朝井まかてのレビュー一覧

  • 残り者

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    江戸城明渡しの陰であったかもしれない話。
    女性が伴侶に頼らず生きて行く事が今よりもずっと難しかった時代に、自分の足で立って生きる矜持。
    「そんな事してる場合じゃないでしょ!?」とハラハラ、イライラしながらも、一緒に一晩を明かした仲間意識とすっきり感を味わえました。

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    2026年06月19日
  • 豆は煮えたか

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    時代物の、不思議なヒューマンドラマ。
    ふんわり包むような表現が多く、そこから推察してね、という終わり方から、次に繋がっていく感じ。
    続編がありそう。

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    2026年06月17日
  • すかたん

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    登場人物が魅力的。章立てで読みやすく、テンポもいい。最後にはスカッとする。面白い本の要素がすべて入った作品でした。このまま朝の連続小説になってもおかしくない。

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    2026年06月08日
  • 朝星夜星(上)

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    しゃぼん/ぶたのらかん/自由亭/来訪者たち/明治の子/肩の荷/大阪開化/天皇の午餐会(下巻へつづく)

    幕末から明治へ
    社会が激動する時期の夫婦
    何でも出来る男と力自慢の女
    う〜〜ん 上手く行くのだろうか??

    世情も人も目まぐるしい 
    けど ドキドキする ワクワクする
    次は何が起きるのか……

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    2026年06月03日
  • ぬけまいる

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    「抜け参り(ぬけまいり)」とは、江戸時代に庶民が仕事や家庭を一切忘れ、なかば無断で伊勢神宮へ参詣した風習とのことで、お以乃(いの)、お志花(しか)、お蝶のアラサー3人組が、いざ伊勢神宮へ。いろんな宿場町で騒動を巻き起こしたり巻き込まれたりのドタバタぶりは、涙と笑いを誘います。道中でお以乃が一目ぼれする相手は一瞬であの有名人だと気づき、終盤で正解とわかりやっぱりなと大満足。猪・鹿・蝶の女子3人組は威勢はいいがなんだかんだいって優しいのが良い。読後感も良好。

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    2026年06月01日
  • 落花狼藉

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    ネタバレ

    江戸に吉原という一大遊郭を作り、さらにはその遊郭の場所を移動するという、江戸前半風俗史を遊郭の女将視点で描いた小説。

    日本堤の桜ってどっかで聞いたなぁ、と思ったら、朝井まかての以前の小説「花競べ」やったか。明らかな連作ではないがふわっとそこにつなげるあたりの技はさすが。オーラスのゲスト2名の登場もご愛敬。

    花魁だの太夫だの言うても、いわばその身を売られてきた売春婦、悲惨な人生背負っているわけで、悲劇の陰が付きまとわざるを得ない。そこから目をそらすわけでもなく、言い訳がましく肯定するわけでもなく、「それはそうだがそれでも必死に生きていく」姿を描くのは、バランス感がとても大切だと思う。朝井まか

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    2026年05月20日
  • グロリアソサエテ

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    しっかり者の節子と女中のサチ。日本の民藝運動を支えた女性の姿が素晴らしい。出てくる料理がどれも美味しそうで、どんな器で出されているのか想像するのも楽しかった。

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    2026年05月12日
  • 朝星夜星

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    『すかたん』や『眩』『阿蘭陀西鶴』などで朝井まかてさんの作品が好きになり、今回はこの500ページ超の本作を手に取りました。読み応えありの一冊でした。

    幕末から明治にかけて洋食屋・ホテルを開業し、日本の外交を支えた料理人・草野丈吉の妻ゆきの物語。体力はあるが読み書きには疎い彼女が、丈吉を支えながら様々な苦難を乗り越えていく展開に、朝ドラを継続視聴しているような感覚になりました。

    岩崎弥太郎や後藤象二郎、五代友厚、陸奥宗光といった時代の寵児たちが丈吉・ゆき夫婦とかかわりを深めていただけでなく、文明開化や不平等条約など教科書で学んだ国内外の史実が、市井の人々にどんな影響を及ぼしていたのかがリアル

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    2026年05月11日
  • 福袋

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    朝井さんには珍しい短編集。
    江戸の市井の人たちが伸び伸びと描かれており、読んでいてとても楽しい作品でした。
    これまで持っていた作風に対するイメージからすれば、良い意味で意外な一面を見た気がします。

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    2026年04月26日
  • グロリアソサエテ

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    日本民藝運動の創設者、柳宗悦と、
    妻で声楽家の兼子や夫妻の子どもたちと暮らす
    日々を、住み込みで働く女中のサチ(ねえや)
    の目を通して描いた物語。

    宗悦達が買い付ける、古い日用品の器や、汚れた布などは「下手物」扱いとされ、誰も買わない。
    それを影で店主達に笑われていた。だが、宗悦達はそれら品々の中に美しさを見出し、価値あるものとして考え、光を当ててゆく。新しい美の基準として
    「民藝」と呼び、確立し、活動していく過程が興味深かった。
    柳宗悦さん、物静かな人を想像していたが、
    意外と癇癪持ち笑 もちろん彼はすごい人だと
    思うが、この物語の中で私が一番魅了されたのは、
    宗悦の妻、兼子さんだ。
    とに

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    2026年04月25日
  • 朝星夜星

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    大阪初のホテル「自由亭」の創設者と、その妻ゆきの物語。 朝ドラを一気観したような、スッキリした読後感があった。幕末から明治へ時代が移りゆく姿を自由亭の人たちをを通した目線で追う中で、綺羅星のように現れる幕末の偉人たち。激動の時代だったのだなあ…と改めて感じる。その時代のうねりの中、1日1日をたくましく、大切に生きる市井の人達の姿が生き生きとしていて良かった。

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    2026年04月13日
  • グロリアソサエテ

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    柳宗悦・兼子や民藝運動の物語として、特に、宗悦の奔放ぶりと兼子の女性立身の格闘として、面白い題材で、それを架空のお女中のサチの視点で描き、彼女の恋が切なく、とても楽しく読めた。琉球かぁと最後に辿り着くが、ちょっと最後の展開に、伏線があまり読めておらず、戸惑う。

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    2026年04月12日
  • 類

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    ネタバレ

    森鴎外の子どもたちの物語。
    鴎外の子である喜び、苦しみが表現されている。
    奮闘する母志げ、天真爛漫な長女茉莉、しっかり者の次女杏奴、平凡な末っ子類と
    それぞれの良さと悪さが出ている作品でした。
    各人の作品も読んでみたいと思いました。

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    2026年04月10日
  • ボタニカ

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    とても読み応えがある。高知市にある牧野植物園を訪ねたのをきっかけに本書を手に取った。博物館にあった、高齢になってもなお屈託のない少年のような笑顔を見せる牧野の写真を重ねながら読み進めた。

    東大研究室を出禁にされるのも、借金を全て片付けてくれた孟との確執も、そりゃそうなるだろうと思う。そうなってもなおわが道を行き続け、自分のやり方、自分のペースで研究を進める富太郎には何も言えない気分になる。

    子だくさん、30回以上の引越し、莫大な借金とその取り立て、家の中には山のような標本と書物。研究者としては間違いなく超一流だが、こんな人が夫だったら本当にたまらない。ただただスエさんに頭が下がる。

    そう

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    2026年04月05日
  • グロリアソサエテ

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    あー粋だなー。粋ってこういうことなんだろうなー。登場人物それぞれの粋。
    ねえやの今後も奥様と重ね合わせたりしてみたり。
    柳宗悦、気難しそうだなと勝手に思い込んでいたけど、人間らしい人なんだなと時代の人なんだと見方も変わってみたり。
    民藝が出てきたときはぞわっとした。
    民藝って言葉が昔からあると思ってたーそうかー。

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    2026年04月05日
  • 朝星夜星(上)

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    訛りなのか、当時の発音なのか、現代と違う表記で少々混乱する。
    後からあの人の事か、とか、あのメニューの事か、などわかった事も多々あった。

    それにしても主人公のおゆきさんがいい味出してる。心の中で(たまに洩れてるけど)大分文句言ってるけれど、どこかおかしみがあって可愛らしい。

    幕末、明治の話なので有名人がいっぱい出てくるのも楽しい。

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    2026年04月01日
  • 朝星夜星(下)

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    シゴデキ料理人の丈吉とその周囲の出来事に翻弄されながらも力強く生きた女性“ゆき”…

    星はこの世に降りて集い、巡り、そしてまた空へと散る

    この言葉が響きました。

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    2026年03月26日
  • グロリアソサエテ

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    大正から昭和初期に「日用の美」「下手ものの美」を提唱する民藝運動を立ち上げた柳宗悦、河井寛次郎、濱田庄司(作者は彼らを「奇跡の3人」の呼ぶ)らの交わりと宗悦一家の生活をねえやサチの目を通して描く。

    それまでの美術界からは見向きもされなかった朝鮮の陶磁器や木喰仏、無名の職人によって作られた下手物に日用の美を見出した宗悦。
    河井、濱田たちも宗悦の影響を受け、自ら作陶に打ち込む。
    美を追求しながら邪念を持てば台無しになる、無我無欲の境地を得ることの難しさ。
    既に高名を得ながらも納得できる作品群を作るのに、河井は数年を要した。

    一家の大黒柱で、自ら傑出した声楽家でもあった、宗悦の妻兼子。
    収集と執

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    2026年03月18日
  • ぬけまいる

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    舞台は江戸。共に三十路(みそじ)を迎え、私生活で行き詰まりを感じていた幼馴染の女子三人が主人公。ある日、彼女たちは突如として日々の鬱屈を爆発させ、家族や仕事に何も告げず、着の身着のままで江戸を飛び出す。目指すは伊勢神宮。いわゆる「抜け参り」。金も計画もない行き当たりばったりの旅だが、東海道を西へ進む中で、さまざまなトラブルや出会いを経験する。彼女たちは笑い、怒り、食べ、泣きながら、「女としての自分」と「これからの生き方」を見つめ直していく。辿り着いた伊勢の町で迎えた結末は。。。最強の「女子旅」エンターテインメント作品。「アラサー女子の弾丸旅行」のような疾走感満載。三人の軽妙な掛け合いが最大の魅

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    2026年03月18日
  • 恋歌

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    水戸天狗党の話しは知っていたけれど、これ程とは知らず、小説の形で留守を守った女性の視点でつぶさに語られると、いたたまれなくなった。敵を根絶やしにするという人間の業は、今でも世界のどこかで起きているし、日本で起こってもおかしくない。

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    2026年03月17日