【感想・ネタバレ】結婚相手は抽選でのレビュー

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Posted by ブクログ 2024年04月21日

少子化対策で抽選お見合い制度が実施されることになって断れる回数が3回まででそれを超えるとテロ対策なんちゃらに強制的に派遣されるってまず設定が面白すぎて1ページ目から続きが気になってしょうがなかった。
これ現実世界で本当に施行されたらカオスすぎるし自分だったらどうするんだろうってめっちゃ考えながら読ん...続きを読むでた笑
みんなどうなったのかすごく気になる!!

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年03月23日

面白かった。
垣谷美雨さんの本は、今のところいつも笑いあり、それからほっこりさせてくれるので大好きだ。

少子化対策のために強制的にお見合いをさせる、(世の中に一般的な普通の感覚の人が多いならば)なかなか面白いんじゃないかと思わせる設定。
娘本人目線、自分が男だったらの目線、母親目線、結構置き換えて...続きを読む楽しめました!

きちんとまとまって“おしまい”でしたが、
続きが気になってしまいました。
このあと、皆さんどうなったんでしょう…

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Posted by ブクログ 2024年01月17日

面白かった(╹◡╹)
婚活ブームにのった時期の小説のようだけれど、男女それぞれの色んな事情や価値観を楽しめる。
お見合いを2回断ったらテロ対策部隊に強制参加などというかなり無茶な設定の中、23回目のお見合いとか笑ってしまうほどだ。
とても気軽に読める一冊です。
別れる事になってしまったカップル もう...続きを読む一度会ってうまくいくといいなとか余韻を残してくれたとても面白い作品だった。

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Posted by ブクログ 2023年10月10日

少子化に歯止めをかけるため、国家が男女のマッチングを推進していくことが物語の主軸である。
結婚以外にも、親子愛のあり方も描かれている。

感想
愛とは依存し、相手にこうしてほしいと願うことではなく、大事な人が自分らしく、楽しく、笑顔で日常を過ごすために、自分が何をできるかを考えて行動に起こすことなの...続きを読むかなと。

自分が大事にしたい人と、その人の大事な人たちに愛を伝え、行動する。
この指針がより自分の中で明確化された。

ブレずに、明確に、有り余るほどの愛を捧げて、行動していきたい、そしてそれはこの世で最も尊いことである。そう思わせてくれました。

見てるかな?

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Posted by ブクログ 2023年06月08日

面白~い

とんだ設定だからどうかな?と思ったけど
全然面白かった
いちいち面白かった

ネット社会などで便利になるほど
物への価値観…対人などの価値観も
どんどん退化してると思う

あと モテルモテナイってそんなに大事な事なのかな?と思う
自分は小さい頃から親にスポーツ狩り(角刈り)にされて育ち目...続きを読む鼻立ちは比較的しっかりしてるので、オカマっぽくなってて
同じ学校にいる 従兄弟達はモテモテ
比較され罵倒され女の子に【何で血が繋がってるの?】と言われた事もある

しかし中学後半から高校は親に逆らい長髪にした…したらビックリするほどモテた
ファンクラブできて
歩けば挨拶するため女子は数人で纏まり出待ち
写真撮るのに待ってる子もいた
でも俺が うかれる事はなく
なんなら恋愛に嫌悪感を持ってしまい
近寄るものなら【あっち行けメス豚野郎】と言ってた

怒った女子達に囲まれた事もあり
おそらく上から見たらフジテレビのマークみたいになってただろう

その中で、無駄にチヤホヤするわけでもなく 接してくれてたのが同級生の俺の妻なのだ

妻と歩いてても少し離れると
電車内で逆ナンもされたな…

でもこういうの興味ない

人間は自分の都合の良い認識の中で生きるもの
家の職場にもいる

絶対にモテナイおじさんが
【昔はモテて…】とかどうでも良い
辻褄合わないから嘘だし
勘違いだし
モテる人は語らないし
あと全員太ってるし
そもそも中身尊敬出来ないし
見た目問題外だし

女性に関しては
【私モテル】って人はだいたい
肉体関係のハードルが低いから、拘らない男たちが集まるのが ほとんど

高嶺の花であってほしい

恋愛は大事だけど
アバウトであり、くたらなくもある…

※だから結局 話が変わるけど俺が何を言いたいかって言うと…
【ファミコンのキン肉マンで…ブロッケンJr.を使いすぎると友達とケンカになるよね?】って事!!
(毒ガス攻撃でハメ技になるので)

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購入済み

面白かった

2023年01月12日

今まで読んだ事がない話しの設定で面白かったです!

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Posted by ブクログ 2022年12月25日

垣谷さんの昨日は、面白くてスラスラ読める!!

結婚相手は国の法律でお見合いして決める
3回断るとテロ撲滅隊へと入らなければいけない…
独身だったら怖くて読めないかも

まあ、いい人はすでに結婚してるし
付き合ってる人がいれば、その人と結婚するし

この法律で喜んだのは、恋愛経験の無いオタク系の男の...続きを読む人たち…
恋愛経験がないから雑誌で女子のことを勉強するがは、マニュアル通りのような女性像の人はいない…

何度もお見合いが失敗に終わり
最終的に残る人たちは、それなりの理由があり…
そんなお見合いでカップルができることもなく、法律は無くなる…

意外な組み合わせのカップルができて面白かったが、こんな法律はおそろしい…

母親と仲が良すぎる女子
実家から出ない男子

一人暮らしをして、生活が一変し人生も変わる
ほんと、そーだなと思った

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Posted by ブクログ 2024年01月28日

少子化を打開するために、25〜35歳の独身男女は国が定めた相手と強制的にお見合いをする!
3回までは断っても良いけど、それ以上断ったらテロ対策部隊に二年間強制加入してもらう!
…と、ありえない法律が施行されてしまった。

美人でファッションや旅行にしか興味のない主婦希望の女性。
その女性の元彼であり...続きを読む、お金持ちで有名人夫婦の両親をもつ美形の男性。
オタクで彼女いない歴=年齢のアキバ系SE男性。
母の干渉が激しく母から離れたいと思ってる看護師の女性。
この四人を軸に話が進む。
垣谷さんの書く話はおもしろいな。この本は結構前の作品だけど、テーマ設定も社会性があっておもしろい。内容的にはありえないけど…でも、現実でもマイナカードを普及させるために現行保険証を廃止する法律が成立したくらいだから、ありえないとも言い切れないのかも??
登場人物四人のわりにページ数は多くないので(300ないくらい)話はサラッとしてるけど、この四人のキャラクターや切実な気持ちがすごくよく伝わるんだよねぇ。
美人には美人の悩みがあるのねぇ、と、しみじみ。
わたしは今40なので、もしこの法律が実際に成立しても、わたしの人生には無風だし、こんなひどい法律は実際には成立しないと思うけど、島暮らしは結構良いかも…なんて思ってしまった。

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Posted by ブクログ 2023年03月26日

少子化対策としての抽選見合いという現実で起こったらとんでもない法案の話だが、登場人物の心情はなんだか親近感が持てて一気に読めた。特に好美と嵐望の話は序盤から気になっていたがまさかの展開で面白かった。
この法案をきっかけに登場人物が自分と向き合い成長するところも描かれていてよかった。
好美も奈々も母親...続きを読むが子どもを生きがいにしていたが、そこから2人が自立して新たな親子関係を築こうとしているところが印象的だった。

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Posted by ブクログ 2023年01月28日

面白い結婚方だな~と
うん、けど、やっぱりそうなるよね
てか、色々法案出しすぎてパニックやん!
これが日本に来ないことを願うばかりだ

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Posted by ブクログ 2022年09月17日

読むのがとても面白かったです。

登場人物のそれぞれの悩みが結婚に踏み切ることが難しかったり、今の世の中にとても当てはまるなぁと思って心動かされました。

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Posted by ブクログ 2022年09月03日

読みやすくて、設定も面白かったです。
登場人物が癖のある人ばかりであまり好きになれなかったかなあ…。

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Posted by ブクログ 2022年04月23日

とんでもない法案が可決された。抽選で選ばれた相手と見合いを強制的にさせられ、三回断ったらテロ対策部隊に強制入隊という少子化対策に沿った法案。もしこんなことがリアルに起こったら大変なことになるだろう。主人公はこの法案を人生の転機と前向きに捉えるモテない3人組のオタク男性、イケメン男子に振られたラジオ局...続きを読むのマザコン美女、独り身の母に束縛されている地味な看護師の女性、頑張る女性しか恋心を抱けない、イケメン男子。一癖二癖ある主人公たちがそれぞれの視点で見合い法案に立ち向かう。なんというか、そんな無茶な、という設定に対してものすごく癖のある登場人物をもってくるのが凄い。むしろ、この無茶設定だからこそと読みながら思ってしまった。この法案がなかったら絶対に出会うことがなかったであろう道筋に、人生は多少の縁どころかシナリオが全て変わってしまう、自分で選んだのならさておき政府が準備した法案でというある意味【怖さ】を感じた。もちろん、そこは物語なのでこの後の展開は、明るいものだったのか想像することもできそうだが。現状、人生やジェンダーの多様性を全面に掲げている世の中なので、この法案のことは理解されることはないだろう。そこは時代錯誤なのだ。でも手垢に塗れた方法でしか少子化問題が切り崩せないと思っているこの架空の政府。多様性を認めよう、と声高に言えばいうほど逆方向に行ってしまうのが少子化問題。多様性をと選択してしまったが最後、日本は少なくとも子を増やすことは難しいのかもしれない。

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Posted by ブクログ 2022年02月06日

法改正により、行政による「お見合い」が強制され、複数回断るとペナルティがある、という、奇想天外な設定。様々な男女が、見合いをする中で、愛情や家族、人生についてそれぞれに考え、変わっていくストーリーで、リズム感よく、しかし細やかに多くの男女の心理がよく描かれ、とても気持ちよく読める作品だった。

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Posted by ブクログ 2021年11月30日

初めは登場人物も多いので少し読みにくいかなっと思っていたのですが読み進めていくうちに内容が面白く良かったです。

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Posted by ブクログ 2021年09月24日

少子化問題に対する政策として「抽選見合い結婚法」が可決され、25~35歳の男女は対象となり抽選でお見合いすることが義務付けられてしまう、というお話。

そんなことあるわけないじゃん!と読み始めるも、これはこれでありなのかも…と思い始める。読みやすいしテンポもいいから、あっという間に読破!!読後感もい...続きを読むい。

ドラマを先に見たため、登場人物にいちいち顔が浮かんでしまうのがちょっと邪魔だったけど、面白かった!個人的には奈々と宮坂のやりとりが好き。

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Posted by ブクログ 2021年08月10日

現代の晩婚化問題を表面化した題材。奈々みたいな女も多くいると思うけど、実際のところは「親の在り方」が深く関係していると言うのも問題にしていてよかった。後半の好美や奈々みたいな一歩踏み出す勇気があるといいのかも。それにしても龍彦の今後が楽しみ。

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Posted by ブクログ 2021年08月09日

えー、たまたまこのレビューをご覧いただいているそこのあなた、そう、あなたです。今、巷を賑わせているニュースはすでにご存知でしょうか?

えっ?ご存知ない?それは、ヤバイと思いますよ。特にあなたが『二十五歳から三十五歳まで』の方だとすると、いきなり当事者です!『週刊毎朝・十月五日号』の記事から抜粋しま...続きを読むすね。

『抽選見合い結婚法が、来年四月一日より施行されることが決まった。対象は、二十五歳から三十五歳までの男女で、前科や離婚歴がなく、子供のいない独身者である。抽選方法は、本人の年齢プラスマイナス五歳の範囲内で無作為とされている…相手が気に入らなければ、二人までは断わることができる。しかし、どうしても気に入らずに三人目も断った場合は、テロ対策活動後方支援隊に二年間従事しなければならない』

さて、どうでしょう。ヤバいですよね。知らなかったでは済まされませんよね。失礼ですが、あなたには、今、彼氏もしくは彼女がいますか?いないとしたら、もう一刻の猶予もないんじゃないですか?抽選で『お見合い』相手が決められてしまうんですよ。二人までは断われるとしても三人断わると、『テロ対策活動後方支援隊(通称テロ撲滅隊)』へと入隊だなんてヤバすぎますよね。えっ、私?はい、こんなに既婚者で良かったなあと感じたことはないですよ。結婚生活も色々辛いですが…モニョモニョモニョ…でも、『抽選見合い』の対象になんかされてたまりますかって。キッパリ!ところで、よく見るとこの法律には『見合い』という言葉が入っていますよね。最近、聞きませんよね、この言葉。ちょっと調べてみました。厚生労働省の統計ですが、なんと戦後間もない1940年代には、『見合い : 恋愛=60 : 21』と、圧倒的に『見合い』が多かったようです。それが、今や『見合い : 恋愛=5 : 88』と、もう比較対象にならないくらいに『恋愛』が大半で『見合い』という先に結婚のゴールを見る人はかなり少なくなっているようです。そんな時代に『見合い』をしたらいったい何が起こるのか?そして、そもそもそんな『見合い』相手を抽選で決めるという法律ができてしまったら何が起こるのか?いや〜これは、幸か不幸か対象から外れた私にもとても興味があります。

えっ?そんなまさかの法律が施行されたら何が起こるのか?をまとめた作品があるんですって!それは、見てみたいですね〜って、白々しい前振りはいい加減にしろ!とお叱りの声が聞こえてきそうなのでこのへんで本編へと移りたいと思います。そう、この作品は『抽選見合い結婚法』という法律が施行されたこの国で、人々が何を考え、どんな風に行動するのかを見る物語。その先に、あなたの『恋愛に対する考え方が根本から揺ら』ぎだす様を見る物語です。

『抽選見合い結婚法が、来年四月一日より施行されることが決まった。対象は、二十五歳から三十五歳までの男女…抽選方法は、本人の年齢プラスマイナス五歳の範囲内で無作為』という衝撃のニュース。『相手が気に入らなければ、二人までは断わることができる』ものの『三人目も断った場合は、テロ対策活動後方支援隊に二年間従事』が義務づけられているというその法律。それを『少子化の最大原因とされる晩婚化を打開するため』と説明する政府。そんなニュースを聞いて『こんな冗談みたいな法律考えるなんて、最近の代議士はわけわかれへんなあ』と言う母親に『ほんとやわなあ、お母ちゃん』と相槌を打つのは三人の主人公の一人である鈴掛好美。『でも男はんと一緒になっても結局は苦労ばっかりでなあ』と続ける母親に好美はうなずきます。『アルコール依存症で、会社から帰って来るとすぐに酒を飲み出し、酔っ払うと母を殴った』という父親に苦しめられてきた母親は『会社を馘にな』った父親の代わりに『生命保険の外交員をして家計を支え』てきました。そして、『今は、わずかな年金と好美が家に入れる十万円でやり繰りしている』という母と娘。『母と二人だけの空間が息苦しいような気がしたのでテレビを点け』ると『このたび抽選見合い結婚法案が衆参両院を通過し…』というニュースの中で『抽選は地域ごとに行います』と『少子化対策担当大臣の小野寺友紀子』が説明する模様が映し出されました。『そらそや。誰が考えても地域ごとやわ。遠いとこ嫁に出すなんて』と言う母親の言葉に焦りを感じる好美。『早く住民票を東京へ移さなければ』、『一生この町から出られなくなってしまう』と思う好美は『いや、本当は…母から逃れたい』という自身の本心に気付きます。『この際、東京に住んでいる男なら誰だっていい。チビでもデブでもハゲでもかまわない』と思う好美は過去を振り返ります。『大学卒業後は、母の希望通りに実家へ戻り、地元の市立病院で看護師』となった好美。そしてその四年後に父親が亡くなり母と娘の二人暮らしとなった時、『三歳年上の薬剤師』の恋人ができます。早速母親に紹介したものの『優しそうに見えても、あの目つきは要注意やわ』と言われ諦めることになった好美。その後も『片っ端から難癖をつけて』断わることになる繰り返しで今日に至る好美。今までの母親の苦労を思うも、『だけど…やっぱり自由になりたい。結婚もしたい』と思う好美は思い切って『あのなあ、お母ちゃん、私、東京へ行こうかと思うんよ』と切り出します。それに対して『そら好美がどうしてもそうしたいゆうんなら、お母ちゃんかて東京でもアメリカでもどこでもお供するわ』と返す母親に思わず『えっ、お母ちゃんも?』と言うと『途端に、母の顔から笑みが消え』ました。『ほれ、抽選見合いゆうのがあるやんか。母親と二人暮らしやったら、同居せんなあかんと相手の人も思うかもしれん』と説明する好美に『なんか、いやらしいなあ。そこまでして結婚したがるのが、いやらしいゆうてるの』と言う母親。『血の気が引いた』思いをするも、『強烈な寂しさが全身を襲った』という好美は『やっぱり東京へ行こう』と決めます。そして、赴いた東京で見合いを繰り返していく好美。そして、『見合いというものは、なんと難しいものだろう』と思い悩む好美のそれからが描かれていきます。

「結婚相手は抽選で」という強烈な書名のこの作品。垣谷さんの作品は書名だけで垣谷さんの作品とわかる位に個性溢れるものばかりですがこの作品の破壊力もすざまじいものがあると思います。そんなこの作品は『抽選見合い結婚法が、来年四月一日より施行されることが決まった』という衝撃的なニュースの記事からスタートします。垣谷さんの作品でその冒頭にいきなり強烈な名前の法律の施行が告げられる作品としては『七十歳死亡法』という『日本国籍を有する者は誰しも七十歳の誕生日から30日以内に死ななければならな』い法律の内容を取り上げた「七十歳死亡法案、可決」がとても印象的な作品でした。しかし、あちらはその成立から施行へと至る世の中の動きを描いていくのに対して、この作品では、法律が施行されて世の中がどのように変わるのかを生々しく描いていくのが特徴です。

そんなこの作品は三人の主人公をパラレルに登場させ、そのそれぞれが法律の施行によってどのような運命を辿っていくかが描かれていきます。一章目の〈それぞれの恋愛模様〉では、登場人物三人の人となりが紹介され、〈抽選見合い〉では、法律に基づいて見合いをする姿が、〈かけひき〉では、予想外に展開していく彼らの姿が、そして最終章の〈それぞれの一年後〉では文字通り、それから彼らはどうなったのかがまとめられます。四つの章はまさしく”起承転結”そのものの作りとなっており、一つの読み物としてとても読みやすく、納得感の中に結末を迎えられるとても良く出来た作品だと思いました。

そんなこの作品で主人公となるのが、女性2名、男性1名のいずれも今回の法案の対象となる三人です。『アルコール依存症』の父親に苦しめられた過去を持ち、今は『母一人子一人』となるも、母親の影響力もあって結婚できないでいる31歳の看護師・鈴掛好美。『母はこの世で最も頼りになる親友だ』と母親に『全幅の信頼を置く』一方で、その存在が彼氏との付き合いに影を落としている33歳のラジオ局社員・冬村奈々。そして、『息子が一生独身というのは心配』と気遣いの母親の下、『彼女いない歴は年齢と同じで二十七年』というSE・宮坂龍彦の三人が、上記した”起承転結”で進む物語にパラレルに登場し、法案施行後の世の中を生きていきます。

奇想天外とはいえ、もしこのような法律が実際に施行されるとなった場合には、どのようなことが起こるのでしょか?『抽選見合い結婚法は、非人道的だと世間では非難囂々』というのは、現実問題として自然な感覚です。そもそも議論の俎上に上がるのか?という疑問もありますが、一方で『少子化の最大原因とされる晩婚化を打開するため』という理由は、それっぽくも感じます。ただし、この作品では現実世界で予想される反対論の盛り上がりではなく、この法律施行後の世界と真摯に向き合おうとする主人公たちの本音が語られていくのがとても印象的です。『自分に限って言えば、人生の選択肢を広げてくれた。いや、それどころか、目の前がぱっと開けた感じさえする』と感じる好美、『自分にも結婚のチャンスが訪れる。そうすれば様々な劣等感から解放される』と感じる龍彦。それに対して、彼氏がいた奈々は『施行されるのは来年の四月。だから、それまでに結婚してしまえば抽選対象から外れることができる』という方向でその施行をとらえていきます。また、女性と男性という性別の差異など主人公を一人ではなく三人としたからこそ『抽選見合い結婚法』というものに多方面から切り込める余地が生まれるなど改めて構成の上手さを感じました。また、三人の主人公が母親と対峙していく姿がそれぞれに描かれます。『やっぱり母から逃れたい』と願う好美。全幅の信頼だけでなく『家事一切は母に頼』る奈々。そして、『息子がモテないことをこれほど心配していた』のかと気づく龍彦など、まさに三者三様の親子関係が描かれていきます。結婚と向き合う際には、強弱こそあれ親の存在を無視することはできません。その意味でも特に母親との関係性を物語の展開に絡ませながら、主人公それぞれの生き様を上手く描き出していると思いました。

『抽選見合い結婚法が、来年四月一日より施行されることが決まった』という衝撃的な設定の下に展開されるこの作品。そこには、『晩婚化』というひと言ではとても語れないその結果論に至る世の中の人々の様々な生き方を見ることができました。『見合いというものは、なんと難しいものだろう』という『見合い』の難しさを改めて知ることになる主人公たち。『相手と周辺との関係が一切見えない。そんな中で、人間性を少しずつ垣間見る機会を重ねて行くとしても、相手を理解するまでにはかなりの時間がかかる』と気づく主人公たちの困惑を深刻になりすぎに、ある意味コミカルに小気味良く描いていくこの作品。なかなか一朝一夕には解決し得ない『少子化』問題に、興味深い視点を提供していただいた、そんな作品でした。

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Posted by ブクログ 2021年08月05日

少子化対策のため強制的に見合いをさせる法律ができ、振り回される男女。自分はなぜ結婚したいの、この人と結婚?結婚て難しい、誰でもある程度の歳になったらするものと思ってた、ほんとそう!小さい頃の刷り込みて怖いわー。登場人物みんなそれぞれハッピーな最後?期待できそうで、終わりよければすべてよし!

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Posted by ブクログ 2021年04月24日

少子化を憂いた日本政府は適齢期の男女を強制的に見合い結婚させる「抽選見合い法」を施工した…って、なんかあり得そうじゃないですか⁇(笑)
たしかに昨今の日本は晩婚化少子化と言われてます。男女問わず20代で結婚する人って少ないし、40代で初産って人も結構います。
そんな中、強制的に見合いし、3回断ったら...続きを読む撲滅隊という強制労働隊へ行かされる。
いやーおもしろかった!男女4人の関係も、1人1人の内面も、良かった☆
確かにモテてもモテなくても本人だけじゃなく家族のしがらみも色々大変。
嵐望のメールには何故かホロリf^_^;

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購入済み

2020年12月16日

実際にあんな法律ができたら…
とてつもなく苦痛だろうな。
共同生活なんてリスクがありすぎる。
一生独身コースはせめてもの救いだ。

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購入済み

仮想世界とは言えないような話

2020年12月14日

抽選見合い結婚法という設定が面白い。
実際、これぐらい強烈なことをやらないと少子化問題は解決しないかも。
この本にヒントを得て、政府も法制化に踏み切るかも。
独身者は御注意!俺はもう関係ないけど。
金持ちのお嬢様で超美人、それでいて母親依存症の奈々さんの超ドSな会話がたまらない。
そう思っ...続きを読むてしまう俺は超ドMなのか?見栄や外見にとらわれず、本当に好きな人を見つけることの大切さを教えてくれる作品だった。
ま、俺には今さら遅いんだけど。

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Posted by ブクログ 2023年11月05日

少子化対策のため抽選見合い法が施行、抽選でお見合い相手が決まり3回断ったらテロ撲滅隊に強制参加。
ありえない法律の下、モテないオタク青年、母から離れたい看護師、彼氏に振られた美女がお見合いに参加する事に。
主人公それぞれが前向きに人生に向かう
エンディングが心地よい終わり方だった。
一気読みできまし...続きを読むた!

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Posted by ブクログ 2023年08月04日

08月-02。3.0点。
少子化、晩婚化の世の中、結婚相手を抽選で決める法案が、まさかの可決に。3階断ると自衛隊のような組織に入れられることに。。。

コメディタッチの上手い小説。軽く読める。

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Posted by ブクログ 2023年06月10日

設定が特殊で、冒頭を読み進めるのに時間がかかった。

時代は未婚・晩婚ではなく非婚の傾向。
婚姻率の低下は、女性が多様な生き方を選択できるようになった証左でもある。ある種喜ばしいことだ。

近年普及が進むマッチングアプリだって、気軽に異性と会えるツールではあるが、これまで生きてきた背景が一つも重なら...続きを読むない相手と長続きするかどうかは話が別。
それに加え、人と会うことさえ憚られた約3年が、今後どう影響として表出してくるか。

2010年頃には冗談でしょ、で済んだかもしれないこの内容が、そうとも言えなくなってきているような今日この頃。

政府がここまで介入しなくとも、経験の場は必要かもしれない。お断りには気力体力がいることや、サイレントがお断りだということを知るためにも。

婚前交渉が当たり前になった現代では、男性が結婚するメリットはなく、
稼げるようになった女性は、冴えない稼ぎ頭と結婚する意味も無くなった。

つまり、自分らしく好きな人生を送って良いし、
何も無理して他者に迎合しなくてもいい。

さてこれからの時代、自分はどう立ち回ろうか。

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Posted by ブクログ 2022年07月13日

法律で強制お見合いって実際にあったらちょっと面白そうだなと思った。
ドラマチックな展開は特になく、サラッと軽く読める一冊。
登場人物がみんな微妙に好きになれないキャラばかりでそこは少ししんどかった。
それぞれのその後が想像できるようなラストは良かったと思う。

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Posted by ブクログ 2022年04月19日

こんな法律が出来たら無茶苦茶だ。笑
政府が無作為に選んだ男女のお見合い。
3回断れば、テロ撲滅対への入隊が決まる。

なかなか相手が見つからなくて
悩んでる人にとっては良い政策なのかな。
でも、結婚が無理矢理な気がして
やっぱり相手は自分で選びたいかなー。

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Posted by ブクログ 2022年11月08日

めちゃくちゃモテなくて捻くれて手に入れたいのに相手にされなくて悪口言ってこき下ろす感じみっともなくて見ていて辛い…

29年間恋人いない主人公が気持ち悪かった。絶対にああはなりたくない。気をつけよう。

めちゃくちゃな法律で面白かったけど

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Posted by ブクログ 2022年02月14日

タイトルが面白くて読んでみた

3回見合いを断ったらテロ撲滅隊に送られる社会
もし現実になったら私生きていけない気がする
意外と適応しちゃうのかな

この法律を施行させた大臣もなんだか一貫性がないし、出てくる登場人物もなんだか芯がない人達だなあと感じてしまった
ストーリー自体は面白かったけどね

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Posted by ブクログ 2022年01月06日

⭐︎3.5

少子化対策に歯止めをかけるめべく、25-35歳の独身の男女が抽選見合い結婚法を適用されるという面白い設定だったので、以前から気になっていた作品でした。

私も婚活していた時に、良い人がいなくて、「誰でも良いや」って思った時もあるんですが、実際誰でもよくないんですよね。

3回見合いを断...続きを読むればテロ部隊行きという設定でも、現実とそこは変わらなくて、結婚相手は妥協できない登場人物たちに、共感の嵐でした。

この作品に限らないですが、中盤まではハッピーエンドか?と思いきや、予想外のことが起きたり、垣谷さんの作品は期待を裏切らず最後まで楽しくよめるので大好きです。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年08月20日

おもしろい!こんな法律ができたらと考える垣谷さん、すばらしい。

しかし、嵐望、どう思います?誠実そうだけど、結婚という決断をせずに結局ふたりの子どもをつくり、子どもがいることを隠してお見合いに参加してつきあうし、奈々ちゃんにも嘘つくし。好美のお母さんの「あれは信用できん。目に真実がない」という...続きを読むのは本当だった!と私は思います。龍彦や鯨井の方が誠実ですね。彼らの幸せな結末を願います。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年04月21日

少子化や晩婚化が進んだ日本に設けられた
結婚相手を抽選で決める法律。

奈々や好美のように母親との距離が近いと
自分が掴めるはずだった道が閉ざされる場合もある。
私もそういう経験があったので、絶対的親という考え方を取り払わないと、自分の未来は掴めないなと。
好美の場合は島流しされたが、母にとってそこ...続きを読むが他者との交流の場になりかわってくれた。
やはり孤独な人ほど人を独占したくなるし
なかなか外との交流しようとしない。それでも好美の母は絶対的に外と関わる環境になって、明るくなれた。

結婚どうこうという話よりも
自分のありかた、家族との距離
自分で一人でたっていける独立心について
強く書かれてる本だと思った。

共感するところも多く
面白かった。

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Posted by ブクログ 2021年03月30日

2014年に読んだ本。
随分と前だが、題名に惹かれて読んだ
記憶がある。初めましての垣谷美雨さんの本だったことを覚えている。

結婚相手は抽選で・・・?
冗談じゃあない!
まさか実際に起こることではないにせよすごいことを題材に思いついたなあと
考えながら読みました。
このお話の中に、もし私が生きてい...続きを読むたら
間違いなく国の政策に悩まされていたのでは、と・・・・
実際は、社内結婚でしたが・・・・。

お見合いというのは、どんな感じなのだろうか?初めて会う人と、結婚を前提に会話をするって、心情の探り合いをするということになるのだろうか?
いやだなぁ・・・・相手は自分のことをどう思っているのだろう?・・・・と考えながら笑顔を見せるのは、きっと顔が強張る。
でもこの歳になって、一度お見合いと
いうものを経験してもよかったかな?
などと思ってみたりする。もちろん
普通のお見合いだ。

垣谷美雨さんの作品は、今では私の
「推し」となった。最新作は、なんとも
言えない題材だった。
「代理母、はじめました」興味のある方は
どうぞ、御一読を。

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