朝井まかてのレビュー一覧

  • グロリアソサエテ

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    ネタバレ

    大正末期、民藝運動の提唱者である柳宗悦の京都宅で女中奉公するサチの目線から民藝運動や女性立身を描いた物語。

    面白かったー!これまで「民藝」という言葉を意識したこともなく、「白樺派」も教科書に出てたかも…程度の知識しかなく。骨董やアンティークは詳しくはないけど好きで、お手頃なもので気に入ったら買ったりもするぐらいで。
    柳宗悦のことも知らず、オシャレなキッチン用品で有名な(?)柳宗理のお父様なんだー!という軽い気持ちで読みました。

    大正末期の暮らしが色鮮やかに目に浮かんで、慣れ親しんだ近所の風景も季節の行事も、時を越えて旅をしているようにワクワクしました。

    女中さんがいるような家の奥さまなん

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    2026年08月13日
  • どら蔵

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    初めての時代物です。内容も知らずに手に取りました。分厚さにどうなることかと思いましたが、ドラ息子のどら蔵が家を出て奮闘する話に引き込まれてしまいました。面白い!骨董商の世界、真物なのか贋物なのか、大金だけにドキドキハラハラでした。
    時代物も面白いんだな〜と新発見でした。
    読んだことのない方々、是非!

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    2026年08月13日
  • 朝星夜星(下)

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    草野丈吉、こんな名前の料理人がいたんだと初めて知った。長崎から出てオランダ船のボーイから始めて、艱難辛苦を耐えて西洋料理の味を覚えて、日本で最初の西洋料理の店を始めた人。この人の味が本物だったからこそ、維新から明治にかけての傑出した人たちがその味を楽しみに訪れ、陸奥宗光、五代友厚らと巡り会い、志を分かち合ったのだと思える。そしてこの話は実は丈吉のつまのゆきが主人公とされている。丈吉は「お前はほんに旨そうに、大事そうに食べとったとたい。頬や顎を動かすさまは、気持ちよかほど元気で」と食べっぷりに惚れて、いや食べっぷりからゆきの強さを見抜いて嫁にした。その目線で江戸から明治の世の人を一人一人丁寧に描

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    2026年08月13日
  • どら蔵

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    騙し騙されの化かし合いが繰り広げられる目利きの世界と、そこで交わされる人情の粋な掛け合いがとても魅力的だった。また、富山の薬売りが顧客相手に骨董の逸品をやり取りしていたという描写も面白く、知的好奇心をくすぐられる。序盤にちらっと登場したあの人物も、終盤で物語のスパイスとなって効いてきて「そうつながるのか」と唸らされた。

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    2026年08月12日
  • 雲上雲下

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    民話の語り部であるらしい大きな草の話を聞きにやってくる尻尾が短い子狐、何かと文句を言いつつも側にいる山姥。よく知っているお話の変形バージョンのような物語が続いていくうちに、いつの間にか民話を軽んじる現代社会が見え隠れする。
    情報社会になったからなのか民話が消滅しつつある状況を憂うテーマに共感しますが、少し分かりにくいかも。

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    2026年08月09日
  • 恋歌

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    樋口一葉の和歌の師・中島歌子。その雅な立ち姿の奥に秘められた壮絶な半生を描いた長編小説。

    主人公・登世(のちの中島歌子)は、ただ過酷な運命に耐え忍ぶだけの女ではない。かといって、闇雲に反発するわけでもない。どんな苦難の中でも自分を見失わず、運命を静かに受け止めるたおやかで、柔軟な心を持った女性だ。
    裕福な商家に育ちながら、水戸の志士・林以徳へ一途な恋を貫き嫁いだ登世。しかし待ち受けていたのは、水戸藩内における「尊王攘夷派」と「佐幕派」の凄惨な内乱だった。同じ藩の人間同士が殺し合いを繰り広げ、妻子まで斬首されるという理不尽な連座で牢獄に繋がれる登世。紙も筆すらない極寒の牢内で仲間が倒れていく過

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    2026年08月05日
  • 朝星夜星

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    五代さん、でてきた!
    朝ドラのディーンフジオカが思い浮かんだ。
    多分、あの朝ドラ観てなかったら、
    ずっと知らん人だったろうなあ。

    話としては、旦那が主人公かと思いきや、
    奥さんが主人公でした。
    すごいことをする人の奥さんは
    並大抵では務まらんのやなあとしみじみ思う。

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    2026年08月04日
  • どら蔵

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    大阪の道具商の放蕩息子、“どら蔵”こと寅蔵が
    家から大阪から追い出され、江戸に辿り着く。その江戸の骨董商の世界で 揉まれ揉まれて 成長していくお話。

    約470ページの大冊。一瞬 怯んだが 読み始めると “どら蔵”のペラペラ喋る語り口に乗せられて スルスルとページが進むこと進むこと。

    騙し騙され、本物か偽物か。骨董の話も なかなか興味深い。大阪のボンボン“どら蔵”が 苦労しながらも たくましく 本物の「目利き」に?!

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    2026年07月29日
  • ボタニカ

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    植物学者として名高い牧野富太郎の伝記的な小説。
    遺族の全面協力を得て、資料を駆使、存在感ありあり。
    さすが、朝井まかてさん。読み応えがありました!

    2023年前期の朝ドラ「らんまん」に取り上げられた牧野富太郎。
    子供の頃から、その名は知っておりました。とにかく、牧野富太郎が名前をつけた植物が多くて図鑑に載っていたのでね。
    ドラマを見終わってから読んだのは、一種の勘?(笑)
    ドラマより、ヒドイやつ…とんでもない旦那だわ…!
    …ま、天才ですから?
    天才ぶりも、想像を超えてますね。

    明治初期の土佐、佐川村。
    老舗の造り酒屋に生まれ、頭は良かったが。
    制度として始まったばかりの小学校は中退。ただ、

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    2026年07月19日
  • 朝星夜星(下)

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    ネタバレ

    サクサクとお店を大きく広げてきたような上巻から、苦労や別れがやってくる下巻。
    盛者必衰とは言うけれど…。
    それでも、ゆきがへこたれずにいた事と松竹梅の存在に読んでいて救われました。

    幕末(特に会津藩)好きの私は明治以降の知識が少ないため登場する政府要人の名前と業績にフムフムと読み進めていましたが、政府が重きを置いていた「不平等条約改正」と丈吉の志がいつの間にか重なっていたのが良かったです。

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    2026年07月18日
  • 朝星夜星(上)

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    幕末モノで料理モノという大好物の組み合わせを朝井まかてさんが書いてくださるなんて!
    歴史上の人物や料理の表現を楽しむのはもちろん、カタカナで書かれた外来語や外国人名の正体を推測するのも楽しかった。
    歴史モノは過去の大河ドラマのキャストを思い浮かべながら読むのですが、五代友厚はやっぱりディーン・フジオカさんでした。(笑)
    これから下巻を読むのが楽しみです。

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    2026年07月13日
  • 銀の猫

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    最近何冊か読んで好きになった朝井まかてさん。

    江戸の介護を描く小説ということで、福祉の勉強をするようになったこともあり、より興味を持って手に取った。

    主人公のお咲は介抱人として、それぞれの家族を客観的に見つめながら自分の家族には向き合い方にもがいている。

    介護とはする側もされる側も折り合ったり向き合わなければいけないものが多い。それは時代を超えて普遍なことで、とても難しいこと。改めて考えさせられる。

    朝井さんの、一つ一つのお話が終わりに全て繋がっていく、緻密なのに自然に作られた構成が好きです。次読むものを探すのも楽しみ。

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    2026年07月13日
  • グロリアソサエテ

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    大正から昭和にかけての民藝運動が生き生きと描かれており、めっちゃワクワクした。柳宗悦の妻と河井寛次郎が魅力的。
    主人公のねえやにもちょっとした仕掛けが用意されており、淡々とした日常の記録めいた文章に色を添えていて楽しく読めた。

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    2026年07月04日
  • 恋歌

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    朝井まかて、直木賞受賞作『恋歌』。

    樋口一葉の師・中島歌子こと中島登世は、幕末の江戸で商家に生まれ育った。
    水戸藩士に恋心を抱き、成就させることに。
    夫となる林以徳は、尊王攘夷派の急先鋒である水戸藩・天狗党の志士だった。
    やがて水戸藩で天狗党と諸生党の内乱が勃発。登世は、同じ天狗党の夫を持つ妻子と共に投獄される…

    幕末の水戸藩。尊王攘夷の思想が溢れかえっていた。慶喜を擁しながらも幕末の表舞台には現れないのは⁇と思っていたが…
    内乱が激しかったのか。
    あまり歴史の表舞台には出てこない…

    血気盛んな藤田小四郎の思いもわからないでもないが、以徳が言うように、水戸藩内で争っている時ではなかったは

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    2026年07月03日
  • グロリアソサエテ

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    偉大なことを成し遂げる人は
    やっぱりどこかやばい人だ。
    柳宗悦はめちゃくちゃすごい人だけど、
    家庭人としては大変なだ。
    でも、それを支える人がいるから
    成り立つんだな。

    「リーチ先生」読んだ時の登場人物に再会できた気分。

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    2026年06月30日
  • 先生のお庭番

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    気の合う叔母が教えてくれた一冊。初めての朝井まかて作品。夫が九州人なので聞き慣れてきた九州弁が心地いい。
    シーボルトのことは歴史の授業で習っただけで、ほとんど知らなかったので今回改めて歴史を勉強した。おたくさと名付けられたあじさいいつか見に行ってみたいとおもった。

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    2026年07月08日
  • 眩(新潮文庫)

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    女性主人公・女性作家の時代小説が読みたくて。
    朝井まかて作品は初めてでしたが、するすると読めました。
    葛飾応為という実在の絵師の生涯を描くにあたり、作品が沢山出てきて、どのように生まれたか(創作だけど)が書かれていて楽しいです。
    「三曲合奏図」の格好良さ。
    花魁、町娘、芸者のそれぞれの生き様がぶつかり合うセッションが聴こえてくるようです。
    宮崎あおいと松田龍平でドラマ化してたんですね。
    時坊マジでしばきたい。

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    2026年06月28日
  • 豆は煮えたか

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    実は、占い師である団子屋の女主人公、彼女を取り巻くご隠居さん、役者、庭職人と登場人物たちが魅力的。亡きダンナの味を継いで作る団子が、不味いという設定が、親近感があっておもしろかった。
    読後もいい。

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    2026年06月24日
  • 朝星夜星(下)

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    大阪自由亭も順調に行くかと思いきや、波瀾万丈で草野丈吉も亡くなり、娘の錦が跡を継ぎ、自由亭は大阪ホテルとなる。錦を支えた星丘が亡くなると、大阪ホテルは売却された。
    上下巻纏めて、
    草野丈吉の妻ゆきの視点で自由亭の誕生から繁栄、自由亭が草野ファミリーから手放されていくまでが描かれている。
    人の一生を思うに、つくづく人は1人で生きているのではないと思わされる。草野丈吉も五代友厚、陸奥宗光らの支えがあってこそ、自由亭を大きく出来た。丈吉自身も星丘が災難に会った時に助けている。その星丘も丈吉が亡くなったあと、娘の錦を支え続けた。
    それにしても昔の人は早くに亡くなっている、人生50年の時代。今は人生10

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    2026年06月21日
  • 朝星夜星(上)

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    日本初の洋食屋自由亭、長崎から大阪へ、料理人・草野丈吉と妻ゆきの奮闘の物語。
    妻ゆきの視点から描かれる。幕末の頃、使われた知らない言葉が出てくる。その都度、調べながら読んだ。五代友厚、陸奥宗光、岩崎弥太郎など、歴史上の人物も出てくる。やっと大阪の自由亭が軌道にのって、妻ゆきも一線から外れ、犬を飼おうとするところで上巻は終わる。

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    2026年06月21日