似鳥鶏のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ文化祭における事件というネタは、個人的にはどうしても相対させちゃう作品があるんだけども、そしてそっちの作品がかなり好きなのだけれど、そういう状況でもこの作品はなかなか秀逸だったと思う。
どこかに叙述トリックが使われてるかもなぁと感じたのはかなり後半の方だったから、相変わらずの騙されっぷり。時間をずらすという叙述だったことにまでは全く思い至らなかった。
文化祭となるといろんな人が勢ぞろいするから、それだけで盛り上がるし、お祭り感のちょっと浮ついた感じと変わり者の探偵役とのコントラストが映える、とでも言うんだろうか。そしてそこにいじられ役の主人公がいることで、三点倒立的にバランスが取れてる気がする。
文化祭的には動機や内容がちょっと重くてバラ色ではないけれど、文化祭は楽しまないといけないから、最後に「文化祭へようこそ」で終われたのはよかった。 -
Posted by ブクログ
タイトルからは予想できない展開。
物理的対応が可能という前提からして面白かった。
グロいのが苦手な方にはおすすめしない。
差し込みのEMPLOYER'S FILEにより、人物像が深堀りされるので、物語の厚みがたんだん増していく。
物理的対応中のシーンは、緊張とワクワクゾクゾクの連続だった。
「思い出女」で、過去に読んだ(どうしても本のタイトルが思い出せない)、木の枝にぶら下がった綱がギィと軋む音がだんだん近づいてきて、最後にはその綱で首をくくらずにいられなくなるという怪異を思い出した。
遭遇するなら、いきなり系も怖いけれど、ゆっくりと日数をかけて迫ってくる方が気持ち的にはきついかも。
続編、出ないかなぁ。 -
Posted by ブクログ
「推理大戦」がおもしろかったので、勢いで市立高校シリーズを再読。二年ほど前に出たこの最新作、初読の記録を見たら、☆三つのレビューなしにしている。あれ?好きなシリーズなんだけど、なんでかなと思いつつ読み出して思いだした。そうだ、何回か挿入される「異世界ものラノベ」風の章が全然ダメで(苦手なので読まないという意味で)、斜め読みで終わったんだった。今回もそこだけとばしそうになったけど、いやまあとりあえずと、気を取り直して読んでみることにした。
そうしたら、そのラノベ風が意外にも結構楽しめたのだ。やっぱり力のある方が書くと違うんだなあ、当たり前だけど。キャラがたってるし、アニメの絵面にしたらすごく決まってそうな場面の連続。シリーズ物だったら続きが読みたいかも。ただし、ジャンルSFと違って、ほぼタイムトラベルと言っていい世界間移動の設定は大ざっぱで、一つの時空に複数の同一人物が存在することの処理もゆるい。ラノベでそれを言うのは野暮なんだろうけど。
このラノベ風の章は、高校時代葉山君とミノの周囲にいた誰かが書いてネットにあげたもので、卒業十二年後の二人が、モデルとなった当時の事件を思い出し、誰が書いたのか推理するという設定になっている。高校での事件当時と、十二年後の二人の会話、作中作であるラノベ、この三つが章ごとに切り替わる。また、作中作に「まえがき」がついていて、自分をかつての女子高生だと言い、それはいいいのだが、ラストの章の前に「あとがき」があって、それがその「まえがき」に対応しているようないないような、全体の「あとがき」でもあるようなないような、人を食った作り。事件そのものの「真相」も二重底になっていたりして、「推理大戦」もそうだったけど、なんとも過剰なまでのサービス精神に、お腹いっぱい。
(この後は内容に大きく触れます)
最初読んだ時、あ~今回はダメだわと思ったのは、ラノベ苦手以上にどうしてもひっかかることがあって、しかもそれが「事件」の真相の中心にあったからだ。いやあ、生徒の留年を担任と校長以外知らないって、私の経験上ありえないと思うよ。卒業式の日の教室にいるはずのない生徒が紛れこんでるのに気がつかないというのも同様。著者のミステリには結構強引なのがあって、それはそれで嫌いじゃないけど、これはないでしょ。
他にも疑問がいくつか。
・あの「異世界もの」を読んで、「この作者は事件の真相を知っている!」と思うかなあ。自分たちがモデルだとは気づくかもしれないけど。どこらへんが「真相」に当たるのかわからない。
・この小説をネットでみつけたのはミノの友人だとあるけど、当人ならともかく友人がモデルってわかるかな。難しいんじゃないかな。
・これは自分がほのめかしに疎いからだけかもしれないが、ミノの奥さんって誰?葉山君の「うちの人」はたぶんあの人だと思われるけど(そうだよね?)、ヒントがほしい。「トケイソウ」ってどこかで出てきてたかなあ。誰か教えてほしい。
目次にはない(!)第六章できれいに幕は閉じて、普通はこれでシリーズ終了だと多くの人が思うはず。でも「あとがき」では終わりじゃないって言ってる。でもでもこれって普通のあとがきじゃないし、やっぱり終わりなんだろうか。もう二年新作が出てないしなあ。高校時代がたった三年で終わるように、もっとあったらと思うくらいでいいのかもしれないけれど。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ今時というか新しい感じのアクションホラー小説。怪異に襲われ救われた探偵社へ入って退治していく、ありがちな始まりだけど、訓練とがやたらリアル。軍事的な武器の知識が細かいし怪異の殺し方など斬新。単純なバタバタ劇でない。
特殊な能力でなくて普通に銃や刀で倒していく。お札や魔法はなく力業なので、主人公もドンドン身体が損傷していくのも現実的。
途中でおかしな展開になっていくのだが、主人公ととも読み手の自分も騙されてしまう。あれ?そんなんだったっけ?
冒頭に少しかじっていた説明が思い出される。
怪異もよく聞く有名どころなんだけど、今風のデジタルチックでやたら強い。いきなり雄馬がやられてしまったのは衝撃。回想に入って行くたび一人ずついなくなってしまうのかと思わされた。どのキャラも刹那的な生き方に見えるけど背景が骨太なのでこちらもリアルに感じる。
ラスボスは予想はついていたけど、少しずつナギの変化もみられ良い感じの終わり方。続編も出たらいいな。