朝井まかてのレビュー一覧

  • 朝星夜星(上)

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    訛りなのか、当時の発音なのか、現代と違う表記で少々混乱する。
    後からあの人の事か、とか、あのメニューの事か、などわかった事も多々あった。

    それにしても主人公のおゆきさんがいい味出してる。心の中で(たまに洩れてるけど)大分文句言ってるけれど、どこかおかしみがあって可愛らしい。

    幕末、明治の話なので有名人がいっぱい出てくるのも楽しい。

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    2026年04月01日
  • 朝星夜星(下)

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    シゴデキ料理人の丈吉とその周囲の出来事に翻弄されながらも力強く生きた女性“ゆき”…

    星はこの世に降りて集い、巡り、そしてまた空へと散る

    この言葉が響きました。

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    2026年03月26日
  • グロリアソサエテ

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    大正から昭和初期に「日用の美」「下手ものの美」を提唱する民藝運動を立ち上げた柳宗悦、河井寛次郎、濱田庄司(作者は彼らを「奇跡の3人」の呼ぶ)らの交わりと宗悦一家の生活をねえやサチの目を通して描く。

    それまでの美術界からは見向きもされなかった朝鮮の陶磁器や木喰仏、無名の職人によって作られた下手物に日用の美を見出した宗悦。
    河井、濱田たちも宗悦の影響を受け、自ら作陶に打ち込む。
    美を追求しながら邪念を持てば台無しになる、無我無欲の境地を得ることの難しさ。
    既に高名を得ながらも納得できる作品群を作るのに、河井は数年を要した。

    一家の大黒柱で、自ら傑出した声楽家でもあった、宗悦の妻兼子。
    収集と執

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    2026年03月18日
  • ぬけまいる

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    舞台は江戸。共に三十路(みそじ)を迎え、私生活で行き詰まりを感じていた幼馴染の女子三人が主人公。ある日、彼女たちは突如として日々の鬱屈を爆発させ、家族や仕事に何も告げず、着の身着のままで江戸を飛び出す。目指すは伊勢神宮。いわゆる「抜け参り」。金も計画もない行き当たりばったりの旅だが、東海道を西へ進む中で、さまざまなトラブルや出会いを経験する。彼女たちは笑い、怒り、食べ、泣きながら、「女としての自分」と「これからの生き方」を見つめ直していく。辿り着いた伊勢の町で迎えた結末は。。。最強の「女子旅」エンターテインメント作品。「アラサー女子の弾丸旅行」のような疾走感満載。三人の軽妙な掛け合いが最大の魅

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    2026年03月18日
  • 恋歌

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    水戸天狗党の話しは知っていたけれど、これ程とは知らず、小説の形で留守を守った女性の視点でつぶさに語られると、いたたまれなくなった。敵を根絶やしにするという人間の業は、今でも世界のどこかで起きているし、日本で起こってもおかしくない。

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    2026年03月17日
  • グロリアソサエテ

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    「民藝」を生み出した柳宗悦とその仲間、生活ぶりを、女中のサッちゃんが語る物語。当時の日本の空気が伝わってくる情景描写はまかて氏ならでは。サラダを「サラド」等、より実際の発音に近いカタカナ表記がモダンさを一層感じさせる。あるものでサッとこしらえる料理の描写も素晴らしい。

    家中物で溢れようが、お金をどれだけ注ぎ込もうが、一般の民がつくり使った物の価値を広めようとする姿に、宗悦の一途さを感じる。併せて、宗悦らを応援しつつも自らの夢も貫き通す強さ、同時にセッちゃんに対する温かさも併せもった「奥様」がとても魅力的だった。

    本書の記憶の新しいうちに「民藝美術館」に足を運びたい。

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    2026年03月16日
  • 藪医 ふらここ堂

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    久坂部先生の解説、よかった。
    医療の本質というか、大事なことが江戸の時代の言葉でもきちんと書かれている。朝井まかてさんの物語を紡ぐ力に恐れ入る。
    物語の三哲さんのモデルが実際にいたとのこと、改めて小説家ってすごいなと思った。

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    2026年03月15日
  • 恋歌

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    読み応えのある作品でした。幕末から明治維新の女性の生活風景から始まり、恋の話に温かい気持ちにもなるが、水戸藩の天狗党など物騒な事件に巻き込まれていく。悲惨な立場に追い込まれた時の描写は壮絶。最後は色々と繋がっていき読後はいい感じ。幕末の歴史は大枠は知っているが、登場した女性達や水戸藩の実態は知らなかった事が多く勉強になった。

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    2026年03月12日
  • グロリアソサエテ

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    今回は、民藝という運動が多くの芸術家と関わっているためだろうか、経緯を登場人物の台詞で説明することが多いのが気になった。一人称ではないのだから、客観的に描かれてもよかったのではないかと思う。

    それにしても、まかてさんの描く女性は相変わらず素敵だ。
    男たちは物事を成し遂げてはいるが、なんとなく印象が薄い。時代の影響もあって、まだ女性の地位は低く、男性優位な社会にも関わらず。
    中島兼子という声楽家の存在感が素晴らしい。彼女は、芸術家として自分を表現する欲求と、家庭の主婦のタスクの間で苦しむ。しかも、柳の活動を金銭面で支えなければならず、そのためには公演会を催して稼がなければならない。
    芸術家とし

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    2026年03月13日
  • グロリアソサエテ

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    日々の暮らしを飾る、美しい手仕事から稼業として生み出された民藝の品々。その目利きの親分が、こんなにわがままで銭勘定ができない、やりたい放題の家長だったとは。奥さんに同情してしまうが、余計なお世話だろうな。
    「なぜ日本は、よその国を自分の国にしてしまったの?」「それは欲しかったからでしょう。」「なぜ、よその国が欲しいの?」「欲望は大きくなるの。大義名分を餌にして肥え太ってしまうの」「あんたたちを守ってやるとか、平和のためとか」ウクライナ侵攻から、明日で早4年…。

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    2026年02月23日
  • 眩(新潮文庫)

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    これまで葛飾応為はさまざまな作品で描かれてきたけれど、この物語の応為像が一番好き。出戻りであったり、炊事や洗濯といった日々の暮らしに不器用だったりと、男社会で理想とされる“良妻賢母”の女性像には収まりきらない存在でありながらそんな価値観に縛られることなく、ただ絵筆一本を頼りに自分の人生を切り開いていく、その揺るがない生き方は凛としていて、とても格好良かった。
    父である葛飾北斎と滝沢馬琴の関係性も魅力的。特に北斎が病に伏した際、馬琴があれこれと助言を与える場面は、健康オタクの側面があったとされる馬琴の人となりがよく表れていて面白かった。
    自分の技ひとつで世の中を渡り自らの道を切り開いていく応為の

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    2026年02月22日
  • グロリアソサエテ

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    大正末期に勃興した「民藝運動」。提唱した柳宗悦、河井寬次郎、濱田庄司の三人が登場して、日本史の授業を思い出した。
    物語は女中サチの目線で描かれていて、日常生活がベースとなっているので、その歴史上の人達に一気に親近感が増した。
    そして、史実に基づいた部分と創作の部分がちょうどいいバランスで書かれていて、面白かった。
    三人の出会いで脚光を浴びた「民藝」。長く愛用している柳宗理さんのキッチングッズを今日も使いながら、ちゃんと今の時代にも引き継がれているなと思った。

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    2026年02月17日
  • グロリアソサエテ

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    もし、この家へのお手伝いが出来たなら、何と面白き出来事であろうか。と、考え出来た小説というか、それ考えついたのが、流石也。

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    2026年02月06日
  • 恋歌

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    中島歌子は、歌人というより、樋口一葉の師としての方が通りが良いくらいだが、しかし明治におけるれっきとした歌人である。私もこれを手に取った時は、古風な和歌を詠む歌子の創作の様子や、上流階級の子女が集まる「萩の舎」について描かれているのだろうと思っていた。
    ところが読み始めると、水戸藩のお家事情と、(のちの天狗党の)武士林以徳に嫁いだ池田登世(歌子)の半生が主な物語で、その内容にとても驚いた。水戸藩のお家騒動の顛末は凄惨であるが、その筆は冷静で、とても読み飛ばそうなどとは思えない。
    有栖川宮織仁親王の第12王女、徳川慶喜の母である貞芳院や、天狗党の武士の妻たちの描写が素晴らしく、しっかりと人格が読

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    2026年02月04日
  • どら蔵

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    道具商の放蕩息子どら蔵。大阪いられなくなり、江戸にほぼ無一文で向かうことになるという大ピンチ。それなのに、全く悲壮感がなく「どらちゃん、頑張れ〜!」という気持ちで読ませるところがすごい。
    お宝の競りのシーンも面白かった。本物か贋作か、目利きの骨董商達の攻防も臨場感があったし、本物かどうかより、心惹かれるのはどちらかという物の見方もいいなと思った。
    時代小説はどちらかというと苦手だけど、朝井まかてさんのものはやっぱり読みやすい。

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    2026年01月31日
  • 先生のお庭番

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    シーボルトについて詳しく知らず、こういう事をしてたのか。と思った。
    今は春では無いけれど、春なったら自然を見にいきたいと思った。シーボルトが、春はこれほどの色をもたないといったことが印象的だった。

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    2026年01月21日
  • 類

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    2021年 第71回 芸術選奨文部科学大臣賞
    2021年 第34回 柴田錬三郎賞

    本日は森鷗外の誕生日。
    文久2年1月19日、旧暦のままです。
    誕生日当日は、文京区の森鷗外記念館が無料開館となります。今年は残念ですが、鷗外の旧居・観潮楼跡に建てられたこの文学館に行けませんでした。来月には伺う予定にしています。

    今年は、その文学館が建てられた観潮楼で育った森鷗外の三男・類を描いた朝井まかてさんの『類』

    この小説は、1911年(明治44年)に生まれ、1991年(平成2年)に亡くなるまでの森類の生涯を 本人の視点から描いた作品です。
    時代と家と個人が重なり合うこの構成は、大河小説としてよいので

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    2026年01月19日
  • どら蔵

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    470頁の厚みに若干怯みましたが、読んで良かった!
    軽快なストーリーに、骨董商の世界や様々な人間模様も面白かったです。

    道具商の跡を継ぐはずがやらかしてしまい、骨董商の世界に足を踏み入れることになったどら蔵。
    茶道具や生活用品など道具が好きで見る目はあるけど、態度や物言いが軽くて少々心配になる。
    でも、このどら蔵、何か面白いことをしてくれそうな予感と期待感がずっとありました。

    目まぐるしい展開で先が気になって仕方がない!
    どら蔵の“心の声”に何度もクスリ、騙し騙されな展開も楽しい。
    ブチブチ言いながらも何だかんだ真面目に目の前のことに頑張って取り組む姿が可愛いくもありました。

    登場人物は

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    2026年01月18日
  • 秘密の花園

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    とても面白かった。
    大河ドラマ「べらぼう」に出てきた左の字がのちの曲亭馬琴と知り、読むに至ったのだけれども、「べらぼう」に登場したあの人この人も居り、脳内では彼らが群雄割拠した。
    里見八犬伝は映画で見たのみなので、改めて読んでみたい。

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    2026年01月07日
  • ぬけまいる

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    馬喰町の猪鹿蝶こと、アラサーのお以乃、お志花、お蝶が仕事も家庭も放り出し伊勢参りに出かける。
    その道中、次々とトラブルに巻き込まれるが、勧善懲悪の胸がスッとするような方法で解決していく。
    人情話、任侠物、そしてちょこっと胸キュンの恋話もあったりと、最後まで楽しく一気に読み終えました。

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    2025年12月23日