朝井まかてのレビュー一覧

  • 銀の猫

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    病人や老人の介抱を仕事にしているお咲。
    その仕事ぶりは仲立ちをしている鳩屋の中でも一番だ。そんなお咲の仕事ぶりを江戸の四季とともに描いた短編集。 
    お咲には我儘で自堕落な母親がいて、その母が作った借金を返す為に割りのいい介抱人の仕事をしている。そんなおさきの心の支えが元の舅がくれた小さな猫の銀細工だった。
    様々な人を介抱する中でお咲が気づく家族の在り様や生き方を丁寧に描いている。
    お咲が大変な仕事をしながらも色々な人の人生を垣間見て成長していくのがいい。

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    2024年08月08日
  • 朝星夜星

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    ネタバレ

    2024.8 少しづつ話が進む、みっちりつまった小説でした。読み応えというか、淡々とゆっくりというか…

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    2024年08月06日
  • 先生のお庭番

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    お庭番と聞くと、隠密とか忍びとか物騒なほうを
    思い出すが、この本の舞台はあの時代に唯一開かれた出島の地でシーボルト先生が作りたかった薬草園。
    まだまだ庭とも呼べぬほどの敷地に
    主人公である駆け出しの庭職人の熊吉が
    試行錯誤しながら薬草や草花のお世話をし
    やがて壮大な薬草園を作り上げ、守り
    そしてシーボルト先生の望みを叶えるべく
    強くなるまでの話。

    薬草や、草花がたくさん出てくるので
    想像の中さえも色とりどりで楽しい。
    ときには雨に濡れた土の匂いさえ感じるようだった。

    シーボルト事件がある以上、結末は見えているのに
    熊吉や、奥方と同じようにシーボルト先生を信じたくなるような物語だった。

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    2024年07月22日
  • ボタニカ

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    朝ドラのらんまんが好きで、こちらも読んでみたいと思っていました

    結果、全然違うやん笑

    朝ドラの場面を思い出す部分が多かったけれども

    おぉいっ!それはないだろう!

    と突っ込む部分も多々あって
    でも朝ドラのイメージと違いすぎるから嫌になった訳ではないので、読んで良かったと思ってます

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    2024年07月14日
  • 秘密の花園

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    南総里見八犬伝の著者滝沢馬琴の一生が綴られている。書いて書いて書かずにおれない馬琴と共にその時代に入り込んだような気持ちになって読んだ。歴史で聞いたことのある人物がいっぱい出てきて、こんなふうに交友していたのだろうかと思いを馳せたり、庶民がこれだけの文化の中で生きていた江戸は凄い時代だなぁと思ったりした。家族の大変さや武士としての家督へのこだわりなど、馬琴とはこう言う人だったのかもしれないと思わせる内容。読み応えがあった。

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    2024年07月03日
  • 白光

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    実はラグーザお玉の話と間違えて手を出した。
    明治時代・女性画家・渡欧…
    経歴もちょっとかすってるっぽいですが
    こちらはロシアに留学して
    イコン制作で多くの作品を残した人でした。

    山下りんさん、なかなかの気丈夫さんで
    留学先の修道院でも
    言葉もわからないのに納得するまで激論。
    西洋絵画を学べると思って行ったはずが
    模写させられるのはロシア正教のイコンばかり。
    (教科書に載ってた、あの平面的なモザイク画?)
    そりゃ腹も立ちますわ。

    宗教画に美は不要、という修道女たちの考えもわかる。
    逆に信仰心のない人間でも
    心を込めて描かれた宗教画を見て
    グッとくることもあるのが難しいところ。

    帰国してからは、ロシアの政変と
    日本の軍国化に巻き込まれ
    彼女自身も絵で名をなすことへの渇望と
    信仰心との間で悩んだり。
    波乱の人生を追体験する物語でした。

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    2024年06月28日
  • 秘密の花園

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    ネタバレ

    滝沢馬琴の一代記。
    忠義を尽くした父親への権力者・藩からの不義理、主君に虐げられる日々への憤りを年少時代に経験し、自身で生きていく道や家名復興を目指す姿に江戸時代らしさを感じる。
    強くあろうと生きてきた中で、老齢になってから、病弱な実子に告げる悔恨や弱さを吐露する場面が生々しい。
    八犬伝を描き終えた後の、話の中では南総に理想の国を作りたかったんだという言葉が、馬琴の紆余曲折の人生と作家感を締めくくる言葉にふさわしい。

    稗史小説の執筆法と楽しみ方を
    「史実の種を見出し、文章を耕して種を蒔き、大いなる虚を育てる。」
    (稗史を通じて人々に遥けき世界を見せる。)
    と表しているが、著者(朝井まかてさん)の想いも載せているのか。

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    2024年06月15日
  • 白光

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    イコン画というものをこの本を読んで初めて知った。

    たまたまだけど、今見てる朝ドラの主人公と重なる部分もありました。(本書の感想では無いですが)

    読むのに時間がかかった1冊。

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    2024年06月10日
  • 銀の猫

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    嫁ぎ先を離縁され、「介抱人」として稼ぐお咲き。百人百様のしたたかな年寄りたちに日々、人生の多くを教えられる。一方、妾奉公を繰り返し身勝手に生きてきた自分の母親を許すことが出来ない。そんなとき「誰もが楽になれる介抱指南書」作りに協力を求められる。

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    2024年06月05日
  • 悪玉伝

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    大阪炭問屋の主・木津屋吉兵衛は風雅を愛する伊達男。家業を顧みず放蕩の限りを尽くしていたところ、兄の訃報が舞い込む。店を我が物にしようと企む大番頭の策略で相続争いに巻き込まれた。

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    2024年06月05日
  • 秘密の花園

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    ネタバレ

    うーん、長く読み応えのある滝沢馬琴の一代記。戯作者として名を成しながらも武士の家名に拘り続ける妄執には呆れ果てながら、戯作者としても命を削るような態度には書かずにいられない業を感じた。
    ただ「南総里見八犬伝」は面白いが、馬琴にはどうも心惹かれなかった。残念。

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    2024年05月26日
  • グッドバイ

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    激動の時代をたくましく生きた女商人大浦慶さんの物語。方言や聞き慣れない言葉もあったけど、生きる勇気を貰えるような物語だった。

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    2026年06月13日
  • 輪舞曲(新潮文庫)

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    ネタバレ

    大正時代のお話で、当時のことや言葉の知識があまりないので最初はとっつきにくいと感じた。読んでいくうちに少しずつ馴染んでくる。
    実在していた方の小説をどうやって書いているのかがすごく気になった。

    演じるということに全てを込めている所がかっこいいと思った。

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    2024年05月08日
  • 眩(新潮文庫)

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    葛飾北斎の娘である応為の物語。たばこやお酒を嗜み江戸っ子のきっぷのいい姿が気持ちいい。
    絵に対する姿勢もいい。
    同年代の友達のような感覚で読む。

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    2024年04月12日
  • ボタニカ

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    494ページ
    1800円
    4月3日〜4月6日

    『らんまん』の牧野万太郎をイメージしながら読んだ。こちらが原作なので、史実に忠実なのだろうと思うと、ちょっと富太郎に幻滅するところもあった。富太郎の奔放さや金遣いの荒さに呆れると共に、スエさんを置いてロシアに行こうと思っていたのだなんて!人を妬んだりする心も描かれていて、どんなに立派な人でも、人間くさいところもあるものだと少し安心もした。

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    2024年04月06日
  • 雲上雲下

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    想像していた内容とはちょっと違ったけど面白かった。
    2章から話の雰囲気が変わったかなあ。
    何個か昔話がでてきて知ってるのもあったけど知らないのもあってふむふむと面白かった。
    自分としては最後らへんはちょっと物足りないと感じたかも。

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    2024年04月05日
  • 類

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    森鴎外の家系を知るには面白い。ただ、主人公の類は最期まで自分の才能を客観的に捉えることのできない不器用な生き方をしているので読んでて疲れる。
    まかてさんの表現もやや冗長であるため、読みづらさもある。

    兄弟であった森茉莉さんや森杏奴さんの作品を読んでみたい!との興味は抱く。

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    2024年03月30日
  • ちゃんちゃら

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    ネタバレ

    ちゃんちゃら

    著者:朝井まかて
    発行:2012年12月14日
    講談社文庫
    単行本:2010年9月(講談社、書き下ろし)

    一昨日読んだ「花競べ」に続く、朝井まかてのデビュー2作目長編。江戸期・文化時代の植木屋「植辰」の話。デビュー作は苗物屋、今回は植木屋であり、庭師。それにしても著者は植物に明るい。序章でシチュエーションの紹介、1章~5章で各プロットを展開しながら、全体で大きな話を描く。終章もあり。

    序章
    最もよいお得意である施主は、小川町の元与力でご隠居、是沢与右衛門。ちゃらは元浮浪児で、辰蔵が子供のように引き取って弟子にしている。娘の百合とはきょうだいのような仲だが、後にお百合はちゃらを好いていることがわかってくる。母親は早くになくしていて、お百合が身の回りの世話をしている。

    辰蔵は以前に京都で修行をしていたが、その時に一緒だった福助が、今は居候のようにして庭師をしている。また、玄林は石の職人で、自分の小屋があるが、やはりよく辰蔵のところに泊まっている。5人で1チーム。

    第1章
    日本橋石町新道の薬種大店「瑞賢堂」主人、角兵衛から、作庭の依頼。北にあった蔵を取り壊して庭を広げる。誰かのアドバイスに従ってそうしている。そうすると娘の目の病が治ると信じている。どうやら、京都から出て来ている嵯峨流家元の影響らしい。角兵衛は嵯峨流の門人になりたかったが、高額な入門料がかかるためなっていない(結局はなる)。角兵衛は値切りをよくする。今回も予算千両と言われているが、半値に値切られる可能性があるのでそのつもりでと番頭に言われている。

    角兵衛は、「三かく」の旦那と言われている。恥掻く、義理欠く、礼を欠く。
    庭は目の不自由な娘のお留都にあわせて造ったが、角兵衛からダメだし。嵯峨流の考えに合わないため。しかし、お留都は目が見えるようになったといい、この庭のお陰だと主張。実は、それは福助のアドバイスに従った演技で、本当は治っていなかったけれど。

    値切るなと娘に言われ、しぶしぶ千両払うつもりだった角兵衛だが、辰蔵が固辞して500両に。悔しがるお百合。

    第2章
    お千が女将を務める琉亭から作庭の依頼。とてもうるさく口を出す施主。これまで、何人もの庭師を切ってきた。道理に合わないことをいう。こちらも、嵯峨流の思想にあわせているようだった。しかし、辰蔵はなんとかうまく造り、引き渡し寸前までいった。その時、ちゃらが、現れた嵯峨流正法家元の白楊にとてもいい庭だが最上ではないと言われた。どういうことだと糺すうち、メインの木を龍にせよと言われる。それはおかしいと思ったが、魔力にかかったように木に上り、意識が遠のいて落ちると思ったが、知らない間に龍にしていた。

    庭がぶち壊しになった。しかし、お千は気に入る。辰蔵とちゃらは納得できないので、もう引かせてもらうと言って手を引く。ちゃらは、白楊からうちへ来い、才能があると誘われるが、きっぱり断る。

    この庭は、やがて白楊に乗っ取られ、嵯峨流の聖堂と化してしまう。

    世間では、流行り病で倒れる人が続出していた。ちゃらは、以前に弟弟子だった五郎太、その友人で身上がり侍の佐伯伊織とともに、月光寺に彼らを運んでボランティア活動をし始めた。なお、身上がり侍とは金銭で侍の身分を手に入れたもの。伊織の父親は質商だった。また、偶然にも伊織は小川町ご隠居の与右衛門の義理の甥にあたる。

    第3章
    相変わらず3人は月光寺でボランティア。お百合も加わる。ちゃらは、白揚から執拗に誘いを受け続ける。最終的に断りを言うと、お前達はもう終わりだというような宣言を下される。

    新しい施主は、藪下坂の隠居、長吉だった。女房はお咲で、2人は大和郡山出身、相当な貧乏や苦労をしてきた。そんな2人の庭づくりに、ちゃらは雑木を植えた。段々育て、増やしていくという庭造りの鉄則に反していたが、年を取ってもう時間がないという2人の心に一番いいのが、貧しい頃に炭にした雑木だと判断した。

    長吉郎:長男、深川の材木屋「大和屋」を営む長吉郎が訪ねて来た。日本橋の紅問屋に嫁入りしたその妹も。今や裕福な彼らに、雑木の庭は理解できなかった。

    第4章
    名だたる大名や大店の番頭などが、行方不明になる事件が相次いでいた。

    一方、植辰が造ってきた庭の木が、あちこちで異常を来し始めた。常緑樹でも枯れ始めた。見に行くと、誰かによる木殺し(切り込みを入れる)だった。白楊の仕業かもしれない。木を植え替える作業に追われたが、かんかんに怒ってもういらない、金銭を払えと要求してくるところも。それは契約違反だったが、3軒については従うことにした。百両もの大金を工面しなくてはならない。

    月光寺では、病が癒えた人々が出ていこうとせず、博打のまねごとをする者もいた。苛立つちゃら。「治ったんなら働け!」。行き倒れたのは、貧しく、身分の卑しい者ばかり。出て行くにも宛がないし、世捨て人のようなもの。辰蔵は月光寺の作庭を尼僧の妙青尼に申し出た。彼らに手伝わせると。

    40人ほどは、最初は嫌々で言うことを聞かず、福助などを中傷したりしたが、やっていると段々と熱が入ってくる。そんな時、20人ほどが訪ねてきた。大店主人など、みんな立派な庭を持っている人々だった。美濃屋の主人が代表だった。どうやら、月光寺の庭にいちゃもんをつけにきたようだ。雑木ばかりの庭など深川の恥だ、という。そして、後ろにいた長吉郎に加勢を頼んだ。しかし、長吉郎は父親の家の庭にできた雑木を見て、実は心安まることを感じていた。そして、辰蔵の味方となった。

    焦る美濃屋。そこに白楊が登場。妙青尼と対決したが、妙青尼は古事を持ち出して論破した。尻尾を巻いて退散する白楊。20人のうち、何人かはもうついていかない。嵯峨流を辞めることに。せいせいしたと言う。盗み聞きをしていた病み上がりの連中が上がってきて、やんやの歓声を上げた。

    第5章
    瑞賢堂が打ち壊しにあった。流行り病をいいことに、薬の値をつりあげた。人々が騙されたと思って暴徒と化した。主人はたまたま出かけていたが、娘のことが心配でちゃらは救いに行った。娘はやがて月光寺で髪を下ろすことになる。

    侍が、精神が苛まれて保護されたが、嵯峨流の聖堂に戻りたいと叫ぶ。伊織や玄林が潜入調査のため聖堂へ。やがて伊織は阿芙蓉を水パイプで数タイプのアヘンではなく、丸薬にして飲む麻薬にしたものを聖堂で見つけ、持ち帰った。どうやら清国で売れない阿芙蓉を日本に持って来て、麻薬を作っているようだ。

    辰蔵が京で修行していた植善の九代目が京から来た。白楊について問われたので、説明をしに来た。実は白楊は辰蔵と同じ時期に修行をしていた弟子だった。母親は公家の血を引いたが、僧侶と一夜を過ごして身ごもり、産んだ子を里子に出した。子は転々とさせられ、10歳の時に植善に引き取られるように弟子入りした。しかし、辰蔵の活躍に嫉妬して辞めてしまった。辰蔵は、そうだったのか、と思い出した。白楊は辰蔵への復讐をしたかったのだった。

    玄林の姿が見えない。白楊に捉えられていると考えたちゃらは、聖堂へ向かう。琉亭の庭だったところだから、構造は分かっている。水脈をたどり、庭が洪水状態になるようにしてから、中へ飛び込んだ。捕まってしまったが、白楊が阿芙蓉を今夜、大量に江戸に輸入することになっていることを知る。本格的に麻薬をつくるのは今夜以降だ。瑞賢堂と組んだのも、丸薬をつくるためだった。ところが、主人が相手ではなく、番頭の彦太郎を取り込んだのだった。

    ちゃらは命がけで阻止に。伊織たちも与力をつれてかけつけた。しかし、船が大川に入ってきた。そこに乗っていたのが玄林だった。彼は、穴太衆が徳川に謀られて全国にちりぢりにさせられたことを恨み、麻薬で大金を掴んで穴太衆だけのユートピアをつくりたかった。だから、白楊と組んだように見せかけた。

    戦場で戦うちゃらと玄林。結局、2人とも死んでしまうが、麻薬地獄からは逃れた。

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    2024年03月20日
  • 秘密の花園

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    まかてさんのお話を聞くチャンスがたまたまあり、その時に「馬琴は自身を放蕩者と書いているが、実はそんなこともなかったのでは?」と仰っていたが、この一冊を読み終えるとそんな気がしてくる。
    読み終えた後は、自分の中で単なる歴史上の人物でしかなかった馬琴が、一人の人間として捉えられるようになっていた。
    今作も知らない言葉や漢字がたくさん出てきて、読み進めるのに時間がかかった。
    失われゆく日本語を敢えて使うという、まかてさんの心意気が伝わってきて、頑張って読みました。

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    2024年03月16日
  • 秘密の花園

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    『…しばし感じ入って憂きを忘れられる。しゃあない、明日も生きてみたろかと思える』昔も今も物語にワクワクし、元気をもらう読者の気持ちは共通だ。蔦屋重三郎の心意気が立派。

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    2024年03月11日