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Posted by ブクログ
超面白くて1日で読み切ってしまった!近未来の経済格差が広がった日本で、未成年のユキは義父に代理母にされてしまう。生活に困ったユキは、その経験を活かして、代理母も育ての家族もどちらも幸せになれる代理母エージェントを立ち上げる。代理母を希望するもの、依頼人の方、それぞれがいろんな事情を持っている。不妊治療の末、売春目的、子どもがいれば一人前という考え方を信じている人、妊娠・出産期間にキャリアを失うのが怖い女性、独身でも子供を持ちたい人、LGBT等。
中絶のやり方に疑問を抱いた女医が相次いで辞められた院長先生の変わりっぷりも面白かった。掻爬手術は本当に体への負担が大きいのに、なぜいまだに行われているのか、著者の怒りがこもっているように思った。
最初に反旗を翻した芽衣子先生、転職先の静子先生のやり方には納得。晩婚化やLGBTQ+法整備の進む日本で、これから代理母が認められていくために大切なことがギュッと凝縮されているような一冊だった。
p.247 代理母たちは苦労して生きてきた分、若くても老成しているのかと思っていたら、そんな女はほとんどいなかった。その一方、依頼人の女たちは学校や会社の中で揉まれてきたからか、社会性があり大人だった。
Posted by ブクログ
代理母には肯定的だと思ってたあたし。金銭は発生するけどWin-Winならいいと思ってたし、ユキたちの活動がないと日本の制度が変わらない。
でもやっぱり細かいところが気になる。
日本でまだ認められていない今、代理母になった人は産休は取れるのだろうかとか、代理母から産まれても依頼者の戸籍にちゃんと入れるのだろうかとか、整備しなければならないところはたくさんあるんだろうな。
そのうち、出産が嫌だから代理母頼もうとか言う人出てきそうだよ。
子どもが欲しいのに何かしらの正当な理由で産めない人にとって、良い制度になって欲しいと願ってやまない。
Posted by ブクログ
タイトルと裏表紙のあらすじで衝動買い。垣谷美雨さんの本はたぶん3冊目だけど、時代?が未来のお話というのが初めての設定だった。
時代以外の代理母のストーリーはあまり違和感なく読めたけど、どんな結末になるか予想ができなくて、最後に話が動いた時には驚いて一気に読んだ。
また違う本も読みたいです。
Posted by ブクログ
政治家に読んで欲しい!
本当にこんな世界が近い将来訪れる気がしてならない。とてもリアルなストーリーだった。
日本の少子化対策、もっと国民や若者、子供が欲しい人たちに寄り添ったものになることを願います。
自分たちの利益ばかりに目が眩む政治家がいなくなることを願います。
Posted by ブクログ
近未来の設定で物語は始まるのですが、何とも想像し難い設定で、物語を読み進めている間も、あれ?現在のこと?やっぱり近未来?と何度も思考が行き来して、なかなか内容がしっくりと入って来なかったのですが、端的にまとめると、近い未来、日本も今のような日本ではなくなってしまっている可能性があり、混沌とした世の中にあって、子供が欲しいと思う様々な状況の人々の代わりに、ギブアンドテイクの精神で、自らのお腹を他人に貸し、それにより生計を立てる女性が多く出てくるという話で、代理母という仕事が、世間一般にも広く浸透し、女性が自ら生計を立てる上でも、重要な役割を担う仕事になるのではないかという、新たな社会の在り方を提示した小説であるということではないかと思いました。