垣谷美雨のレビュー一覧
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物語の主人公は、水沢久美子である。彼女は、派遣切りに遭ったその日に、長年同棲していた同級生の篠山修から突然、「結婚したい人がいるので出て行ってほしい」と告げられる。仕事も住む場所も彼氏も失い、三十二歳の春にまさに絶望の淵に立たされた状態であった。その部屋には、今もグレープフルーツの香水の香りが残っていた。
久美子が修と共に暮らしていた部屋は、窓ガラスが多く気に入っていたものの、家賃は月額十万円を超えていたため、一人で支払うことは極めて難しかった。彼女は、新たな仕事探しと居住地の確保に奔走せざるを得なかった。しかし、父母のいない彼女には保証人もなく、職もなく、貯金もわずかであったため、新しい住まいを見つけることは容易ではなかった。
追い詰められた彼女は、偶然テレビで見た「農業女子特集」のドキュメンタリー番組に強く惹かれる。そこには、ピンク色のかわいらしい女子が、自由に農業に取り組む姿が映し出されていた。「そうだ。農業だ」と彼女は運命を感じ、早速田舎に引っ越し、農業大学校への入学を決意する。彼女の新しい暮らしのために、大学の二年上にあたる先輩がおり、その先輩に連絡を取ると、オーストラリアで仕事をしていたことが判明した。すぐに連絡がつき、その先輩の母親アヤノが経営するアパートに空き部屋があったため、彼女はそこに居候させてもらうことになった。
久美子はコンビニでのアルバイトをしながら、農業大学校に通う。定員は16名であり、彼女は4人のグループに所属した。メンバーは、20歳の亜美、26歳の勇太、そして家族を持つ42歳の黒田であった。世代は異なるが、皆農業への熱意を共有し、良好な関係を築いた。農業大学校での授業や実習は充実したものであり、彼女はニンジンが種から育つことを初めて知るなど、多くの新しい発見をした。
農業デビューへの期待が高まる中、しかし久美子の夢は挫折の危機に瀕する。卒業後、参加した市の就農相談会で、担当者から次のような言葉を耳にするのである。
「独身女性に田畑を貸す農家はほとんどない。」
「農業をやりたいなら、農家に嫁に行くのが一番だ。」
「有機農業のような趣味の農業は求められていない。経済的にやれる農業ができる人を望んでいる」
農地を借りるのは非常に困難であり、研修先の農家に相談してもほとんど話を聞いてもらえなかった。
それにもかかわらず、久美子は真面目で堅実、ノートをきちんと取り、勉強熱心な性格から、周囲の人々の支援を得ることができた。老農家の富士江の協力もあり、農地を借りることができたのである。ちなみに、大家のアヤノと富士江は、同級生でありライバル同士であった。こうして、彼女を支援してくれる人々に恵まれ、彼女の農業生活は少しずつ前進していった。
さらに、彼女は婚活パーティに参加し、ヒトミや野口静代といった仲間と交流を深めるとともに、大学の先輩・瑞希のSNSのフォロワーを通じて、彼女の野菜セットを販売してもらうことに成功した。プレミアム野菜の注文も入り、イタリアンレストラン「フェリーチェ」(幸福を意味する店名)のシェフも彼女の野菜を購入した。ヒトミと静代は、それぞれ大胆な人生の選択をも行うのであった。
このようにして、久美子は新たな人生の一歩を踏み出すことになったのである。 -
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絶賛実家空き家取壊し前なので、この本をすぐに手に取りました。
ウチは、業者に頼むことにしました。
この姑さんもそうですが、ほんと、なんでも取っておく。
そして、見たこと無い着物が多数。
これは専門業者に頼む?とネットでみたら、いい話を聞かなかったので、日頃、着物を着慣れてる方に見に来て頂き、お気に召したモノを持って行ってもらいました。
後は、捨てます。
母も喜んでるはず。
母の生活を振り返る余裕が無いのは申し訳ないけど、私が母なら、ちゃっちゃと棄ててほしいと思う。
そして私も子どもたちにこんな気持ちにさせないように断捨離しなきゃ、これ以上、モノを増やさぬようにしなきゃ、と改めて。 -
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長崎弁がたくさん出てきましたが、「ばってん」で「しかし」の意味の逆接になるのが可愛くってお気に入り♡夏葉子たちはもう少し歩み寄れたらよかったのにと思う。本音で会話しないなんて、本当に夫婦なのか?そう思ってしまうのは私の両親が夏葉子たち夫婦と正反対だからかな。自分の人生だから、ちゃんと自分のことを話すべきだけれど、親しき仲にも礼儀あり。なんでもほどほどに、だな。節度を持ちながらも大切なことは話し合いたい。仮に同じお墓に入りたいと思える大切な人がいても、その人の両親との相性が合わないこともある。結婚は家族ぐるみだと改めて実感した。同じお墓に入りたいと思えるくらいに大切な人が私の人生に現れるのか?はたまた、すでに出会っているのか?たのしみ
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マイホームの問題、特に郊外のニュータウンの購入型集合住宅にスポットをあてたドラマ。人生で一番大きな買い物であろう住宅購入の闇を提示してくれる展開。バブル崩壊前に建築された郊外型マンションを購入した人なら似たような失敗(?)をしているのではないだろうか。少し前なら都市の中心には住む人がいないドーナツ化現象とか言われた事もあったが、住人がそのまま歳を重ねて建物の老朽化と自治会の高齢化が同時に押し寄せる恐怖。ヨーロッパの住宅事情なども盛り込みながら結末が大いにきになる展開です。
あまり住処に高望みはせずミニマルに暮らしたいと考えながら読みました。あとがきで作者の経験が元になっていると知り、リアルさに納得。
友達同士の彼氏の押し付け合いの結末も興味のひとつとして読めました。 -
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強制婚活を通じて自分と向き合う。
自ら気付くこともあれば人から指摘されて気づくこともある。
本来の生活圏では出会うことがない人達と出会うって結構大事な事なのかもね。人と関わることで色んな視点の色んな気付きがあって人は成長するんだな。と。
1人でも生きていけるけど、ずっと1人でいるのはなんか嫌。もう子供が産める歳でもないし、おひとり様満喫して自分は満足だけど、周りの「結婚しないの?」って視線はやはり気になるところで…したいかしたくないかと問われれば結婚はしたい。
自分が結婚に求めてる事ってなんだろう?何のために結婚する、したいんだろう?と考えるきっかけをもらえました。