【感想・ネタバレ】ちゃんちゃらのレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2021年03月06日

父が引っ越しの手伝いに行って
本をたくさんもらってきた中にあって
適当に手にして読みはじめたけど
出会ってよかった

朝井まかてさん 初めてだったので
他の作品も読みたいと思える
作家さんに偶然みたいに出会えて嬉しいです

日本庭園 見に行こうと思った

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Posted by ブクログ 2020年08月12日

朝井まかての本を初めて読んだ。心地よい。次はデビュー作から順に読んでみたいなと思った。

「季節の中で風がいちばんうまいのは、夏の初めだ。」という文章で物語は始まる。これは題名にあるちゃんちゃらが口癖のちゃらの言葉。浮浪児だった彼は庭師辰蔵に声かけられ、庭師としての修行、腕をあげていく。序章から第一...続きを読む章に入り心惹かれる施主の娘の言葉としても「風がいちばんおいしいのは夏なのよ。」があり、終章 ちゃらが亡き後、辰蔵の娘お百合が「季節の中で風がいちばんうまいのは、夏の初めだ。」と石積みの階段を駆け上がるという情景描写がある。
序章 緑摘み、第一章 千両の庭、第二章 南蛮好みの庭、第三章 古里の庭、第四章 祈りの庭、第五章 名残りの庭、終章 空仕事で構成。「空に近い場所で働くから、庭師の仕事は空仕事だ。お前ぇ、空仕事してみろ。」と物語早々親方辰蔵が、茶店の握り飯を掠め取り神社の高い樟の木に駆け上ったちゃらに声かけるのだが、空仕事ということばで、まずその世界がパッと広がり、しっかり基礎工事ができてる感ある章区切りで、ぐいぐい読み進める。話は前後するが、そもそもちゃんちゃらという題名が魅力的で、題字の間を自在に飛び跳ねる感ある赤毛に印半纏の挿絵が、また魅力を増幅している。
流行り病に、アヘンの流入という江戸末期の舞台、辰蔵の弟子玄林、福助、アヘンをも扱う妖しげな作庭の文人白楊など登場人物たちを鮮明に描写。そのつながり、絡め方もわかりやすく魅力的。
参考文献として、「穴太の石積」「江戸の病」「実録アヘン戦争」「築山庭造伝」「禅僧とめぐる京の名庭」「夢窓疎石の庭と人生」など19冊があげられているが、これらを練り込み素敵な時代小説。名庭を見に行きたいと思わせる作庭、木と共に生きる世界の魅力も活写。映画にしても面白いだろうなと思った作品。

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Posted by ブクログ 2016年09月11日

植物や庭師の仕事へのアプローチがとても詳しくて面白い。
主役のちゃらが良い。お百合も可愛い。師匠がかっこいい。敵役が悪い。
意外な人が意外な動機でそういう結果になるどんでん返し。ひどいことになるけど、そうか、と思ってしまう。憎めない!
人情もあり、伝奇的でもあり、お仕事小説でもあり、可愛い恋模様もあ...続きを読むり。江戸時代後期ならではの葛藤もあり。
とても贅沢な時代小説。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2015年03月30日

チャペックのエッセイからこの小説を読むという順番、読書の神様もイキな計らいをしてくれるものである。

造園業を舞台にした時代小説。人情モンであり、推理モンであり、恋愛モンでもあり意外や意外に怪奇譚の一面も持った盛りだくさんな中身。盛り込みすぎかなと思いきや、庭・空仕事と言うしっかりした幹を据えている...続きを読むので意外と腰の据わりが良い読み心地。

主人公のまわりを囲む登場人物たちの人物像が爽快。出来すぎかと思うくらいのキャラ設定、江戸時代にそんな生き様するヤツおらんやろと思う部分も少々あるも、読み心地損なうには至らず。

朝井まかて、前から気になっている小説家だったけど、かなり好みの小説を書く作家のようである。追いかけてみようと思う。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年02月26日

よかった!さらっと読めてしまうけれど、江戸の職人気質がささる。妙青尼の優しくも凛とした言動も心が洗われた。

人ってのはすごいもんだ。一度小さな失敗をしておくと軀が覚えちまう。・・・新セtが過ぎるとその機会を奪っちまう。もしかしたら俺が拵えようとしてた庭は、そういうことなんすか(P83)
→トレーニ...続きを読むングの時には注意しないと!

あの人たちをいずれ世間に帰すのが私の務めです。ですが、この世は強い人間ばかりではないのですよ。何の希望も持てず辛苦に立ち向かえず、捨て鉢になってしまう人間の方がむしろ多いでしょう。そんな人々をお助けするのが仏の道であるはずなのに、何をして差し上げればよいのかが見いだせずにおります。(P212)
→ついつい相手も自分と同じ強さ・弱さがあるという前提で会話してしまうけど、相手の弱さにも配慮できる人間性って素晴らしいね。。

死ぬのもええもんやと思いますわ。皆、死ぬために生きる。いつか死ねるから、生きてられる。この世におるのも少しやと思うたら、こんなにつらかったことも懐かしいもんになる(P221)
→まだこの境地はわからないけど、そう思いながら死にたいねぇ。

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Posted by ブクログ 2023年06月30日

朝井さんの植物が関係する時代小説は、唯一無二の作風でどれも面白い。
本書もかつての庭師の仕事振りが垣間見えるだけでも充分興味深いのに、そこに穴太衆の苦悩や作庭の形式主義に対する風刺など彼女なりの見解も含んでいて、更に人情まで入っているのだから面白くないはずかないです。

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Posted by ブクログ 2023年04月15日

江戸時代の庭師の話。悪役が出てきて、勧善懲悪の期待が高まっていく。ところが終盤に身内が黒幕だったことが判明するというまさかの展開。勧善懲悪の爽快感が無くなったと思ったら、主人公・ちゃらが、、、ところが最後は、、、終盤は話が大きく動きます。面白かった。

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Posted by ブクログ 2020年03月19日

朝井まかてのデビュー2作目。
江戸時代の植木職人の世界を描くという点では、1作目と共通しています。
大名屋敷が集まっている江戸では、庭園づくりに熱が入り、庭園都市になっていたというのが面白く、言われてみればなるほど、と。

江戸は千駄木町の「植辰」の親方に拾われた浮浪児のちゃら。名前もなかったが、ふ...続きを読むとしたいきさつで「ちゃら」に。
高いところを飛び回って逃げる浮浪児に辰蔵親方が笑いかけ、植木屋の仕事は空に近い「空仕事」だと言ったのだ。
ひょうひょうとしているが、腕はいい親方と、兄弟子たち。
親方の娘のお百合はまだ15だけど、男所帯をしっかり取り仕切っていて、ぽんぽんと威勢がいい。年齢の近いちゃらとは幼馴染のようでもあり、今もよくケンカになってしまう。

山猫のようだったちゃらも次第に腕を上げ、作庭の仕事が面白くなってきます。
趣の違う庭を作り上げていく実例が面白く、それぞれの家の事情も思いやる様子がわかって、前半は人情噺。
ほのかな初恋なども絡みつつ。

「植辰」に思わぬ災いが降りかかり、それが最近江戸で評判の人物と関わってのことでした。
後半はミステリー?冒険もの?
どんどん読めるので筆力は感じますが、やや驚きながら読んでました。
その間、お百合がちょっとほったらかしな感じだし。
江戸時代は10代半ばで適齢期にもなりますからねえ。どう転ぶのか?と…

結末はややあざといけど、まあそうなるだろうと思っていたし~(笑)
たっぷりした読みごたえに満足でした☆

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Posted by ブクログ 2018年08月28日

江戸時代。
跳ねるように身軽な若い庭師の成長物語。草木や水、石、光、空気まで想像できる瑞々しい文章。
と、思って読んでいたら…。だんだん不穏な方向へ話が進んで、これってアクション、ミステリーなのか?

とっても面白い本に出会えたという嬉しい気持ちの反面、なにか物足りない、いや、多過ぎるんだと感じまし...続きを読むた。

庭師として、また人としての成長。親方や先輩たちの庭造りの素晴らしさ。恋愛模様。
ミッション・インポッシブル的な終盤もいいけど、そんなに混ぜないで~。

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Posted by ブクログ 2018年06月13日

時代は江戸、庭師 植辰 で修行中の 「ちゃら」
親方たちとあちらこちらで庭をつくる。作庭にいそしむなかで
恐ろしい陰謀が、植物の好きな人、庭が好きな人にはオススメですよ、まるで行間から庭が見えるようです。
「季節の中で、風がいちばんうまいのは夏のはじめだ」
新緑、緑があちこちで風にそよぐ、今の...続きを読む季節にあてはめれば
5月でしょうか、 ちゃらや ちゃらを取り巻く人たちの真っ直ぐな、それでいて少しせつない物語です。
何度読んでも飽きません。 オススメですよ

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2016年02月15日

2016/2/15
敵役が嫌な奴過ぎたのでマイナス1。
あ、中ボスのほうね。
色々奪われると消耗するんだわ。本の中でも。
こいつがけちょんけちょんにやられてちくしょーってなってるとこが見たかったけどそんなヒマなく黒幕登場。
黒幕はふーんって感じやった。
もう疲れてたんだな、私。
親方が時々すごくかっ...続きを読むこよかった。

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Posted by ブクログ 2015年05月08日

初めて読む作家さんの作品です。
庭師の仕事を通しての人情話ですがチャラと言う孤児が庭師の親方に見出だされ成長していく話し、最後の方でチャラが生きて帰りハッピーエンドの予感で終わり。
あぁよかった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2015年03月09日

終盤は、読むのがつらくなる展開で、読む手が止まりがちになった。最後のページが無かったら、精神的なダメージを当分引きずるところだった。

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Posted by ブクログ 2014年08月10日

面白かった。
好みの内容でどんどん読み進めた。
ちゃらのキャラもいいし、登場人物がまた良かった。

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Posted by ブクログ 2014年03月07日

「実さえ花さえ」がとても良かったので
記憶していた作家

嫌味の無いキャラクター
次々浮かぶ庭の景色
かわるがわる頭に入るストーリー

好きです

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Posted by ブクログ 2013年07月15日

作者の第二弾か!
今回は庭師、孤児ちゃらが庭師一家「植辰」で成長していく過程で、娘お百合との係わり、そして師匠の京時代の逆恨みからとんでもない事件に
構成も凝ってあり、時代背景も
最後、短いけどハッピィエンド?

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Posted by ブクログ 2013年02月20日

庭師の「ちゃら」は元浮浪児。
江戸の職人の心意気と起こった事件での活躍。
痛快時代小説がはじまった。。。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年03月20日

ちゃんちゃら

著者:朝井まかて
発行:2012年12月14日
講談社文庫
単行本:2010年9月(講談社、書き下ろし)

一昨日読んだ「花競べ」に続く、朝井まかてのデビュー2作目長編。江戸期・文化時代の植木屋「植辰」の話。デビュー作は苗物屋、今回は植木屋であり、庭師。それにしても著者は植物に明るい...続きを読む。序章でシチュエーションの紹介、1章~5章で各プロットを展開しながら、全体で大きな話を描く。終章もあり。

序章
最もよいお得意である施主は、小川町の元与力でご隠居、是沢与右衛門。ちゃらは元浮浪児で、辰蔵が子供のように引き取って弟子にしている。娘の百合とはきょうだいのような仲だが、後にお百合はちゃらを好いていることがわかってくる。母親は早くになくしていて、お百合が身の回りの世話をしている。

辰蔵は以前に京都で修行をしていたが、その時に一緒だった福助が、今は居候のようにして庭師をしている。また、玄林は石の職人で、自分の小屋があるが、やはりよく辰蔵のところに泊まっている。5人で1チーム。

第1章
日本橋石町新道の薬種大店「瑞賢堂」主人、角兵衛から、作庭の依頼。北にあった蔵を取り壊して庭を広げる。誰かのアドバイスに従ってそうしている。そうすると娘の目の病が治ると信じている。どうやら、京都から出て来ている嵯峨流家元の影響らしい。角兵衛は嵯峨流の門人になりたかったが、高額な入門料がかかるためなっていない(結局はなる)。角兵衛は値切りをよくする。今回も予算千両と言われているが、半値に値切られる可能性があるのでそのつもりでと番頭に言われている。

角兵衛は、「三かく」の旦那と言われている。恥掻く、義理欠く、礼を欠く。
庭は目の不自由な娘のお留都にあわせて造ったが、角兵衛からダメだし。嵯峨流の考えに合わないため。しかし、お留都は目が見えるようになったといい、この庭のお陰だと主張。実は、それは福助のアドバイスに従った演技で、本当は治っていなかったけれど。

値切るなと娘に言われ、しぶしぶ千両払うつもりだった角兵衛だが、辰蔵が固辞して500両に。悔しがるお百合。

第2章
お千が女将を務める琉亭から作庭の依頼。とてもうるさく口を出す施主。これまで、何人もの庭師を切ってきた。道理に合わないことをいう。こちらも、嵯峨流の思想にあわせているようだった。しかし、辰蔵はなんとかうまく造り、引き渡し寸前までいった。その時、ちゃらが、現れた嵯峨流正法家元の白楊にとてもいい庭だが最上ではないと言われた。どういうことだと糺すうち、メインの木を龍にせよと言われる。それはおかしいと思ったが、魔力にかかったように木に上り、意識が遠のいて落ちると思ったが、知らない間に龍にしていた。

庭がぶち壊しになった。しかし、お千は気に入る。辰蔵とちゃらは納得できないので、もう引かせてもらうと言って手を引く。ちゃらは、白楊からうちへ来い、才能があると誘われるが、きっぱり断る。

この庭は、やがて白楊に乗っ取られ、嵯峨流の聖堂と化してしまう。

世間では、流行り病で倒れる人が続出していた。ちゃらは、以前に弟弟子だった五郎太、その友人で身上がり侍の佐伯伊織とともに、月光寺に彼らを運んでボランティア活動をし始めた。なお、身上がり侍とは金銭で侍の身分を手に入れたもの。伊織の父親は質商だった。また、偶然にも伊織は小川町ご隠居の与右衛門の義理の甥にあたる。

第3章
相変わらず3人は月光寺でボランティア。お百合も加わる。ちゃらは、白揚から執拗に誘いを受け続ける。最終的に断りを言うと、お前達はもう終わりだというような宣言を下される。

新しい施主は、藪下坂の隠居、長吉だった。女房はお咲で、2人は大和郡山出身、相当な貧乏や苦労をしてきた。そんな2人の庭づくりに、ちゃらは雑木を植えた。段々育て、増やしていくという庭造りの鉄則に反していたが、年を取ってもう時間がないという2人の心に一番いいのが、貧しい頃に炭にした雑木だと判断した。

長吉郎:長男、深川の材木屋「大和屋」を営む長吉郎が訪ねて来た。日本橋の紅問屋に嫁入りしたその妹も。今や裕福な彼らに、雑木の庭は理解できなかった。

第4章
名だたる大名や大店の番頭などが、行方不明になる事件が相次いでいた。

一方、植辰が造ってきた庭の木が、あちこちで異常を来し始めた。常緑樹でも枯れ始めた。見に行くと、誰かによる木殺し(切り込みを入れる)だった。白楊の仕業かもしれない。木を植え替える作業に追われたが、かんかんに怒ってもういらない、金銭を払えと要求してくるところも。それは契約違反だったが、3軒については従うことにした。百両もの大金を工面しなくてはならない。

月光寺では、病が癒えた人々が出ていこうとせず、博打のまねごとをする者もいた。苛立つちゃら。「治ったんなら働け!」。行き倒れたのは、貧しく、身分の卑しい者ばかり。出て行くにも宛がないし、世捨て人のようなもの。辰蔵は月光寺の作庭を尼僧の妙青尼に申し出た。彼らに手伝わせると。

40人ほどは、最初は嫌々で言うことを聞かず、福助などを中傷したりしたが、やっていると段々と熱が入ってくる。そんな時、20人ほどが訪ねてきた。大店主人など、みんな立派な庭を持っている人々だった。美濃屋の主人が代表だった。どうやら、月光寺の庭にいちゃもんをつけにきたようだ。雑木ばかりの庭など深川の恥だ、という。そして、後ろにいた長吉郎に加勢を頼んだ。しかし、長吉郎は父親の家の庭にできた雑木を見て、実は心安まることを感じていた。そして、辰蔵の味方となった。

焦る美濃屋。そこに白楊が登場。妙青尼と対決したが、妙青尼は古事を持ち出して論破した。尻尾を巻いて退散する白楊。20人のうち、何人かはもうついていかない。嵯峨流を辞めることに。せいせいしたと言う。盗み聞きをしていた病み上がりの連中が上がってきて、やんやの歓声を上げた。

第5章
瑞賢堂が打ち壊しにあった。流行り病をいいことに、薬の値をつりあげた。人々が騙されたと思って暴徒と化した。主人はたまたま出かけていたが、娘のことが心配でちゃらは救いに行った。娘はやがて月光寺で髪を下ろすことになる。

侍が、精神が苛まれて保護されたが、嵯峨流の聖堂に戻りたいと叫ぶ。伊織や玄林が潜入調査のため聖堂へ。やがて伊織は阿芙蓉を水パイプで数タイプのアヘンではなく、丸薬にして飲む麻薬にしたものを聖堂で見つけ、持ち帰った。どうやら清国で売れない阿芙蓉を日本に持って来て、麻薬を作っているようだ。

辰蔵が京で修行していた植善の九代目が京から来た。白楊について問われたので、説明をしに来た。実は白楊は辰蔵と同じ時期に修行をしていた弟子だった。母親は公家の血を引いたが、僧侶と一夜を過ごして身ごもり、産んだ子を里子に出した。子は転々とさせられ、10歳の時に植善に引き取られるように弟子入りした。しかし、辰蔵の活躍に嫉妬して辞めてしまった。辰蔵は、そうだったのか、と思い出した。白楊は辰蔵への復讐をしたかったのだった。

玄林の姿が見えない。白楊に捉えられていると考えたちゃらは、聖堂へ向かう。琉亭の庭だったところだから、構造は分かっている。水脈をたどり、庭が洪水状態になるようにしてから、中へ飛び込んだ。捕まってしまったが、白楊が阿芙蓉を今夜、大量に江戸に輸入することになっていることを知る。本格的に麻薬をつくるのは今夜以降だ。瑞賢堂と組んだのも、丸薬をつくるためだった。ところが、主人が相手ではなく、番頭の彦太郎を取り込んだのだった。

ちゃらは命がけで阻止に。伊織たちも与力をつれてかけつけた。しかし、船が大川に入ってきた。そこに乗っていたのが玄林だった。彼は、穴太衆が徳川に謀られて全国にちりぢりにさせられたことを恨み、麻薬で大金を掴んで穴太衆だけのユートピアをつくりたかった。だから、白楊と組んだように見せかけた。

戦場で戦うちゃらと玄林。結局、2人とも死んでしまうが、麻薬地獄からは逃れた。

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Posted by ブクログ 2021年09月27日

202108/後半(白楊絡みの物語)は好みではなかったけど、江戸の庭師という舞台で、ご隠居の庭を造る話などはとても良かった。「空仕事」という言葉もいい。

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Posted by ブクログ 2020年08月27日

江戸の庭師の話。
木や石や草を扱う庭師の仕事、江戸っ子の暮らし、とても楽しく読んでいたのだが、途中から黒雲が広がり、後半は物語の世界が変わってしまったような…
個人的には、ちゃらが雑木を入れた古里の庭が良いなぁと思った。

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Posted by ブクログ 2016年09月10日

最近、江戸づいている。

この本は庭師の家を舞台とし、江戸で流行った庭作りの文化に触れられる。
その点、とても面白かったけれど、
ちゃらにはおるつと上手くいって欲しかったなぁ…と個人的には思います。
お百合と五郎太も、五郎太の一途な気持ちが報われて欲しかった。

あとは、後半がすごくベタなエンタメ展...続きを読む開で、三流のクオリティで映画化された図が脳裏に浮かびました。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2016年05月28日

読み終わるまで、途中から時代劇がスペクタクル小説に変わっていた。ストーリーの後半から結末までが広がり過ぎたかな。

もし自分ちに庭があって作庭するとしたら、豪華な日本庭園もいいけど、里山的雑木を活かした古里の庭にしたいなあとおもった。

庭師を空仕事と例えたのが上手い。日本の造園の魅力を随所で生かし...続きを読む、江戸時代から、造園業、庭師が地味だけど、いかに高尚な仕事として扱われてきたか、その由緒がわかったとき、素晴らしいと思った。

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Posted by ブクログ 2014年09月26日

江戸の植木職人の話………
かと思いきや、
途中からからはミステリー。
お話し作りすぎ感あり。
出だしが面白いだけに、、、
職人話を突き詰めたのが
読みたかったな。

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Posted by ブクログ 2015年02月02日

全一巻。
今年の直木賞を受賞した人。

庭師の話。
ただ、専門的な話はあるものの、
先日惜しくも、本当に惜しくも亡くなられた
山本兼一的職業小説ではなく、
どちらかというと庭師が舞台の市井ものって感じ。
軽快なテンポと個性的な登場人物たちが魅力的で
世界を好きになるタイプの物語。

最後まで一気に読...続きを読むまされたけど、
少し話を盛り込みすぎた印象。
一つ二つ要素を抜いたらスッキリ分かりやすくなるのに。
主人公の庭師としての葛藤とか、
「何か知らんけど、何となくすごい才能が隠されてそう」
って曖昧な感じとか、
クライマックスに収束しなかったのが残念。

結果、庭師の物語なのか、人情ものなのか、
少しどっちつかずになってしまった気がする。
シリーズにするか、もう少し長く書いてほしかった。

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