朝井まかてのレビュー一覧
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シーボルトつながりの本は、これで何冊目だろうか?
この作家さんの描く世界は丹念に積み上げた史実を、、素敵な物語に仕上げています。
出島のシーボルトの植物園に出入りの植木屋から専属の職人をと依頼があった。
そこで決められたのが一番年下の熊吉。
先輩の職人たちは皆外国人のもとで働きたくはなかったのであった。
熊吉、実は蘭語を習いたいと心のうちで密かに野望を持っていたのだった。
熊吉はそのまじめな働きぶりと、工夫を重ねた植物園の造園方法で一目置かれる。
熊吉、バタビア人のオルソン、シーボルトの日本人妻お滝は仲良くなり共に食事もするように。
才能も機転も聞くシーボルトは、幕府の要人らの受けも良い -
Posted by ブクログ
ネタバレ2021/7/3
史実に基づいた話はあんまり好きじゃないのに、まかてさんだからつい手を出した。
切なくて悔しくてつらい。やるせない。
富士山まで噴火しなくてもええやん。意地悪やなぁ。
犬公方とか言ってごめんやで。
本人だけが賢くてもアカンねやな。
教育か。教育なのか。肝は。
でも無理じゃない?全員は無理じゃない?
しんどいです。
嘘でも真実味がなくてもいいからスカッとしたのが読みたいです。
異世界に逃避します。
綱吉様も異世界に生まれ変わって無双すればいい。
そんなことを思うくらいの落ち込み。
どう頑張っても尽くしてもうまくいかないのは現実味がありすぎてしんどいよ。 -
Posted by ブクログ
時代・歴史小説の名手朝井まかてさんが挑むのは、物語の根源に迫る物語。ほのぼのした話かと思いきや、話の構造が露わになってくるとともに、物語の壮大さに驚かされました。
始まりは日本昔話と童話を掛け合わせたような、なんとも可愛らしい出だし。永い時間を生きたらしい草の元にやってくる子狐。その子狐は草のことを「草どん」と呼び、何か話を聞かせてくれるようせがむ。記憶もない様子の「草どん」だったが、なぜか徐々に物語が内側から湧き出てきて……
草どんが語る物語はどこか懐かしい。おむすびころりんや浦島太郎といった日本の昔話を思い起こさせるものがあるのもその理由かと思いますが、お経を読む猫、タニシを産んだ老夫 -
Posted by ブクログ
向こう見ずな性格の一膳飯屋の娘・お以乃。自分のことより他人のことを思いやる癖があるものの時にはそれが度を越してしまう御家人の妻・お志花。着飾ることが好きで商才に恵まれ、しかし男のこととなるとだらしのない小間物屋の女主人・お蝶。
幼なじみの3人は若い自分は町内では猪鹿蝶トリオとしてちょっとは名の知れたものだったが、三十路を前にしてそれぞれが事情を抱え思い悩んでいた。
そんな中久方ぶりに顔を合わせた3人が思いついたのはお伊勢詣り、着の身着のままでも柄杓さえ持っていれば伊勢まで行けるという、通称抜け詣りだった。
仕事、恋愛、家庭、きっとどんな時代であっても悩みの種はそうは変わらないもので、江戸時代 -
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植物のお話しじゃなかった
著者の本は植物への造詣が深くて、それを楽しみに読んでいます。
この小説のタイトルは内容にも関係する落葉樹とのつながりを予感させるけれど、お話しの中心はもっとメディアとしての記者の立場に寄せていて、植物のお話しとはちょっと遠かったのが残念といえば残念だったかな。だけど最後まで一気に読める小説であることは間違いないです。