榎田ユウリのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読書録「妖キ庵夜話 その探偵、ひとにあら
ず」4
著者 榎田ユウリ
出版 角川ホラー文庫
p82より引用
“「一度餓えを経験したら、そんなこと言わ
なくなるんじゃないですか。ま、一種の洗脳
みたいなものでしょう。雑誌では定期的にダ
イエット特集をするし、テレビの通販番組で
もダイエット関連商品はしょっちゅう売って
る」”
人間と妖人を見分ける能力を持つ茶道家を
主人公とした、長編ミステリ小説。
同社過去刊行作、加筆修正文庫版。
夜のニュースで告げられた、オリンピック
水泳選手の日本代表からの除外発表。本人も
教会も思いもよらぬ理由に残念がるが、その
理由は努力で取り除けるものではなく -
Posted by ブクログ
今までのストーリーのように読んだら、意外な展開で「実はあなたなの?」ってなる!
死神が死神のお仕事をこなして行くうちに、クライアントとの関係が自分とも深い関わりを持っているなんて想像も出来なかったし、「こんな展開ありなのか?」って驚く!
今回は特に性的マイノリティというか、異常癖を持つ相手もいたり、否定するつもりはないが反社会的なことになってしまってはいけないよね。
でも、結局のところ彼はあるべき姿であるべき所へ収まったってことでしょ?
何がどうだったって肝心なとこは、まだ明かさずにおくってことなのかしら?
いつ真実は解き明かされるの?
暫くやきもきしそうな流れだわ…。 -
Posted by ブクログ
離婚し仕事も辞め、中学時代を過ごした町に20数年ぶりに戻ってきた矢口は、再会したかつての同級生とともに、当時の担任の死の真相を探る。
自殺に教師への嫌がらせ、不倫疑惑と、暗い要素が多いのに、矢口と小日向の軽妙なやりとりが面白く、テンポよく読める。
小日向の周りを振り回す言動には多少苛立ちを覚えるけれど、馬鹿なようでいて人の本質をきちんと見ていて、どこか憎めない。2人のことを理解し、無口ながら要所要所で的確なツッコミを入れる邑もいい。
確かに恩師の死の真相を探るミステリーなんだけど、それよりも心に傷を抱えた者たちの再生の物語といった感じ。
小日向たちと再会し、過去を昇華し、真面目に人生に向き -
Posted by ブクログ
ネタバレ死神シリーズ、二作目。
バスの事故で居合わせて同時に「死んだ」4人の話。
4人それぞれのストーリーでありながら、同時に関わることで話が同じ軸で繋がっているのが面白い。オムニバスの進化系とでもいうのか。
間近に迫った「死」に対して、それぞれの死生観が見られます。
個人的には僧侶の敬真の話が好きでした。
外面はいいのにキャバクラ通いをする生臭坊主。それでいて真面目に仏の道に向き合ってもいる。
そして、その根底にある秘かな義姉への想い。
最期に期待を持たせて落とす手法はなんとも胸にきます。
このゾクッとする書き方が、何とも上手いなあ。 -
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