垣谷美雨のレビュー一覧

  • 女たちの避難所(新潮文庫)

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    震災にあい命からがら避難所へ。でもそこは決して居心地の良い安全な場所ではありませんでした。3人の女性目線で描かれたそれぞれの苦悩や思い、まだまだこれが日本の現実なのだと思い知らされました。最後は3人が新しい未来に向かって歩き出せて良かったです。

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    2024年04月11日
  • 子育てはもう卒業します

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    2024年21冊目
    4年生の大学を卒業しても実家暮らしじゃなければ就職先がない、就職しても結婚したら寿退職し専業主婦になる。自分がこどもの頃はそんな時代だった。中学生の時、男子は技術で女子は家庭科の授業を受けた最後の世代。
    あれから30年以上過ぎ、共働きは当たり前の時代になった。

    なかなかしんどい人生を送っていた3人。「自由に生きられることが、いちばんの幸せだよね」と子育てを卒業する時に語り合えたこと。
    いろいろなしがらみから開放されて清々しいラストだった。

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    2024年04月05日
  • 女たちの避難所(新潮文庫)

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    柿谷さんの作品を読んだ頃がなかったのですが、
    簡単ではないテーマ、取材されて書かれているんだなーと思った。
    フィクションである意味が、ここ本だと分かる気がした。

    この本は、3人の女性の視点から、被災地の避難所とその後の避難生活の具体的な経験を伝える。

    主流で語り継がれる震災の物語じゃない震災の物語。

    絆、和、叫ばれたディスコースは、当時も批判はされてはいたけれど、個々人の体験として、想像させられた。

    女性の居場所が、本当になかった。
    でも確かにこれは、普通の都会の家庭でも起こっていることだと思う。

    被災地が、日本社会の縮図であるように感じた、といったことがあとがきで書かれていた。

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    2024年04月04日
  • 子育てはもう卒業します

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    韓国ドラマについての記述に笑いが出た。

    『なぜこれほど夢中になってしまうのだろう。波瀾万丈な人生が展開され、財閥の御曹司が薄幸な美人に恋をするというお決まりのパターン。そして記憶喪失やら本当は血の繋がった兄妹だったという使い古されたストーリー。そこには単純だからのめり込めるというだけではない何かがある』
    注意:これがこの作品の中心ではありません。

    隣の芝は青く見える。
    青く見える芝にも苦労はある。

    『どう転んでも厳しい人生なら、好きな道を行った方がいい』

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    2024年03月30日
  • うちの父が運転をやめません

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    タイトル通りの本でラストが綺麗にまとまっているのは小説ならでは。でも、案外現実もそうなのかもしれない。落とし所を見つけ、よく話し合い、その時が来る前から決断して準備を始めないと、と、田舎を持つ人間からすると心がザワザワする本でした。
    宮崎本大賞を受賞しているようです。

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    2024年03月27日
  • うちの父が運転をやめません

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    都会と田舎は違う。比較して想像はできるけれど、本当のところは体験しなければ分からない。
    主人公・雅史の行動を通して、それぞれの不自由・窮屈さ、そして良い所の繊細な部分までをありありと感じました。
    目に浮かぶ情景も多く、終始楽しく読めました。
    垣谷さんの本は初めてでしたが、他の作品も読んでみたいと思います。

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    2024年03月26日
  • ニュータウンは黄昏れて

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    バブルの最後にニュータウンのマンションを購入し、修繕の時期に来たけれど、修繕するのか、建て直してしまうのか?!と理事会で右往左往する話。

    それと並行して、娘さんが友だちの彼氏を紹介されて、一緒にオペラを観に行くという話もあり、こっちの方に興味深々笑

    面白くて一気に読んでしまいました。

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    2024年03月20日
  • 子育てはもう卒業します

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    一番心に残った言葉
    「女は苦労を顔に出してはいけないと母に言われて育ちました。女性がしかめっ面をすると幸福が逃げていくって」

    あーしろこーしろじゃなく、こう言われて育ててもらったら幸せだろうな。

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    2024年03月14日
  • 子育てはもう卒業します

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    ネタバレ

    子供から、大人へ、そして、母になった3人の人生を描く。

    子供はほんと、思いどおりにならないな…。

    となりの芝生は青くみえるけれど、それでも色々と抱えているもので今の私の心にグサグサと刺さりまくるテーマでした。

    淳子が息子2人に啖呵を切る場面は、すごく共感してしまった。

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    2024年03月13日
  • 七十歳死亡法案、可決

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    少子高齢化の対策として70歳以上は安楽死となる。
    横暴でおかしい法律の施行ではありつつも、人によって受け取り方が異なる。
    喜ぶ人、怒る人、受け入れる人、関心がない人。。
    どれもある意味正しい感情だし、今後の日本を思うと読んでて考えさせられた。

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    2024年03月09日
  • エール!(2)

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    お仕事小説アンソロジー
    「エール!」第2段

    ●職業:スイミングインストラクター
    作品名「ジャグジー・トーク」
    作者:坂木司
    キッズスイミングのインストラクターがスクール後に入るジャグジーでのトーク。子供に教えるには何が大切なのか?やはり子供が好きなことが必要みたい。

    ●職業:社会保険労務士
    作品名「五度目の春のヒヨコ」
    作者:水生大海
    事務のおばちゃんからヒヨコと呼ばれる、なりたての社労士雛子。いろんな壁にぶち当たりながら成長してゆく。頑張れ!

    ●職業:宅配ピザ店店長
    作品名「晴れのちバイトくん」
    作者:拓未 司
    扱い辛いバイトのクルーのピンチに体を張って助ける女性店長、人を使うこ

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    2024年02月28日
  • うちの父が運転をやめません

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    面白かった!
    最後どうなるんだろう、と思ったけどこれはこれで大団円では……?

    うちも地方都市だけど、なんだかんだで徒歩圏内に地下鉄の駅もバスの駅もあって、スーパーもコンビニも徒歩圏内にたくさんある。
    車がないことが、不便ではあるけど、過ごせないほどじゃない。

    とはいえ。
    母が後期高齢者になり、今回の免許更新を機に返納してもらった。
    送り迎えとか大変になるけど、それより事故が心配。年配の人はタクシーももったいながるし、そもそもタクシーも人手不足だし。
    そんなこんなで色々もやることもあってこれを読んですごくスッキリした!

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    2024年02月24日
  • 希望病棟

    匿名

    貧困の問題

    この小説で出てきた貧困女性のお話し。
    大学に進むお金を稼ぐ為には風俗勤務も念頭に入れないといけないという文には色々考えさせられた。特に女性やシングルマザーは低賃金の問題もあるし、今の日本は進学や学ぶためのお金を無償化すべきと思う。

    #共感する

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    2024年02月10日
  • 女たちの避難所(新潮文庫)

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    ただでさえ苦痛な避難所生活に、さらに女性には苦難がふりかかる。本当に解決しないといけない問題に気付かせてくれるお話でした。

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    2024年02月04日
  • うちの父が運転をやめません

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    読みやすかった。
    どこの家庭にもある問題と、どこの地方も抱えてる問題をテーマにしていて、他人事とは思えずページが進んだ。
    政治家の体たらくを鑑みると国に抜本的な解決を期待することは出来ずこの本のような行動を取る人が必要になってくるのだろうか。

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    2024年02月03日
  • 行きつ戻りつ死ぬまで思案中

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    年齢的にも近いし、経験してきた事、生きてきた時代なんかも共感できて、そうそうと思いながら読みました。子供時代からコロナ禍まで幅広く書かれていて興味深かったです。

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    2024年01月31日
  • 行きつ戻りつ死ぬまで思案中

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    著者は普段からアンテナを張って生活しているんだと思う。そして人に興味がないと、あのような小説は書けないんだろうな。
    このエッセイが書かれたのがちょうどコロナ禍に入ってからの時期だったらしく、当時のモヤモヤを思い出した。

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    2024年01月29日
  • うちの父が運転をやめません

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    高齢者の運転による自動車事故が増加している。本書は、田舎住まいで運転を止めようとしない父を心配した息子が、都会で働く人生に虚しさを感じ始めたことから、新たな人生に挑戦する話である。
    小説だが、どこの家庭にもアルアルな状況で、リアルな設定となっている。我が家も父に運転を止めるよう説得し、母がどこへでも送ることを条件に75歳で運転免許を返納した経緯がある。
    車の運転に代わる交通手段があればいいという問題でもない。運転が行動の自由そのものであり、田舎では男のプライドの源なのだそうだ。分かる気がする。運転をしなければ他人を殺める危険は無くなるが、外出をしなくなり、認知機能や身体能力が衰える傾向にあるら

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    2024年01月29日
  • 結婚相手は抽選で

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    少子化を打開するために、25〜35歳の独身男女は国が定めた相手と強制的にお見合いをする!
    3回までは断っても良いけど、それ以上断ったらテロ対策部隊に二年間強制加入してもらう!
    …と、ありえない法律が施行されてしまった。

    美人でファッションや旅行にしか興味のない主婦希望の女性。
    その女性の元彼であり、お金持ちで有名人夫婦の両親をもつ美形の男性。
    オタクで彼女いない歴=年齢のアキバ系SE男性。
    母の干渉が激しく母から離れたいと思ってる看護師の女性。
    この四人を軸に話が進む。
    垣谷さんの書く話はおもしろいな。この本は結構前の作品だけど、テーマ設定も社会性があっておもしろい。内容的にはありえないけど

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    2024年01月28日
  • 定年オヤジ改造計画

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    ネタバレ

    定年オヤジ。女は母性があるから赤ちゃんが何故泣いてるのかわかる、男には無理、などなどまだこんな考えの人がいるのか?と思うのですけどいるでしょうねきっと、いや絶対います。本書は半分読んでもまだこのオヤジは母性が云々と言ってます。期待を裏切らないオヤジです。世の中の頭が昭和のままのオヤジ達に是非読んでほしいです。星を5つつけたかったのですが小説とは言えオヤジがムカつくので1つ減らしました〜!

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    2024年01月26日