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歌舞伎が大好きな主人公が、入学した高校で歌舞伎の部活動を始めようと奮闘するところから物語は始まります。もちろんその過程は山あり谷あり。部ってどうやって作るの? 部員は? 顧問の先生は? 誰が教えてくれるの?っていうかそもそも歌舞伎って、高校生になってから誰でも突然始められるようなものだっけ?でも、まったくあきらめない主人公は元気な子犬のようでとにかくカワイイ!そして、主人公を取り巻く人々も、のっぽで無口なデジタルオタクの親友、音痴のビジュアル系バンドボーカル、学内にファンクラブまである演劇部のプリンス(?)、格闘家にしか見えない元日本舞踊の名取、そしてホンモノの梨園の御曹司…と、ひとくせもふたくせもある個性的な面々ばかり。歌舞伎の知識があればより楽しめますが、古典芸能としての歌舞伎を全然知らなくても、ストーリーの中で自然に解説してもらえて、どんどん歌舞伎の世界に引き込まれていきます。高校生の部活とその周辺を描きながら、ときどきホロっともさせてくれる、そんな青春小説です。2017年4月にはアニメ化も。
Posted by ブクログ
(初読時感想)1巻を読んでみると面白くて一気に読んでしまったら、信じられないくらいいいところで終わっていたので、いても立ってもいられず2巻を続けて手に取り、こちらも一気に読み終えました。しかしこれまたいいところで終わっているんですよねえ。しかし一気に読むのも勿体ない。困ったもんだ。
歌舞伎が大好きで歌舞伎の魅力を知ってもらいたくて、高校に歌舞伎部を作ろうとする主人公クロ。その気持ちは痛いほどわかります。
しかし歌舞伎は「伝統芸能」であるが故に敷居が高い。でも観客はだれでも初めは初心者。しかも素人が楽しむために歌舞伎をやることが悪いことなのか?
楽しむためにやりたいという気持ち、好きを共有できる仲間が欲しいという気持ち。そんなクロの想いが胸を打ちます。
演劇部のスターの男装の麗人、日舞の名取りのオネエ男子、歌舞伎経験者の目立ちたがり屋の中二病、コスプレ衣装作りの神、PCひとつで何でも作り出す天才。よくもまあこれだけの人材が同じ学校にいたもんだと思いますし、物語は数々の壁が立ちはだかりながらも、かなり都合良く進むのですが、それでいいのです。そこに頓着することはないのです。個性豊かな仲間が高校で歌舞伎をやることが、物語の柱なのですから。
そしてその柱が揺るぎなく大きければ、多少のことではびくともしないのです。この作品を読み歌舞伎に興味を持つ人も多くいるでしょう。歌舞伎自体の魅力だけでなく、好きという気持ちの素敵さや仲間ができることの喜びに共感する人もいるでしょう。そのことが読書の楽しみや喜びに繋がるとしたら、ますます素敵です。
歌舞伎に馴染みのない人に、どうやって歌舞伎の魅力を伝えるのか? 歌舞伎の御曹司の悩みも出てきて、これから先ますます楽しみです。
Posted by ブクログ
さあ、いよいよ文化祭の季節。カブキ同好会も場所取りのために、熾烈な争いを繰り広げます。
文化祭での場所取り勝負に、演劇部部長の坪山さんが提示してきたお題が「外朗売(ういろううり)」対決。各クラブの代表者が、いかに流暢にこの題目を言えるかどうかで勝負を決めるという・・・
私、「ういろううり」なんて題目があることを初めて知った。
あの、超長い口上を、デフォルトで暗記しているクロのすごいこと。
「まずお前、やってみろよ」 ・・・そういうんなら、やってみるけど・・・
の後の、1ページに渡る口上!!ページをめくって、私、「わあっ」て声をあげてしまった。
しかも、その1ページに書かれている内容は、全体の半分にも至っていないということで・・・どれだけ怖ろしい演目なんですか!!「外朗売」!!
その怖ろしい演目を、演技に乗せて、堂々と、朗々と、歌い上げる阿久津くんの素晴らしかったこと。
「拙者親方と申すは、お立会いの中にご存知のお方もござりましょうが・・・」ってついつい私も暗記してみたほど(笑)
文化祭での、クロの行った演出も良かった。
クロの願いである、「同年代のみんなと歌舞伎を楽しみたい」というものを実現すべく、とった二部構成。素晴らしい。
「こいつぁ、春から、ちょうラッキィィィ」
お嬢吉三のセリフが、4月のクロに繋がった。
ああ、好きなことがあるっていいな。仲間と、好きなことがやれているって本当にいいなあ。
これからも、クロたちを応援し続けていきます。
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