垣谷美雨のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ聴診器を当てるとその人の心の声が聞こえ、さらにその人が願えば人生をやり直せるというちょっとファンタジーみのある話。どの患者も末期癌で余命宣告を受けているから、人生に対する諦めや後悔をみんな持っていて、あの時ああすればよかったと悔やんでいる。聴診器を通して人生をやり直すけど、誰も上手く行かず、むしろこれなら現実の方がマシでは?と思うほど。まさに隣の芝は青い。
主人公のルミ子は鈍感で人の感情に鈍いが、人に寄り添おうとする姿勢はホンモノ。ルミ子も患者と一緒に人生を追体験することで成長していくところは、死を目前にした患者とこれからも生きて成長していくことの対比でもあるのかなと思った。割とあっさり読後感 -
Posted by ブクログ
檀家を出て、
父の遺骨を納骨堂に移した時の事を
思い出しながら読んだ。以前から、
檀家から出る時は大変だとは聞いていた。
この小説のように、高額料金を請求される事は
無かったが、かなり嫌な顔をされ
しばらく口もきいてくれなかった。
仏に仕える人も、所詮は人間なのだと、
妙に納得したのを覚えている。
(※全ての僧侶の方に対して言っているわけでは
ありません)
従来通りの墓で、後を継ぐ者がいるのであれば
そのままでいいと思うし、継ぐ者がいなければ
納骨堂や樹木葬、いろいろな形で故人を
偲んでいけばいいのではないかと思う。
一番は、本人がどうしたいか。
普段は、お互い言いたい事を、
円満にすご -
Posted by ブクログ
読み始めた時、まーた選択的夫婦別姓かよーってゲンナリしたの。
でも読み進めていくとスカッとするのよね。
女性たちの胸の内が笑
私には今のところ守るべき墓もなく。
私も夫も分家だからね。
正直私自身はお墓もいらないと思ってて。
いつか墓じまいにあたって面倒をかけるくらいなら、合同墓でいいと思ってる。
さらにいえば夫と義父母と同じ墓に入りたくない。
それなら自由気ままに1人がいい。
ちょっと前に両親がお墓を見に行ったんだって。
姉と3人、樹木葬にしようと思ってたらしい。
でも樹木葬はもういっぱいでダメだったんだって。
それで普通のお墓エリアと合同墓を見学して、今は普通のお墓に気持ちが傾いている -
Posted by ブクログ
冷静に考えると、結婚って無茶苦茶な行為にも思える。生まれも育ちも同じとは限らない、20、30年、時にはそれ以上、交わる事なく、別々の文化圏を生きていた2人がひとつの括りに入れられる訳だ。
そりゃ上手くいかない事も多いでしょう。幸い自分は今のところ上手くいっているが、この本の怖い所は、夫の死により、嫁姑問題が顕在化したということ。
配偶者と自分の関係は、付き合ってから徐々に近づいて行ったと思う。連続的だし、互いに擦り合わせる余裕もあった。ただ、配偶者の家族との関係は結婚を機に、一気に飛躍して近づいたから、擦り合わせる余裕なんてない。
夫の生存中はそれでも配偶者の存在がある意味関係性の上では