朝井まかてのレビュー一覧
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ネタバレそうか、お伊勢参りを題材にしたら、時代物のロードノベルがかけるんや。と、まずは目から鱗。こういう格好の題材の小説に巡り合ってこない俺って、選択眼がまだまだやなぁ。
女性同士の「ゆとりっぷ」小説に江戸時代という設定は違和感があると思う。現代を舞台にした方が、ドタバタする自由度も、登場人物たちが抱えるうっ憤も、もっとこなれて扱いやすいように思うのだが。
なんだか、薄っぺらいコメディ度合いが、いくよくるよ師匠を主人公にして作った30年前の新喜劇的な味わいだと思った。かといって時代設定をイマにしても、日曜夕方にやってる低予算バラエティみたいになるだろうし…。なんの予定もなく流れてしまった週末を惜しみつつ、怠惰な時間を無駄に漂う日曜の午後。
そうか、この小説はそういう風に楽しむ小説なんや!読み終わって気付いた次第。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ2015/12/9
これもおもしろかった。
にわかにまかてさんブーム。
お以乃の恋は成就してもよかったんだけど。
江戸に帰れる人で。
あっちこっちでたくましく稼ぐ3人が好きだ。
ごろちゃんに「逃げろっ」と言われて「やなこったっ」って返すとこも好き。
『すかたん』のときも思ったけど妙に映像化を考えてしまうお話だなー
お蝶が石原さとみってのは私の中で決まったけど後はどうしましょう。
お以乃が難しい。
お志花は松下奈緒にしよう。
お以乃…ガッキーが好きだからもうガッキーで。よし。
ちなみに『すかたん』は東出昌大と井上真央ちゃんと決めました。
映画化してくれんかな。 -
Posted by ブクログ
深川佐賀町の水茶屋「ささげや」の女将・お玉は、不幸な事故で夫を亡くした。ささげやの名物、豆餅を、お玉はどうしても上手くつくることができない。女の腕で餅をついても目指すものはできず、小豆を煮ても火加減、塩加減、砂糖の加減までまるで見当違い。客の評判も下がるいっぽうで、商売がじり貧状態にある中、お玉にはある隠し玉が。人の掌に触れると、その人の「人生の束の間が観える」という不思議な力を持っている。悩みを抱えた人々が「豆は煮えたか」という符牒を合図に彼女を訪れ、その不思議な力に導かれていく。
お玉自身は、隠れた力を、金儲けの手段として喜んでいるのではなく、人助けの手段として割り切っている。人生全体が見渡せるわけではなくーというのは、実際見渡せて告げたとしても、未来を聞いた本人が何らかの変更を行えば、ずっと先の未来は変わってしまうから、近未来のみに留めたのだろう。特殊な能力を持っている人たちが総登場する話「雲隠れ」もあるが、必ずしも彼等が幸せではなく、むしろ能力故に普通の人たちとの隔たりを感じる寂しさもある。
歴史上の人物が登場する作品が続いて、本作は全くのフィクションかと思いきや、「くらぶ物なき」で大物が登場。とはいえ、出会い自体はやはりフィクションで。世間からは「子づくりしか能がないお気楽な人物」と思われていたが、自分がどう思われていたかを知りたいと考えていた、という設定が新鮮である。 -
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お咲は、金銭トラブルをきっかけに嫁ぎ先を離縁され、実家に出戻った25歳。彼女は生活のため、そして母が作った借金を返すため、お年寄りのお世話をするプロの「介抱人」として働いていた。 誠心誠意、病人や年寄りに尽くすお咲のもとには、日々さまざまな依頼が舞い込む。百人百様な一癖も二癖もあるお年寄りたちと向き合う中で、お咲は人生の知恵や、命の尊さを学んでいく。しかしその一方で、お咲の胸には大きな葛藤があった。それは、過去に妾奉公を繰り返すなど身勝手に生きてきた実の母親を、どうしても許すことができないという苦しみ。そんなある日、貸本屋から「誰もが楽になれる介抱指南書を作りたい」と協力を持ちかけられたことで、お咲の日常はさらに動き出していきます。 特徴は、重くなりがちな「介護」や「家族の確執」というテーマを、作者らしい軽やかでユーモアを交えた筆致で描き切っており、読後に心地よい余韻と元気がもらえる傑作ですよ~。