朝井まかてのレビュー一覧
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なんだか先が気になって、読み進めてしまった。
きっと、一人では生きてはいけないんじゃないかというくらい、頼りない主人公。
でも不思議とどこかから手が差し伸べられて、手を引かれながら、歩んでいく感じ。
類の考え方に「どうして〜」と歯痒く思いながらも、嫌な感じはなくついつい弟を見るような目で見守るように読んだ。
どこまで史実に忠実なのかわからないけど、類の一番の幸運は、奥様の美穂さんと結婚して子宝に恵まれたことだろうなぁ、と思う。美穂さんはまさしく良妻賢母。自分も生まれの良いお嬢様のはずなのに、あの状況で家計をやりくりし(そもそもまともな収入ないのに…お金に無頓着な夫なのに…)家族に美味しいものを -
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時代小説短編集。暗い話はない。
① ぞっこん
付喪神の話
②千両役者
なかなか売れない役者と贔屓の唐辛子屋の話。
これから…!って時に話終わっちゃう。
なんかちょっと物足りない。
③晴れ湯
目まぐるしく働く湯屋の一人娘の話。
店の切り盛りと事件と家族関係と、みたいな
朝ドラ的な話。綺麗な終わり方で良い。
④莫連あやめ
女たちのファッションを絡めた争いの話。
友情ファッション家族関係…いくつかの話が
並行で進むけどどれもちょっと物足りなさがある。
⑤福袋
大食い故に離縁され出戻った姉と欲深い弟の話。
たくさん食べつつグルメの姉の食べっぷり楽しい。
最後は弟に罰が降るし -
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ネタバレ日本初の洋食~という件のオムライスやハンバーグ店など多く見かけるが、この丈吉は日本流初のヨーロッパ式配膳サービスまで仕掛けている歴史的な話で舐めてかかってすみませんでした!
昔の人は偉かった、と本当に感心しかできないと溜息が漏れる。なんで昔の日本人はこんなにも献身的な人が多く孫算したんだろう、いつから自分中心な人ばかりになったんだろうと思う(あ、政を行う政治屋や今も昔も変わらず自己の懐を増やす事しか考えていない人はいる)。そして、いつもその偉人には同じく苦労を共にする奥さんがいて、今回もその奥さん視点で話が語られるのだが、やはり内助の功然りだなぁと。今は共働きが当たり前で男女平等を謳い、嫁が夫 -
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極貧の家に生まれた丈吉は阿蘭陀船で調理を学び、幕末の長崎で本邦初の洋食屋を始める。
長崎で若き五代友厚、岩崎弥太郎、陸奥宗光らの知遇を得、五代の勧めで大阪でホテルを開業し、大阪経済界の大立者となっていく。
民間の立場で国家に貢献したいという熱意は時代の空気か。
不平等条約を背景に、政治家、実業家たちの気概も熱い。
妻ゆきの視点で書かれる本書は、同時に草野家の家族の物語でもある。
まだ「人生五十年」の時代なのか、大きな仕事をした人々はみな50前後でこの世を去り、草野家縁者の命も短い。
言葉のやり取りなど、作者の大阪人らしさが本書のところどころに顔を出す。