朝井まかてのレビュー一覧

  • グロリアソサエテ

    Posted by ブクログ

    柳宗悦、河井寛次郎、濱田庄司たちが「民藝」という新たな美の世界を切り拓いていく姿を、柳家の女中・サチの視点で描く物語。

    いやー、面白かった!
    原田マハさんの「リーチ先生」も読んでいたので、今作の登場人物たち親近感が。

    ねえや・サチ視点なのが秀逸だなぁと感じました。
    ニュートラルな視点で読める。
    宗悦よりも、奥様で声楽家の兼子さんがすごいと思う。なんてカッコ良い女性なんだろう!

    サチもさりげなくすごく教養があるかんじでしたが、最後に出自がわかり納得。
    サチの淡い恋にもときめきました。
    サチに幸あれ!

    0
    2026年09月02日
  • グロリアソサエテ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    民藝運動の始まりの高揚を、女中サチの視点から描く。男はたいがいこんなもので、外ではいいが、と思って読んでいたが、被害者とも言える奥さまの言葉にハッとする。「子供が最初に会う理不尽が父親なのよ。いずれ世に出たら必ず出会う理不尽、不条理。その最初の壁なの。・・・」やはり家族にいろいろな人がいるのはいいことかもしれない。

    0
    2026年08月31日
  • 類

    Posted by ブクログ

    読みごたえがあった。鴎外の息子ということでの生涯はあまりに波乱万丈で・・・
    時代に流されながらも生き抜いていく強さみたいなものも感じられた。兄や姉たちとの個性のぶつかり合いも、なるほどーと・・・面白かった。

    0
    2026年08月22日
  • 恋歌

    Posted by ブクログ

    とても重い話だが、さすがの直木賞受賞作。それを越えて一気に読ませてくれました。幕末の水戸藩、こんなひどい状況だったとは分かってなかった。ひでえ・・・

    0
    2026年08月17日
  • どら蔵

    Posted by ブクログ

    読み応えたっぷり。
    どらちゃんの人柄に作中の人も読者も惹きつけられる。
    「目利き」のことはさっぱり分からないけど、良いものを見分ける力って簡単には手に入らないだろうし、習得するのも難しそう。
    一休宗純師の一行の競り合い、ドキドキだったよ。

    0
    2026年08月16日
  • グロリアソサエテ

    Posted by ブクログ

    「民藝」という言葉がまだない大正時代。
    民衆の日常のなかにある物に美を見いだした柳宗悦、河井寛次郎、濱田庄司たちを、柳家の女中・サチの目線で描いています。

    三人が暮らしの中にある美を見つけ、愛で、仲間たちと心を躍らせる様子はとても無邪気で、楽しい気持ちがこちらまで伝わってくるようでした。
    彼らは、いつも美について熱く語っていて、佳きものを探し求めてじっとしていない。
    そうして、彼らが「民藝」という言葉を生みだすに至った過程を、知ることが出来ました。

    『「民」は民衆の民、「藝」は工藝の藝、民衆の工藝という意を持つ呼称だ。』

    以前、日本の植物分類学の父である牧野富太郎氏を描いた「ボタニカ」を

    0
    2026年08月15日
  • 恋歌

    Posted by ブクログ

    幕末の時代が好きで、題材としている作品をさまざま読んできた。
    現代人の視点で「ターニングポイントを作り出した」と見なされるような人物は、やはりピックアップされやすい。
    たくさんの作品を読んでいたとしても、上記のような人物が登場するものばかり読んていると、やはり偏った考えが育つな、と思った。

    朝井さんの作品には、社会の主導権を握り得ないような人物が見た時代の姿が描かれている。
    立場上どう足掻いても権力者にはなり得ない人たちこそ、体裁や理想論に惑わされない、客観的な視点を持っていたのではないだろうか。考えさせられた。

    0
    2026年08月14日
  • グロリアソサエテ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    大正末期、民藝運動の提唱者である柳宗悦の京都宅で女中奉公するサチの目線から民藝運動や女性立身を描いた物語。

    面白かったー!これまで「民藝」という言葉を意識したこともなく、「白樺派」も教科書に出てたかも…程度の知識しかなく。骨董やアンティークは詳しくはないけど好きで、お手頃なもので気に入ったら買ったりもするぐらいで。
    柳宗悦のことも知らず、オシャレなキッチン用品で有名な(?)柳宗理のお父様なんだー!という軽い気持ちで読みました。

    大正末期の暮らしが色鮮やかに目に浮かんで、慣れ親しんだ近所の風景も季節の行事も、時を越えて旅をしているようにワクワクしました。

    女中さんがいるような家の奥さまなん

    0
    2026年08月13日
  • どら蔵

    Posted by ブクログ

    初めての時代物です。内容も知らずに手に取りました。分厚さにどうなることかと思いましたが、ドラ息子のどら蔵が家を出て奮闘する話に引き込まれてしまいました。面白い!骨董商の世界、真物なのか贋物なのか、大金だけにドキドキハラハラでした。
    時代物も面白いんだな〜と新発見でした。
    読んだことのない方々、是非!

    0
    2026年08月13日
  • 朝星夜星(下)

    Posted by ブクログ

    草野丈吉、こんな名前の料理人がいたんだと初めて知った。長崎から出てオランダ船のボーイから始めて、艱難辛苦を耐えて西洋料理の味を覚えて、日本で最初の西洋料理の店を始めた人。この人の味が本物だったからこそ、維新から明治にかけての傑出した人たちがその味を楽しみに訪れ、陸奥宗光、五代友厚らと巡り会い、志を分かち合ったのだと思える。そしてこの話は実は丈吉のつまのゆきが主人公とされている。丈吉は「お前はほんに旨そうに、大事そうに食べとったとたい。頬や顎を動かすさまは、気持ちよかほど元気で」と食べっぷりに惚れて、いや食べっぷりからゆきの強さを見抜いて嫁にした。その目線で江戸から明治の世の人を一人一人丁寧に描

    0
    2026年08月13日
  • どら蔵

    Posted by ブクログ

    騙し騙されの化かし合いが繰り広げられる目利きの世界と、そこで交わされる人情の粋な掛け合いがとても魅力的だった。また、富山の薬売りが顧客相手に骨董の逸品をやり取りしていたという描写も面白く、知的好奇心をくすぐられる。序盤にちらっと登場したあの人物も、終盤で物語のスパイスとなって効いてきて「そうつながるのか」と唸らされた。

    0
    2026年08月12日
  • 雲上雲下

    Posted by ブクログ

    民話の語り部であるらしい大きな草の話を聞きにやってくる尻尾が短い子狐、何かと文句を言いつつも側にいる山姥。よく知っているお話の変形バージョンのような物語が続いていくうちに、いつの間にか民話を軽んじる現代社会が見え隠れする。
    情報社会になったからなのか民話が消滅しつつある状況を憂うテーマに共感しますが、少し分かりにくいかも。

    0
    2026年08月09日
  • 恋歌

    Posted by ブクログ

    樋口一葉の和歌の師・中島歌子。その雅な立ち姿の奥に秘められた壮絶な半生を描いた長編小説。

    主人公・登世(のちの中島歌子)は、ただ過酷な運命に耐え忍ぶだけの女ではない。かといって、闇雲に反発するわけでもない。どんな苦難の中でも自分を見失わず、運命を静かに受け止めるたおやかで、柔軟な心を持った女性だ。
    裕福な商家に育ちながら、水戸の志士・林以徳へ一途な恋を貫き嫁いだ登世。しかし待ち受けていたのは、水戸藩内における「尊王攘夷派」と「佐幕派」の凄惨な内乱だった。同じ藩の人間同士が殺し合いを繰り広げ、妻子まで斬首されるという理不尽な連座で牢獄に繋がれる登世。紙も筆すらない極寒の牢内で仲間が倒れていく過

    0
    2026年08月05日
  • 朝星夜星

    Posted by ブクログ

    五代さん、でてきた!
    朝ドラのディーンフジオカが思い浮かんだ。
    多分、あの朝ドラ観てなかったら、
    ずっと知らん人だったろうなあ。

    話としては、旦那が主人公かと思いきや、
    奥さんが主人公でした。
    すごいことをする人の奥さんは
    並大抵では務まらんのやなあとしみじみ思う。

    0
    2026年08月04日
  • どら蔵

    Posted by ブクログ

    大阪の道具商の放蕩息子、“どら蔵”こと寅蔵が
    家から大阪から追い出され、江戸に辿り着く。その江戸の骨董商の世界で 揉まれ揉まれて 成長していくお話。

    約470ページの大冊。一瞬 怯んだが 読み始めると “どら蔵”のペラペラ喋る語り口に乗せられて スルスルとページが進むこと進むこと。

    騙し騙され、本物か偽物か。骨董の話も なかなか興味深い。大阪のボンボン“どら蔵”が 苦労しながらも たくましく 本物の「目利き」に?!

    0
    2026年07月29日
  • ボタニカ

    Posted by ブクログ

    植物学者として名高い牧野富太郎の伝記的な小説。
    遺族の全面協力を得て、資料を駆使、存在感ありあり。
    さすが、朝井まかてさん。読み応えがありました!

    2023年前期の朝ドラ「らんまん」に取り上げられた牧野富太郎。
    子供の頃から、その名は知っておりました。とにかく、牧野富太郎が名前をつけた植物が多くて図鑑に載っていたのでね。
    ドラマを見終わってから読んだのは、一種の勘?(笑)
    ドラマより、ヒドイやつ…とんでもない旦那だわ…!
    …ま、天才ですから?
    天才ぶりも、想像を超えてますね。

    明治初期の土佐、佐川村。
    老舗の造り酒屋に生まれ、頭は良かったが。
    制度として始まったばかりの小学校は中退。ただ、

    0
    2026年07月19日
  • 朝星夜星(下)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    サクサクとお店を大きく広げてきたような上巻から、苦労や別れがやってくる下巻。
    盛者必衰とは言うけれど…。
    それでも、ゆきがへこたれずにいた事と松竹梅の存在に読んでいて救われました。

    幕末(特に会津藩)好きの私は明治以降の知識が少ないため登場する政府要人の名前と業績にフムフムと読み進めていましたが、政府が重きを置いていた「不平等条約改正」と丈吉の志がいつの間にか重なっていたのが良かったです。

    0
    2026年07月18日
  • 朝星夜星(上)

    Posted by ブクログ

    幕末モノで料理モノという大好物の組み合わせを朝井まかてさんが書いてくださるなんて!
    歴史上の人物や料理の表現を楽しむのはもちろん、カタカナで書かれた外来語や外国人名の正体を推測するのも楽しかった。
    歴史モノは過去の大河ドラマのキャストを思い浮かべながら読むのですが、五代友厚はやっぱりディーン・フジオカさんでした。(笑)
    これから下巻を読むのが楽しみです。

    0
    2026年07月13日
  • 銀の猫

    Posted by ブクログ

    最近何冊か読んで好きになった朝井まかてさん。

    江戸の介護を描く小説ということで、福祉の勉強をするようになったこともあり、より興味を持って手に取った。

    主人公のお咲は介抱人として、それぞれの家族を客観的に見つめながら自分の家族には向き合い方にもがいている。

    介護とはする側もされる側も折り合ったり向き合わなければいけないものが多い。それは時代を超えて普遍なことで、とても難しいこと。改めて考えさせられる。

    朝井さんの、一つ一つのお話が終わりに全て繋がっていく、緻密なのに自然に作られた構成が好きです。次読むものを探すのも楽しみ。

    0
    2026年07月13日
  • グロリアソサエテ

    Posted by ブクログ

    大正から昭和にかけての民藝運動が生き生きと描かれており、めっちゃワクワクした。柳宗悦の妻と河井寛次郎が魅力的。
    主人公のねえやにもちょっとした仕掛けが用意されており、淡々とした日常の記録めいた文章に色を添えていて楽しく読めた。

    0
    2026年07月04日