朝井まかてのレビュー一覧

  • 青姫

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    なんの前情報もなく読み始めたこの本。
    江戸の歴史小説なのか、ファンタジーの世界なのか…ちょうどその間にあたるような不思議な世界だった。
    青姫の郷の人々は、それぞれが何らかの特技を持つ個性的な面々。
    米作りを命じられた杜宇に、その人たちは敵とも味方ともつかぬ距離感で関わってくる。
    全体的に世界観や人間関係がはっきりしない感じがした。それもこの本の面白さだと思うんだけど、私はイマイチ入り込めなかった。きっと夜に眠たい目を擦りながら読んだせいもある。

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    2024年11月26日
  • ボタニカ

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    ネタバレ

    植物学者の牧野富太郎を描いた歴史小説。

    朝ドラ「らんまん」のモデルでもあるので、大筋はわかっていましたが、朝ドラの方がホワイトマキノだとするとこちらはブラックマキノという感じです。
    登場人物がほとんど朝ドラと被るので朝ドラの役者のイメージで読んでいましたが、牧野自身は学者馬鹿で人間関係構築力ゼロ、特に恩義などを感じないタイプの上に仕事以外の欲にも忠実で、さすがに朝ドラの爽やかさとはかけ離れているためちょっと違和感がありました。
    この小説の方が先なのですが、主人公に幻滅しないためにも朝ドラを先に見ておいてよかったです。

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    2024年11月09日
  • 落陽(祥伝社文庫)

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    若い時に故郷を離れた人でした。今までにいない唯一になるため。何百年と続いてきた中で。忘れてはならないのは感謝の思い。日本がひとつだったと思うために。

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    2024年11月06日
  • ボタニカ

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    流し読みの癖のある私が、らんまん神木君の土佐弁を思い浮かべてながらゆっくり読んだ
    え?佐久間ゆいちゃんが本妻でおスエさんは東京妻だったの?と、朝ドラとごっちゃにしてドラマの設定との違いに衝撃を受けつつも
    さいごはたった1人の牧野富太郎博士で一致した
    まったくもおしょうがなく一途なおのこじゃきに

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    2024年11月05日
  • 青姫

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    ネタバレ

    青姫

    著者:朝井まかて
    発行:2024年9月30日
    徳間書店
    初出:「読楽」2020年9月号~2021年1月号、2021年5月号~12月号

    時代小説の市井ものとしてはナンバー1の人気作家、朝井まかての新作。徳川の治世が始まって30年、寛永年間のある山里が舞台。おそらく日本海に面したエリア。新潟あたりであろうか?当初は市井小説かと思えたが、その特別な郷は一人の少女風の女性が頭領を務め、武家の出のものたちが側近に仕える。主人公は農民だが、皇族、武家なども絡む。単純な市井小説とは違う。このジャンルはなんと表現すれば?

    甲斐国の名主の四男、杜宇(とう)が主人公。次男と三男が若死にしているので、嫡男になにかあった時の代用要員でもあり、教養や武道も一通り身につけている。しかし、土井久四郎という郷まわりの役についていた若い武士と悶着を起こし、出奔した。たどり着いたのは、干し草のある小屋。そこは年齢不詳の満姫が頭領を務める郷で、いわば自治の村でもあった。方針は籤で決められる。それが神の意志だと考えられている。頭領ですら三年に一度の籤引きで決められていると称している。ここではどのようなことをして生きていってもよく、そのかわり自らの得意なことで得た物を現物または金子にかえて年貢として納めなければならない。杜宇は1反(300坪)の田んぼを拓き、1石の米を納める義務を籤引きにより負わされた。籤の結果次第では、その場で切られるという事態もあったのだった。米作りの元手として、質商で10両の借金もさせられた。

    郷には市庭(いちば)があり、いろいろな店があってなんでも買えた。飯屋もある。もちろん、何かを持っていけば、買ってくれもする。自由経済が成り立っている。

    館の一角に住まわされた杜宇は、適地を見つけ、若い男たちを雇って木を切らせ、根を抜いた。最初はよく働いた男たちも、次第にサボるようになり、最後は一人での作業となった。なんとか田んぼをつくり、水を引いた。そして、春に田植え。ところが、日照りが続いて枯れそうに。水の経路づくりに失敗したところがあると気づいたが手遅れだった。結局、初年度はたったの4合しか収穫できなかった。

    約束が果たせなかったとして、次の年に3石の年貢が課せられた。謝金は残るどころか、さらなる借金もしなければならなくなった。なんとか年貢を納め、自由の身になりたい・・・そんなとき、運命を変える病人が運び込まれてきた。

    *****************
    (以下、ストーリーメモ、ネタ割れ)

    薬師の分麻呂が、重病人の男を担ぎ込んできた。流行病かもしれないので、お前が面倒を見て判断しろ、と置いて出て行き、部屋から出られないようにしてしまった。自分に移るかもしれない恐怖と闘いながら、看病する。回復してきた男により、流行病ではなく大量発生した黄蝶に襲われた毒にやられたのだった。一安心もつかの間、その男が襲ってきた。よくよく見ると久四郎だった。仇討ちにやってきたのだった。しかし、腕は杜宇が上でねじ伏せた。甲斐国での悶着も、稽古をつけたときに勝ち、久四郎に恥をかかせたのが原因だった。

    久四郎が言うには、上司に訴えたけれど、お前が悪いということになり、逆に仕事を失ったという。杜宇の兄も強気に突っぱね、無事に名主を続けられているという。だから仇討ちに来たという。

    この久四郎に関しても、満姫による籤で処遇が決まった。来年、一緒に米をつくること。そして、3石納めること、となった。以後、久四郎は態度を変えて妙に協力的になった。年貢として納めた4合の米を、姫飯として振る舞うという約束をしていて、その炊き方も久四郎が知っていてうまく調理した。当時の米は蒸すおこわが主流で、精米して炊く姫飯は珍しく、贅沢な食べ物だった。満姫はじめ館の者や郷の者も、大喜びだった。

    満姫の側近は、武士出身の朔(さく)という男だが、久四郎はなにをたくらんでいるかわからないので、よく監視するようにと杜宇に言ってきた。ところが、久四郎は唐の農政書もしっかり読み、翌年の米作りをリードし、大きく貢献した。そして、見事に義務である3石の年貢を納め、借金も返し、さらに米も余った。

    ここまでの展開は、朝井まかてらしい、市井小説としても楽しめる。

    ところが、お祭りの時に、種籾とともに久四郎が行方不明になってしまった。裏切られた、と杜宇らは思った。朔が調べたところ、黒雲衆のところにいるという。彼らは山の流浪民で、平素は杣人として暮らすが、突如として群れ、山を越える。村落を襲って銭、米、麦、紙衣(かみこ)一枚も余さず奪い、女子供を攫い、男は一人残らず殺戮するのだった。あとに何も残さぬ稲子の大群、黒い雲霞(うんか)のごとき衆。そこに種籾を持ってこの郷を売りに行ったに違いないと考えた。

    ところで、この郷には秘密の場所があった。実は、草生水(くそうず)が出る油井があったのだった。石油である。そのまま燃やすと強い臭いと煤が出るので使えない。なんとか精製して、それをもって都に行き、満姫の地位を取り戻したい、という計画があった。このことは秘密にされていて、ちゃんと認められた者にだけ教えられた。杜宇は教えられたが、久四郎には教えられなかった。まだ、仲間だと認定されていなかったからである。なお、精製法は、薬師の分麻呂がついに開発した。

    そんな久四郎が郷を売った。そして、黒雲衆が襲ってきた。待ちかまえていた郷の人々が応戦した。責任者は朔である。

    杜宇と久四郎が再び相まみえ、杜宇が勝つ。全体的にも朔が率いる郷側が優勢なのだが、最後は油井に火がついてしまい、郷は全部燃えてしまうことになる。その中で、久四郎は、黒雲衆に対して、こんな甘言で誘って襲わせたことを話した。「この郷を制服いたさば公儀に掛け合うて、姓(かばね)と身分をもろうてやる」。黒雲衆たちは、女が子を産んでも山中の暮らしに堪えられず死んでしまうため、そんな甘言を信じ、幻想を抱いてやってきたのだった。

    一方、満姫の正体も明かされた。実は上皇の娘であり、天皇の妹だった。小説には具体名は出てこないが、寛永年間の上皇は、後水尾天皇→上皇であり、天皇は女帝の明正(めいしょう)天皇ということになる。後水尾帝は何十人も子がいたため、おそらく腹違いの妹ということになる。

    満姫は、早老症のような病気であった。5歳の頃にすでに12歳のように見えた。怪しき姫、卑し姫と呼ばれ、父帝にも乳母にも、実の母親からも忌まれ、「早う死ね」とまで言われた。だが、満姫は怪しくはなく、病であることを見抜いた者がいた。地位の低かった薬師の分麻呂だった。満姫は尼寺に預けられ、そこで朔と知り合った。そして、近江の坂本の地からこの郷へとみんなでやって来た。

    郷は燃え、恩人でもある分麻呂を救おうと火の中に飛び込んだ満姫と朔も死んでしまったようだった。実は、分麻呂は久四郎と通じ合い、油井のことなども話してしまっていたのだった。それで精神状態がおかしくなり、火から逃げようとしなかったのだった。

    命からがらなんとか逃げた杜宇は、籤引きにより、飯屋のおせんを江戸まで送ることになっていたが、崖で滑落して大けが。ただ、救出されて一命は取り留めた。おせんは子をはらんでいた。その時点では誰が父親か分からないと言っていたが、実は、久四郎の子だった。2人は一緒に暮らし、子を育てた。その子は専業農家になり、名主になった。

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    2024年10月22日
  • ボタニカ

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    朝ドラがはじまる前からの期待の書
    当時は予約いっぱいで何年かかる〜?って思ったけど読む事が出来た

    魅力的な人物像を期待したのが生物採取ドキュメントのような臨場感もあって面白かった

    支えた人々協力したチームや先生達もそれぞれの魅力があって時代の良さも感じました

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    2024年10月11日
  • 朝星夜星

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    日本で最初の西洋料理店を開いた草野丈吉の妻・ゆきの視点で描かれる長編小説。

    史実を基にしているので、歴史的文化的な観点からも楽しく読めました。

    自由亭が今に残っていないのが残念。
    ただ、長崎のお店の一部がグラバー園に移築保存されているようです。グラバー園は何度か行ったことがあるけど、その時には特に興味なかったので記憶にない。。

    ゆきの若い時からおばあちゃんになるまでの一代記。
    五代友厚、亀山社中、岩崎弥太郎、陸奥宗光などの有名人との親交もあり。

    NHKの朝ドラで見てみたいなぁと思いました。

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    2024年09月27日
  • 朝星夜星

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    江戸末期から明治の長崎と大阪が舞台。
    当時珍しかった洋食屋を長崎で開き、その後、大阪に進出してホテルを開業する丈吉と妻ゆきの話。

    当時の外国人と日本人との関係性や、苦難を乗り越えながら発展する大阪が興味深い。

    長編小説だが、丈吉の妻のゆきの視点で語られ、時には共感しながら、楽しく読み進められた。ゆきは長崎弁が愛らしく、力には自信があり、さっぱりした性格を持つ。彼女には料理の技術はないため、料理人として夫を手伝える義妹のヨシを羨むことがあり、疎外感を感じることもあった。しかし、晩年は彼女の役割を受け入れて、精一杯こなしているようで安堵する。

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    2024年09月21日
  • 最悪の将軍

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    ネタバレ

    タイトルから通説の綱吉像が見られると思いきや
    主人公に配慮した「理想の政治を想う将軍綱吉」
    つまり民は国の本、を実践している・・・御台所
    信子との穏やかな様が良い読後感になっている

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    2024年09月18日
  • 類

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    親の名と才能に押し潰されながらも、自分という存在をいつまでも探す姿だなと思った。

    親が偉大だからと言って子供の才能が開花するわけではない。
    でも、自分の姉妹達は親と一緒のように花開いていく。
    類はただ背中を見ていくだけだったんだろうなあ。

    書いても、描いても、うまくいかない。
    自分は何をしたいのだろう、どうしていくべきなのだろう。
    それを探すのに費やした人生だったのではないかな。

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    2024年09月08日
  • 類

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    森鴎外の第4子の生涯を描くお話。これまで知らなかった森鴎外の姿、後妻志げ、森於莵、茉莉、杏奴、類の家族像が垣間見られる本格的大著。ではあるがこれまでのまかてさんの諧謔にあふれた展開がみられないまま終わってしまった。研究者本であればそれも仕方がないだろうが、まかてさんならではの脚色がないのは残念だった。

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    2024年08月21日
  • 銀の猫

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    病人や老人の介抱を仕事にしているお咲。
    その仕事ぶりは仲立ちをしている鳩屋の中でも一番だ。そんなお咲の仕事ぶりを江戸の四季とともに描いた短編集。 
    お咲には我儘で自堕落な母親がいて、その母が作った借金を返す為に割りのいい介抱人の仕事をしている。そんなおさきの心の支えが元の舅がくれた小さな猫の銀細工だった。
    様々な人を介抱する中でお咲が気づく家族の在り様や生き方を丁寧に描いている。
    お咲が大変な仕事をしながらも色々な人の人生を垣間見て成長していくのがいい。

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    2024年08月08日
  • 朝星夜星

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    ネタバレ

    2024.8 少しづつ話が進む、みっちりつまった小説でした。読み応えというか、淡々とゆっくりというか…

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    2024年08月06日
  • 先生のお庭番

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    お庭番と聞くと、隠密とか忍びとか物騒なほうを
    思い出すが、この本の舞台はあの時代に唯一開かれた出島の地でシーボルト先生が作りたかった薬草園。
    まだまだ庭とも呼べぬほどの敷地に
    主人公である駆け出しの庭職人の熊吉が
    試行錯誤しながら薬草や草花のお世話をし
    やがて壮大な薬草園を作り上げ、守り
    そしてシーボルト先生の望みを叶えるべく
    強くなるまでの話。

    薬草や、草花がたくさん出てくるので
    想像の中さえも色とりどりで楽しい。
    ときには雨に濡れた土の匂いさえ感じるようだった。

    シーボルト事件がある以上、結末は見えているのに
    熊吉や、奥方と同じようにシーボルト先生を信じたくなるような物語だった。

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    2024年07月22日
  • ボタニカ

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    朝ドラのらんまんが好きで、こちらも読んでみたいと思っていました

    結果、全然違うやん笑

    朝ドラの場面を思い出す部分が多かったけれども

    おぉいっ!それはないだろう!

    と突っ込む部分も多々あって
    でも朝ドラのイメージと違いすぎるから嫌になった訳ではないので、読んで良かったと思ってます

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    2024年07月14日
  • 秘密の花園

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    南総里見八犬伝の著者滝沢馬琴の一生が綴られている。書いて書いて書かずにおれない馬琴と共にその時代に入り込んだような気持ちになって読んだ。歴史で聞いたことのある人物がいっぱい出てきて、こんなふうに交友していたのだろうかと思いを馳せたり、庶民がこれだけの文化の中で生きていた江戸は凄い時代だなぁと思ったりした。家族の大変さや武士としての家督へのこだわりなど、馬琴とはこう言う人だったのかもしれないと思わせる内容。読み応えがあった。

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    2024年07月03日
  • 白光

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    実はラグーザお玉の話と間違えて手を出した。
    明治時代・女性画家・渡欧…
    経歴もちょっとかすってるっぽいですが
    こちらはロシアに留学して
    イコン制作で多くの作品を残した人でした。

    山下りんさん、なかなかの気丈夫さんで
    留学先の修道院でも
    言葉もわからないのに納得するまで激論。
    西洋絵画を学べると思って行ったはずが
    模写させられるのはロシア正教のイコンばかり。
    (教科書に載ってた、あの平面的なモザイク画?)
    そりゃ腹も立ちますわ。

    宗教画に美は不要、という修道女たちの考えもわかる。
    逆に信仰心のない人間でも
    心を込めて描かれた宗教画を見て
    グッとくることもあるのが難しいところ。

    帰国してからは、ロシアの政変と
    日本の軍国化に巻き込まれ
    彼女自身も絵で名をなすことへの渇望と
    信仰心との間で悩んだり。
    波乱の人生を追体験する物語でした。

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    2024年06月28日
  • 秘密の花園

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    ネタバレ

    滝沢馬琴の一代記。
    忠義を尽くした父親への権力者・藩からの不義理、主君に虐げられる日々への憤りを年少時代に経験し、自身で生きていく道や家名復興を目指す姿に江戸時代らしさを感じる。
    強くあろうと生きてきた中で、老齢になってから、病弱な実子に告げる悔恨や弱さを吐露する場面が生々しい。
    八犬伝を描き終えた後の、話の中では南総に理想の国を作りたかったんだという言葉が、馬琴の紆余曲折の人生と作家感を締めくくる言葉にふさわしい。

    稗史小説の執筆法と楽しみ方を
    「史実の種を見出し、文章を耕して種を蒔き、大いなる虚を育てる。」
    (稗史を通じて人々に遥けき世界を見せる。)
    と表しているが、著者(朝井まかてさん)の想いも載せているのか。

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    2024年06月15日
  • 白光

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    イコン画というものをこの本を読んで初めて知った。

    たまたまだけど、今見てる朝ドラの主人公と重なる部分もありました。(本書の感想では無いですが)

    読むのに時間がかかった1冊。

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    2024年06月10日
  • 銀の猫

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    嫁ぎ先を離縁され、「介抱人」として稼ぐお咲き。百人百様のしたたかな年寄りたちに日々、人生の多くを教えられる。一方、妾奉公を繰り返し身勝手に生きてきた自分の母親を許すことが出来ない。そんなとき「誰もが楽になれる介抱指南書」作りに協力を求められる。

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    2024年06月05日