社会的に混迷を極める現代に、読まれる歴史小説ではないか。泣ける。
江戸幕府の5代将軍であった徳川綱吉の物語である。 “最悪の将軍”という題名が酷く目立って、同時に強く好奇心を刺激されたので当初は然程気に掛からなかったが、表紙イラストに犬が描かれている。徳川綱吉と言えば、“犬公方”なる綽名を賜った人物で、平和になった時代に君臨して、「犬を大事にする」というような、何...続きを読むやら不思議な政策を採っていたというイメージが在るかもしれない。そしてそんなイメージがふわふわと漂う他方に、「どういう人物だったのか?」ということを正面から捉えて描き出そうとするような小説や映画やテレビドラマのようなモノが思い浮かぶのでもない。 そういう中、本作『最悪の将軍』は、徳川綱吉という人物が将軍に就任することになる辺りから物語が起こり、逝去するまでの生涯に起こった様々な出来事、徳川綱吉によるそれらとの向き合い方が綴られている。なかなかに興味深い。そして本作の徳川綱吉の「在りたい…」というような想いには、少なからず「惹かれる」というような感さえ否定出来ない。そういうことを丁寧に、同時に読み易い分量の中で描いた本作は、なかなかの秀作であると思う。 徳川綱吉は「大きな戦乱から免れている=平和な時代なりの人や社会の在り方」を模索し続けていたような面が在る。その故に「平和で華やいだ時代に君臨」というようなイメージが生まれたかもしれない。しかし…徳川綱吉の治世の下では、自然災害や都市での大規模火災、天候不順等のための飢饉という事態が少なくなく、江戸城内での大老暗殺や「赤穂浪士の討入」という不穏な事態も発生している。本作では、そういう事態に懸命に向き合う徳川綱吉の姿も描写されている。 本作の徳川綱吉は「邪無し」という言を座右の銘のようにしているようだ。「邪無し」とは、“考え”に留まらず、公務から私生活に至るまでの“あらゆる行動”について「正しい」を追い求めようという姿勢のことであるようだ。時代や場所を問わず、こういうことはなかなか言えるものでもない筈だと考える… 申し訳ないが、徳川綱吉は「古い時代の妙な指導者」とでも言うような、変なイメージが漠然と在るだけの史上の人名ということになるのかもしれない。対して本作は、この人物の「漠然としたイメージ以外の部分」に踏み込んでいる。そしてそこに浮かび上がる人物像は、「一定以上の敬意が払われて然るべき人物」というように思える。 様々な自然災害が続くような状況下で自身の理想の体現を願う為政者…古い時代の話しながら、“現代”に通じるテーマが潜んでいる…本作はそんな作品で、広く薦めたい。
五代将軍綱吉と言えば、生類憐みの令で、評判が良くないのは広く知られているところ。 その時代と、綱吉の真意は? 新たな角度から描いた作品です。 五代ともなれば世は穏やかで繁栄しているというイメージがありましたが。 当初はそういう空気でもなく、過渡期だったのかもしれない。 将軍になるとは思わずに育った...続きを読む綱吉は勉学好きで、理想主義者。 戦国時代の荒々しさが残る世の中を憂い、命の大切さを説こうとしていた。 動物愛護の精神まで先取りした先駆者だったのではないかという。 そんな彼を理解していたのが正室の信子。公家の出で教養はあるが、大らかで形式ばってはいない女性。 生類憐みの令は、跡継ぎに恵まれない綱吉が、母親の干支である犬を大切にすることで子が出来ると信じたという、今から見ればマザコンで、迷信に振り回されたという印象がありましたが。 実は夫婦睦まじく、自立していたイメージに塗り替えられていて、感じよく読めます。 ただそれが史実だったのかどうかは‥ 極端な政策に、人心を読めない面があったのは、否定できないところではないかと。 その辺はガーッと通り過ぎていく描き方でした。 御台所との関係も、仲がいい時期はあったかもしれないが、結末は悲劇に終わった説の方が説得力あるような気がします。 ただ綱吉本人が本心目指したものは、高邁な理想だったのかもしれない。それはあり得ることでしょう。 将軍の立場の難しさ、それは端からはわからないこと。 政策も施行への段階のどこでどう歪んでしまうか。 今も昔も、上に立つ者は意外と辛い?!
綱吉に対する見方が180度変わった。頭が硬すぎたのが悪かったのか。もっとABテスト回して良い悪い吟味しながら政策進められる世の中だったらなあ。
犬公方などとあだ名される江戸の五代将軍徳川綱吉の話。 何となく知られた人物を、意外な側面から違った評価をら加えて描く手法、大好きです。
生類憐れみの令で人々の心に養いたかったもの。 戦国の世から、泰平の世にするのに必要だったもの。 文を以て、真に泰平の世を開き申す。
読みはじめは文章が固くなかなか進まなかった。慣れると歴史再発見で綱吉の見方が変わってきて面白い小説だった。理想を追い続けた政治をした人だったんだなぁ。
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