ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
3pt
江戸詰め藩士だった夫が急死し、大坂の青物問屋に女中奉公に出た知里。戸惑いながらも、次第に天下の台所の旨いもんに目覚めていく。ただ問題は、人好きはするが、遊び人でトラブルメーカーの若旦那。呆れていた知里だったが、野菜への純粋な想いを知り、いつしか強く惹かれるように。おもろい恋の行く末は?
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
この著者の本は昨日読んだ『恋歌』が初めて。 『すかたん』は江戸育ちの主人公が一人で大阪に暮らすことになり、江戸弁をからかわれて何度も寺子屋の雇われ師匠をクビになるところから始まる。 大阪出身の著者だからか、大阪の子供が関東弁をばかにすることをよくご存じなんですね。それと、大阪弁は人によって全然違うと...続きを読むいうこともきちんと使い分けてはるのが良い。(もちろん江戸時代の設定なので、今とは違う言葉遣いもあるけれど) 私はこちらの話の方が、それぞれの登場人物がよく書き込まれていて魅力的で、ストーリーも経済的なネタがうまく入ってて面白かったです。
岩村藩士の夫に先立たれ、江戸に帰る費用を稼ぐ為大坂の青物問屋河内屋の上女中として奉公に出ることになった知里。芸妓遊びに興じ、自由人の若旦那清太郎。二人が違法である野菜の立売を行う富吉と出会ったところから物語は進み出し、清太郎の野菜を売る商人としての真っ直ぐな気持ちを知り恋心が芽生える知里。 二人の恋...続きを読むの行方、ひそかに野菜問屋仲間を牛耳ようと陰謀を企む伊丹屋をこらしめる勧善懲悪の物語、大坂言葉と商人の生活が詰まったら時代小説です。
最初のとっつきは 悪かったです。 寺子屋を首になった頃は やたら江戸うまれを押し通す やな女です。 青物屋の女子衆として 働き始めてから やっと心根がシャンとしたような。 食べることが好きなことが 人生をいい方に向かわせます。 美味しそうに食べる っていいことなんですね。 ご飯作った人も ...続きを読む食べるの見ているひとも気持ちがいい この美味しいものいっぱい食べる ということが気持ちも素直にさせ いろんな人が目をかけてくれる。 難しく気難しい御寮さん 何故か 裏の畑の世話を知里に任せる。 ここでいろんな野菜を人に聞きながら育てる。 これが 心を耕したのかな? たぶん 若くして死んだ亭主の方が 若旦那の清太郎より いいおとこだったんだろうなあ! 清太郎のいい所をわかりながら 主人夫婦の心も解きほぐしていく。 ハッピーエンドが大好きな私好みの ハッピーエンドに向かうお話しです。
数々の問題に真剣に、しかも大胆に取り組んでいく2人の行動力に目を見張ります。そして清太郎と知里の心の揺れ具合にこれまた、どうなるんや⁉️と言う期待と不安が交差する。読後の清々しい気持ちと、ああ良かったと言う満足感が残る一冊です。
まかてさんの浪花もの デビュー三作目の長編とは思えないストーリー。 この作者に共通する話のテンポが個人的には好きです。
朝井まかてデビュー三作目。 江戸時代の大阪が舞台の、笑えて威勢のいい商家物です。描かれる業界は、植木屋から離れて、青物屋へ。 大坂城へ赴任した武士の夫と共に、知里は生まれ育った江戸から大坂へやってきました。 ところが、頼みの夫が急死。 食い詰めかけたが~ひょんなことから、青物問屋の老舗「河内屋」で...続きを読む働くことになります。 それも、お家さん(女主人)の志乃に仕える上女中として、びしびししごかれることに。 仕事を紹介してくれた若だんな・清太郎は、家にろくに寄り付きもしない道楽息子という噂。 しかし、野菜にかけては真剣で、農家にも熱心に顔を出している。 さまざまなトラブルに一緒になって奔走し、河内屋の事情も知っていく知里。 最初は不慣れで頼りなかったが、ちゃきちゃきの江戸っ子の知里は頑張り屋で、いざとなれば啖呵を切ることもある。 いつしか、清太郎と惹かれあうようになりますが…? 周りにはバレバレになっても、黙って身を引こうとしているじれったさ(笑) 恋愛描写は多くはないけれど、展開がわかりやすくてストレート。 1作目2作目よりも快適な印象で、楽しく読めました。
たまーに、上方落語の番組を観ます。流れるようなしゃべりと、様々な人を一瞬で演じ分ける演技は毎回すごいな、と思うのですが、その落語の演目にこの『すかたん』の冒頭を入れてもいいのではないかなあと、思ってしまいます。 夫に共に江戸から大阪に移り住んだ智里ですが、その夫が急死。智里は子どもたちに手習いを教...続きを読むえることで、糊口をしのいでいます。 しかし、大阪の子どもたちに言葉遣いをからかわれ職を失い、その上空き巣に入られ、家賃が払えないという状況に。そこに現われたのが青物問屋の若旦那である清太郎。ただ、この清太郎がなかなかのくせ者で。 智里と大阪人たちとの小気味の良いやり取りと語り口、江戸から来た智里の見る大阪人たちの特性の表現、何より智里の啖呵と開き直りが素晴らしい! 時代小説とはいえ「おたんこなすの唐変木」なんて言葉を自然に読ませる、朝井まかてさんの文章の技量、そしてキャラクターと会話の妙にあっという間に引き込まれます。これを上手い落語家さんがやったら、たぶん一つの演目として通用すると思うのです。 そして清太郎の問屋に女中奉公することになった智里。そこに待っていたのは、清太郎の母親で家の女将である志乃。この志乃の上品でいて、厳しさが随所ににじみ出る関西弁がまた良い味を出してます。そして何より彼女に一本気が通っているのが良い。 立場的に下手すれば嫌味なキャラになりかねないのに、それを感じさせません。そんな志乃にビシバシ鍛えられつつも、徐々に日々の生活に馴染んでいく智里の様子は、時代は違えど上質な朝ドラを見ているよう。 そして、食べ物の描写も良い。青物問屋なので出てくる料理に肉は全くないのに、それでもお腹がすいてくるような気がします。ある意味これは飯テロ小説だ(笑) 若旦那の清太郎は始終フラフラしながらも、野菜に関しては純粋で熱い。青物問屋という自身の立場を省みることなく、一心に行動します。しかし、それが大阪の青物業界を騒がせる事態となり…… そんな清太郎に振り回されながらも、どこか放っておけなくなる智里。そんな折りに頭に浮かぶのが智里の亡夫への思い。この思いがまた切ない…… 話の前半はユーモア・ポップ路線だったのに、シリアスにしんみりとも、朝井まかてさんは読ませてくるのです。 そして、そんな智里の恋のライバルはもう一人。清太郎がひいきにしている芸者の小万。志乃の関西弁も好きだけど、この志乃の関西弁も魅力的。柔らかさと可愛さ、でもどこか抜け目無さも感じさせるしゃべりです。 そして物語のラストに魅せる彼女の芸者としての矜持も読ませます。志乃にしろ、この小万にしろ脇役なのが勿体ない…… 魅力的な作品だと、その世界に入りこみたくなるときがあるのですが、この小説のラストは特にそれを強く感じました。自分も市場の商人たちと一緒に叫び、その場の空気を感じたくなります。最後の場面にずっととどまっていたい、そんな風に思ってしまいました。 『すかたん』は登場人物たちそれぞれの個性と矜持が連鎖に連鎖を重ね、そして素敵で"おもろい"作品に導かれた作品のように感じました。 朝井まかてさんの小説は久々に読んだけど、面白かったなあ。これからも定期的に、お世話になる作家さんになりそうです。
内容(「BOOK」データベースより) 江戸詰め藩士だった夫が急死し、大坂の青物問屋に女中奉公に出た知里。戸惑いながらも、次第に天下の台所の旨いもんに目覚めていく。ただ問題は、人好きはするが、遊び人でトラブルメーカーの若旦那。呆れていた知里だったが、野菜への純粋な想いを知り、いつしか強く惹かれるように...続きを読む。おもろい恋の行く末は? 平成30年12月19日~20日
初読みの作家さん。楽しく読むことができた。食べ物の話もあり、問屋の仕事内容あり、恋の話もあり等、満足できました。結婚後の、河内屋の話があればぜひ読みたいと思う。
篠山十兵衛景義と対面した時、清太郎を助けた知里の口上がカッコよかった。 後家であること、奉公先の若旦那には恋仲の芸妓がいること、そもそも若旦那がすかたんであること、、 そんな理由から知り合うに連れて湧き出る清太郎への恋心を畳んでくるんでしまい込もうとする。 夫婦を語るときにこんな話を聞いたことがあ...続きを読むる。 長年連れ添うとその人を好きになった理由こそ、嫌いなところになる 向こう見ずで危なっかしい、でも周囲に好かれる清太郎。いつか知里はそんなところが嫌になるのかな、と思った。 河内屋のお家さん、志乃の言葉。 仕事いうもんは片付けるもんとちゃいます。どない小さなことでも、取り組んだ物事の質をちょっとでも上げてこそ仕事や。 女中の頃、多くの苦労をこなして女主人となった志乃が語る仕事論には百戦錬磨の凄みがあった。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
すかたん
新刊情報をお知らせします。
朝井まかて
フォロー機能について
「講談社文庫」の最新刊一覧へ
「歴史・時代」無料一覧へ
「歴史・時代」ランキングの一覧へ
雲上雲下
恋歌
青姫
朝星夜星
御松茸騒動
阿蘭陀西鶴
銀の猫
眩(新潮文庫)
「朝井まかて」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲すかたん ページトップヘ