榎田ユウリのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
アジア風のファンタジー。
衣装は朝鮮王朝風だけど、国の成り立ちなどは違います。
美形ばかりで生き生きと描かれ、楽しく読めました。
瑛鶏冠は、宮廷神官。
若くして認められている、優秀で冷静沈着、しかも大変な美形。出世には興味がないのですが…
白虎の神話が残る麗虎国には、慧眼児(えげんじ)という、これも伝説的な存在がありました。
次の大神官を決めるには、この慧眼児が必要なのです。
王命を受けて、とある山奥の村までやってきた鶏冠は、下働きをしている乱暴な子供に出会い、この男の子・天青が慧眼児の候補と知ります。
手こずらされながらも宮廷へと向かう旅路へ。
天青の幼馴染で兄代わりの曹鉄、旅の難所で -
Posted by ブクログ
イヤイヤイヤイヤ著者もう、どんなけSっ気たっぷりですのん。
もうこれ以上、鶏冠を追い込まんといたって…!
同じように、天青を始め、藍晶王子も曹鉄も充分苦境に立たされてるのに、鶏冠だけはアカン…。
可愛そうすぎて、見てられへん…。
ほんまに著者はハッピーエンドを書くつもりがあるのか。
そもそも著者はこのシリーズをハッピーエンドにするとはまったくいうてはらへんか。すいません。私が勝手に、いくらなんでも最終的にはまるっとおさまるんやろ、って思ってるんやんね。すいません、著者に関してはそんなスイーツな展開とオチは無条件に期待できない気がする(最大限の誉め言葉)!
天青が宮中に来てからしばらくはこ -
Posted by ブクログ
ネタバレp91心が疲れているとき、人は水を求める。飲むための水というよりも、水の存在そのものを求めるのだ。
賢母の住む紫苑宮の庭奥の場面。鶏冠が小川のほとりに立ったときの内面描写。心が疲弊している彼は苑遊に会う前に足先を小川に入れる。
そして思い出すのは死んだ弟の葉寧のこと。その死んだはずの弟が現れて突如鶏冠に殺意を向ける。
p124また時期は異なるが同じ小川で今度は葉寧と天青が出会う。饅頭を分け合って食べたりお互いの境遇を話したり穏やかなひとときを過ごす。二人とも鶏冠と繋がりのあることを知らない。
この対照的な場面が印象に残った。
曹鉄が王子なのか否か。まだはっきりはしない。p175……赤子であ -
Posted by ブクログ
ひとは
自分とは違うもの、理解が及ばないもの
に対して敏感に反応する
自分として生まれた以上
どうしたって自分の範囲から抜け出せないのだから
自分は自分、他人は他人という自己暗示では
越えられない壁があって
ある程度は仕方ないのかなぁって思うけれど
過剰すぎるなぁって思うところはあって
なんでだろうなぁって
-それはたぶん「怖がるな」と言い聞かせるのが難しいのに似てるのではないか。-
なんとなく腑に落ちた感じです。
彼女を殺したのは誰?
直接引き金を引かなくても
自覚がなくても
人を殺すことってあるのかもしれない、なーと感じた次第です。
榎田先生のお話はカブキブ!が大っ好きなんで