垣谷美雨のレビュー一覧
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ネタバレ寝たきりになった義母を介護する中年女性のお話。
我儘な義母、無関心で自分の事しか考えない旦那、後ろめたさは感じながら一人暮らしをはじめる娘、引きこもりの息子。
さまざまな政策を成功させた馬飼野総理の元、七十歳死亡法案が可決される。年金や医療費などで圧迫する日本の財政を、回復させるための政策である。当然、高齢世代からは、激しい反対もあるが若い世代は賛成する。
現在の日本に当てはまる問題を、1つの家庭を通して描き出す物語。
母の家出をきっかけに、いっときはパニックに陥るが、それぞれが努力することで、変化がもたらされる。最終的には、馬飼野総理はは死亡法案を廃案にする。狙いは、国民の心の変化であった。 -
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ネタバレ初めて垣谷さんの本を読みました。
ちょうど帰省した際、来年、自分の車を譲ってくれと言われた時、親父にまだ乗るの?と聞いたら、試験に受かったら乗ると答えられたところ。
ナウな話題だと思い、何の気なしに読んでみたらあっと言う間に読破!うちの家はここまで過疎ってないけど、似通ったところはあった。まー少し俺より上の世代かな。けど、それがまたやがて来る将来かと思い、考えさせられた。
主人公は結果的にものすごく柔軟に考えていると思う。人は人と関わることでしか喜びを得られないかもしれない、と何となく思う。
職業柄、こう言う生協のような移動式スーパーがあることは知ってたけど、割と楽しいのかもと思う。先日、知り -
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何かで紹介されていた。
アラフィフの高校の同級生女性3人が、高校時代に戻って、人生をやり直すという内容。最終的にはまた元の人生に戻る。
よくある設定ではある。
思い通りの大満足の人生を送っている人なんてそうそういないから、人生やり直したいと思うことは誰でもあると思う。
進学や就職は、後から思えばそれで人生が決まる訳ではないけど、人生の分岐点であるのは事実である。なので、自分だったら高校受験からやり直したい気がするが、窮屈だった学生時代に戻って、今の知識と経験を持ってやり直すなんて馬鹿らしい気もする。
結局現実では人生やり直すことなんてできないから、過去を反省しつつ歩んでいくしかない。 -
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高齢者ドライバーによる事故多発を受けて、猪狩雅志は田舎住まいの老父に運転免許の返納を促す。だが里帰りして見たのは、車なしでは日常生活に支障をきたすまでに過疎化し高齢化している郷里だった。
ニュースでも取り上げられる「高齢者ドライバーの事故」では、誰もが免許返納を口にする。ワタクシ自身、本書を読むまで安易にそう思っていた。しかし、交通手段が次々と打ち切られ、買い物、通院、些細な娯楽すら困難になっていく地方の現実を提示されて考えさせれた。
本文中で「誰もがいつかは高齢者になる」という息子の言葉に雅志がハッとしたように、高齢化社会を考える全ての人がそのことに気づき、自分事として考えられるようになれ -
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作家のエッセイは、その人の人柄がにじみ出るので好きです。特に自分と同じ価値観だったりすると俄然、親近感がわきます。
編集者の断定的な態度になかなか落ち込みから這い上がれない垣谷さん。
買ったコートの袖詰めを頼んだのに針が持てない店員に不安になり、その場から逃げ出してしまった垣谷さん。
一人暮らしの高齢女性に送った和菓子を、「数が多すぎたかもしれない」「 糖分取り過ぎになって体を壊すかもしれない」と、くよくよ悩んでしまう垣谷さん。
なんだか自分を見ているようで驚き、また嬉しくなりました。
『疲れ果て、 子供を理不尽に叱った日々』のお話では「私もです‥」と頷き、『娘が大きくなってから謝った -
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これまでに起きた日本での震災をベースに書かれたフィクションだけどノンフィクションのような小説。
ここに描かれたこと、津波からの生還、別れ、古い田舎町ゆえに残る家父長制やモラハラ、正義や善意の皮を被った独裁、女性=時と場合によってはまだまだ弱者であること、なんかは少しずつ形を変えても実際にあったことなのではないか、と容易に想像することができる。
また、政府支援や義援金、救援物資の対応の鈍さや、実際に欲しいものが行き渡らないジレンマなどは、経験した人にしかわからないことで、テレビ越しに知ることには限界があるよなぁとまざまざと感じた。
主な登場人物である三人の女性は年齢も背景も当然異なるが、それぞ