垣谷美雨のレビュー一覧

  • リセット <新装版>

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    何かで紹介されていた。

    アラフィフの高校の同級生女性3人が、高校時代に戻って、人生をやり直すという内容。最終的にはまた元の人生に戻る。

    よくある設定ではある。
    思い通りの大満足の人生を送っている人なんてそうそういないから、人生やり直したいと思うことは誰でもあると思う。
    進学や就職は、後から思えばそれで人生が決まる訳ではないけど、人生の分岐点であるのは事実である。なので、自分だったら高校受験からやり直したい気がするが、窮屈だった学生時代に戻って、今の知識と経験を持ってやり直すなんて馬鹿らしい気もする。
    結局現実では人生やり直すことなんてできないから、過去を反省しつつ歩んでいくしかない。

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    2024年08月16日
  • 希望病棟

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    ネタバレ

    後悔病棟と希望病棟を続けて読んだ。
    余命が限られるとものごとは整理されてくるのだろうか。
    孤独や生きづらさを感じつつ、流されながら日々生活している自分もフッと立ち止まり、「果たして自分は」と考えてみるきっかけになりそう。「もう一つの人生の選択」や「なにが生きづらく感じているのか」、「生き直す」感覚など時には考えてみたいと思った。

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    2024年08月14日
  • リセット <新装版>

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    私自身が最近常に願っていること…。高校時代にタイムスリップし人生をやり直せる設定の物語だなんて!!

    自分だったらどうするかなぁ…なんて思いながら読みました。

    専業主婦の知子が元の世界に戻ってから娘や息子に対して思う感情に共感。

    人生やり直したところで、結局のところ生きるのは自分自身だし、自分次第なのかもしれないなぁ、と。

    でも、ちょっと、できるならやりなおしてみたいな、なんて。



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    2024年08月09日
  • 七十歳死亡法案、可決

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    とっても現実的だけど70歳になった人全員安楽死せざるを得ないありえない法律が数年後に施行されると言う内容。

    70になったら死ぬんだと決められた人間はどう生きるのか、介護の世界、社会で働く難しさ、老人の苦しさについて考えさせられる。

    若者は70歳志望法案に大賛成、老人は大反対と興味深い意見の分かれ方についても考えるべき内容だと思った。

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    2024年07月31日
  • 姑の遺品整理は、迷惑です

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    自分の経験とも重なり、色々と考えさせられてしまった。
    とは言え、今更やり直しもきかないので考えてもしかたない事とも思った。
    正解なんてないのだ。
    主人公は最終的には幸運に恵まれた。
    世の中もっともっとひどいことになっていると思う。


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    2024年07月09日
  • うちの父が運転をやめません

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    相変わらず垣谷さんの本は面白い。今回もすらすら読めた。高齢ドライバーの問題、自分の親に重ねて読んだ。

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    2024年07月08日
  • うちの父が運転をやめません

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    高齢者ドライバーによる事故多発を受けて、猪狩雅志は田舎住まいの老父に運転免許の返納を促す。だが里帰りして見たのは、車なしでは日常生活に支障をきたすまでに過疎化し高齢化している郷里だった。

    ニュースでも取り上げられる「高齢者ドライバーの事故」では、誰もが免許返納を口にする。ワタクシ自身、本書を読むまで安易にそう思っていた。しかし、交通手段が次々と打ち切られ、買い物、通院、些細な娯楽すら困難になっていく地方の現実を提示されて考えさせれた。
    本文中で「誰もがいつかは高齢者になる」という息子の言葉に雅志がハッとしたように、高齢化社会を考える全ての人がそのことに気づき、自分事として考えられるようになれ

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    2024年06月24日
  • 希望病棟

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    後悔病棟と同じ聴診器を使っているのに、展開がかなり違って驚いた
    同じ道具でも、使う人によって違うんだと感じさせられた
    若い女性が、お金を稼ぐのに「性風俗」という選択にスポットがあてられていたが、確かに良心的な女性の社長が経営する「性風俗」の店があれば、それは助かる人も多いだろうと思った
    小説としては、後悔病棟の方が好きだった

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    2024年06月19日
  • 行きつ戻りつ死ぬまで思案中

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    作家のエッセイは、その人の人柄がにじみ出るので好きです。特に自分と同じ価値観だったりすると俄然、親近感がわきます。

    編集者の断定的な態度になかなか落ち込みから這い上がれない垣谷さん。
    買ったコートの袖詰めを頼んだのに針が持てない店員に不安になり、その場から逃げ出してしまった垣谷さん。
    一人暮らしの高齢女性に送った和菓子を、「数が多すぎたかもしれない」「 糖分取り過ぎになって体を壊すかもしれない」と、くよくよ悩んでしまう垣谷さん。 
    なんだか自分を見ているようで驚き、また嬉しくなりました。


    『疲れ果て、 子供を理不尽に叱った日々』のお話では「私もです‥」と頷き、『娘が大きくなってから謝った

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    2024年06月20日
  • 夫のカノジョ

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    面白かった。垣谷美雨さんらしい、清々しい終わり方で気持ちが良かった。誰にでも秘めた可能性があるような気がした。

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    2024年06月16日
  • 結婚相手は抽選で

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    スイスイ読めて1日で読みおわりました。
    少子化対策として、お見合いを国が無理矢理させる話。
    3回断ったらテロ撲滅隊に行かなければならないから大変。
    出てくるキャラクターがみんな愛すべきところがあって全員幸せになって欲しいと思いながら読みました。
    幸せには色々な形があるんだよね。
    母が娘に依存してしまう関係に娘がいるわたしはドキッとしました。
    結婚するにせよしないにせよ強制的に年頃の異性と会話することは、気づきや化学反応をおこしますね。

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    2024年06月01日
  • あなたのゼイ肉、落とします

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    [あなたの人生、片づけます]に続けて読んでみました。4人の痩せたい人々、その太っている原因に気づかせるためにはまずは心のぜい肉を落とすこと。小萬里のおかげで身軽になった4人が未来に向けて軽やかに歩み始める。自分自身にも重ね合わせて自身を見直す機会になるそんな1冊でした。

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    2024年05月31日
  • 女たちの避難所(新潮文庫)

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    これまでに起きた日本での震災をベースに書かれたフィクションだけどノンフィクションのような小説。
    ここに描かれたこと、津波からの生還、別れ、古い田舎町ゆえに残る家父長制やモラハラ、正義や善意の皮を被った独裁、女性=時と場合によってはまだまだ弱者であること、なんかは少しずつ形を変えても実際にあったことなのではないか、と容易に想像することができる。
    また、政府支援や義援金、救援物資の対応の鈍さや、実際に欲しいものが行き渡らないジレンマなどは、経験した人にしかわからないことで、テレビ越しに知ることには限界があるよなぁとまざまざと感じた。

    主な登場人物である三人の女性は年齢も背景も当然異なるが、それぞ

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    2024年05月29日
  • うちの父が運転をやめません

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    ネタバレ

    うちの義父も運転をやめません。

    少し違う部分ですが、
    「今までずっと将来のためにと考えて、やりたいことを我慢して生きてきた」
    この一文が今の自分に刺さりました。
    受験に始まり、できるだけ前に進む道から逸れないようにとなんの疑問も抱かずに、今の今まできていますが、やりたいことをやれるのはいつ?と問われると、体が動きにくくなったあと、なのかもしれない…どうしよう。

    免許に関しては、ある程度の年齢になると、必要性や個人の差など関係なく、返納する制度にしてもいいのではないか、それが理想な気がしてますが、現実的にはそうさせて、その穴をカバーでききれるもの、そういうものがない。

    若いときには考えもし

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    2024年05月12日
  • 七十歳死亡法案、可決

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    夫、家族、姑、息子、娘、全員に殺意が芽生えるほどクソすぎる。さすが垣谷先生。こういう描写が上手い。

    正直もうちょっと家族には苦しんで欲しかった。

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    2024年05月10日
  • 『夫の墓には入りません』〈『嫁をやめる日』を改題〉

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    子供のいない40代夫婦、夫がある日突然急逝してしまう。

    ーーーお線香を上げさせてください。
    その優しそうな一言が、まるで他人の家に自由に出入りできるチケットてあるかのようだった。
    葬儀が終わって一週間ほど経った頃から、様々な人が家に出入りするようになった。

    まるで嫁はその家の従属物であるかのような接し方をしてくる舅姑。
    このままでは義両親を始め、引きこもりの義姉の面倒まで見させられるのでは…と思い悩んだ主人公が選んだのは、姻族関係終了届。

    そして新たに生まれた人と人との関係。
    配偶者の姻族で悩んでる人はすごく参考になるかも。

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    2024年05月09日
  • あなたのゼイ肉、落とします

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    面白かった。太る原因は確かに「体のゼイ肉」なんだけど、その背景は「心のゼイ肉」なんだなぁと思いました。

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    2024年05月05日
  • 女たちの避難所(新潮文庫)

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    東日本大震災で被災した宮城県の某市(架空都市)。
    そこで暮らしていた、パート主婦の福子、小さな飲食店を経営する渚、赤ん坊を抱える遠乃。
    三人の女性の視点から、物語は進む。

    福子が被災してから命が助かるまでの描写が壮絶だった。
    以前、東日本大震災を題材としたドラマを見たとき、福子のように泥水の洪水の中、浮いているものや樹木にしがみついて男性が生き延びるシーンがあったことを思い出した。

    遠乃は赤ん坊を抱えいるものの、20代で若く、福子が「白雪姫」と称するような美人だ。そんな遠乃が被災で夫を亡くし、義理家族や避難所の男性たちから性的被害になんども遭いそうになる。
    夫が生きている間は遠乃を守ってく

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    2024年05月04日
  • 結婚相手は抽選で

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    人の縁って不思議だ。それぞれの出会いがあって紆余曲折があって心温まる素敵なストーリーだった!設定も面白いし、母との関係性の変化や親離れ子離れについての描写は現実的でそれも良かった。
    運命的な出会いじゃなくていつの間にか一緒にいたね、みたいなそんな恋が私もしたい。

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    2024年04月25日
  • 姑の遺品整理は、迷惑です

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    姑の遺品整理に纏わる苦労話かと思ったらそれだけじゃなく、遺品整理をへてその人と向き合うことができるんですね。私の母も終活中で捨てられるものはなるべく捨てて物が増えることをとても嫌っています。ちょっとくらいいいじゃんと思っていたんですが、これを読んで「誰かの持ち物」と「遺品」だと捨てる時の心のハードルの高さが全然違うんだな、と思った。

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    2024年04月21日