垣谷美雨のレビュー一覧

  • うちの父が運転をやめません

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    高齢者ドライバーによる事故多発を受けて、猪狩雅志は田舎住まいの老父に運転免許の返納を促す。だが里帰りして見たのは、車なしでは日常生活に支障をきたすまでに過疎化し高齢化している郷里だった。

    ニュースでも取り上げられる「高齢者ドライバーの事故」では、誰もが免許返納を口にする。ワタクシ自身、本書を読むまで安易にそう思っていた。しかし、交通手段が次々と打ち切られ、買い物、通院、些細な娯楽すら困難になっていく地方の現実を提示されて考えさせれた。
    本文中で「誰もがいつかは高齢者になる」という息子の言葉に雅志がハッとしたように、高齢化社会を考える全ての人がそのことに気づき、自分事として考えられるようになれ

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    2024年06月24日
  • 希望病棟

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    後悔病棟と同じ聴診器を使っているのに、展開がかなり違って驚いた
    同じ道具でも、使う人によって違うんだと感じさせられた
    若い女性が、お金を稼ぐのに「性風俗」という選択にスポットがあてられていたが、確かに良心的な女性の社長が経営する「性風俗」の店があれば、それは助かる人も多いだろうと思った
    小説としては、後悔病棟の方が好きだった

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    2024年06月19日
  • 行きつ戻りつ死ぬまで思案中

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    作家のエッセイは、その人の人柄がにじみ出るので好きです。特に自分と同じ価値観だったりすると俄然、親近感がわきます。

    編集者の断定的な態度になかなか落ち込みから這い上がれない垣谷さん。
    買ったコートの袖詰めを頼んだのに針が持てない店員に不安になり、その場から逃げ出してしまった垣谷さん。
    一人暮らしの高齢女性に送った和菓子を、「数が多すぎたかもしれない」「 糖分取り過ぎになって体を壊すかもしれない」と、くよくよ悩んでしまう垣谷さん。 
    なんだか自分を見ているようで驚き、また嬉しくなりました。


    『疲れ果て、 子供を理不尽に叱った日々』のお話では「私もです‥」と頷き、『娘が大きくなってから謝った

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    2024年06月20日
  • 夫のカノジョ

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    面白かった。垣谷美雨さんらしい、清々しい終わり方で気持ちが良かった。誰にでも秘めた可能性があるような気がした。

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    2024年06月16日
  • 結婚相手は抽選で

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    スイスイ読めて1日で読みおわりました。
    少子化対策として、お見合いを国が無理矢理させる話。
    3回断ったらテロ撲滅隊に行かなければならないから大変。
    出てくるキャラクターがみんな愛すべきところがあって全員幸せになって欲しいと思いながら読みました。
    幸せには色々な形があるんだよね。
    母が娘に依存してしまう関係に娘がいるわたしはドキッとしました。
    結婚するにせよしないにせよ強制的に年頃の異性と会話することは、気づきや化学反応をおこしますね。

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    2024年06月01日
  • 女たちの避難所(新潮文庫)

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    これまでに起きた日本での震災をベースに書かれたフィクションだけどノンフィクションのような小説。
    ここに描かれたこと、津波からの生還、別れ、古い田舎町ゆえに残る家父長制やモラハラ、正義や善意の皮を被った独裁、女性=時と場合によってはまだまだ弱者であること、なんかは少しずつ形を変えても実際にあったことなのではないか、と容易に想像することができる。
    また、政府支援や義援金、救援物資の対応の鈍さや、実際に欲しいものが行き渡らないジレンマなどは、経験した人にしかわからないことで、テレビ越しに知ることには限界があるよなぁとまざまざと感じた。

    主な登場人物である三人の女性は年齢も背景も当然異なるが、それぞ

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    2024年05月29日
  • うちの父が運転をやめません

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    ネタバレ

    うちの義父も運転をやめません。

    少し違う部分ですが、
    「今までずっと将来のためにと考えて、やりたいことを我慢して生きてきた」
    この一文が今の自分に刺さりました。
    受験に始まり、できるだけ前に進む道から逸れないようにとなんの疑問も抱かずに、今の今まできていますが、やりたいことをやれるのはいつ?と問われると、体が動きにくくなったあと、なのかもしれない…どうしよう。

    免許に関しては、ある程度の年齢になると、必要性や個人の差など関係なく、返納する制度にしてもいいのではないか、それが理想な気がしてますが、現実的にはそうさせて、その穴をカバーでききれるもの、そういうものがない。

    若いときには考えもし

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    2024年05月12日
  • 七十歳死亡法案、可決

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    夫、家族、姑、息子、娘、全員に殺意が芽生えるほどクソすぎる。さすが垣谷先生。こういう描写が上手い。

    正直もうちょっと家族には苦しんで欲しかった。

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    2024年05月10日
  • 『夫の墓には入りません』〈『嫁をやめる日』を改題〉

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    子供のいない40代夫婦、夫がある日突然急逝してしまう。

    ーーーお線香を上げさせてください。
    その優しそうな一言が、まるで他人の家に自由に出入りできるチケットてあるかのようだった。
    葬儀が終わって一週間ほど経った頃から、様々な人が家に出入りするようになった。

    まるで嫁はその家の従属物であるかのような接し方をしてくる舅姑。
    このままでは義両親を始め、引きこもりの義姉の面倒まで見させられるのでは…と思い悩んだ主人公が選んだのは、姻族関係終了届。

    そして新たに生まれた人と人との関係。
    配偶者の姻族で悩んでる人はすごく参考になるかも。

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    2024年05月09日
  • 女たちの避難所(新潮文庫)

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    東日本大震災で被災した宮城県の某市(架空都市)。
    そこで暮らしていた、パート主婦の福子、小さな飲食店を経営する渚、赤ん坊を抱える遠乃。
    三人の女性の視点から、物語は進む。

    福子が被災してから命が助かるまでの描写が壮絶だった。
    以前、東日本大震災を題材としたドラマを見たとき、福子のように泥水の洪水の中、浮いているものや樹木にしがみついて男性が生き延びるシーンがあったことを思い出した。

    遠乃は赤ん坊を抱えいるものの、20代で若く、福子が「白雪姫」と称するような美人だ。そんな遠乃が被災で夫を亡くし、義理家族や避難所の男性たちから性的被害になんども遭いそうになる。
    夫が生きている間は遠乃を守ってく

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    2024年05月04日
  • 結婚相手は抽選で

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    人の縁って不思議だ。それぞれの出会いがあって紆余曲折があって心温まる素敵なストーリーだった!設定も面白いし、母との関係性の変化や親離れ子離れについての描写は現実的でそれも良かった。
    運命的な出会いじゃなくていつの間にか一緒にいたね、みたいなそんな恋が私もしたい。

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    2024年04月25日
  • 女たちの避難所(新潮文庫)

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    震災にあい命からがら避難所へ。でもそこは決して居心地の良い安全な場所ではありませんでした。3人の女性目線で描かれたそれぞれの苦悩や思い、まだまだこれが日本の現実なのだと思い知らされました。最後は3人が新しい未来に向かって歩き出せて良かったです。

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    2024年04月11日
  • 子育てはもう卒業します

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    2024年21冊目
    4年生の大学を卒業しても実家暮らしじゃなければ就職先がない、就職しても結婚したら寿退職し専業主婦になる。自分がこどもの頃はそんな時代だった。中学生の時、男子は技術で女子は家庭科の授業を受けた最後の世代。
    あれから30年以上過ぎ、共働きは当たり前の時代になった。

    なかなかしんどい人生を送っていた3人。「自由に生きられることが、いちばんの幸せだよね」と子育てを卒業する時に語り合えたこと。
    いろいろなしがらみから開放されて清々しいラストだった。

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    2024年04月05日
  • 女たちの避難所(新潮文庫)

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    柿谷さんの作品を読んだ頃がなかったのですが、
    簡単ではないテーマ、取材されて書かれているんだなーと思った。
    フィクションである意味が、ここ本だと分かる気がした。

    この本は、3人の女性の視点から、被災地の避難所とその後の避難生活の具体的な経験を伝える。

    主流で語り継がれる震災の物語じゃない震災の物語。

    絆、和、叫ばれたディスコースは、当時も批判はされてはいたけれど、個々人の体験として、想像させられた。

    女性の居場所が、本当になかった。
    でも確かにこれは、普通の都会の家庭でも起こっていることだと思う。

    被災地が、日本社会の縮図であるように感じた、といったことがあとがきで書かれていた。

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    2024年04月04日
  • 子育てはもう卒業します

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    韓国ドラマについての記述に笑いが出た。

    『なぜこれほど夢中になってしまうのだろう。波瀾万丈な人生が展開され、財閥の御曹司が薄幸な美人に恋をするというお決まりのパターン。そして記憶喪失やら本当は血の繋がった兄妹だったという使い古されたストーリー。そこには単純だからのめり込めるというだけではない何かがある』
    注意:これがこの作品の中心ではありません。

    隣の芝は青く見える。
    青く見える芝にも苦労はある。

    『どう転んでも厳しい人生なら、好きな道を行った方がいい』

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    2024年03月30日
  • うちの父が運転をやめません

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    タイトル通りの本でラストが綺麗にまとまっているのは小説ならでは。でも、案外現実もそうなのかもしれない。落とし所を見つけ、よく話し合い、その時が来る前から決断して準備を始めないと、と、田舎を持つ人間からすると心がザワザワする本でした。
    宮崎本大賞を受賞しているようです。

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    2024年03月27日
  • うちの父が運転をやめません

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    都会と田舎は違う。比較して想像はできるけれど、本当のところは体験しなければ分からない。
    主人公・雅史の行動を通して、それぞれの不自由・窮屈さ、そして良い所の繊細な部分までをありありと感じました。
    目に浮かぶ情景も多く、終始楽しく読めました。
    垣谷さんの本は初めてでしたが、他の作品も読んでみたいと思います。

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    2024年03月26日
  • ニュータウンは黄昏れて

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    バブルの最後にニュータウンのマンションを購入し、修繕の時期に来たけれど、修繕するのか、建て直してしまうのか?!と理事会で右往左往する話。

    それと並行して、娘さんが友だちの彼氏を紹介されて、一緒にオペラを観に行くという話もあり、こっちの方に興味深々笑

    面白くて一気に読んでしまいました。

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    2024年03月20日
  • 子育てはもう卒業します

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    一番心に残った言葉
    「女は苦労を顔に出してはいけないと母に言われて育ちました。女性がしかめっ面をすると幸福が逃げていくって」

    あーしろこーしろじゃなく、こう言われて育ててもらったら幸せだろうな。

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    2024年03月14日
  • 子育てはもう卒業します

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    ネタバレ

    子供から、大人へ、そして、母になった3人の人生を描く。

    子供はほんと、思いどおりにならないな…。

    となりの芝生は青くみえるけれど、それでも色々と抱えているもので今の私の心にグサグサと刺さりまくるテーマでした。

    淳子が息子2人に啖呵を切る場面は、すごく共感してしまった。

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    2024年03月13日