垣谷美雨のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
柿谷さんの作品を読んだ頃がなかったのですが、
簡単ではないテーマ、取材されて書かれているんだなーと思った。
フィクションである意味が、ここ本だと分かる気がした。
この本は、3人の女性の視点から、被災地の避難所とその後の避難生活の具体的な経験を伝える。
主流で語り継がれる震災の物語じゃない震災の物語。
絆、和、叫ばれたディスコースは、当時も批判はされてはいたけれど、個々人の体験として、想像させられた。
女性の居場所が、本当になかった。
でも確かにこれは、普通の都会の家庭でも起こっていることだと思う。
被災地が、日本社会の縮図であるように感じた、といったことがあとがきで書かれていた。
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Posted by ブクログ
お仕事小説アンソロジー
「エール!」第2段
●職業:スイミングインストラクター
作品名「ジャグジー・トーク」
作者:坂木司
キッズスイミングのインストラクターがスクール後に入るジャグジーでのトーク。子供に教えるには何が大切なのか?やはり子供が好きなことが必要みたい。
●職業:社会保険労務士
作品名「五度目の春のヒヨコ」
作者:水生大海
事務のおばちゃんからヒヨコと呼ばれる、なりたての社労士雛子。いろんな壁にぶち当たりながら成長してゆく。頑張れ!
●職業:宅配ピザ店店長
作品名「晴れのちバイトくん」
作者:拓未 司
扱い辛いバイトのクルーのピンチに体を張って助ける女性店長、人を使うこ -
匿名
貧困の問題
この小説で出てきた貧困女性のお話し。
大学に進むお金を稼ぐ為には風俗勤務も念頭に入れないといけないという文には色々考えさせられた。特に女性やシングルマザーは低賃金の問題もあるし、今の日本は進学や学ぶためのお金を無償化すべきと思う。 -
Posted by ブクログ
高齢者の運転による自動車事故が増加している。本書は、田舎住まいで運転を止めようとしない父を心配した息子が、都会で働く人生に虚しさを感じ始めたことから、新たな人生に挑戦する話である。
小説だが、どこの家庭にもアルアルな状況で、リアルな設定となっている。我が家も父に運転を止めるよう説得し、母がどこへでも送ることを条件に75歳で運転免許を返納した経緯がある。
車の運転に代わる交通手段があればいいという問題でもない。運転が行動の自由そのものであり、田舎では男のプライドの源なのだそうだ。分かる気がする。運転をしなければ他人を殺める危険は無くなるが、外出をしなくなり、認知機能や身体能力が衰える傾向にあるら -
Posted by ブクログ
少子化を打開するために、25〜35歳の独身男女は国が定めた相手と強制的にお見合いをする!
3回までは断っても良いけど、それ以上断ったらテロ対策部隊に二年間強制加入してもらう!
…と、ありえない法律が施行されてしまった。
美人でファッションや旅行にしか興味のない主婦希望の女性。
その女性の元彼であり、お金持ちで有名人夫婦の両親をもつ美形の男性。
オタクで彼女いない歴=年齢のアキバ系SE男性。
母の干渉が激しく母から離れたいと思ってる看護師の女性。
この四人を軸に話が進む。
垣谷さんの書く話はおもしろいな。この本は結構前の作品だけど、テーマ設定も社会性があっておもしろい。内容的にはありえないけど