朝井まかてのレビュー一覧

  • 悪玉伝

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    悪玉って誰?まあーこの花の毒々しいこと!
    うん?大阪VS江戸? 商人VS武士社会?
    登場人物がみんな魅力的で好き。

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    2021年10月02日
  • ちゃんちゃら

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    202108/後半(白楊絡みの物語)は好みではなかったけど、江戸の庭師という舞台で、ご隠居の庭を造る話などはとても良かった。「空仕事」という言葉もいい。

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    2021年09月27日
  • すかたん

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    202108/知里のキャラが好きになれない所がちょっとあったけど、舞台や展開も面白くテンポ良く一気に楽しめた。

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    2021年09月27日
  • 藪医 ふらここ堂

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    202108/面白かった。主人公おゆんが引っ込み思案ということもありちょっと印象薄いんだけど、医師・三哲や、やり手産婆・お亀のキャラが強烈なので、按配的にはちょうどいいのかも。小さなエピソードや思慕も丁寧に綴られ、季節感のある描写で人情話を楽しめる一冊。

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    2021年09月27日
  • 雲上雲下

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    よく知っている昔話に手が加わった小噺集かと思いきやら最後にオリジナルな一筋の話にまとまってビックリしました。

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    2021年09月26日
  • 残り者

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    江戸城無血開城の際に、大奥では何があったのか、たったの2日間の、無名の女中らが織りなす^_^物語り、一気に面白く読み切りました。

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    2021年09月04日
  • 雲上雲下

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    「草どん」を語り手とした、皆がよく知る童話をベースの物語かと思いきや、「草どん」が語る現在進行形で、物語が挿し込まれ、さらに「草どん」を主人公とした物語が全てを包み込む、という複雑な構成。そこには、物語の無くした現代人への問題提議が含まれる。もう一度、じっくり読み直そうと思うさ

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    2021年08月28日
  • 眩(新潮文庫)

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    お栄がからっとした性格で、ひたむきに絵を描く。主人公にしては報われないぞと思ったら、実在する人物か!とわかってからは、ただ応援しながら読んだ。かっこいい人生だった。

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    2021年08月25日
  • 御松茸騒動

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    優秀だけど堅物が故煙たがられ、故郷の山へ松茸奉行として飛ばされる。
    松茸の豊作を目指し、そもそも松茸とは?から考え直し地道な努力をする。
    山の人々に受け入れられるには年月もかかったが…という奮闘物語。
    腐らず前を向き、やり甲斐を求め働く若者に拍手。

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    2021年08月06日
  • 最悪の将軍

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    ネタバレ

    2021/7/3
    史実に基づいた話はあんまり好きじゃないのに、まかてさんだからつい手を出した。
    切なくて悔しくてつらい。やるせない。
    富士山まで噴火しなくてもええやん。意地悪やなぁ。
    犬公方とか言ってごめんやで。
    本人だけが賢くてもアカンねやな。
    教育か。教育なのか。肝は。
    でも無理じゃない?全員は無理じゃない?
    しんどいです。
    嘘でも真実味がなくてもいいからスカッとしたのが読みたいです。
    異世界に逃避します。
    綱吉様も異世界に生まれ変わって無双すればいい。
    そんなことを思うくらいの落ち込み。
    どう頑張っても尽くしてもうまくいかないのは現実味がありすぎてしんどいよ。

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    2021年07月03日
  • 悪玉伝

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    202101/辰巳屋一件なる跡目争いを題材にした物語。放蕩次男が、実兄の死により実家の大商家に戻り葬儀手配を進めるも、相続争い・奉行所に訴状沙汰と展開していき…。悪玉とは?そして、時代背景や立場等により変わる正義の意味。私はエンタメ好みなので、キャラや畳み方に多少すっきりしないところもあったけど、読み応えあり面白かった。

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    2021年05月26日
  • 雲上雲下

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    時代・歴史小説の名手朝井まかてさんが挑むのは、物語の根源に迫る物語。ほのぼのした話かと思いきや、話の構造が露わになってくるとともに、物語の壮大さに驚かされました。

    始まりは日本昔話と童話を掛け合わせたような、なんとも可愛らしい出だし。永い時間を生きたらしい草の元にやってくる子狐。その子狐は草のことを「草どん」と呼び、何か話を聞かせてくれるようせがむ。記憶もない様子の「草どん」だったが、なぜか徐々に物語が内側から湧き出てきて……

    草どんが語る物語はどこか懐かしい。おむすびころりんや浦島太郎といった日本の昔話を思い起こさせるものがあるのもその理由かと思いますが、お経を読む猫、タニシを産んだ老夫

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    2021年04月19日
  • ぬけまいる

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    向こう見ずな性格の一膳飯屋の娘・お以乃。自分のことより他人のことを思いやる癖があるものの時にはそれが度を越してしまう御家人の妻・お志花。着飾ることが好きで商才に恵まれ、しかし男のこととなるとだらしのない小間物屋の女主人・お蝶。
    幼なじみの3人は若い自分は町内では猪鹿蝶トリオとしてちょっとは名の知れたものだったが、三十路を前にしてそれぞれが事情を抱え思い悩んでいた。
    そんな中久方ぶりに顔を合わせた3人が思いついたのはお伊勢詣り、着の身着のままでも柄杓さえ持っていれば伊勢まで行けるという、通称抜け詣りだった。

    仕事、恋愛、家庭、きっとどんな時代であっても悩みの種はそうは変わらないもので、江戸時代

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    2021年03月06日
  • 最悪の将軍

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    新しい綱吉像。彼の目指したものは、そして彼が生きた環境はこうだったのか…。
    見方を変えると、変わっていく人物像。だから歴史ものは面白い。
    意図が伝わらないもどかしさ、そこから閉じていく感じは、共感できすぎる。
    ただただ、正しく、真面目に、真摯に向き合っている人間は、一人憤って、孤立していくしかない。
    それが「人の世」なのだけど、それっておかしくないか?
    それでも、将軍職を勤め上げる姿に、憧れる。
    二人の目線が入ることで、表と裏の両面が描かれ、物語が分かりやすくなっている。が、もっと綱吉に肉薄して欲しかった気もする。

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    2021年03月05日
  • 落陽(祥伝社文庫)

    購入済み

    植物のお話しじゃなかった

    著者の本は植物への造詣が深くて、それを楽しみに読んでいます。
    この小説のタイトルは内容にも関係する落葉樹とのつながりを予感させるけれど、お話しの中心はもっとメディアとしての記者の立場に寄せていて、植物のお話しとはちょっと遠かったのが残念といえば残念だったかな。だけど最後まで一気に読める小説であることは間違いないです。

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    2020年09月28日
  • ちゃんちゃら

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    江戸の庭師の話。
    木や石や草を扱う庭師の仕事、江戸っ子の暮らし、とても楽しく読んでいたのだが、途中から黒雲が広がり、後半は物語の世界が変わってしまったような…
    個人的には、ちゃらが雑木を入れた古里の庭が良いなぁと思った。

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    2020年08月27日
  • 御松茸騒動

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    私が読んでるものの中では、ちょっと展開が渋かった。

    江戸時代中期?太平の世の、がちがちの武家社会の中。
    主人公は、頭でっかちで自分が優秀と自信満々、周りのやる気のなさに憤慨している、若い江戸詰尾張藩士。

    借金に苦しむ藩のために、自分がなんとかするんだ、と意気込んでいるのに、ひょんなことから左遷されて、生まれて初めて江戸を離れ、頼れる育ての母からも子離れされ、尾張の山中で松茸のために四苦八苦することになる、という話。

    世間知らずとはいえ、特に悪いことしてないのに、どんどん苦境に追いやられる主人公が不憫だけど、めげずに、なんとか松茸の生産量を増やしてやろうと、がんばるところがいいかな。でも、

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    2020年08月09日
  • 銀の猫

    購入済み

    老いと向き合う時代小説

    必死で生と向き合う江戸の人々や介抱という仕事をとおして、色々な生き様と出会う主人公。

    絶対に避けられない老いと死がテーマになっているけど、軽やかなタッチと個性的で前向きな登場人物たちで織りなされている物語は読むペースが落ちない。

    読んだ後、哀切とともに胸がほっこりする作品。

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    2020年07月22日
  • 落陽(祥伝社文庫)

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    ネタバレ

    2020/7/3
    おちゃらけられない話なので仕方ないけど、真面目に淡々と進行してるから睡魔に襲われ進まなかった。
    それでも最後は感動的に終わるし、神宮の森見てみたいなぁとか京都のお墓、伏見桃山陵も行ってみようかなと思った。
    日本の神社、美しいよねぇ

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    2020年07月05日
  • 残り者

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    江戸城明け渡しの前夜、それぞれの思惑で場内に残る女性たちが5人。
    浅田次郎著『黒書院の六兵衛』を連想してしまうが、内容は全く別物。
    著者は、大奥の風習や作法など、さらにそこで働く女性たちを職業人と捉え、その仕事ぶりを、読者に紹介してくれる。
    それだけでも興味深いが、その5人がどのような行動をとるのかと、最後まで読ませてくれる。
    エピローグは、ホッとする気持ちのいい読後感となる。

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    2020年06月06日