垣谷美雨のレビュー一覧
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40歳目前で、部下との一夜の勢いで妊娠してしまった優子。
しかも、妊娠を打ち明けようにもDV気質の彼が怖くて言い出せない、言わずに一人で産み育てようと決心するところまではよかったが、会社の化石みたいなマタハラ上司に、噂好きな同僚たちの対応にすっかり怯んでしまう。
加えて、外国人や1人親への偏見が多い親戚や田舎の人たち。きっと東京にいても、未婚で1人で親になる決心をしたら、見えない壁と戦ったり、何かと大変なんだと思う。
そういう凝り固まった化石人たちの対応にハラハラしたり、怒りを覚えたりするシーンも多いが、最後に子どもの父親になると言ってくれた同級生の凡庸の人間の大きさには頭が下がるばかり。
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希望病棟。末期に近いがんが治る養護施設の高校生と同じく治験で末期がんが治る世襲で代議士になった馬鹿な夫を持つ主婦。
そして空気の読めない医者。突然、人の心の声が聞こえる聴診器を持った医者は 二人の声を聴きながら、自分も成長していく。なんだかうまく行きすぎて 内容が薄っぺらく感じてしまう。姑が突然、嫁になびいたり、戸籍のない親子が代議士夫人の始めた性風俗の店の事務員で働き始めたり…というか、お金を作るためには。性風俗しかないの?代議士夫人がそんな店を作る?で,マスコミに取り上げられて 貧困者にスポットライトがあたる?なんだか よくわからない話です。何を伝えたいのか、中途半端で納得できないな -
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母が死んで実家仕舞いの最中に読みました。
入院するたびに、施設にお世話になるたびに、捨てられる物は捨ててきたのに、
本の帯に
どうしてこんなに
溜め込むの!?
と
同じだー!
真剣に、ここは魔窟か?と疑ったほど。
本の解説に
人間関係における「迷惑」って一体何なのだろう。・・・
経験を糧に得る知恵こそが宝。・・・
・・遺品整理の目処ぐらいはきちんと付けておきましょう。後に遺された人のために。そして何より自分のために。
とありました。
私は
割ると悲しいからと、大事に仕舞い込んでいたワイングラスやカットグラスを普通使いに出して、今までのグラスは
地域ネコのバザーに寄付して
と
自 -
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ネタバレ始めの方はあまり読み進めれなかった。亡くなった姑の文句ばっか言っててちょっと心苦しくて笑。
姑の多喜が脳梗塞で呆気なく亡くなってしまい、1人団地住まいをしていた3Kの部屋の遺品整理をする。
しかも4階!遺品整理業者に頼めば早いじゃんと思ったけど高いんだ。
多喜さんはモノを溜めがちだったけど、それを一つ一つ文句言いながらだけど嫁の望登子が片付けながら、また団地のご近所さんとの話から多喜の生前の様子を思い浮かべて片付けてる姿がほっこりした。
一方で望登子の母は15年前に病気で亡くなっているが姑とは正反対の性格で生前のうちに身辺整理もしっかりと行っていた。でもそこまで完璧だと少し寂しかったり。母 -
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しかし垣谷美雨先生の本の序盤から中盤までは基本胸糞悪いなw いや、描写が上手だし話を作るためにもちろん必要なんだけどさ。大体夫がクソ。まともな夫っていないのかねw これもよくあるパターンだけど本人もちょっとどうなんっていう。奥さんのほうね。気が弱いんだか、目が節穴なんだか、遠慮しすぎなんだか。色々むかつく。本人も十二分に悪い。
実際読んでみたら夫はクソではあるにせよ、思っていたようなクソではなかったようで。しかしなんか今回のはそこまでスッキリしなかったです。結局理不尽に理由を付けたみたいな。もうちょっと改心があってもよかった感が残ります。 -
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学童のパートをしているまじめな主婦菱子の夫、麦太郎に浮気疑惑が浮上。
相手と思しきヤンキー風味の派遣社員、星見と話をしようと会うことに…二人の噛み合わない会話の途中に現れた赤いドレスの謎の老婆が何やらブツブツ唱えると…二人は入れ替わってしまう!
2013年にドラマ化されたらしいのだが、今読んでも結構面白い。
電車で読んでいたら思わず吹き出しそうになり、なんとかこらえたけど絶対変顔になっていたはず…公共の場で読まない方が良いかと。
最後まで楽しめたが、最近読んだ『墓じまいラプソディ』の方がリアルで細部も丁寧に描かれていたのでちょっと辛めの評価してになってしまった。
2024.4.20