垣谷美雨のレビュー一覧
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片付け屋さんが、
片付けられない心理も含めて
片づけに向き合う物語。
短編4話入っている。
3話までは、
散らかった部屋や家で暮らす
片付けられる側の視点で描かれている。
最後の話だけは、
片付け屋さん目線。
過去の記憶も一緒に描かれる。
大切な人の死とどう向き合って
のちの人生を生きるかという
かなり重いテーマだった。
単純に散らかっているレベルを超えた
汚部屋となる場合、
そこまでいってしまうには
心理的な問題が潜んでいて
そこに興味を持っている片付け屋さん。
読んでいる自分にも
捨てられてないもの、
もう手放してもいいもの、
いろいろ浮かんできて
片付けたくなってきた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレファーストコンタクトの時点であーこりゃ浮気と違うなと気付いた。どういうつもりで会っているのかまでは検討つかなかったが。奥さんは早とちりで暴走しすぎだと思ったが、旦那が素直に吐いても聞かなかっただろうなと思う。まあこうした誤解のおかげで物語自体は爽やかだった。本当に愛人との入れ替わりだったらそれはそれで興味を引かれる気もするが、オチの見えた重い話になっていたような予感もする。物語の面白さで考えたら断然勘違いで良かったのだと思う。
入れ替わりによってお互いの人生が少し良い方向に変化したのは良かった。特に娘のミカは軌道修整出来て本当に安心したし、星見の母が娘に無心する荒れた生活から改善したのもほっとした。それに今後はお互い親交を温められそうなのも良い。特に奥さんは過保護だし不平不満を溜めやすいのに上手に発散できないようなので今後も星見に良い影響を受けてほしい。 -
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ネタバレ「男女には役割があって、女性は家のこと、男性は仕事に向いているというのなら、どうにも仕事に向てなさそうな男性がいたり、どうにも人を率いることに向いていなそうな男性がリーダーをしていたりするのは、どういうことなんでしょうね」
というのが、この作品で出てくる、女性をどうにか家に閉じ込めようとする老人たちに対して、どう反論すればよいのかをこねくり回して、出てきた私の意見だ。
あきれ返って、反論する気が失せるくらいの、周回遅れにもほどがあるほどの、高齢男性たちの意見や立ち回り。
それをどうにか打開していくのは、ちょっとすっきりする。
現実はなかなかこうはいかないけれども。だからこそ。
地方における女性の抑圧がもたらす鬱屈した状況や、それを当たり前とし続けることで、どうにか自分たちを保ってきた高齢男性たちを、どう変えていくかというストーリーは、ある種の希望なのかもしれない。
クォータ制は、あまり積極的に賛成ではなかったのだけれど、いつか(企業で)「優秀ではない女性管理職が出てきてやっと、男女平等なんだ」という話を聞いて、なるほどと納得し、そこへの近道として、クォータ制は有効なんだろうと、ちょっと意見を変えている。
半数を女性にと強制するからやっと、男性の下駄を外せて(市議に向いていない男性を降ろせて)、変わっていけるのかもしれない。
ときに荒療治は必要。
この物語は、ある種の希望と言える。
現実ではなかなかこうはいかないからこそ。
そもそも、郁子が地方在住の義母の近くに移住することを、あまりに楽観的にとらえすぎていて、甘い!甘すぎる!と腹を立てることから始まる。
正直、最初のそれを乗り越えるのがちょっとしんどかったんだけど、義母との関係が悪くないこと、夫も紆余曲折を経つつ、ちゃんとしたところに落ち着いていくので、乗り越えて読んでよかったと思う。 -
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身体が入れ替わるという映画やテレビなどで使い古された王道のシチュエーション。けれど、いざ「文章」としてじっくり読まされると、映像のドタバタ劇とは違って、「なるほど」と考えさせられる面白さがあった。
中身が入れ替わったことで、二人はそれぞれの人生を外側から客観視することになる。
菱子の身体に入った星見ちゃん。いつも「黙っていられない」彼女が、菱子の家庭やPTAの会合で、ストレートな物言いや正論をガツンとぶち込んでいく。
この「黙っていられない」エネルギーが、かえって新鮮な風を吹き込み、周囲の心持ちを少しずつ変えていくプロセスが印象的だった。
同時に、星見ちゃん自身が暖かい家庭というものを体験し、「今まで自分が歩んできた人生は、なんて寂しかったのか」と自分の孤独に気づく場面には、リアルな切なさがあった。
終盤、あまりにもすべてが上手くいきすぎて、正直「ガッカリ」と思ってしまう。けれど、この手のファンタジー小説の結末としては、これも一つの優しいお約束なのかもしれない。
結末の綺麗さはさておき、二人がそれぞれの場所で周囲の心を変えていった展開は興味深い。「相手の立場になって考える」という、言葉にすれば当たり前のテーマを、改めて文章で実感させてくれる一冊だった。 -
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結婚する、しないはそれぞれの自由。
親としては、自分が亡くなった後、1人の将来が心配なのではないかと思う。
親婚活と言う場で直面した現実は、なかなか成婚に結びつくまでが苦労の連続なんだなと思った。
今は昔と違って、女性も大学に行き、仕事を持つ。
1人で生きていけるのに、結婚をする理由がないんじゃないかとも思う。
社会に出て、数年働いて結婚するのであれば、当然婚期が遅れ、出産も遅れる。
そして、子育ても遅れて行き、更年期や親の介護と育児が重なる。
あっという間に歳を取る。
本の中で気になったのは、自分の年齢と人と同じ出会いがないと言う事。
例えば、30代の女性が婚活をしたならば、40代50代の方が申し込む。
男性は自分の子供を欲しいと考えるから、出産が若いほうがいいと思っているけれど、自分の年齢を考えたときに、若い人なら子供を産んでくれると思っている。自分の老化も棚にあげてね。
今、初婚の年齢が上がっているけれど、子供産み育てることを考えたら、男女絶対若いほうがいいよなと思いました。
それに、若い頃、気づけばいいのだけど。 -
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切るべきなのは病巣ではなく、人間関係だった。
三度の離婚を経てアルバイト医師として働く桐ヶ谷キワミが、心の声が聴こえる不思議な聴診器を使い、体調不良を訴える女性たちの"見えざる不調"の原因に迫る。その根本にあったのは、親族や身近な人との人間関係だった――。大反響「病棟」シリーズ第4弾です。
「絶縁病棟」というタイトルの通り、親族や身近な人たちと絶縁することでその病が治るという、非常にリアリティのある設定です。現実的な問題から抜け出せない人が多いという現状も、うまく物語に乗せて描かれています。人間関係の中でも、ひときわ人生を大きく左右する親子関係というのは本当に難しいものです。実の親でも義理の親でも、やはりそれぞれは別々の他人であり、すべてがうまくいくとは限らないのだなと改めて感じました。実際に親子関係で悩んでいる方は、この本を読んでスッキリする部分もあるかもしれませんが、「そんなに簡単にはいかない」と感じてしまう方もいるかと思います。私はエンターテインメント作品として楽しませていただきましたが、深刻な悩みの中にいる方は、自分と重ねてしまうところがあり、シンプルには楽しめないのかもしれません。